菩薩のラメント×キュロスの哀愍1

今週末に迫りました叔母との企画について、お話したいと思います。

この企画は2020年に開催した「ダヴィデの声明×如来のイムヌス」の続編で、「声明とグレゴリオ聖歌のポリフォニー」をテーマにしています。

前回は「カタカナの漢字×漢字のカタカナ」、今回は「漢字のカタカナ×カタカナの漢字」ということで入れ子になってるんですね。一応考えてるんですねそういうところ笑

そもそも私たち叔母甥は、というか櫻井家というのがちょっと変わってて、叔母が声明パフォーマーで、甥がグレゴリオ聖歌歌いなんですよね。

それで叔母は仏教徒ではないし、甥はクリスチャンではないというのがミソなのです。

いわゆる声明とグレゴリオ聖歌の企画というのは結構いっぱいありまして、珍しくもなんともないのですが、仏教徒でもクリスチャンでもない人がやるからこそできることというのがあるんですね。

それが「新作」です。

仏教徒が声明新作したり、クリスチャンがグレゴリオ聖歌新作したりしたら怒られますよね。普通。そうじゃなくても怒られそうだけど笑

だから一応声明「風」新作、グレゴリオ聖歌「風」新作としているのです。

それでなんのために新作するかというところですが、それはポリフォニーするためです。

つまり声明とグレゴリオ聖歌を同時に歌って、アンサンブルするのです。

既存の声明と既存のグレゴリオ聖歌を同時に歌ってももうそれはただのパラレルワールドなのですが、新作であればピッタリいい感じにアンサンブルできるわけです。(だから普通はせいぜい声明とグレゴリオ聖歌を交互に歌うくらいしかできないんです)

前回のはこんな感じ。

こんなほうぼうから袋叩きにあいそうなイカれた企画はアングラ声明パフォーマーとハードコアグレゴリオ聖歌歌いにしかできません笑

類まれな企画であるということだけは保証します!


今回のテーマは前半は「エレミアの哀歌」、後半は「キュロスの円筒碑文」です。

エレミアの哀歌は旧約聖書に含まれる、預言者エレミアがエルサレムの陥落を嘆いた歌で、キュロスの円筒碑文については下記ウィキペディアをご参照ください笑

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC

上記ウィキにも触れられておりますが、キュロスについてはイザヤ書44章にも記述があり、私の歌唱部分はその部分と、関連するエレミア書第25章からとられています。

というわけで今回のテキストはほぼ旧約聖書から取られています(キュロスの円筒碑文そのもの以外)。

(だんだん何をやるかわかってきましたよね?ほんと説明するの大変なんだから!)


ここから各曲の説明に入ろうと思いましたが、あまりに長くなってしまうため、その2につづく!ということにしたいと思います。

皆様ぜひともこの空前絶後のライブにお越しください!

お申し込みはこちらのメールアドレスまで→g.sakurai.office@gmail.com

光岡英稔 韓氏意拳講座|12-13回目

先月末から今月末にかけて、BUGAKUと韓氏意拳の講座を受講しました。

まずは韓氏意拳の方からレポートしていきたいと思います。

BUGAKUの方は25回受講してるようなんですが、韓氏意拳はまだ13回なんですね。

開講頻度と金土日にやってることが多いということでそうなってるようですが、前回から少し間があいてしまいました。


これまでのレポートはこちら↓
韓氏意拳講座|1回目 https://is.gd/D3RjiJ
韓氏意拳講座|2回目https://is.gd/G7l53a
韓氏意拳講座|3回目 https://is.gd/rDRgMX
韓氏意拳講座|4回目 https://is.gd/8BX3eO
韓氏意拳講座|5回目 https://is.gd/YmZ2Yc
韓氏意拳講座|6回目https://is.gd/dlMQTX
韓氏意拳講座|7回目https://is.gd/a1Yor1
韓氏意拳講座|8回目https://is.gd/ayTQMA
韓氏意拳講座|9回目https://is.gd/NCZKxY
韓氏意拳講座|10回目https://is.gd/YXuCSM
韓氏意拳講座|11回目https://bit.ly/3PEGYgt


