BUGAKUスピンオフ第7弾

武術家光岡英稔先生による声と身体についての講座第7弾が10月4日に行われます。

世話人として毎回参加させていただいておりますが、毎回凄まじい内容です。

現代人として生きる私たちが例えば1000年前に記譜されたグレゴリオ聖歌を歌うのに、現代人のままの身体ではいられないという課題。

特に古楽というジャンルを扱っている私にとっては差し迫った課題なのですが、このことに対する手がかりを毎回いただいています。

そうでなくても、生きづらい現代社会で声や身体に不調を感じている人はかなり大勢いると思います。

また不調に気づくこともできず手遅れになっている感のある方も多いのではないでしょうか。(しかし生きている限りまだ間に合います)

光岡先生は現代科学や医学では説明のつかない身体の神秘の部分を、全く神秘的ではなく超絶具体的に、私たちの体感(観)覚で自らの身でもって示してくださいます。

頭ではわからずとも、身を持ってわかるのだからもうそうとしか言いようがないというぐうの音も出ない真実性現実性。不思議だけどそれが現実に起こっているのだから仕方がない、というやり方で教えて下さいます。

その稽古法も非常にわかりやすいです。

私は毎日稽古するようになって多分4年か5年経ちますが、4・5年前の私を知る人には、私の身体の変化もまた非常にわかりやすいのではないかと思います。

BUGAKUに参加してしばらく、毎回講座に出るたびにレポートを書いていました。これも合わせてご覧いただくと、参加への参考になるかもしれません。

韓氏意拳の方はこちらにまとまっています。

今回のスピンオフでは光岡武学の基礎、基盤を中心にということなので、いつにも増して初めての方も参加しやすいのではないかと思います。

声を生業とする方はもちろん、そうでない方もぜひ受講をご検討ください。

以下光岡先生からのメッセージです。


この度、10月4日(金)に開催します【BUGAKUスピンオフ-課外授業 〜異なる身体観による発声の変化を体感する会】は、とにかく「光岡武学における身体の作り方、身体観の形成の仕方、感性の養い方の稽古と稽古の組み立て方」を中心に講座を進めて参ります。

身体を作り、練り、形成して行くことで“結果的に”自分から発せられる声や音が、ある身体だと良き変化を齎らしたり、場合によっては目的とする声や音と合わない身体、身体観、集注観になっている時の変え方などにも触れて行きます。

今までの講座の流れも踏まえて “ここが分からないと光岡武学(通称:兵法・武学研究会) は理解できず” と言った内容を中心に稽古を進めて行きます。

逆に“四つの基礎、五つの身体の層位”が分かると光岡武学の最も基盤となる所が分かるので、そこから先の習得、体得が上手く行くようになるような内容を中心に稽古で取り上げて行きます。

光岡武学 四つの基礎
・左右観
・四つの陰陽表裏
・四方のからだ(身体)
・まだら観(み)の基礎

光岡武学 五つの身体の層位

1.思惟的身体
2.物理的身体
3.経験的身体 一 (感覚体)
4.経験的身体 ニ (客体)
5.経験的身体 三 (気之体)

この「四つの基礎」と「五つの身体の層位」の一つ一つが、私たち人間の「どのような声」「どのような音」と繋がり、如何に関係しているのか!?

この度も、このような事を体感覚で知って行ける声楽家、指揮者、音楽家の櫻井元希氏に招かれの声、声楽、音楽の身体観に関わる【武学スピンオフ講座-異なる身体観による発声の変化を体感する会」となります、皆様お楽しみに!!

講師
光岡 英稔


光岡英稔BUGAKUスピンオフ- 課外授業
「異なる身体観による言葉、声の変化を体感する会」第7弾

2024年10月4日(金)
時間:12:00-18:30(19時より懇親会)
会場:江戸川区内の施設(お申込み時お知らせいたします)

講師:光岡英稔
参加費:25,000円
定員:15名

11:45 受付開始
12:00 講座開始
18:00 講座終了
18:30 質疑応答終了
19:00 懇親会(希望者のみ)

お申し込み:https://forms.gle/CeCWHL3Bdx3Qfbmr9
お問い合わせ:g.sakurai.office@gmail.com(櫻井)

J. S. バッハ「インヴェンション」ヘクサコルド付き楽譜

Screenshot

この週末、コダーイ協会の全国大会にお呼ばれしまして、ワークショップと座談会に参加させていただきました。

座談会の中で、一番大きなハードルはヘクサコルドを自分で振るのが難しいところ、というお話があり、その流れで話題に出したのですが、私わりといろんな曲のヘクサコルド付き楽譜をアップしております。

