刺激的な日々|ノイズボイス・カラオケに参加してきました

刺激的な日々|ノイズボイス・カラオケに参加してきました

8月3日に柳生田さんのリサイタル助演、5日にデュファイ祭出演と本番が続いたあと、一昨日7日には徳久ウィリアムさん主催のノイズボイス・カラオケに参加してきました。


ノイズボイス・カラオケ

実に刺激的でした。徳久さんの主催されるイベントはいつも刺激的です。

これまで、アガリアム合唱団(現コエダイr合唱団)主催のワークショップに講師として参加した他、同合唱団のワークショップ、「インド古典声楽」と「ブルガリアン・ヴォイス」に参加させていただきました。

インド古典声楽では「笛は吹くのではなく磨く」や「音程の移動は円運動」「歌用の声などない」など、私の音楽実践の中でも常に引用させていただいていますし、ブルガリアン・ヴォイスで印象的だったのは、「言葉、フシ、コブシ、ときてその次が声」ということで、やはり民族音楽においても大事なことは一緒なのだなあと再確認しました。

そしてアガリアム合唱団には一度歌い手として参加させていただいたこともありまして、その時に書いた記事がこのブログのアクセス数一位です笑

魅惑のカルグラ地獄

うーむ今聞いてもこの時の録音凄い。

今回のイベント(ワークショップ)は、このアガリアム合唱団でも見事なカルグラを披露しているあいさんと徳久さんがフェイスブックのライブ動画で配信してて、あまりに楽しそうだったので参加することにしました。

これを見て楽しそうだと思うところからがスタートですよ!皆さん!笑


声楽の最先端としてのノイズボイス

そもそもノイズボイスってなんぞやって方も多いと思うので、少しだけ説明します。

現代音楽の分野でノイズミュージック(wiki)ってありますよね。それを声でやります。

都市の民族音楽を標榜する徳久さんの考えでは、民族音楽というのは環境から生まれる。それが歌われる必然性がある。私達にとっての環境、都市の環境から生まれ、歌われる必然性のある音楽とは何か。そういう流れから生まれて来たのがノイズボイスだと私は理解しています。

私は普段古楽という今から400−1000年位前に作られ、歌われた音楽を実践していますが、同時に現代に生きる自分が現代を生きる皆さんとともに現代においてそれを実践するとはどういうことかということを模索しています。

簡単に言うと、1000年前に作られた音楽も、1000年前には現代音楽だったのです。それをリアルに実践するためには、それを古いものとして扱うわけにはいかないのです。

「歌の生まれる必然」を実感するためには、歌の生まれる現場に立ち会うのが一番カンタンです。

そういうわけで私も現代音楽を演奏することがありますが、このノイズボイスというジャンルは、声楽の最も最先端とも言えるのではないでしょうか。

ノイズボイスのソロで徳久さんの素晴らしいパフォーマンスはこちら↓


即興について

さらにこのノイズボイス、見ての通り即興です。今回のワークショップでも伺いましたが、何かやろうとしているというよりは「降りてくる感じ」なのだそうです。

グレゴリオ聖歌の伝説として、教皇グレゴリウス一世が聖霊(鳩)の声を聞いてできたものであるというのがありますが、近いものがある、というかそれそのものなんではないかなと思います。

自分で作ったんじゃなくて、自分ではないナニかからもたらされるものだということですね。

私達クラシックの業界の人は99%誰かが書いた曲を演奏します。今より前に、誰かが作った曲を演奏するんですね。でもね、私この「誰かが作った」ってのも嘘だと思うんですよ。その誰かも、自分ではないナニかからもたらされた音楽を書き留めているに過ぎない。