9/30初級講座

王向斉の意拳→韓星僑の意拳→韓競辰の韓氏意拳という流れの中で、先代から何を受け継ぎ、何を新たに生み出していったのかという解説を受ける中で、これからの韓氏意拳はどうなっていくのだろうかと考えていました。

シンプルイズベスト的な王向斉、そこに多様性をもたらした韓星僑、多様な体系を統合しようとした韓競辰、それを受けて光岡英稔が試みていること、そこから私たちは何を学ぼうとしているのか。

そして結構衝撃的だったのは、韓氏意拳を学ぶとき、韓氏意拳だけをやっても使えなくて、形意拳と意拳をやって初めて意味を為すというもの。

まず、それって大変すぎませんか( ´∀` )

そして、それってもはや韓氏意拳と呼べるのでしょうか、私たちが学ぼうとしているのは形意拳と意拳と韓氏意拳が総合された何か別の体系なのではないでしょうかということ。

そもそも王向斉と韓星僑は結構全然違うことをやりながら、同じ意拳という武術の名前だったのに対し、韓競辰は同じ名前を使わずに韓氏意拳としたのはなんでなんだろうとか、光岡先生の教える韓氏意拳は形意拳と意拳と韓氏意拳を総合した光岡氏意拳なのではないかとか考えてました。

が、これっておのれを振り返ると、グレゴリオ聖歌とルネサンスポリフォニーやらずにバッハやったって意味ないぜって結構同じこと言ってませんか?笑

これって私の中では自明なことで、しかも韓氏意拳が韓氏意拳であるように、バッハはバッハなんですよね。

そして私が「それって大変すぎません?」って思ったように私に指導される人たちは思ってるんだろうな。。。

気持ちがすっごいわかりました笑

前半の講義はそんな感じで「うむー」と考えていましたが、後半の実技(?)の内容はなんというか豪快というかシンプルというか、「挙式」ってバックドロップだぜっていう内容でした笑。

やっぱり韓氏意拳って抽象的に感じてしまうところがどうしてもあって、難解だなあと多分みんな感じてるのではないかと思いますが、今回の講座はなんというか明解極まりないというか、こんなに「わかりやすい」と感じた韓氏意拳の講座は初めてでした。

様々な武術家の実践の経験が抽出されたものとして型や式があって、その実践の経験が無い者がその体系に取り組むときにその型の意味を汲みとるのはやっぱり難しくて、どうしても抽象的になるのではと思います。

多分私の人生でバックドロップをやったこともやられたこともなかったと思うので(多分)

そういえば私もボイトレでインワードボーカルフライとか、カルグラとかヨーデルとかよく使いますが、so-so聴いたことない人がインワードボーカルフライやってもよくわかんないだろうと思います。

今回私たちがバックドロップを経験したように、インワードボーカルフライを取り入れるならやはりso-soを経験しないとあかんですね。

ところで光岡先生に落とす直前までバックドロップかけていただいたのですが、もうなんというかキレが凄くて(何がどうなってるのかわからないのでそのくらいの事しか言えない)スバッてこう持ち上げられたのですが、多分5年前の自分だったら肋骨いってたと思います。

その瞬間自分でも何かやったつもりはないのですが、こう、肋骨がきゅっとして無傷で済んだんですね。

バックドロップを受けて知る、自分の身体の成長よ。


10/2初級講座(1コマ目)

この日の講座は・・・・メモが5ページもある・・・。

それだけ内容が濃かったということで。いやあまとめるの大変そ。

午前のコマはお話がかなり沢山で、脳味噌爆発しました。

武術の講座で脳味噌爆発するのも光岡先生ならではですよねえ。

「形と感覚」

というお話で、形意拳、意拳、韓氏意拳の

流派としての形→稽古方法としての形→その中の動き・行いとしての形→止まるポイントとしての一つ一つの形

という4段階におけるそれぞれの形の捉え方(?)というお話でした。

形にこだわるという点がこれらの体系の共通項、世にあるいわゆるボディワークは動きには注目する傾向にあるとのこと。

そしてその形がどうなっているかを判断するのは「感覚」

その感覚を問うことのできる感性

その問いの答えを頭に求めるのか、身体に求めるのか。

そこのところをおさえつつ、形体訓練の稽古をしました。

横向(ハンシャン)をやりながら、いろんなアドバイスを受けるのですが、印象に残ったのは、力みに対する指導で、

「固まってるところを固めないようにしようとして、ただボーっとしてる。固まったままボーっとしてるだけだ」

というので、確かに恣意的身体に入ってしまっていると、頭がボーっとしてれば身体も緩んでるような気がするのですが、それ頭の中の身体が緩んでるだけなんですよね( ´∀` )