その中で需要の大きそうなJ. S. バッハのインヴェンションは、ツイッター上に画像の状態でアップしているのですが、

画像データだと使いにくいと思いますので、まとまったPDFをここにおいておこうと思います。

こちらご自由にお使いください。

また、マタイ受難曲の全曲すべてのパートにヘクサコルドを振ることを目論んだ計画も亀のようなスピードで絶賛進行中です!

https://genkisakurai.base.shop/categories/5649882

冒頭合唱があとちょっとで終わりそう。

それからいわゆるイタリア古典歌曲集も需要があるのではないかと思い、1曲だけアップしています。

https://genkisakurai.base.shop/items/84022419

有料ですが安いのでぜひ買ってください。

励みになります。

売れたら更新スピードも上がるかもしれません。いや、上げます。

出張グレゴリオ聖歌演奏やります

出張グレゴリオ聖歌演奏やります

先日ガザ法要にて死者のためのミサ(通称レクイエム)を独りでやりました。

ミサは普通会衆を含め司祭、助祭、聖歌隊などに役割が割り振られており、歌う部分ももともと独りで歌うものではありません。

それどころか
司祭:Dominus vobiscum. (主があなたがたとともにありますように)
会衆:Et cum spiritu tuo.(またあなたの霊とともにありますように)
といったコール&レスポンスまであり、これを独りでやるのはなかなかおかしなことなのですが、試みてみました。

もともとグレゴリオ聖歌というのは独りで歌う部分は少なく、殆どの部分は複数人で歌いますが、最近独りでグレゴリオ聖歌を歌うことが多くなってきています。

カニササレアヤコさんとの企画サレガマパダミサもそうなのですが、それにしても交互唱のところは笙と交互に、さっきのコール&レスポンスのようなところはカニさんに歌ってもらっています。

8月にやる公演です。お申し込みはコチラ

前回の動画はコチラから

というわけで今回最初から最後まで朗読や祈祷も含めて全部独りでやるというのはなかなかチャレンジングだったわけですが、それに加え、ガザで亡くなった方のお名前を一人ひとり読み上げていく中という更に特殊な状況で、なかなか凄まじい経験となりました。

それで、独りでミサをやるというなかかなかの機動力と、やってやれないことはないという手応えから、依頼があればどこへでも私独り(とタンプーラ)で出張するということを始めようかと思います。

ということでWork&Priceのページを更新しました。

・お好みのミサ(50分前後)
・タンプーラでの歌唱
・準備期間1ヶ月以上
・100,000円+交通費

という条件で、やってほしいという希望があれば伺います。

依頼お待ちしております。→g.sakurai.office@gmail.com

BUGAKUスピンオフ第6弾

BUGAKUスピンオフ第6弾

今月末、6月28日に、光岡英稔先生のBUGAKUスピンオフ第6弾が開催されます。

この会は当初声の専門家向けに、声と身体についての講座として企画されました。

のちに愛好家の方や、興味のある一般の方にも開放され、声と身体について学んでいます。

光岡武学の基礎をベースに、身体の多層位性と声との関係についてがテーマとなっていますが、直近の第5回では、「知覚」と「感覚」の違いから、左右観(左右の傾向の違い)を見直していくということをしました。

左右観は母音の発音と密接に結びついており、左右をどう観るか、捉えるかが母音に直接的に影響を及ぼします。

昨日光岡先生とお話させていただいて、「櫻井が知りたいところ」「皆さんに知ってほしいところ」の2つをリクエストしましたが、第6回はどういった内容になるでしょうか。

非常ーーーに楽しみです。

この講座は声の講座ですが、声を全く使わないという人はほとんどいないと思います。

声が変わると人生が変わります。

先生はゴリゴリの武術家ですが、講座自体に手荒なことは一切ないので、興味のある方は、武術未経験の方もお気軽にご参加ください。


講師からのメッセージと簡単な内容紹介

この度は年に数回のみ開催される声楽家、指揮者の櫻井元希氏に招かれての「BUGAKUスピンオフ-課外授業 〜異なる身体観による発声の変化を体感する会:声、声楽、音楽の身体観を習得、体得して行く会」を夏に開催することになりました。