それで私の考えでは、そのナニか、というのは曲を作る人ごとに違うのではなくて、全人類、全世代共通なんです。

誰の肩にもグレゴリウス一世の肩にとまった鳩と同じ鳩がいて、その声を聞くのか聞かないのか、またどう聞くのか、というのはその人次第。

つまり受け取り方ひとつ。作曲家、あるいは即興演奏家というフィルターを通すことで一見全く別のものに見えるけれど、その根源は同じ、音楽はひとつなんだと思うんです。

で、それ以外のものは音楽とは呼ばない。私はそういうように音楽を定義しています。

この言い方でいうと、世の中には、音楽のようでいて、音楽でないものが溢れているということになってしまいますが。

というわけでですね、よりダイレクトに作曲家の見た景色に近づくためにはですね、自分も曲を作るかあるいは即興するかだと思うんです。

それもこのノイズボイスの企画に興味を持った動機のひとつです。


アンサンブルについて

さらにもう一つ、このところ考えていたのはアンサンブルについてで、前回のブログで最後に書いた、「シャーマンは孤独だ」というのは実はアンサンブルは本当に音楽的にあれるのか、という話題の中で叔母から出た言葉なのです。

叔母(桜井真樹子)も作曲するし、即興もする人なのですが、二人以上で即興するときの難しさ、限界を感じていて、もはやアンサンブルやんなくていいのではという境地に達しているそうです。

私は普段ほぼいつも、常にアンサンブルをやっています。全く一人で何かするということは記憶の限り100%ありません。

アンサンブルで音楽ができないとなると、私の活動はゼロになってしまいます笑

ノイズボイスに関しても、一人でもできますが、複数人でも出来ます。

以下に徳久さんと、素晴らしいパフォーマーの風人さんの動画を貼っておきます。2’20あたりから二人のノイズボイスデュオとなります。

ノイズボイス・カラオケのいいところは、ずーっときっかけが鳴り続けているところです。

ある意味カラオケの音源とのアンサンブルなんですね。音を感じながらそれに影響されつつ表現出来るというところで、初心者にも即興がやりやすい。そしてアンサンブルについても考えるきっかけがもらえる。

そう思ったんです。


いざ実践!

ワークショップでは初めに、徳久さんから惜しげもなくノイズボイスのテクニックについて教えていただきました。

徳久さんの音のパレットを覗いているようで楽しかったです。

それまで全くどうやってるのかわからなかった音も、レクチャーを聞いたあとだと大体7割位はわかります(それでも全くわからない音もあります)。

あと今回凄く面白かったのは、ノイズボイスってマイク1本でやるんですけど、つまりほとんどエフェクトかけないということなんですが、このマイクの使い方一つでできることの幅がめちゃめちゃ拡がるんですね。

それはもう感動しました。マイク一本でこれだけのことができるのか!と思いました。

普段マイク使わない上に、使うとしても、ノイズが乗らないようとか、ハウらないように使うじゃないですか。それがむしろノイズボイスではノイズを乗せるように、ハウったらハウったでそれを利用するんですって。んーー今までに全く無かった発想だ・・・。

ひとまずどんな音が出るのか試してみました。

これは、、、面白い、、、。

特にインヘイル(吸い)の可能性が凄い。普段吸って音を出すことがないので、吸ったほうが非日常の音が出ますね。

吐くと逆に普通の声になっちゃいそうで難しい。

で、これは音ですね。

今度はカラオケ音源の助けを借りながら即興やってみました。

曲は一青窈の「もらい泣き」

恥ずかしいので最後のサビのところだけ切り取りました。

どうでしょうか。これ見て皆さん何を感じられるでしょうか。

(ほとんどの方は嫌悪感を持たれるだけなんだろうなあ、変な人、のレッテル張りで終わりなんだろうなあ、辛いなあ)

凄く怖いような気もしますが、というのは結構私の本性が現れているようで、ざわざわします。

他の参加者の方の声も聞いていて、凄く思ったのは、これ、もんの凄く個性がでます。その人がどんな人なのかわかります。

あー、この人こういうこと考えながら生きてるんだなってのが、ビシビシ感じられます。これもワークショップの効果ですね。一人でやっていたら気づけなかったことだと思います。

でも動画だとそうでもないかな・・これやっぱりアイフォンの限界で、音の自動調整が凄いですよね。声のないところでは音源が際立って、声の大きいところは音源が全然聞こえなくなってますが、生で聞くとそんなことは起こりません。