あとは、「故意に操作していることを習慣化していることを頭が「自然」だと錯覚している」

とかも実に身に覚えがあることでございました。

あえてそうやろうと思わなくてもできるようになってしまった事柄について、自然にできていると思ってても、過去の自分が不自然を習慣化しただけだったという。

つまり(頭にとって)自然に、(身体にとって)不自然をやっている。

世の中で言う「自然」って大概これなんじゃなかろうか。

身体の自然と頭の自然を区別するというのが(めっちゃ難しいけど)必須なんだと思います。

あとやりながら自分で思ってたのは、力むのって楽だなあということ、力むと辛そうな気がするけど、力むのってほんと簡単で手っ取り早くて、その場をしのげる可能性はあるけど、使い物にならない。

あと問いの答えを身体に求めようということはわかるけれど、多分ここにもトラップがあって、「問いの答えを身体に求めるということを頭でしかわかってない」という状態があるなあと思いました。

これだから韓氏意拳は難しい・・。一昨日とどえらい違いだぜ。


10/2初級講座(2コマ目)

内容が濃すぎてもう長くなっちゃってもう仕方ないですね。。

この午後のコマはもう更に輪をかけてディープな世界でした。

多様性に対する人間の分別感と分別心、それらを捨てた(放下した)先にある無分別心。

多様性つまり自然はカオスだということを分別を通り超えて認めるということだとあたくし理解いたしましたが、もうなにしろ難しい。。

自然に立つ、自然に動く、というのは自然を認めることなしにはありえん。なぜなら自分自身がカオスである自然なのだから。

みたいなことです多分。

そしてこれ午前の話にもつながるんですけど、この「放下」というのが、受動的にボーっとしてるのとは違うということ。

動物だったらそれでも大丈夫かもしれないけど、人間には分別があるから、分別を超えないと無分別に至れない。つまり「放下」は受動ではできない。

なにがなんだかわからないことをわかる。(但し身体で)

ということなのだと思います。

それで、挙式の稽古をしたわけですか、これらのことが、「はいわかりました!」という具合にはできません当たり前ですが。

これらのことを目標に日々稽古に励む他ないのであります。

結局稽古の指針、目標を与えるということが指導の目当てであって、その場でパッとできるようなことはあんまりないんですよね。

ボイトレも合唱指導もそうですが、とにかく自分が稽古しないことには何もできん。

超当たり前で恐縮ですが、しかし稽古もせずに自分のできなさを先生のせいにしてること多くないですか?(自戒で自壊)

というわけで今朝も稽古に励みます。

毎朝稽古を始めてからもうすぐ3年、見た目も変わりましたが中身はもっと変わってます。

出張先でも、合宿先でも、旅行先でも毎朝1時間稽古しています。

稽古すれば上達します。上達すると楽しいです。楽しいから稽古します。

やろうぜ!稽古!


声明とグレゴリオ聖歌がポリフォニーする PARTⅡ
「菩薩のラメント・キュロスの哀愍」

少し先ですが、12月17日(土)昼公演@えびらホールです。

叔母との企画第2弾です。

グレゴリオ聖歌と声明を交互に演奏する企画は普通ですが、グレゴリオ聖歌風や、声明風を新作してしかも同時に歌うというのは無いと思います。多分。

私はラテン語で5曲新作、叔母は中国語、日本古語、アッカド語4曲新作です。やば。

叔母が仏教徒、私がクリスチャンだったらできません。多分。

東西の単旋律聖歌のアウトロー叔母甥だからこそできる無二の企画だと思っています。

櫻井家のイカレた血筋をご堪能ください。

https://www.facebook.com/events/1482411928891613


Salicus Kammerchorカンタータ公演vol.2

こちらも第2弾の企画で、カンタータを4曲とモテットを1曲やります。

全てツィンクとサクバット入りの豪華編成です!

