北とぴあ国際音楽祭 オルフェオとエウリディーチェ| 終演

北とぴあ国際音楽祭 オルフェオとエウリディーチェ| 終演

昨日北とぴあのオルフェオ公演終演いたしました。

ご来場くださいました皆様、誠にありがとうございました。

初日は上手の指揮モニターがお亡くなりになったり、ヴァイオリンの弦が二人も切れるなどトラブルがありましたが、昨日の千秋楽は大きなトラブルもなく、無事公演を終えることが出来ました。

今回のグルックのオルフェオは、演奏時間2時間弱というオペラとしては短めの作品でしたが、とにかく主役のオルフェオの負担というか歌っている分量が尋常じゃなくて、ほとんど舞台に出ずっぱりだしその上パリ版はオートコントルで音域もかなり高いので、マティアス・ヴィダルはほんとに超人だと思いました。


合唱の出番も比較的多く、特に二幕の最初、冥界のシーンでは、四分四分四分|付点四分八分四分というリズムが49回も続いて、言葉と旋律だけ違うというヒッジョウに暗譜しづらい箇所がありまして、メンバーみんなヒーヒー言ってました。

こんな覚えづらいのもなかなか珍しいと思いました。(お客さんには全然関係ないですが笑)


それからパリ版にはバレエが沢山含まれているということで、今回はラ・コントラステというダンサー集団が出演されました。

http://www.contrastee.com/index.html

客席から舞台を見たり、画面を通して見るのとは違い、息遣いを感じながら間近で舞踏を見させていただいて、役得というか、もうほんと凄かったです。

気迫

を感じました。

今週末ラ・コントラステの公演があるそうなので、ここにURLを貼っておきます。

http://www.contrastee.com/stage/index.html


あと個人的に感動したのはヴィオローネの西澤さんの子音です。

これまた西澤さんの音を間近で見聞きするのは初めてだったので、ヴィオローネの子音ってこんなに鳴るんだって思いました。強烈。驚愕でした。

打ち上げで少しお話もできて嬉しかったです。


さて、これで年末まで少し余裕が出来ます。来年の準備を着々と進めていきたいです。

来年はサリクスとしては5月に定期演奏会がありますが、その前に、3月に日本オルガン研究会の例会で演奏させて頂けることとなりました。

オルガニストの米沢陽子のお誘いです。

ザムエル・シャイトのカンツィオネス・サクレから数曲演奏させていただきます。

情報をサリクスのページにも載せたので、よろしければご覧ください。

http://www.salicuskammerchor.com/concert

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Salicus Kammerchor

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公演情報

次回定期公演は2018年5月の第4回定期演奏会です!

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昨年10月に開催されたLa Musica CollanaとのジョイントコンサートのライブCD

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羽生善治永世7冠達成

羽生善治永世7冠達成

明日は北とぴあの本番ですが、今日はカペラのリハでした。

ここのところオペラ漬けだったので、久々のポリフォニーとグレゴリオ聖歌が骨身にしみました笑


羽生善治永世7冠達成

一昨日、羽生善治棋聖が渡辺竜王を4勝1敗で破り、永世7冠の資格を獲得されました。

私も将棋連盟の実況アプリにこのために課金して笑、オペラの稽古の合間に固唾を飲んで見守っていましたが、もう気が気じゃありませんでした。

勝負が決した時には思わず「あっ!」と叫び声が出て全身総毛立ち震えが止まりませんでした。

周りに将棋わかる人がいないので、なんとかこの凄さを説明したいと思うのですが、比類ない偉業というのはまさに喩えるものもないということで、何と同じくらい凄いとか言えないんですね。

鯉のぼりが自力で滝昇るくらい凄いとか、ルンバがタンゴ踊るくらいとか、打ち出の小槌がバタフライするとか、もうそういう類の意味のわらからない喩えしか思い浮かびません。

ここ最近(?)ラグビー日本代表が南アフリカ代表に勝ったり、レスターがプレミアリーグ優勝したり、カープがセ・リーグ優勝したり、感動的な奇跡を見てきたけど、羽生さんの永世7冠は、奇跡じゃないからね。