だから判断難しいかもな。

私がやるとどうしても人間味が出ちゃって、そういう意味ではノイズボイスの理想とはかけ離れているかもしれません。

あとこれもやってみないとわかりませんが、曲を無視しているようで、めちゃくちゃ影響されます。

「もらい泣き」だからこういう感じになったんだと思います。

そしてせっかくなので、徳久さんとデュオもやらせてもらいました。アンサンブルに対する疑問は結構解決したように思います。まだ文章にするところまで消化出来ていませんが、そのうちかければと思います。

一つ言えるのは、アンサンブルはソロより難しい。ということです。アタリマエーーーー!笑

「気」が分散して、音楽に近づくのがより難しくなる。けどできないわけじゃない。ただしそれを可能にするには多様で物凄く精度の高いテクニックが必要。という感じでしょうか。

他の参加者の方のデュオも聞かせていただいて、やっぱりアンサンブル面白いなあと思いました。

影響を与えあって、一人ではできない表現が勝手に出てくる、そう見えました。

そんなわけで、合唱もやりたかったのですが、普通のカラオケでマイクを3本以上つなぐのは難しそうなので諦めました。

マイク無しで最後We are the worldをみんなで歌いましたが、やはりマイクがないと出来ることが3分の1くらいになりますね。

大勢でやるにはスタジオ行くしかないか。


最後に、皆さん心配されてるかと思いますが、適切な指導者がいれば、喉の健康は保たれます。

逆に言うと、指導者がいないところでこれをやるのはかなり危険です。

指導者がいても、ノーダメージというわけにはいきません。やっぱりちょっとは炎症起きます。

ただし喉の炎症よりも肉体疲労の方がえげつないです。

翌日睡眠時間を確保できるかどうか確かめてからやるべきだと思います。

特に、私の場合肋間筋が結構ヤラれました。鼻をすすったときに痛いので、息を吸う時の筋肉(外肋間筋)の方だと思います。

負荷かけながら全力で息吸うってことやらないですからね。普段。

逆にこういった普段使わない筋肉を使うことで、普段の歌がどう変わっていくのか、いかないのか、興味津々です。

今回このワークショップに参加して、普段の生活では得ることの出来ない非日常、心、頭、体に多大なる刺激を受けることが出来ました。

講師の徳久さんに改めて感謝したいと思います。

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Salicus Kammerchor

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公演情報

次回はEnsemble Salicusの演奏会です!

http://www.salicuskammerchor.com/concert

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CD・DVD発売中!

昨年10月に開催されたLa Musica CollanaとのジョイントコンサートのライブCD

第2回定期演奏会のライブDVD

をウェブ販売しております!

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サリクス通信に加藤拓未、渡辺研一郎が登場!

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櫻井元希へのお仕事のご依頼、チケットのお求め等は以下のフォームよりお気軽にお問い合わせください。

いろいろありました

いろいろありました

皆様お久しぶりです。

4日ぶりの更新ですね。

マメさに定評のある私ですが、えー、忙しさにかまけてブログの更新を怠っておりましたm(_ _)m

昨日締切だったサリクスの解説がまだ半分しかかけてません笑


えー岩崎邸の本番の日、先週の土曜ですね、帰りがけ御徒町の松坂屋で靴を買いました。


ヴィブラム・ファイブフィンガーズです。

https://www.barefootinc.jp/

この靴”Born to Run”という5年くらい前に読んだ本に登場していまして、もうずっと、ずーーっと欲しかったんです。

ついに買ってしまいました。えー。最高です。端的に言って。

凄い気持ちいい。全部の指が地面に必ず着地するのでグリップ感が違う!軽い!通気性がいい!

