見てきました。ダン・フレイヴィン展。
いつも衣装や私服でお世話になっているブルードレスの長坂さんがあまりにも熱く語るもんだから、そんなに良いのか?ということで行ってきました。
bluesdress : http://www.bluesdress.com/
表参道ヒルズ目の前のルイヴィトン表参道店。
恐る恐る一階の入口に近づくとダン・フレイヴィン展の看板が、これを指差すが早いか中の店員が2・3人ダダダダーっと動いてこれ以上ないくらいスムーズにエレベーターに乗せられました。
恐ろしい手際。高級ホテルのボウイさんみたいでした。
もう内装から凄いですね。ピカピカで。トイレも凄かったです。壁が寄木細工的なやつで。
展示は7階の真っ白いスペースで、大きな窓からは表参道の景色が一望できます。
壁にはダン・フレイヴィンの作品。写真は撮っていいことになっていたのですが、SNS等には載せちゃダメということで、写真見たい方は僕に直接言ってください。
でもホームページに全部載ってるんですよね。このまんまですよ。壁に、蛍光灯が、並んでます。
http://www.espacelouisvuittontokyo.com/ja/
それだけです。普通の、蛍光灯です。
7つの作品のうち2つは色つきのものでしたが、5つはほんとにただの白い、電器屋さんに売ってるやつそのまんまです。
作品見てる状態、初めはなんだこれ。何を見ればいいの。
まぶしいし、ずっと直視してられないし。
蛍光灯だし。ただの。
まだ外の景色の方がおもろいです。
(作品映ってなければセーフですよね)
うん。非常口のマークの方がまだおもろい。
なんなら壁見てるのと一緒じゃん。
↑壁を見てます。この両脇に作品が並んでます。イマジン!
ところがですよ。そんなことをやってるうちにいつのまにか深い瞑想の世界に。
しかも普通の瞑想とは違う。思考がフルに巡ってる。のに瞑想状態。
それであーこれって瞑想装置なのかしらとかって思ってたんです。
これっていうのは例えば空を見ながらぼーっとしてるのに似てるんですね。
ということは空見てればいいんじゃねえか?ということにもなりそうですが、まあ芸術の究極の目標は自然の模倣、であればそれはそれで凄いということか。
と思ってたのですが、またしばらくするとそうではないということがわかりました。
「人の意志」これがビシビシ伝わってくる。気圧される。
「私が、作品を、見ている」はずなのに、いつのまにか「作品が、私を、見ている」
普通絵画とか彫刻とかにしても光が作品に当たって、その反射した光が私の目に入るんですよね。
でも蛍光灯はそれ自体が光ってるもんだから、作品そのものが光、なもんだから、もうダイレクトに作品から自分にベクトルが向いている。
ぎょえーーなんだこれ。
作品ひとつ、この蛍光灯、5億とかするらしいですが、確かにその価値はあると思いました。
そしてもう一つ驚いたのはその場にブルードレスのお客さんがいたということ。
ビトンのおねえさんと長坂さんの話(この蛍光灯の前に4時間もいたという、しかも1回ではない)をしていたら、私も長坂さんの話を聞いて来ましたというおにいさんが笑
長坂さんのプレゼン能力エグい。何人のお客さんをこの展覧会に送り込んだのだろう。
ルイ・ヴィトンは美術館を持っていて、そこに所蔵している作品を定期的に表参道店で展示しているそうです。
いいですよ。人少ないし。5人以上はいなかったと思います。
あと無料なんですよ。凄いですよね。5億円をタダで見れる。
ダン・フレイヴィン展は9月までやってるそうです。おすすめです。というかもう、これは、見たほうがいいです。
僕もまた行きます。
Salicus Kammerchor
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