モテット風冒頭合唱を金管と一緒にぬるぬる歌うサリクスをお楽しみに!

11/25ルーテル公演
11/29豊洲公演

演奏会詳細はこちら↓ https://salicuskammerchor.com/concert

光岡英稔 韓氏意拳講座|11回目:BUGAKU講座|15-17回目

今月はたくさん講座に参加できました。

それだけに身体も頭もパンパンになりました。

整理して、自主練の指針を立てていきたいと思います。


【これまでの講座レポート】
BUGAKU講座|1回目 https://wp.me/p7Ktcz-cpK
BUGAKU講座|2回目 https://wp.me/p7Ktcz-dGh
BUGAKU講座|3回目 https://is.gd/Gm9C17
韓氏意拳講座|1回目 https://is.gd/D3RjiJ
BUGAKU講座|4回目 https://is.gd/37Oxg1
BUGAKU講座|5回目 https://ux.nu/AmsQM
韓氏意拳講座|2回目https://is.gd/G7l53a
BUGAKU講座|7回目 https://is.gd/xiBfFB
韓氏意拳講座|3回目 https://is.gd/rDRgMX
韓氏意拳講座|4回目 https://is.gd/8BX3eO
BUGAKU講座|8回目 https://is.gd/tbIYiI
韓氏意拳講座|5回目 https://is.gd/YmZ2Yc
BUGAKU講座|9回目https://is.gd/BnOQit
韓氏意拳講座|6回目https://is.gd/dlMQTX
BUGAKU講座|10回目https://is.gd/RczZH5
韓氏意拳講座|7回目https://is.gd/a1Yor1
韓氏意拳講座|8回目https://is.gd/ayTQMA
BUGAKU講座|11回目https://is.gd/ayTQMA
韓氏意拳講座|9回目https://is.gd/NCZKxY
BUGAKU講座|12回目https://is.gd/zHtNYL
韓氏意拳講座|10回目:BUGAKU講座|13.14回目https://is.gd/YXuCSM


剣術

今回の剣術は流派による構え方の違い、身体観の違いというところを正座で、木刀を持った状態での観法で比べていきました。

なにか持った状態での観法というの自体初めてで、それだけで既にめちゃくちゃ面白かったのですが、構え方の違いで観え方が全然変わってくるのがかなりわかりやすく、身体にとって自然な構えとはなにかということの気づきが大きかったです。

このあと更に立った状態で構えて観法もやりましたが、膝が爆発するかと思いました笑

足にキテるのはうまく観れてる証拠とのことで少し安心しましたが、まだまだ足腰を鍛錬せねばならんです。

木刀と手を対応させながら観ていくと「揃う」という状態になり「定位」するのですが、それをどこか一箇所ずらすことで「不定位」を作って動くということもやりました。

動きが出てくると更に「観る」難易度が上がって、私の場合足首から下がいい加減になってるのがよーくわかりました。

ほんともう毎日稽古してるんですけどねえ。

毎朝稽古する習慣をつけてもう2年半くらい経ってますが、自分でもこんなに続くと思ってませんでした。

しかしやらないとほんとに気持ち悪いんですよね。そうなったらこっちのもんという感じですが、ただのルーティンとか、健康法に陥らないようにずっと注意しながらやってます。

毎日少しずつでも自分の身体が練れていくように。

あとこれだけやっててもほんとに講座に出るたびにマジで自分何もできねえということを思い知らされます。

今年歳男で36歳になりますが、この歳になってこれだけ伸び代を感じることができるのはなかなか他ではないんですよね。


東南アジア武術

シラットは前回から引き続き礼法を丁寧にやっていって、その精度を上げていきました。

更に様々な言語で数字を口に出すということで、シラットの身体観との相性をみていくということをやっていきました。

前回は音楽との相性、今回は数字を発声するということで、これはまさに私が武学を通じて学ぼうとしていることに直結すはず!