五本指靴下2枚履いて歩いてるような感覚です。

ランニング用ですが、普通に普段ばきしてます。


20日の月曜日、父が広島から東京に来まして、伯母と妻と4人で食事をしました。

お店は不動前のティスカリというお店です。

https://s.tabelog.com/tokyo/A1317/A131710/13203472/top_amp/

このお店のシェフとは、知り合いというか、なんとも不思議な縁がありまして。説明がヤヤコシイのですが・・・。

先日アガリアム合唱団で、サルディーニャのスイーツ、セアダスの専門店でライブをさせていただきました。

そこへタロスという渋谷のサルディーニャ料理屋さんでシェフをしている伊藤さんという方が聴きにいらしていて、というか徳久ウィリアムさんとセアダスフラワーカッフェを繋いだのが伊藤さんだったそうなのですが。

そこで伊藤さんとは知り合って、facebookで繋がったんです。それが昨年9月でした。

そして今年1月、広島に「合唱団そら」のメサイアを歌いに帰った時のブログを伊藤さんが読んでくださったようで、コメントをいただきました。

「ひょっとして広島駅前のスペイン料理屋で毎週飲んでませんでしたか?」

そらというのは飲むために歌ってるのか、歌うために飲んでるのかわからないような団体でして、毎週練習後に飲むんですね。

その頃はその「バルセロ」という広島駅新幹線口のスペイン料理屋で毎週飲んでいました。

なんでまたそんなことを伊藤さんがご存知なのかと思いましたが、なんと伊藤さん、その頃バルセロのシェフだったのだそうで。

もうビックリ仰天。

縁というのは不思議です。

そしてそもそも徳久ウィリアムさんと私が出会ったのは伯母ですし、その伯母と、広島から来た父と、毎週バルセロに通っていた私と妻が、元バルセロのシェフのお店でお料理をいただくことになろうとは。

そう。そして私、伊藤さんはてっきりタロスにいるんだと思ってタロスを予約したのですが、つい昨年末にティスカリという新しいお店をオープンされたということで、タロスにはいないとのこと。

これも伊藤さんがタロスの予約台帳を見ていて、おそらくカタカナ書きであったでしょう(電話で予約したので)私の名前を発見してわざわざご連絡くださったのです。マメだ、、。

お店では、もうオマカセで、サルディーニャのビール、サルディーニャのワインとともにサルディーニャ料理をいただきました。

どれも食べたことのない味で、超美味しかったです。それはもう発狂的に。

イチマイモシャシントッテナイケドネ!

サルディーニャってイタリアの西にある島で、ほうぼうから攻められ続けた歴史があるそうなんですね。

それで、もともとサルディーニャにいた人たちは、どんどん内陸へと追いやられていった。

海岸の方は新しい外来の文化が沢山入ってきたけど、内陸にはサルディーニャのオリジンがあるとのこと。

そういうコンセプトのお店なので、島の料理なのに魚介類が全然ないんです。

いただいたのは、馬のステーキ、羊のフリット、生ハム(豚)、チーズ、トマト、おかひじき、ルッコラ、そら豆、ひよこ豆、なんかの豆、それからパスタ、あと念願のセアダス!

セアダスはモッツァレラチーズの入ったパイみたいのにハチミツがたっぶりかかったスイーツでした。

ワインにあうーーー笑

あの、お店の内装なんかも最高なので是非行ってみてください。ほんと、素敵。


伯母は声明、白拍子、ディワン、竜笛なんかをやっている音楽家で、お察しの通り貧乏です。

真ん中の帽子かぶってるのが伯母です。

自分の未来を見ているようで勇気をもらえました。でも声明の方が古楽よりニッチだよね!そうだよね!

