謹賀新年2023

謹賀新年2023

みなさまあけましておめでとうございます。

2023年のお正月、いかがお過ごしでしょうか。

私はというと、サ終(サービス終了)になったソシャゲ(ソーシャルゲーム)を惜しんでサブスク(サブスクリプション)でBGM(バックグラウンドミュージック)を聴きながら泣いています(さめざめと)。


今年の年末年始はとにかく薪をよく割りました。

これほぼすべて私が割りました。

あとすっごい木目がねじれてる木があったので記念撮影しました。

いやあ美しい。自然ってすごい。

あと毎年恒例ですが、ラッキー君に乗って

口琴を聞かせてあげました。

3つ口琴を持って帰って、二人に渡して10分くらい練習しただけですが、結構上手笑

ちなみにネイも持って帰ってましたが、母はお笑いを観ながら2時間くらい格闘してました。ほんとネイって難しい。


年末に話が戻りますが、2022年最後のコンサートは叔母とのコンサートでした。

ご来場くださいました皆様、誠にありがとうございました。

こちら1月末まで限定で動画を販売しております。

詳細はこちらから↓

いつものように決してキャッチーではありませんが、これを聞いておいてよかったなと、30年後くらいに言える演奏だったのではないかと思います。


こちらの公演が終わってからは早くも年末モードに突入し、趣味の多重録音にいそしんだり、

日独お散歩振興会例会に参加したりしておりました。

お散歩はいいですよ。振興しましょう。お散歩。


サリクスの定期会員の締め切りが年末にありまして、今年は89名の方にお申込みいただけました。

誠にありがとうございます。我々の活動は皆様に支えられております。

そして5月の第8回定期演奏会のフライヤーが完成しました!

凄くいいです今回のデザイン!

演奏会詳細はこちら↓
https://www.salicuskammerchor.com/concert


そして先日、年始恒例のカペラの演奏会が終演いたしました。

今回のメンバーはみんなサリクスで(笑)、Ensemble Salicusに花井先生が客演指揮に来ても同じことが起こるなあと不思議な気持ちでした。

いやー今回の課題は「ちょうどええ」でしたね。

これが難しかったなあ。

ゲネプロではやらかしてますが、本番では多分大丈夫だったと思うので、よろしければ配信アーカイブお求めください。20日まで見れるようです。

https://www.woomo.jp/products/detail/1725

それにしても毎回驚いてるんですが、異次元の音響ですよね。カテドラル。


皆様、2023年も何卒よろしくお願いいたします。

Salicus Kammerchor第7回定期演奏会|終演

Salicus Kammerchor第7回定期演奏会|終演

一昨日になりますが、Salicus Kammerchor第7回定期演奏会が終演いたしました。

お越しくださいました皆様、誠にありがとうございました。

昨日は17時まで寝ていて流石に夜寝れませんでした。笑

今回の公演では定期では初めて世俗曲を1曲取り入れ、また後半は器楽を入れるということを試みましたが、どちらも功を奏したように思います。


世俗曲を歌ったのは拓さんと研一郎でしたが、1回目のリハで拓さんに「Ogheモード」でお願いしますとリクエストしました。

Ogheというのはサルデーニャのテノーレスという男声合唱でのリードパートのパート名で、「コエダイr合唱団」では拓さんはいつもこのパートを歌っています。

リハの回数を重ねる度にOghe度が増していって、本番はもうOgheよりOgheでした。

研一郎もそれに追随するように凄い歌になっていきました。


また今回ヴァイオリンを弾いてくれた丸山韶は古楽科の同期でまあよく一緒にやってるんですが、これがまたよく歌う、よく喋るヴァイオリンなんですね。ほんとに四六時中歌い、何事か喋ってる。

こんなヴァイオリニストは世界広しと言えど彼以外に他にいないのですが、だからこそ誰も評価できないのでしょうか。たまに彼がオケでヴィオラを弾いているのを見たりしますが、意味が分かりません。

まあオケとしてはダメなのかもしれない。彼のヴァイオリンは他の誰とも違うから。次元が。

なのですが、私がカンタータクラブで指揮をしていた時にずっとヴァイオリンを弾いていたのが彼だったので、私にとってのヴァイオリンのスタンダードが彼になってしまったんですね。

それは本当に良くない。笑

今回歌のメンバーにとっては凄くいい刺激になったと思います。

実は今回の我々の目標は「無茶苦茶歌いまくる」だったのですが、過去の私たちよりはそれに近づけたのではないかと思います。

本当にインド古典声楽を習い始めてからというもの、「歌」に対するハードルが爆上がりしてしまいまして、それはそれでリハーサルがいつもより辛口になったりして、その上「古楽の終焉」(オススメ!)という本のおかげ(?)で口が悪くなってまして笑、メンバーには申し訳ないところもありました。