「音楽・声と身体」というテーマを探求する上できっと大きなヒントになっているはずなのですが、今のところまだ具体的にはひらめいてません。

は!時系列がおかしくなってしまって申し訳ないですが、剣術のところでは、中世、古代の日本語との相性をみたのでした。

これです。これを紹介いただいてからこのチャンネルの動画見まくってるのですが、解説動画の内容が頭良すぎて吐きそうになります。

しかも解説動画がデフォルトで1.5倍速とかになっててさらに情報量がえげつないので、0.75倍速にして見てます笑

現代日本語と現代日本人の身体観、古代日本語と古代日本人の身体観に親和性があるということで、やはり現代日本語を喋ってる限りは現代日本人の身体観から逃れられないのかな、などと思いました。

やはりこれも、音楽や言語、発音、発声との結びつきということで、非常に古楽的アプローチに直結しますし、他国の民族音楽を演奏する時(すなわち西洋クラシックを演奏するときも含む)、避けては通れないテーマなのだと思います。

現代日本人の身体性と他国の伝統音楽とでは親和性がまるでないので、上手くいかんのです。

だからそこにアプローチしていかなきゃあかん。

と、いうことと、もう一つ直接的に興味が湧いたのは、10世紀頃の、例えばザンクトガレン式ネウマが書かれたスイスにおいて、ラテン語ってどう発音していたのか、ということ。

これまでも無視していたわけではないのですが(いやほぼ無視していたと言って過言ではないのですが)、我々がグレゴリオ聖歌を歌うときって、演奏会の中で歌うので、ほぼグレゴリオ聖歌だけの演奏会というのはなくて、何かしらポリフォニーを歌う。でそのポリフォニーがフランスやフランドルのものであれば、それにあわせてグレゴリオ聖歌も15世紀フランス風の発音で歌う、ということにしていました。

それはそれでそこそこ理にかなっているとも言えるのですが、実際ネウマが書かれたのは10世紀なので、インチキといえばインチキです。10世紀スイスで書かれたネウマを見ながら、15世紀フランス風の発音で歌うということなので。

そしてそういうことをやっていると、実はネウマとの齟齬というのも出てきていて、二重母音やtのリクエッシェンスなんかは目を瞑ってなかったことにしているのです(!)

しかし実際10世紀頃のラテン語の発音ってどのくらいわかってるんでしょうか。14−16世紀あたりの発音についてはみんな持ってるあの本を見ればだいたいのことはわかるけれど、10世紀の歌われたラテン語の発音について、何かご存じの方がいらっしゃれば教えて下さい。


韓氏意拳

この日の韓氏意拳も、韓氏意拳というよりはシュワイジャオの稽古を行いました。

なぜかというと、韓氏意拳の創始者たちが幼い頃シュワイジャオに親しみ、身体観の下地としていた(という言い方でいいのかわかりませんが)からです。

バッハを歌うためにポリフォニーを、ポリフォニーを歌うためにグレゴリオ聖歌を歌うようなものですね。

大棒子という太めの棒を使った練習をするのですが、これうちにはまだないのです。

木刀で代用しているのですが、やはり太さと重さがほしい。

ホームセンターで買ってこよう。

駒井先生が作り方紹介されてますね。

このような道具です。

この日最も衝撃的だったのは、光岡先生の膝裏です。

左右を振り向きながらビシッと足を回転させるという動きがあるのですが、その時

「後ろ足って膝伸びてますか?」

と私質問しまして、ほなちょっとここ触ってみいということで、先生の膝裏を触らせてもらったんですね。

そしたらもうあたくしの手がシュパーンって弾かれるわけです。危うく突き指をするとこでした。

全身凶器ってこういう事を言うんですねえ。しみじみ。

まさか膝裏までこんな殺傷力あるとは。。。

で、光岡先生はこの動きで相手のタックルを切るというデモンストレーションも見せてもらったのですがこれがまた、見たことない動きでした。想定外の動き。そんなんあり・・・?って感じ。

なんでMMAの人はやらないのかしら。

競技と武術は違いますけど、これを朝倉海が知ってしまったらどうなるんだろうなあとか妄想はします。


ハワイアン八卦掌

この日はハワイアン八卦掌の成り立ちから。

クリス・リー・マツオ師範がいかにして今の体系を作り上げたのかというところを教わりました。

忍術、柔術、光岡道場、龍形八卦掌、蛇形八卦掌、チベット密教や道教に至るまで、様々な要素が取り入れられているそうです。

基本的にこういった流派は「混ぜるな危険」なのだそうですが、複数の体系を比べることによってそれぞれのアイデンティティが純化されて抽出されるという、まさにBUGAKUの理念そのもののようでした。