そして父はほんとに僕にそっくりで、しょうがないやつだなーと思いました。

自分がした話を「へーそうなんだ」みたいに聞いてるとことかそっくりです。

あと、僕が生まれる前に亡くなった祖父は、生前、他人が絶対にやってないことをやれ、が家訓だったそうです。

だから貧乏なんですよね笑

その血は間違いなく受け継がれていますから、祖父も草葉の陰でほくそ笑んでいることでしょう。

ほんと血は争えません。

僕がなんか言ったことに対して、二人が声を揃えて、「そう!」と言った時は笑いました。

大体僕が何か言っても、「そう?」と言われるのが普通ですから笑


えー21日の火曜は午前中、4月22日サリクスで使わせていただくリリスホールに打ち合わせに行ってきました。


ほんとびっくりするくらいゴージャスなホールでした。


壁が大理石で天井が超高い、客席の傾斜がかなり急角度で、後ろの方で聴いてもかなり上質な響きが聴けそうでした。

ホールのファンという方もいらっしゃるそうで、ホールに預けていたチケットは売り切れ寸前でした。たまげました笑

あと建物がデカイ!無駄スペースが多い!スケールが凄かったです。


都心からはちょーっと遠いですが、お近くの方はどうぞお越しください。お近くでない人もぜひお越しください。


その日の夜は国際音楽学会東京大会の企画のひとつ、Memento moriというタイトルで死にまつわるバロック以前の作品を集めた演奏会に足を運びました。

そう、グレゴリオ聖歌はやってませんでしたが、コンセプトがサリクスそっくりなのです。

おまけに今度演奏するガルス・ドレスラーという作曲家の作品も演奏するということで、外せない演奏会だったんです。

古楽科の先生や櫻田先生、そしてサリクスメンバーはじめ知り合いが多数出演していましたしね。


ふう、ようやく昨日です。

昨日は一日中サリクスの通低パート譜づくりと発送、そして解説を書いていました。

コーヒーいっぱい飲みました。

他に書くことはーーーーーーなし!よし!


はい!今日です!

今日は午前中解説の続きを書き、午後はサリクスのリハーサルでした。

今までやってきた成果が出てきた部分と、まだまだ全然出来てない部分と、両方ありました。ほんとに道のりは長いです。一朝一夕にはいきません。ネウマは一日にしてならず。すべての道はネウマに通ず。おお!ローマをネウマにしたらそれらしい格言が出来た!

ただひとつ言えるのは、今回のテノールはほんとに凄いです。マジでヨダレが出るほど上手いです。

バッハの”Lobet”に、Ewigkeitという言葉にロングトーンがあてられている部分があるのですが、ただ音伸ばしてるだけでにやにやしちゃうくらいいいです!ほんと!ありがたい。

チケットまだまだございますので是非お買い求めください。

私に直接言ってくださっても大丈夫です。


明日から広島でシグナスの練習です。みっちり合宿かっていうくらい歌います。アルトを。8月にまた録音する予定なので、そのための準備です。

自分のカウンターの声がCDになるとか震えますね・・・。テノールもまだなのに。笑

 

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Salicus Kammerchor第3回定期演奏会

『J. S. バッハのモテット全曲演奏シリーズvol. 3 〜詩編モテットと葬送モテット〜』

チケット発売中!

http://www.salicuskammerchor.com/concert

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Salicus Kammerchor主催第3回ワークショップ

参加者募集中!

http://www.salicuskammerchor.com/workshop

ご好評いただいておりますサリクスのワークショップです。毎回早い段階で応募上限に達しております。

お申込みはどうぞお早めにお願いいたします。

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サリクス女声練 | アガリアム動画

今日はサリクス女声練でした。

セクション練等は今日で最後であとはtuttiです。

今日は今回の女声メンバーを紹介します。


ソプラノはこの3人


かぶちゃんのヤル気ない表情がいいですね。

左から高橋慶、鏑木綾、金成佳枝です。

高橋さんは初サリクスですが、柔軟な上に澄んだ芯のある美声です。

あとの2人はお馴染みの2人です笑


こちらはアルト

なんかトミー裏山ですね。

左から輿石まりあ、富本泰成、岩渕絵里です。

今回トミーは紆余曲折あってアルトです。

でもめっちゃうまいです。

声はこれのリードで証明済みですが、声だけじゃなく、歌い回しが相当上手いので、アルトの核になってくれています。

メンバーのプロフィールは以下のページに掲載しています。

http://www.salicuskammerchor.com/blank


そして、一昨日のアガリアム合唱団の動画がちょこっとだけ公開されました。

セアダスフラワーカッフェさんのfacebookページです。

セアダスというのは、サルディーニャ発祥の、ヨーロッパ最古のデザートと言われているものだそうで、セアダスフラワーカッフェはその専門店なのだそうです。

セアダスは自由が丘ですが、サルディーニャ料理専門店のタロスは渋谷にあって、そこの店長さんも一昨日のライブにはいらっしゃっていました。

サルディーニャ郷土料理「タロス」

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定期会員締切 | アガリアム合唱団公演終了

定期会員締切 | アガリアム合唱団公演終了

9月30日をもちまして、Salicus Kammerchor2016-17年シーズン定期会員の申し込みを締め切らせていただきました。

沢山のお申込み、本当にありがとうございました!

