八咫烏×八重桜×柳嶋耕太終演→イケダギャラリー東京「小池隆英展」

ベランダのプランターに思いつきで植えたマンゴーの種から芽が出ました。

311以来何も植えてなくて荒れ放題だったプランターに異国情緒あふれる芽が出てきてテンションが上りました。


一昨日は実に刺激的な一日でした。

まず昼間は八咫烏×八重桜×柳嶋耕太のジョイントコンサートでした。

ご来場下さいました皆様、誠にありがとうございました。

今回初めてトップテナーということでプレッシャーも大きかったのですが、相方がトミーなので安心でした。声の区別がつかないくらいブレンドしていたというお客様からのお言葉をいただけてホッとしています。

八咫烏のステージは、個人的にはあの5倍位ハジけたいと思っていましたが、そこのところは今後の課題といたしまして、精進いたします。

合同ステージは本番が一番良かったと思います。柳嶋さんの指揮に導かれて音楽が引き出されていました。ただ指揮者と歌い手の関係が普通の合唱団とのそれに近く、私個人としては、アンサンブル的に一人ひとりの音楽がバチバチぶつかりあうような音楽がしたかったかなと、反省しております。つまりそれまでのステージに比べ、歌い手が受け身になりがちだったのではないかと。これも今後の課題としたいと思います。

とは言うものの八咫烏も八重桜も毎回演奏会ごとに成長を感じられます。確実に毎回、前回よりもステップアップしていっていると実感できます。中で歌っていてそう思います。

アンサンブルのレベルアップは個人のスキルアップにかかっている部分が大きいので、今後より一層努力をしていきたいと決意を新たにいたしました。

今回も平舘平さんが素敵な写真をたくさん撮ってくださいました。

私の足の曲がり方が気持ち悪い・・・笑


演奏会の打ち上げを1時間で切り上げて(すごい勢いで食べた)大井競馬場前駅近くのイケダギャラリー東京で行われたブルードレスプレゼンツのイベントに行きました。

ブルードレス→http://www.bluesdress.com/

たまたま本番の日と重なってしまって、泣く泣く打ち上げを切り上げたのですが、それを補って余りある刺激的なイベントでした。

小池隆英さんという抽象画の方をイケダギャラリーは以前よりかなり力を入れて紹介されているようで、今回はその旧作、近作を集めた展覧会でした。

そして作家さんご本人をお招きして、自ら作品についてお話しいただくという滅多にない機会で、大変興味深いお話が聞けました。

この感覚は現代音楽のリハーサルで、作曲家をお招きしてお話を伺うという感覚に近かったです。そういうときも思うのですが、普段古楽をやっている身からすると本当に贅沢なことで、いわばジョスカンやバッハに、これってどういうこと?とか聞けるということなので、ほんと最高です。

ただ作品を見ているだけでは絶対にわからない、作品のおもしろさや、何を考えながら描き進めていったかなどのお話を聞けたのですが、お話を伺いながら、例えば演奏会プログラムの解説やMC、ブログやなんかで音楽の情報を発信するということについても考えさせられるものがありました。

人間ってほんと単純なもので「ここはこうやりました。こういうことです」と言われると、ほんとにそういうふうに受け取ってしまうんですよね。

初めに10分くらいざっと作品を見させていただいてから、解説のコーナーになったのですが、解説を聞いてからもう一度同じ絵を見ると、まったく違うように見えてしまうのです。

これは「良し悪し」だな。と思いました。

こういう技法で、こういうことをやってみようと思って描きました。と言われると、相当意識していても、「そこ」を見てしまうんです。

それで、なんかわかった気になっちゃう。

でもそれって作品のほんの一側面であって、言葉に出来ない精神的な世界の広がりを矮小化してしまいかねないな。と。

大体より核心的なことって、言葉には出来ないところにあるのだから。

逆に解説を聞くことで、「うわーそんなことになってるんだ!面白い!」って思ってそこから作品を見る目が変わったり、それまでの自分にはなかった価値観に触れられたり、素晴らしい面ももちろんあって。

核心的なことって、言葉の意味そのものからよりも、それを話している人から出るなにがしかのエネルギーから感じ取るものなんですよね。だから解説を聞いている方も、言葉の意味内容そのものを聞くということもさることながら、同時にその人から溢れ出る、滲み出すそのなにがしかを感じ取ろうとしなきゃいけない。