奇跡では説明出来ない。

もう羽生さんの凄さはWikipedia見たら一瞬で理解出来るけど、また一つ彼の経歴に加えられるとんでもない偉業が増えました。

https://goo.gl/U33vbU

このページの「主な成績」→「記録」というところだけ見て下さい是非。

歴代1位の記録が50個くらい並んでます。


竜王戦の仕組み

永世7冠がいかに凄いかということを説明するために、この度羽生さんが獲得した竜王のタイトル戦の仕組みを書いてみようと思います。

詳しくはコチラ

竜王戦というのは将棋のタイトルの中で最も賞金額が高く、格も高いとされるタイトルです。

読売新聞が主催しています。優勝賞金は4320万円です。

竜王をとると、1年間竜王を名乗ることが出来て、翌年挑戦者を迎えて7番勝負を行い、勝てば防衛、負ければ陥落となります。

その年の竜王への挑戦者は、プロ棋士、女流棋士、奨励会員1名、そしてなんとアマチュア5名の中から決められます。

これらの参加者はまず前年の成績などから6つのグループに分けられ、トーナメントを行います。

このトーナメントの上位者の中から決勝トーナメントが行われる訳ですが、上位の組からはより多く決勝トーナメントに進出できる仕組みになっています。

1組からは5名、2組からは2名、3組以下からは1名ずつです。

決勝トーナメントに進出できるのは11名ですが、各組での順位によって以下のようなトーナメントが組まれます。

Wikipedia「竜王戦」より

今年羽生さんは1組2位でこのツリーの右端から決勝トーナメントを勝ち上がりました。

ちなみに6組優勝は藤井聡太四段です。

決勝トーナメントは3番勝負ですので、1組2位から挑戦者となるためには6回勝たなければなりません。

更に1組2位になるためにも16人から2人ですから、3回勝たなければならないということになりますね。

そうして勝ち上がった後に、現竜王との7番勝負に勝利してようやくタイトル奪取ということになります。

ちなみに予選トーナメントにも賞金が出ますから(1組優勝で460万円)、ほんと読売新聞すげえっす。


永世称号の条件

このように1回取るだけでも大変なタイトルですが、羽生さんはなんとこれを合計99回もとっています。

ネ申

2位が昭和の大名人、大山康晴の80ですから、もう、とんでもないです。

それで、同一タイトルを連続何期、あるいは通算何期とると、永世称号が得られるという規定があります。

永世竜王の場合は連続5期かあるいは通算7期、96年から始まったこの棋戦で永世称号を持っているのは、前竜王の渡辺さんと羽生さんだけです。

将棋界には7大棋戦というのがあって(最近叡王が加わりましたが永世称号についてはまだ未発表です)、名人、竜王、王位、王座、王将、棋聖、棋王がそれにあたりますが、それぞれに永世称号についての規定条件があります。

それらを全てクリアして羽生さんは永世7冠の称号を得たわけです。

もうほんと、何度も言ってますが、比類ないとはこのことです。

喩えようのない偉業です。

なんもいえねーってやつです。

実は他に、名誉NHK杯ってのもあって、通算10回優勝なのですが、これも羽生さん持っていて、これを持ってるのは羽生さんだけなんです。

NHK杯の場合、他の棋戦と違って挑戦者を決めるトーナメントがあって、最後に挑戦者とチャンピオンが戦うという形ではなくて、前年の覇者も翌年は決勝トーナメントから他の棋士と同様勝ち上がっていかなければならないので、この条件下で通算10回というのもめちゃ凄いです。


羽生さんの凄さ、伝わりましたでしょうか。

永世七冠、多分今後二度と現れないでしょうが、現役棋士の中で最も可能性のあるのは藤井聡太四段だと思います。

さて、ここまでお読みになって、私が音楽家だということをみなさんが忘れてしまってはいけないので、最後に今日リハをしたカペラの次回公演で演奏するグレゴリオ聖歌の譜面を載せておきたいと思います。

非常に珍しいネウマです。トルクルスレスピヌスフレクススレスピヌスフレクススです。

しかも最初のトルクルスは縦置きで、その後の4音もエピゼマ付きなので、この7音全て流れないネウマです。

あがるううう!

