今日はアガリアム合唱団主催のワークショップ、「ブルガリアンヴォイス入門」に行ってきました。
アガリアム合唱団は、このような世界の歌、合唱のワークショップを年中企画されていて、私も昨年「西洋クラシック合唱入門〜歴史と実践〜」というタイトルでワークショップの講師をやらせていただきました。
サリクスのホームページの、ワークショップ→アーカイブでこのワークショップの詳細はご覧いただけます↓
http://www.salicuskammerchor.com/#!archive-1/es084
それからこのワークショップシリーズにはうちの伯母も声明と白拍子の講師をしています↓
https://www.facebook.com/events/1664482620498151/?ti=icl
そんな縁の深いワークショップシリーズ、受講するのは二回目で、前回は「インド声楽入門」を受講しました。
これも私がグレゴリオ聖歌を歌う上で大変、非常に、おもっくそ参考になっておりまして、また西洋の音楽の発展を世界の音楽から位置付ける大いなるヒントにもなっております。
あ、縁が深いといえば、アガリアム合唱団のイベントにゲスト出演します!
我が師、徳久ウィリアム
いつもお馴染み佐藤拓
カルグラの達人アイケイイチ
と私櫻井元希
で演奏します!
全員でカルグラします。ヤバいです!激ヤバです笑
イベント詳細はこちら↓(残席僅少です)
https://www.facebook.com/events/1761978210728062/?ti=icl
今回のブルガリアンヴォイスは、余りの人気にあっという間に定員が埋まり、追加日程が組まれるほどで、日本におけるブルガリアンヴォイスの認知度と人気の高さに驚きました。
受講して印象的だったのは、僕たちみんなが知りたい、「どうやってその音色出してんの?」っていうところにほとんど触れられなかったことでした。
ブルガリアンヴォイスのレッスンでは、1に言葉、2にメロディ、3にこぶし、で発声とかなんとかっていうのはその後にくるものなのだそうです。
非常に共感できますよね。そういう声になるのはあくまで結果である、とそういうことなんだと思いました。
ぼくらは「結果として表出している現象」に目や耳が奪われて、すぐにそれを真似ようと小手先のテクニックに腐心しがちですが、それでその音が出たからといって、だからなんなのさ?なわけです。
何のために、そういう声が必要なの?なぜ、その声なの?
ぼくたち、特にクラシックの歌手は、その意味でも、徹底的に、根本から「歌」というものを誤解しているのかもしれません。
それは先日のサマーアカデミーでも強く感じたことですが。
「オーイ、オイオイ!」
とか、
「エート、モシモシ?」
とか、
「うーん、ぼくは今いったい何を聴かされているんだろうか、、、」
とか思うような演奏を本当によく聞きますが、そういう演奏になってしまう一因にはこういったことも挙げられると思います。
「音と音楽との違い、声と歌との違い」
についてぼくらはもっと考えなければなりません。そして反省しなければならないと思います。
それからこれはちょっとまた別の話ですが、ぼくらプロというのは、
「プロとして人前に出せるものとそうでないものを測る基準」
というものを持ってなきゃいけなくて、それを常に自分に課して、その基準を日に日に厳しくしていかなければならないのだと思います。
ブルガリアンヴォイスの講座を泣く泣く中座して、夜はアラミレのリハーサルでした。(写真はレナーと同じ写本に含まれている曲です。イニシャルが好みだったのでスクショしました笑)
今年のアラミレの集大成となる演奏会まであと僅か、少しでも音楽に近づくために、微細にわたるリハーサルを重ねています。「音」が鳴っている時間が限りなく少なくなるように、そこに音楽がある時間が限りなく常に近づくように。
今回はちょっとメンバーの都合もありまして、花井先生が歌い手として復活することになりました。
私はテノールを歌います。
テノールはいつも難しいですが、ルネサンスポリフォニーはまた格別です。
それもアンサンブルリーダーとして全体をリードしながら歌うので、さらに格別です笑
花井先生にはいつも、「試されてるなぁ〜」と思います笑
学部3年かなんかでカペラに入った時もそうでしたし、アラミレのアンサンブルリーダーを任された時もそうでしたし、古楽院のアシスタントを任された時もそうでした。
いつも、自分の実力では、ギリギリ届かないなー!笑っちゃうなー!ということが求められます。だから、また一つ大きくなれます。
今回も笑っちゃうくらい大変ですが、コツコツやっていこうと思います。
本番までまだ二週間ちょっとあるさー。
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