しかし、今回のコンサートを通じてSalicus Kammerchorが次のレベルに踏み込んだのは間違いないと思います。

特に前半プログラムのグレゴリオ聖歌とポリフォニーは手応えがありました。いやこんなふうに演奏できる団体は他にありませんよマジで。みんなほんとに凄い。

今回諸々の事情が許さずライブ配信はできませんでしが、後日録画配信をすることにしました。

6月4日プレミア公開、アーカイブは2週間です。

遠方の方も、そうでない方も、ぜひご利用ください。

https://ja.twitcasting.tv/salicus_kc/shopcart/158332


そしてこのライブ配信の当日ですが、昼間に公演があります。

叔母の新作能「菖蒲冠」に出演します。

https://www.mari-pla.me/makiko-ayamekohuhuri

この日は昼は「菖蒲冠」、夜はSalicus Kammerchorのライブ配信でお楽しみください。

この公演に関して叔母と動画を撮りました。

ちょっと長いですが、この公演の面白さがわかりやすく語られていると思いますので、ぜひご覧ください。


更に、まだオープンになってませんが、6月21日には徳久ウィリアムさんとトム・ウェイツを歌うライブをやることになりました。

私はトム・ウェイツのsmall changeのアルバムから数曲と、シューマンの歌曲をトム・ウェイツの声で歌います。徳久さんはトム・ウェイツの声を使ったオリジナルソングを歌われる予定です。

こういう感じです。

そして7月3日はコエダイr合唱団の演奏会。

今回はまた凄い盛りだくさんのプログラムになりそう。こちらはメンバー絶賛募集中です。お気軽に見学にいらしてください。

https://note.com/voiz/n/n714b1710c95b?fbclid=IwAR19-tbKamNmuWdXZwZlH7AiKZWvlI2dV8T7A_BijjkRKzkdznsRhTOvD5k

7月にはカペラの演奏会もあって、8月頭はエマルシオンと、カンタータクラブ創立50周年演奏会があったりとなかなかの集中ぶりですが、それぞれ魅力的な演奏会ですので、ぜひチェックしてください。

ジョスカンフェスティバル終演 他

この数日は本当にいろんなことがあって、もう情緒が大変なことになっていますので、変なこと言ってたらすみません。それは多分いつも通りです。

ジョスカンフェスティバル終演

まず先週金曜日、ヴォーカルアンサンブルカペラの演奏会、また土曜日のフリンジコンサート、Ensemble Salicusの演奏会にお越しくださいました皆様、誠にありがとうございます。また配信をご覧くださいました皆様もありがとうございます。

配信の方のアーカイブは1週間ほど観れるそうです。まだの方は是非ご覧ください。

カペラ配信アーカイブ→https://www.woomo.jp/products/detail/622

Ensemble Salicus配信アーカイブ→https://www.woomo.jp/products/detail/624

500年に一度と思って二日連続別プログラムでの本番というのをやりましたが。次にやるのは500年後でいいです。没後1000年記念でまたやりましょう笑

もうとにかくいろんなトラブルがありましたが、まあそういうこともあるよね、という程度のことだったので、何があったのか気になる方はぜひアーカイブをご視聴ください。間違えたところも何度も繰り返し観ることができます笑


GBB2021終了

もうジョスカンフェスだけでも私の情緒はおなかいっぱいなのですけど、もう今週末は全然そんなことでは収まらないイベントが目白押しでした。

まずはもうGBB(グランド・ビートボックス・バトル)ですね。日本からソロ1人、タッグが3組、ソロループが1人、タッグループが1組、クルーが1組出てました。

これだけ見ると15人くらい参加してんのかなと思いますけど、実際には6人です。RofuというタッグとSARUKANIという4人組のクルーに集約されます。SARUKANIの4人はso-soが4部門、RusyとKoheyが3部門、Kajiが2部門と掛け持ちしまくりでもう忙しすぎて心配です。

ライブ配信は日本時間では深夜に行われていて、事前の話ではアーカイブはすぐ消えちゃうということでしたが、コロナ禍だからか、あるいは世界的な人気の高まりによるものか、時差を配慮してくれたのだと思うのですが、まだアーカイブ残っています。