最終的に、

定期会員45名様

ご寄付40口

のご支援を賜りました。

目標の定期会員50名様には達しませんでしたが、昨シーズンは、定期会員43名様、ご寄付33口でしたので、少しそれを上回ることが出来ました。

本当にありがとうございました!

皆様のご期待に応えられるようますます精進してまいります!

なお定期会員はお申込み締め切らせていただきましたが、ご寄付の方は年間通して受け付けております。

皆様のご支援心よりお待ち申し上げております。


 

さて、昨日はセアダス・フラワー・カッフェ様の3周年イベントに、アガリアム合唱団として参加させていただきました。

以前大きな反響をいただきました記事、魅惑のカルグラ地獄でも書いたイベントです。

実を言うと私以前からこのサルディーニャの男声合唱Canto a Tenoreに大変憧れを抱いておりまして、いつの日か、カルグラの5度上で喉詰めハモりてえなあと涎を垂れ流しておったのでした。

まさかこんなに早く、そしてまさかこんな素晴らしすぎるメンバーでそれが実現するとは夢にも思いませんでした。


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拓さんは私にCanto a Tenoreを教えてくれた張本人です。それまでホーメイにハマっていた私は度肝を抜かれました。何このハモりホーメイ!

まさに夢の組み合わせ、ホーメイと合唱がコラボってる!

しかもこれがコラボじゃなくて、伝統だというじゃないですか!しかもイタリアの!意味不明!そりゃあ世界無形文化遺産にも登録されらあな!

そして拓さん、センスがえげつなさすぎて、島のおじさんが地声で歌ってる感じの発声がすぐできちゃう(リードヴォーカルは特殊発声ではなく地声なのです)。このクウォリティたるや異常です。あとホーメイのアンサンブルの中で地声で高い声で歌う人がいるのですが、このパートもすげえ上手。どうなってるんでしょう。意味が分かりません。逆立ちしたって私にはできません。


e0303005_552371そして徳久さん。

喉詰め、カルグラを教えてくれた僕の師匠です。普通のヴォイトレも習っています。

不思議な縁で、もともと叔母さんのさんの紹介で、大学1年生の時にTokyo Death Metal Festivalで知り合ったのですが、そのころはヴォイトレを習う事になるなんて考えもしなかったし、一緒に歌うことになるとは想像もしませんでした。

とにかく徳久さんのパフォーマンスはいつもえげつないんですが、今回は口琴のソロが特に凄まじかったです。

口琴1本でここまでのパフォーマンスが出来る人、他にいるのかなあ。正統派でありながら革新的でギャラクシーって感じでした。


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アイケイイチさんは、とにかくカルグラが凄いです。飛び抜けまくってます。

1つの曲の中でいろんな技術を披露する系の曲では、カルグラだけ飛び抜けすぎていて、カルグラになった瞬間ぶったまげます。音量が5倍くらいになります。

あと音域がかなり広いです。カルグラって仮声帯を鳴らすので、声帯で作る声の音域がいかに広くても、仮声帯の音域が狭いと使える音域が限られてしまうんです。

例えば僕がカルグラで基音Cで出すと、仮声帯はオクターブ下のCで振動します。これ成功です。しかし5度上のGが基音だと、仮声帯はそれについて来れなくて、オクターブと5度下のCが鳴っちゃうんです。これだとカルグラとしては機能しないんですね。

確か昨日の演奏ではアイさんはlow G(いわゆるlow Cの4度下)からそのオクターブ上のGまで使っていたと思います。

いやーうらやましい限り。

こんなクウォリティの高いカルグラの上で喉詰めでハモれて、超幸せでした。

終わってしまってとても残念!