さ、明日はオペラの本番!暗譜飛ばないといいな。マティアス楽しみだな。

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北とぴあ国際音楽祭 オルフェオとエウリディーチェ | ゲネプロ終了

本日、地元の中学生を招いてのゲネプロが終了いたしました。

お客さんがいるということで、歌手の気合いも格別で、特にマティアスの声量は倍になってました・・・。

昨日まで、毎日一回も抜かずに歌ってて凄いなーーーと思ってましたが、抜いてたんですね、あれでも・・。

楽屋でモニター越しでもとんでもない怪物ぶりがはっきりとわかりました。

3年前のプラテの時こんなだったかなあと思い返してみましたが、3年前よりやっぱり相当力強くなってると思います。役の違いももちろんあると思いますが。

もーーー本番どうなっちゃうんだろう。楽しみです。


今日も舞台裏写真です。

モニターが4個もあるんですねえ。

この他指揮者モニターが3つあります。

指示待ちの合唱メンバー。


今日は午前中空いていたので、来年のアラミレの楽譜を作っていました。

来年はピエール・ド・ラリューの没後500年なので、アラミレもラ・リューのミサをやります。

ミサ「ロム・アルメ」

相当エキセントリックな曲です。思うにラ・リューって白ラ・リューと黒ラ・リューがいて、年明けにカペラで演奏するミサ「アヴェ・マリア」は白ラ・リュー、それに対してアラミレでやるロム・アルメはダークサイドの黒ラ・リューだと思うんですよね。

脳みそ爆発しそうなほど難しいです。

これが写本のもとの画像なんですが、これを演奏に耐えうる形にすると以下のようになります。

左下のパートを見て頂けるとわかるかもしれないのですが、このミサ、第1キリエからいきなりのメンスーラカノンです。

メンスーラというのは左下のパートで言うとヘ音記号のあとにある、◯とその下にあるCのことです。これは現代でいうところの拍子記号のようなもので、ブレヴィス1個にセミブレヴィスが何個入るかということを示しています。

これが2個あると言うのはどういうことかというと、この一つの楽譜を見て、上のメンスーラでテノールが、下のメンスーラでバスが歌うということなんです。

そして◯のちょっと右にある茶畑みたいな記号で、テノールが記譜のオクターブ上で歌い出すことを示しています。

つまり、この2つのパートは同時に歌い始めるけど、テノールはバスのオクターブ上で、バスの1.5倍の音価で歌うという感じです。歌い出しは一緒だけど、スピードが違う、と言ったほうがわかりやすいでしょうか。

ジョスカンのミサ「ロム・アルメ」にもアニュスにこの技法が用いられています。

この場合は3声が同じ楽譜を見て、それぞれのスピードで歌う、という感じになります。

ジョスカンの場合、ミサの最後に現れるので、メンスーラカノンキターーーーー!!って感じになるのですが、ラ・リューの場合はド頭なので、ドン引きです(いい意味で)。

こちらも、楽しみです。

 

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バッハカンタータアンサンブル第44回演奏会 終演

バッハカンタータアンサンブル第44回演奏会 終演

2日経ってしまいましたが、先週末バッハカンタータアンサンブルの演奏会が終演しました。

個人的には悔しい部分が大きいですが、概ね好評だったようで良かったです。

改めて二週に1回の練習で年に2回、オケも合唱もアマチュアでカンタータ(今回はマニフィカトも!)を演奏するという恐ろしさを痛感しました。

これを20年以上続けているというのはもう何というか言語を絶した快挙です。信じられない。

次回4月は花井先生に戻りまして、次次回はまた私にチャンスをいただきましたので、今回以上にしっかり準備して臨みたいと思います。


さて、次は北とぴあのオペラです。グルックのオルフェオ。オルフェオ役のマティアス・ヴィダルは3年前かな?のプラテの時も主役を歌ったスーパーオートコントル。

そう。パリ版のオルフェオは主役がオートコントルなんです。

めっちゃ高い。エグい。

オートコントルについてはコチラ

ねえねえ今オートコントルってググったら検索一位が私のブログでした。すごーい(°▽°)

あとパリ版の特徴は、バレエが沢山挿入されていること。

今回もダンサーの方が5人出演なさいます。

いやーもうね、美しすぎておじさんの心は溶けてしまいました。

というか、歩いているだけでも美しくて、同じ舞台に立つのが恥ずかしいくらい。

あ、歩きたくない、、って思いました笑

パリ版、見所満載ですね。暗譜は大変ですが、、。

でも先日のプロコフィエフでさえ最終的には自然と暗譜してしまっていたのできっと大丈夫!

チケットご用命は是非わたくしまで!


ところで、サリクスのメルマガ新企画がいよいよ明後日から始まります。

昨日伯母さんの記事が届いて読んだのですが、これほんと素晴らしいですよ。

歌を歌う人必見です。

涙でそう。

これ読まないのは損だと思う。

無料で読めるなんて驚き!ほんと激奨します。

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