二日連続本番の日に夜なべしてライブを観るのは無理なので、アーカイブ残しててくれてほんとにほんとにほんとにありがとうSwissbeatbox。ありがとうペポーニ。

so-soは4部門も出て大丈夫かしらと思っていましたが、フォーカスを絞って臨んできたんだろうなと思いました。ソロループに全力で取り組めてたらかなり違う結果になったのではないかと思います。

タッグループは前評判通りというか、so-soとRusyのタッグsorryが優勝しました。日本人初の世界チャンピオンです。

SARUKANIは優勝しても全くおかしくなかったですが、個人的にはやはりMOMのパフォーマンスの方が腰が入ってた感じはしました。でも十分すぎるくらいチャンスはあった。

ビートボックスの評価基準は、オリジナリティ、音楽性、ステージングなんだそうです。そういう意味でステージでの腰の入り方としてはMOMの方がよかったと思いました。

けどなにしろSARUKANIのメンバーは若いので、特にKoheyはソロでも今後滅茶苦茶化けそうだなと思いました。今でももちろん世界最高レベルのテクニックを持っているけど。

それでRofuですが、もう3位決定戦が泣けましたね。お互いに対するリスペクトを感じながらもちゃんとバトルしてた。

マイクのケーブル抜けて何の音も入らなくなってブレイクダンスするFuga、最高。完全にパフォーマンスが円熟してました。Hiroも全く動じない。想定済みですよって感じ。

それで見過ごされそうなんだけど二人がバチバチにビートボックスしてるドロップはちゃんとやばい。ちゃんと二人でしかできないことをやってる。今までにない音も使ってる。ちゃんと進化してる。

ステージングだけじゃない。オリジナリティと音楽性がちゃんとある。

だからあの鬼の巣みたいな予選を抜けれる。普通に実力。ステージングが飛びぬけてるから見過ごされがちだと思うけど。

あれだけのインパクトを残せるアーティストはそうはいない。どこ見渡しても。

というわけで、タッグループでSorryが1位、クルーでSARUKANIが2位、タッグでRofuが3位という結果でした。本当に凄い。これは本当に凄いんですよ。ほんともうGBBに出てる人たちは、人間やめました、っていう人たちばっかりなので。人間やめた人たち同士で戦って、そこで抜きんでることができる。本当に尊敬します。本当に心強い。生きててよかったって思う。


竜王戦第2局

大体タイトル戦はいつも少しは見れるんですが、今回はさすがに全く見れませんでした。が、これもAbemaのアーカイブで見れるんですねえ。アーカイブっていいよね。

たった70手で豊島竜王を藤井三冠が下しました。後手番でいいところなく時の竜王を攻めつぶすってもうね。鬼の強さ。

あいがかりから豊島竜王の角ひょっこりに対して藤井三冠銀にょきにょき、伸びきった銀を負担にできずに盤面を制圧されて攻めつぶされました。

藤井一強時代も目の前ですね。


Adoアルバム出すってよ

もうすでに私の情緒は崩壊していますが、更に24日はAdoの誕生日で、デビュー1周年で、アルバム出すって!

まだかなあまだかなあとは思ってたんですよね。もうほんと楽しみ。

Adoと藤井聡太は同い年で19歳。

藤井聡太は人類史上最強の将棋指しだし、Adoは人類史上最高の歌手だと思います。

マジで、adoまったく見たことも聞いたこともないレベルの歌手です。

もうお手上げ。完全に。手も足も出ない。

7-8種類の声を使ってそれぞれのクオリティがずば抜けてて下手したら1音ずつ違う声使ってそれで必然性のある歌が成立するなんてほんとにもう異常としか言えない。奇跡。

いやあ楽しみだなあ。


というわけでいろいろありすぎてぐったり疲れていますが、意外とぐったりしてる暇もありませんでした。

12月にはICUのクリスマスコンサートにSalicus Kammerchorが出演します。

またひさびさemulsionのコンサート(12/23)に、トミーの主催する団体の合同演奏会(12/28)。

そしてコエダイr合唱団として出演する徳久一門会(12/18)もあります。

やべえ。これは忙しい。とりあえずクリコンの対訳作らな。。

TOKYOジョスカン・フェスティバル2021

いよいよ今週末に迫りました。

今年没後500年を迎えるジョスカン・デ・プレを記念したお祭り。ジョスカン・フェスティバルです。

22日(金)にカテドラルでカペラの公演、23日(土)は大森福興教会でワークショップ、フリンジコンサート、Ensemble Salicusの公演、24日(日)はシンポジウムが開催されます。

準備がほんと大変( ´∀` )