本来なら僕の専門はバロック以前のクラシック声楽なので、ホーメイやらCanto a Tenoreなんかはやらなくたっていいんです。趣味の延長と言って差し支えないでしょう。

しかし!アンサンブルにかけては私はプロです。今回はそこんところのプロの矜持をもってこの本番に臨みました。

そういう意味ではお役にたてたと思います。

本番前日お風呂でカンズック(カルグラでスグットやる唱法)をやってたら妻に、

「上手くなったねえ、やっぱり本番があると違うんじゃねえ、特殊唱法は伸びしろがあるけえねえ」

と感心されました。確かにこの2週間くらいでカルグラの技術は向上していると思います。

でも自分としては喉詰めの方がまだまだ納得のいくものにはなりませんでした。

このリハが始まるまでは、カルグラより喉詰めの方が得意だと思っていたのですが、、、。

今度もし機会を頂けるようであれば、喉詰めのクウォリティを上げていきたいです。

徳久さんもよく言ってますが、人間の喉は、私たちが考えるよりよほど柔軟で、可能性に満ちています。

特にクラシックの声楽の人は、喉をガラス細工か何かのように扱って、大事に大事にした結果ボロボロに痛めてしまう人も少なくありません。

大事にするから壊れるんです、僕も学部の頃は真夏でもマスクをお風呂と食事の時以外ずっとつけ続け、年中4-5種類以上の薬漬けで、なるべく人ともしゃべらないようにしていた結果何度も結節を作りました。

今はこんなにワイルドに喉を使ってますが、もう2年以上耳鼻科に行ったことすらありません。

あれしちゃだめ、これしちゃだめ、これは良くない、という制限を喉にかければかける程、それを破った時に、その暗示によって声帯にダメージが加わります。

大概のことは屁でもないと思っていれば、大概のことは屁でもないのです。

今回の本番のためのリハを午前中にやって、午後ジョスカンを歌う、という日がありましたが、何という事はありませんでした。

この体を使って、人間の可能性の奥深さ、幅広さを証明していければと思います。

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Salicus Kammerchor & La Musica Collanaのジョイントコンサートは【東京】10/26(水)【神奈川】10/29(土)です!

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アガリアム合唱団→日本グレゴリオ聖歌学会

アガリアム合唱団→日本グレゴリオ聖歌学会

今日は9時からアガリアム合唱団のリハーサルでした。

各曲精度が上がってきてます。本番が楽しみです。

白金台でリハだったのですが、午後のグレゴリオ聖歌学会が広尾の聖心女子大学だったので、歩いて会場まで向かいました。

途中どこかで昼飯でもと思ったのですが、ほんとこの辺りはふらっと入ってチャチャっと食べれる店が皆無ですね!

貧乏人は餓死すべし!と言われてる気分になりました笑


グレゴリオ聖歌学会ではなんと思いがけず広島のオルガン職人のN井さんと再会しました。

そういえばN井さんは学会員でした。毎回学会にはいらしているそうです(私は今回初めて聴講しました)。

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学会ではまず昨年スイスで行われた、第10回国際グレゴリオ聖歌学会の報告がありました。

そこでの研究発表の要旨を日本語で、なかなか詳しく聞くことができたので、なんて親切なんだと思いました。

世界の最新のグレゴリオ聖歌研究が日本語で聞けるなんてスゴイ!

そして後半はお二方による研究発表。実はここで渡辺くんが発表してはどうかというお誘いを受けてました。今回は日程の都合上発表できませんでしたが、次回は是非登壇してほしいなぁと思いました。

今回印象的だったのは、聖書の言葉、つまり神の御言葉が肉となって歌が生まれたということです。

グレゴリオ聖歌に限らず、歌では「音楽の前にまず言葉」ということをほんとに口を酸っぱくして言われます。

先日受講したブルガリアンヴォイスでさえそうでした。(その時の記事はコチラ

ブルガリアンヴォイスでは、言葉→旋律→コブシという順番で練習し、声の事はその二の次どころか三の次なのだそうです。

日常の忙しさにかまけてなかなかできていませんが、「言葉を覚えるまで反芻し、自分のものにしてから初めて歌う」ということは、今後実践していきたいと思いました。

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Saclicus Kammerchor 2016-17年シーズンサポート会員募集中!

目標の定期会員様50名まであと18人!

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