広大時代お世話になった古東哲明先生は比較哲学が専門で、同じようなことをされていて、光岡先生やハワイアン八卦掌は比較武学と言えるのではないかと思います。

で、私がやりたいことは比較音楽なんです。いろんな音楽の流派にはそれぞれアイデンティティがあって、基本的に混ぜるな危険だと思います。混ぜて上手くいった例は殆ど見たことない。

The HUとか結構好きですけど、もの凄く良いかと言われると・・・。

いや、好きなんですけどね、結構、こういうのも。

こういうのとか。最高ですけど笑。

けどほんとのほんとに音楽の真を喰ってるかというと違うと思う。(あくまで私は)

エンターテイメントとして面白いというところと、音楽の真を喰うというのは違うと思ってまして、私がやりたいのは後者なんですよね。

すぐ音楽の喩えになっちゃってすみません。音楽家なもんで笑

それでこの日はその中から、ハワイアン八卦掌にも影響を与えたと考えられる旧光岡道場でやっていた関節技を教わりました。

光岡先生の講座では、基礎の基礎をとにかく煮詰めて煮詰めてココ!っていう基礎を教わるのですが、それはおそらく他の武術の心得がある人であっても決して持っていない基礎なんですよね。

なので他の武術の心得がある人の持っている基礎についてはあまり重視されないのですが、私の場合そこすらもないので、より一層できないんだろうなあと思います。

普通の関節技の基礎のある人だったらもっとすんなり入ってくるところが、私の場合はまずはそこを知るところから入らなきゃいけない。

もどかしい。

しかしこれも伸び代ですね。

(本田圭佑の伸び代の動画探したけど見つからなかった)

というわけで今回もたくさんのことを学び、またもっともっと学びたいという思いを強めました。

八卦掌の3つの中心性、自己中心性、他者中心性、自他中心性。

これはアンサンブルやるときには欠かせない考え方だと思いますが、3つ目についてまだ理解が深まってないので、また学び、実践し、活かしていこうと思います。


Salicus Kammerchor第7回定期演奏会

出演メンバーのプロフィールを公開しました。

今回も凄いメンバーです。演奏会前に是非チェックを!

https://www.salicuskammerchor.com/blank

5月20日(金)19時開演
日本福音ルーテル東京教会
https://tiget.net/events/160766

5月22日(日)14時開演
台東区生涯学習センター ミレニアムホール
https://tiget.net/events/160767


サリクスのリハはまだですが、8月のエマルシオンのリハは早くも始まっております。

この音の形は当然こうなるよねっていう音が、実際当然のようにそういう形になる、そういうメンバーと歌うのはほんと楽!

6人中5人サリクスだからそりゃそうなのかもしれないけど、それを考えるとまっつんがマジで凄い。


先日思い立って多重録音をしました。

ロシア正教の歌で、一番下は吸いのなんちゃってオクタヴィストです。

面白いのでぜひ見てみてください。

師走のコンサート情報

Twitterの方に今月のコンサート情報を載せたのですが、あまりにも長くなってしまったので、こちらにも転載しておきます。

普段12月ってだいたい1年で一番暇な時期なのですが、今年はなぜか毎週本番があります。

それも4回ともなかなか弩級なコンサートです。


ICUクリスマスコンサート

https://salicuskammerchor.com/concert

日時:2021年12月11日(土)15時開演
会場:国際基督教大学礼拝堂

こちらオフラインチケットは完売していますが、オンラインはお求めいただけます。とてもお安くなっております。
定期と見まごうばかりの前半プログラムと、キャッチーな後半との対比がお楽しみいただけると思います。

今朝もリハでしたが、ヴィオローネの入ったラターとか最高ですよ!


