古東哲明「ハイデガー=存在神秘の哲学」

気まぐれ本の紹介第2弾です。

またしても古東先生の本です。
またかよって思わないで下さい(笑)
あなたが今まで強く影響を受けた書籍を5冊紹介しなさいといわれたら、5冊全部古東先生の本になっちゃう。そのくらい好きなんです。
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古東哲明「ハイデガー=存在神秘の哲学」
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ハイデガーってなんか超難解って感じしますよね。
煙に巻かれるっていうか、わかるやらわからないやらーんーやっぱわかんねー、って感じですよね。
私は古東先生を通じてハイデガーを知ったので、そうは思わなかったんですが、それじゃあいっちょ原典にあたってみますか、と思ってハイデガー読んだ印象はそんな感じでした。
また、古東先生以外のハイデガーについて書かれた本も、ちんぷんかんぷんでした。
ちんぷんかんぷんというか、まぁわかるけど、ツマラン、みたいな感じでした。
それが古東先生にかかると不思議なんですよね。ハイデガーが踊りだすみたいな感じで、水を得た魚のように生き生きと実感を持って迫ってくるっていうか。
書き出しからしてこうです。
  どれだけの時間、ぼくたちは今日、この世の光景をみつめたろうか。
  ぬけるような青空に、どれだけ深くみほれたか。地べたの存在を、どれだけ感じとっただろう。他者がそこにいる。その〈いる〉というそのことを、どれほど身近に感じたか。のみならず、こうしていま地球上に生きているご自身の存在を、どれだけ間近に感じたろうか。三日月の切っ先に視線を飛ばしたか。セミしぐれに身を浸したか。ビルが路上に落とす影の存在に、目をひらいたろうか。
ね?面白そうでしょ?この本。
難しそうな感じが全くしないでしょ?
古東先生の言葉って、実感のない言葉がひとつもないんです。
なんかこう、知的な遊びしてる酔いみたいなのとか、説明のために骨抜きになった虚しい言葉、みたいなのがないんです。
ひとりよがりがないんです。
意思と情熱に満ちてるんです。(当たり前だけど、心から出た声しか、心には届かないんです)
猿でもわかるように書いてくれてるんです。
しかもいろんな猿に伝わるように書いてくれてるんです。
ある思想を理解するためには、理解する側の変容が必要だって、言ってるけど、実はその変容のために、伝える側が変容して語ってくれているんです。
こう言ったらわかる?いや、こう言った方がわかる人もいるよね。あるいはこれならどう?この例だったらピンとくる?
って。
伝えたいことはいたってシンプル。いつも同じ。
生きてる意味なんてネー。
むしろだからこそスゲー。
です。
もちろんそこから派生する素敵なことも多少ありますけど。ほとんどこれに尽きると思います。
生を実感して生きる、存在に目を開いて在る。
そのためのレシピのような、そんな本です。
800円ですって、やっす!
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目次紹介
プロローグ この世と出会い直すために
第1章 生の実感
(存在を問うとはどういうことか/この世の旅人/門をぬけて)
第2章 道ー存在解読のメチエ
(道としての哲学/変容回路の構造/深きねむりから深きめざめへ)
第3章 世界劇場
(世界に夢中/ダブルなわたし/舞台はめぐる/時の秘密)
第4章 存在神秘の証明
(在りて無き世/底は底なし/滅びの中の生成/世界無常/反転のロジック)
第5章 惑星帝国の歩き方
(遠くばかり見ていた/治せない病/ニヒリズムの解剖学/ほほえみのファシズム/近さを生きる技法)
エピローグ  最期の光景
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