明日は北とぴあの本番ですが、今日はカペラのリハでした。
ここのところオペラ漬けだったので、久々のポリフォニーとグレゴリオ聖歌が骨身にしみました笑
羽生善治永世7冠達成
一昨日、羽生善治棋聖が渡辺竜王を4勝1敗で破り、永世7冠の資格を獲得されました。
私も将棋連盟の実況アプリにこのために課金して笑、オペラの稽古の合間に固唾を飲んで見守っていましたが、もう気が気じゃありませんでした。
勝負が決した時には思わず「あっ!」と叫び声が出て全身総毛立ち震えが止まりませんでした。
周りに将棋わかる人がいないので、なんとかこの凄さを説明したいと思うのですが、比類ない偉業というのはまさに喩えるものもないということで、何と同じくらい凄いとか言えないんですね。
鯉のぼりが自力で滝昇るくらい凄いとか、ルンバがタンゴ踊るくらいとか、打ち出の小槌がバタフライするとか、もうそういう類の意味のわらからない喩えしか思い浮かびません。
ここ最近(?)ラグビー日本代表が南アフリカ代表に勝ったり、レスターがプレミアリーグ優勝したり、カープがセ・リーグ優勝したり、感動的な奇跡を見てきたけど、羽生さんの永世7冠は、奇跡じゃないからね。
奇跡では説明出来ない。
もう羽生さんの凄さはWikipedia見たら一瞬で理解出来るけど、また一つ彼の経歴に加えられるとんでもない偉業が増えました。
このページの「主な成績」→「記録」というところだけ見て下さい是非。
歴代1位の記録が50個くらい並んでます。
竜王戦の仕組み
永世7冠がいかに凄いかということを説明するために、この度羽生さんが獲得した竜王のタイトル戦の仕組みを書いてみようと思います。
詳しくはコチラ
竜王戦というのは将棋のタイトルの中で最も賞金額が高く、格も高いとされるタイトルです。
読売新聞が主催しています。優勝賞金は4320万円です。
竜王をとると、1年間竜王を名乗ることが出来て、翌年挑戦者を迎えて7番勝負を行い、勝てば防衛、負ければ陥落となります。
その年の竜王への挑戦者は、プロ棋士、女流棋士、奨励会員1名、そしてなんとアマチュア5名の中から決められます。
これらの参加者はまず前年の成績などから6つのグループに分けられ、トーナメントを行います。
このトーナメントの上位者の中から決勝トーナメントが行われる訳ですが、上位の組からはより多く決勝トーナメントに進出できる仕組みになっています。
1組からは5名、2組からは2名、3組以下からは1名ずつです。
決勝トーナメントに進出できるのは11名ですが、各組での順位によって以下のようなトーナメントが組まれます。
Wikipedia「竜王戦」より
今年羽生さんは1組2位でこのツリーの右端から決勝トーナメントを勝ち上がりました。
ちなみに6組優勝は藤井聡太四段です。
決勝トーナメントは3番勝負ですので、1組2位から挑戦者となるためには6回勝たなければなりません。
更に1組2位になるためにも16人から2人ですから、3回勝たなければならないということになりますね。
そうして勝ち上がった後に、現竜王との7番勝負に勝利してようやくタイトル奪取ということになります。
ちなみに予選トーナメントにも賞金が出ますから(1組優勝で460万円)、ほんと読売新聞すげえっす。
永世称号の条件
このように1回取るだけでも大変なタイトルですが、羽生さんはなんとこれを合計99回もとっています。
ネ申
2位が昭和の大名人、大山康晴の80ですから、もう、とんでもないです。
それで、同一タイトルを連続何期、あるいは通算何期とると、永世称号が得られるという規定があります。
永世竜王の場合は連続5期かあるいは通算7期、96年から始まったこの棋戦で永世称号を持っているのは、前竜王の渡辺さんと羽生さんだけです。
将棋界には7大棋戦というのがあって(最近叡王が加わりましたが永世称号についてはまだ未発表です)、名人、竜王、王位、王座、王将、棋聖、棋王がそれにあたりますが、それぞれに永世称号についての規定条件があります。
それらを全てクリアして羽生さんは永世7冠の称号を得たわけです。
もうほんと、何度も言ってますが、比類ないとはこのことです。
喩えようのない偉業です。
なんもいえねーってやつです。
実は他に、名誉NHK杯ってのもあって、通算10回優勝なのですが、これも羽生さん持っていて、これを持ってるのは羽生さんだけなんです。
NHK杯の場合、他の棋戦と違って挑戦者を決めるトーナメントがあって、最後に挑戦者とチャンピオンが戦うという形ではなくて、前年の覇者も翌年は決勝トーナメントから他の棋士と同様勝ち上がっていかなければならないので、この条件下で通算10回というのもめちゃ凄いです。
羽生さんの凄さ、伝わりましたでしょうか。
永世七冠、多分今後二度と現れないでしょうが、現役棋士の中で最も可能性のあるのは藤井聡太四段だと思います。
さて、ここまでお読みになって、私が音楽家だということをみなさんが忘れてしまってはいけないので、最後に今日リハをしたカペラの次回公演で演奏するグレゴリオ聖歌の譜面を載せておきたいと思います。
非常に珍しいネウマです。トルクルスレスピヌスフレクススレスピヌスフレクススです。
しかも最初のトルクルスは縦置きで、その後の4音もエピゼマ付きなので、この7音全て流れないネウマです。
あがるううう!
さ、明日はオペラの本番!暗譜飛ばないといいな。マティアス楽しみだな。
Salicus Kammerchor
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公演情報
次回公演は2018年5月の第4回定期演奏会です!
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DVD発売中!
第2回定期演奏会のDVDをウェブ販売しております!
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サリクス通信に声明パフォーマー 桜井真樹子、合唱指揮者 柳嶋耕太が登場!
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