今回は「異なる層位の身体と声の関係性」に武学で習う基本的な『五つの身体の層位』と、その層位の違いを知って行くための『四つの基礎』を中心とする稽古学習を行います。

私たち人間が声を発することや、音楽を作ること、更には他の脊椎動物や哺乳類には見ない複雑な言葉、声、音、道具を用いる人間特有の感性などがあります。これを知るには人間と言う種の内側へと入って行きながら、「意識と感覚の違い」や「知覚と感覚の違い」「気と感覚の違い」など幾つもある内面的経験からなる人間の複雑さの要因を“内面的経験の事分け”をして行くことで知ってゆく稽古を行っていきます。

これらの人間特有の複雑さの意味と訳に稽古を通じて踏み込んで行きながら

「人間が声を発し、言葉を使い、言語を用い、歌うことの意味の根幹」

「人が音を聴き、聞き分け、それを内蔵界から外蔵界へ発し、そこから内蔵界へ再び入れて行くことの意味の根本」

を知って行きます。

このような行程を光岡武学・オリジナルのアプローチと稽古方法を通じて理解して行き、その理屈や原理、法則に関する講話なども交えながら、一人一人の感覚体で感得すべく講座を進めて参ります。

この度もこのような流れから「人間の発声」が、どのようにして人間の身体と動きに影響していて、また人間の「身体、身体観、感性、感覚、形、動き」が、いかにして人間の声、発声、発音、音に影響を与えるかへと踏み込んで行き、さらに「異なる層位の身体(からだ)と私たちの声の関係性」を知って行くことに挑んで行くことになります。

この様な稽古とワークをしながら、人類史における声と言う身体観(からだ)、自己存在、人間の本質と真性を知って行く会になること間違いないかと思います。

皆様の参加、お待ちしてます!!

講師 
光岡 英稔


参加者の感想

以下は過去にBUGAKUスピンオフに参加された方の感想です。

受講を検討する材料となさってください。


秋元由梨さん(パーソナルコーチ)

BUGAKUスピンオフは今回2回目の参加でした。感想を言葉にするのは難しいですが、ひとまず今回も自分の体についてわからないことが沢山ある、ということがわかる時間でした。でも教えてくださる内容は、全然わからないというものではなく、体はすでにわかっていることなので、どこか腑に落ちるような、ようやく自分がそこに戻ってきたような、遅くなってすみません…という感じがあります。

一度の稽古でなるほど!とは到底なりませんが、自分の現在地に気づき、体のもつ知性の不思議さや奥深さの一端に触れることで、人の本能としての好奇心や探究心が湧いてくるのでしょうね。純粋に楽しいです。わかりやすい手応えがある世界ではないですが、一つあるとすれば体の微細な変化に応じるフィードバックとしての「声」なのだと思います。体を観ているだけなのに声色が変化する面白さ。頭や技術でコントロールしない世界。声を発することの原初に近づいていけるような、そんなわくわく感があります。

体のことに興味があって、でもどこかの道場の門を叩くのは勇気がいるわ…という私のようなもじもじした人には、このスピンオフはおすすめです。歌う方には全員おすすめですし、歌わない方にも全然おすすめしたいです。最初はあぐらや正座が多少きついかもしれませんが、帰り道は駅までめちゃくちゃ元気に歩けます。

逆に、何かを頭で理解し分かった上でどうにかしたい、という方にはあまり馴染まないかもしれませんが、興味があれば参加されるとよいと思います。頭で理解できない面白さを感じられるかもしれません。

(追伸)BUGAKUにも合唱にも興味がある方は、合唱団エレウシスを大変おすすめします。いつでも見学可能ですよ。


原田敬大(指揮者・アンサンブル歌手・ボイストレーナー)

■講座で得られたもの
見ることに慎重になりました。つい使うワードや動きの中に強いステレオタイプみたいなものがあると気付き、それによって自分自身が深いところにある自分の身体を見ようとしていないことを知りました。座る、立つ、歩く、声を出す、のような当たり前と思っている行動が、かなりショートカットしたものになっていることが分かりました。舞台をやっているのに、そこの移ろいを見ていなかったことにグサリと来ました。
まだ「得られた」と言えるほどの水準ではないかなと思いますが、日々の行動や物の見方に変化があります。

■オススメしたい対象
演劇をする人→その作品や世界観に至るプロセスが必要になるので、とても面白く受講できると思います。中世の貴族の身体、ライオンの身体、など、さまざまな身体を経ることが自分を省みることになると思います。

器楽をやる人→楽器が自分と繋がらない感じる人が体験すると面白がれると思います。

歌をやる人→集団の中にいて違和感のある人。歌う自分と歌ってない自分に関心がある人。

介護士さん→身体にメッセージがあると知りたい人には大切な講座になるんじゃないかなと思います。


光岡英稔BUGAKUスピンオフ- 課外授業
「異なる身体観による言葉、声の変化を体感する会」第6弾

2024年6月28日(金)
時間:12:00-18:30(19時より懇親会)
会場:江戸川区内の施設(お申込み時お知らせいたします)