徳久ウィリアム一門会

https://tiget.net/events/156661

日時:12月18日(土) 13:00開場
会場:公園通りクラシックス

こちらにはコエダイr合唱団としてと、ソロも少し歌います。
合唱団はテノーレスとオルティンドーで新曲を2曲やりますが、両方私が耳コピしました。

A una rosa

オルティンドーはこちら

あとソロの方は、このところ寺原太郎さんにインド古典声楽を習っておりまして、どのように習っているかというと、私がグレゴリオ聖歌を歌ってみて、近しいラーガを示していただいて、そのラーガを習うというやり方で習っています。

それで今回は第5旋法の入祭唱を
タンプーラ流しながら、
1.普通にネウマで
2.サレガマで(!)
3.インド風に(!)
3種類の歌い方で歌ってみようと思います。多分凄い面白いと思います。


emulsion 2nd concert

https://tiget.net/events/156346

日時:2021年12月23日(木)19:15開演
会場:スターツおおたかの森ホール

前回も凄かったですが、今回も凄まじいプログラムです。前半は佐藤拓さんプロデュースの世界の合唱。

1曲だけ私が採譜したサルデーニャの曲も混ぜてもらいました。


これCuncordu de Orosei がやってるのでCuncorduなのかと思いきや、内容が世俗だったのでCoroでした。気づかなかった…。

後半はスティーブさんプロデュースのバーバーショップ三昧。いやーどれももう凄すぎる編曲…笑
もうほんとバーバーショップってやつぁ…笑
掛け値なしに楽しめるプログラムです。


AcappelLabo Concert vol.1

https://tiget.net/events/156349

日時:2021年12月28日(火)19:15開演
会場:スターツおおたかの森ホール

アカペラボというのはトミーの主催する団体の総称?です。
歌譜喜と八重桜とemulsionの3団体の合同演奏会です。
emulsion単独ではバーバーショップ、合同では現代の混声合唱をやります。

日本語の曲もあるのですが、多分舞台上で日本語の曲を歌うのは4年ぶりくらいです。ちょっとソワソワする笑


流石に世界広しと言えどこれだけ豊富な内容のプログラムを一月の間に歌ってる人間はいないと思います笑。

それぞれ毛色が違うコンサートですが、どれもめっちゃ面白いと思います。

来てね♡

コエダイr合唱団WS&演奏会

コエダイr合唱団WS&演奏会

1月に予定していた公演の延期公演です。

緊急事態宣言が発出されたのを機に延期した本公演ですが、緊急事態宣言が延長されても今回はやります。

時間も早めですしね。

今回はWSと演奏会の二本立て!大変そう〜笑

1時間半で何かしら特殊発声ができるようになって、夕方からの公演では一声出せるかも??

演奏会ではいつものように、

トゥバのホーメイ

サルデーニャのテノーレス

モンゴルのオルティンドー

ビザンチン聖歌

ヨーロピアン倍音唱法

日本民謡

ブルガリアン・ヴォイス

ジョージアの男声合唱

ヨーデル

をやります。

その上ソロコーナーもあって、私はグレゴリオ聖歌を3種類の声で歌います。

わたしにとっては実はこれが一番チャレンジングかもしれない。

限定15名様なのでお申込みはお早めに!

お申し込みはこちら↓

https://www.reservestock.jp/events/523024?fbclid=IwAR3dDIV4U9YzfP15CWG9YloqnWPh_35HZ00bCYuAMYS9kzf56l1cU-TVPHo


Ensemble XENOS音源配信!

第2回演奏会の演奏録音、演奏動画を配信しております!

結構凄い演奏だと思います。ぜひ、注意深く聴いていただきたいです。

https://xenos.thebase.in/


Salicus Kammerchor第6回定期演奏会チケット発売中!

シュッツのシリーズの第1回です。

今まで聴いたことのないようなシュッツになると思います。ぜひ!

【日時・会場】

2021年5月16日(日)14:00開演(13:30開場)
千葉市生涯学習センターホール
予約:https://tiget.net/events/114695​

ライブ配信:https://twitcasting.tv/salicus_kc/shopcart/51713

2021年5月21日(金)19:00開演(18:30開場)
豊洲シビックセンターホール

予約:https://tiget.net/events/114696

(2019-21年定期会員の方は両公演ともご招待となりますので、誤ってチケットを購入されないようお気を付けください)