むしろそっちのほうが大事。話の内容は実は二の次だったりする。極端な話、「あー」とか「うー」でもいいんです。「この作品はですね、うーー、あーーー、えーー」「ありがとうございます。伝わりました」でいいのです。

言葉を発する方としては、何を言うにしても、その言葉からに滲み出るなにがしかを感じてもらえるような喋り方をしなければ、言葉の内容がどんなに正しくても、聞き手に核心的なことを伝えることはできないのだと思いました。

それって書き言葉でももちろんあって、僕が一番それを感じたのはこのブログでもなんども紹介している、古東哲明先生の本です。

最初読んだときは、はっきり言って半分も意味わかりませんでした。でもね、物凄く感動したんです。これは凄い。なんだかよくわからんが凄い。絶対凄い。この人の言ってることがわかるようになりたい!そう思ったんですね。

もうそれはそれは凄いですよ。文章から出てくるエネルギーたるや。それまで感じたことのないエネルギー量でした。

というわけで、そんな文章が書けるようにならなければ、いつまでたっても発信するものが「情報」で終ってしまう。

そんな文章が書けるようになりたいと思います。(これを読んでくださっている皆様にはどれだけ伝わっているでしょうか)

MCなんかもそうで、予め内容を決めて、それを喋ったほうが絶対わかりやすいし、評判もいいんですが、情報量は少なくとも、そのなにがしかが伝わるようなやり方のほうがいいのではないかと思うようになりました。しかし、本当に難しいです。つまんないって思ってそもそも聞くのをやめてしまうような話でもいかんし。


個人的に小池さんに質問することも出来たので、ちょっと思い切って失礼なことを聞いてみました。

「小池さんの一番の武器ってなんですか?」

失礼ですよね笑。わかってます。

小池さんは「色」に執着があって、どちらかというとそれに対しては苦手意識を持っていたし、今も持っているそうです。しかもそこにこだわりを持っていてもにわかには評価されない。まず線とか、形とか、デッサン力的なところが評価の対象になるので、色なんかこだわってても評価されない。でもだからこそそこにこだわっている人がいなかったのだそうです。自分はそこにこだわり続けたことが武器になっているのではないか。そういうお話が聞けました。

凄くよくわかります。なんか色んな人をディスりまくることになりそうなのであまり詳しくは語れませんが、芸大在学当時、やはり評価されるのは「声の大きい人」でした。というかまずそこをクリアしないと評価の対象にさえ入らない。そういう感じでした。だから、どんなに繊細に言葉の抑揚、旋律の息遣い、音楽のカラーや雰囲気などに強いこだわりがあっても、それが評価はされることはないんですね。

非常に重なる部分がありました。

小池さんにはあと2つ質問したいことがあったのですが残念ながら今回は時間切れ。またの機会があるかどうかわかりませんが、温めておきたいと思います。


今回主な参加者はブルードレスの顧客だったのですが、櫻井家の最先端アンダーグラウンダーである叔母をぜひ長坂さんに紹介したくて、妻と3人で参加させていただきました。

叔母と話しているとほんと話題が尽きないので(このコミュ障の私が)いつも蕨駅まだ話が終わらずにさようならになります。

昨日も、抽象画は即興に似てる、グレゴリオ聖歌の即興性という話から、結局「シャーマンは孤独だ」というところで駅についてしまったので(謎)、この話題は次回に持ち越しになりました。

――・――・――・――・――

Salicus Kammerchor

――・――・――・――・――

公演情報

次回はEnsemble Salicusの演奏会です!

http://www.salicuskammerchor.com/concert

――・――・――・――・――

CD・DVD発売中!

昨年10月に開催されたLa Musica CollanaとのジョイントコンサートのライブCD

第2回定期演奏会のライブDVD

をウェブ販売しております!

http://www.salicuskammerchor.com/goods

――・――・――・――・――

サリクス通信に加藤拓未、渡辺研一郎が登場!

http://www.salicuskammerchor.com/mail-magazine-1

――・――・――・――・――

櫻井元希へのお仕事のご依頼、チケットのお求め等は以下のフォームよりお気軽にお問い合わせください。