11:45 受付開始
12:00 講座開始
18:00 講座終了
18:30 質疑応答終了
19:00 懇親会(希望者のみ)

お申し込み:https://forms.gle/CeCWHL3Bdx3Qfbmr9
お問い合わせ:g.sakurai.office@gmail.com(櫻井)

蟹笛のこと

今年のお正月に家族で、義理の兄の実家から頂いた松葉ガニを食べていまして、唐突にこれ吹けそうだなと思って吹いたら吹けました。

昨年か一昨年か、ウード奏者の常味さんとご一緒した時にネイを吹かせてもらって、それ以来筒なら何でも笛になるんだという知見を得ていたからというのもありますが、結構あっさり音が出ました。

その時の動画がこちら

https://twitter.com/g_sakurai1031/status/1741769978553176329

あ、そうそう、その前にフジツボ吹く知り合いがいまして、その影響もありました。

フジツボは小さいし閉管だし、それでピッチコントロールするのゲキムズだと思うのですが、私にとっては蟹笛のほうがはるかに簡単です。(が、バーンスリー奏者の寺原太郎さんいわく閉管のほうが一般には簡単なのだそうです)

ラッキーくんにも聞かせました。

明らかに反応しててかわいい。

ネイと同じように吹いているつもりなのですが、ネイだとこれほどピッチの自由度はなくて、ピッチは鳴っている管の長さに依存します。

蟹笛は短いからか、かなりピッチが自由で、口笛のようにコントロールできますが、口笛ほどの音域は出ません。

穴を開けても口でピッチをコントロールするので関係ないと思っていたのですが、鳴っている管が短いと高い方の音域が出るということがわかりました。

ピッチは口でコントロールしますが、穴で音域をコントロールします。

そんな笛あります・・・?

謎笛・・・。

そんな訳で私は蟹笛YouTuberになりました。

最初に投稿したのがこれ、渋い顔してますねえ。

実際ちゃんと曲吹こうと思うと結構大変なんですよ。

湿ると音でなくなるし笑

スラムダンク世代なので。。

ここまでは松葉ガニの4つ穴タイプで吹いてます。

B’z世代でもあるので。。

稲葉さんの声が高いので最後のsoul!のところを出すためにより細い1つ穴ので吹いてます。

ずーっと穴は塞いでいてsoulのところだけ離しています。

自分で歌えない曲を蟹笛で吹くというのはなかなか楽しくてadoをやってみましたが、それにしたところで難しすぎでした。

一番短い穴なしのタイプです。

ちなみにタイトルも【蟹笛吹いてみた】に変えてます。

ここまで日本の曲ばかりやってきましたが、ここでエド・シーランをやってみました。

なのでタイトルも(Crab Whistle cover)です。

やっててなんとなく思ったことなのですが、洋楽って邦楽に比べて旋律自体が単純な気がします。そのぶん歌いまわしが豊富で歌の上手さが求められるというか、下手に歌うと凄いつまんなく聞こえるなあと思いました。

ここで登場した笛はふるさと納税の返礼品で紋別から届いた紅ズワイガニです。

紅ズワイはズワイに比べて殻が薄く、食べやすいけど割れやすいので注意が必要です。

音色も違いますよね。歌口が蟹の関節のとこの膜みたいなとこを使っているので、音は出しやすいです。

あとここらへんでようやく気づいたんですが、蟹笛はタンギングができません。

舌でピッチをとってるので舌を発音に使えないんです。

なので喉でアーティキュレーションしてます。

それも口笛と同じですね。

要するに声帯の開閉で息を区切ってるわけですが、これってグロッタルという発音の手法とニアリーイコールで、つまり蟹笛を吹くとグロッタルの練習になります。

こちら現状の最新ですが、最初に使ったズワイの4つ穴タイプを使っています。

音域も音色も個体差が大きくて、かつ吹き方によっても音色がすごく変る変な楽器ですが、そこが魅力でもあります。

ノイズ成分が多くて渋い音なので、こういう曲がよく合います。

次はブリキノダンスとOfficial髭男dismのSubtitleをやろうと思っています。

蟹笛の仕事承ります!世界に私だけ!蟹笛のパイオニア!!

あ、あと蟹笛余ってるので欲しい方いらっしゃったら差し上げます。

送るのは無理(割れる)なのでお会いする機会のある方限定になりますが。欲しい方はご連絡ください。