私は22日のカペラ、23日のEnsemble Salicusに加え、フリンジコンサートではアラミレで出演します。

2日でモテットを18曲、レクイエム全曲、ミサの2楽章を歌います。

これは未だかつてないです。同一プログラム複数公演はよくありますが、違うプログラムでフルサイズのコンサート2つ+アルファ。しかも全部フランドルポリフォニー。計量記譜の過剰摂取です。

リハーサルもそれぞれに伴ってあるわけで、ここ最近ほぼ毎日ポリフォニー歌ってます。

こんな幸せなことないですよねえ。こんな風にして一生過ごしていたいですね。

とはいえ、昨日ひっさしぶりにバッハのカンタータのリハーサルに行ったら、やっぱバッハえええ!ってなりましたけどね笑


ヴォーカル・アンサンブル カペラ定期公演
ジョスカン・デ・プレ没後500年記念演奏会3
ヴィヴァ・ジョスカン!

カペラの公演はオールジョスカンプログラム、モテットを13曲演奏します。

10名で4-6声のモテットを歌います。声部が増減するのでそれぞれ降り番があったりするのですが、私は全乗りです。いつものようにいろんなパートを歌います。ソリもたくさんあります。ありがたいことです。

今回のプログラムの中で一番気に入っているフレーズがこちら

6声の壮大なモテットMiserereの一部分です。

単なる順次進行の下降形なんですけどね、痺れますよ、ちびりますよ。もうミラクルモーメント。

この3秒だけでもこの演奏会に来る価値があります。マジで。

2021年
10月22日(金)午後7時15分開演(午後6時15分開場)
※開演20 分前より音楽監督の花井哲郎による説明があります
東京カテドラル聖マリア大聖堂

https://www.cappellajp.com/concert


《Ensemble Salicus(アンサンブル・サリクス)コンサート》
ジョスカン追悼 ~ ジョスカン・デ・プレの死を悼む名曲たち

Ensemble Salicusの方は、目先を変えて、ジョスカンの死に際して作曲された作品を演奏します。没後500年の記念なので。

リシャフォールのレクイエム、アッペンゼラー、ゴンベール、フィンダース、そしてジョスカン自身によるモテットを演奏します。

もうそれは尊敬する大先生の死に際して作曲したものですから、それはそれは気合が入ってます。演奏する方も相当気合がいります。

これでもかと自らの持てるものすべてをぶつけてきます。ヘヴィです。

各所に散りばめられたジョスカンへのオマージュ、ジョスカンの技法に対するリスペクトからくる複雑な対位法。こちらもそれ相応の構えで臨まねばなりません。

最大7声を最大7人で歌います。

カペラより人数は少ないですが声部は多いです笑

完全OVPPの自在さとスリルをご堪能いただけるかと思います。

2021年10月23日(土) 午後6時開演(会場午後5時45分)
大森福興教会

https://choruscompany.com/seminar/tjf2021d/


フリンジコンサート

フリンジって今回初めて聞く単語なんですが、ファッション用語だそうです。

フリンジとは、ふさ飾りのことです。マフラーやストールの端、服やカーテンなどの端に用いられることが多い素材です。またアクセサリーなどにも使われ、秋冬のトレンドアイテムとなっています。ウエスタン、フォークロア、ヒッピー、ボヘミアンなどのスタイルが好きな方にはおすすめの素材です。

引用:https://fashion.dmkt-sp.jp/static/cont/id_FSWD5031

いや、わかんねえ。フリンジコンサートってなんなんだろう。とりあえず今回の内容としては、アマチュアグループが集まって、それぞれジョスカンのミサの一部やモテットを演奏します。

私が参加するのはヴォーカル・アンサンブル アラミレで、このグループでは多分5年くらいアンサンブルリーダーという形でお世話になっております。

コロナの影響で2回演奏会がとんでしまったので、今回2年ぶりの本番ということになります。Missa GaudeamusからSanctusとAgnusを演奏します。

アラミレはコロナ禍でも練習を途切れさせずにオンラインに切り替えて続けてきたグループで、最近本当にその成果が如実に現れてきています。

こちらもどうぞご注目ください。

日時 2021年10月23日(土) 午後1時~4時(開場午後12時45分)
会場 大森福興教会

私が参加しない、ワークショップ、シンポジウムも滅多にない内容です。あ、そういえばワークショップには音源を提供しました。私の録音が流れると思います。

以下のサイトに関連イベントがまとまっていますので、是非ご覧ください。

http://fonsfloris.com/josquin500/

光岡英稔 韓氏意拳講座|6回目

先週土曜日、久しぶりに韓氏意拳の講座に行ってきました。私去年会員になってたんですが、全然都合つかなくて、会員用の講座を受けられたのは今回が初めてでした。

午前が非会員でも参加できる初級講座、午後が会員向けの初級講座でした。

今回も自分のメモのため、またこういう世界があるよっていう紹介のため、レポートを書いていこうと思います。

あの、ほんと私が参加してるくらいなので、ハードルはかなり低いですよ。どなたでも参加できます。

ここでしか学べない、ほんとうに大切なことを学べるので、よかったら一緒に受講しませんか。


以前のレポートはこちら↓

BUGAKU1回目 https://wp.me/p7Ktcz-cpK
BUGAKU2回目 https://wp.me/p7Ktcz-dGh
BUGAKU3回目 https://is.gd/Gm9C17
韓氏意拳講座1回目 https://is.gd/D3RjiJ
BUGAKU4回目 https://is.gd/37Oxg1
BUGAKU5回目 https://ux.nu/AmsQM
韓氏意拳講座2回目https://is.gd/G7l53a
光岡英稔 BUGAKU講座|7回目 https://is.gd/xiBfFB
光岡英稔 韓氏意拳講座|3回目 https://is.gd/rDRgMX
光岡英稔 韓氏意拳講座|4回目 https://is.gd/8BX3eO
光岡英稔 BUGAKU講座|8回目 https://is.gd/tbIYiI
光岡英稔 韓氏意拳講座|5回目 https://is.gd/YmZ2Yc
光岡英稔 BUGAKU講座|9回目https://is.gd/BnOQit


韓氏意拳という体系

午前の講座はいつものように、中国文化圏でどのようにして韓氏意拳が生まれ、これがどんなバックボーンを持っているのかについての講義から始まりました。

そしてこの天才が作った体系を私たち普通の人が受容するためには何が必要なのか。

まずは根本のコンセプトに対する理解、そしてこれを生んだ人々の身体観へのアプローチ。

ある思想を理解するためには、理解する側の変容が必要であると古東哲明先生が言っていますが、それを身体ごとやるという感じです。これを作った人の身体観へのシンパシーなしにこの体系を身に着けることはできません。

また中国文化圏における身体観を問う前に、人間、人類、ヒトとしての身体観を問うことも必要になります。

それもまた中国文化の考え方を引用しながら、人間が四足歩行から二足歩行へと推移していった過程でどのような変化があったかをみていきます。

そこで実際四足歩行の身体観とはなんぞやということを実際四つ足で歩いてみることによって経験していくのですが、この稽古は物凄く効果があるんですけど場所を選びますよねえ。

普段からやりたいとは思うのですが、家の中は狭いし外でやると通報されそうだし、どうしたもんかと思っております。

四足歩行には交差歩行、同側歩行、前後歩行とあるのですが、この順番に安定性が減って動力が増します。

つまり交差歩行は安定しているけど動力は小さく、前後歩行は不安定だけれど動力が大きい。

やってみて感じたのは、前後歩行(カエルとかウサギのような感じ)だと、1歩で止まるのが凄く難しい。1歩進むと2歩3歩勝手に進んじゃう。1歩で止まるのはなかなか努力がいりました。

印象的だったのは同側歩行にバリエーションが多いということ。受講者の同側歩行を見ていると、歩行形態は同じなのに、歩幅とか、前後どちらの足が先に浮くか、どちらの足が先に着くかなど、見た目に違いがはっきり出ていてとても面白かったです。それぞれが持っている集注観が違うからかと思いましたが、加速しようとしているか、減速しようとしているかによっても変わるそうです。

あと今回もあえて間違ってみるという稽古をやったのですが、これがもう笑っちゃいました。

老子の教えで「万物は陰を負いて陽を抱き 冲気を持って和を為す」というのがありまして、その通りに四つ足で歩いた時と、その教えに背いて陰を抱いて陽を負いた時の違いをみるのですが、もう老子先生ごめんなさい二度と教えには背きませんって感じでした。手も足も出ないとはこのことですな。


「二足で立つ・歩く」とは

午後のクラスの前に、みんなでお弁当をご一緒したのですが、そこでの雑談も楽しかったなあ。基本私が光岡先生を質問攻めにしてたんですが笑。

光岡先生のハワイ時代のエピソードはもう漫画みたいで面白いです。あんまりここに書いていいような内容ではなかったような気がするので、気になる方は個別にお問い合わせください笑

午後は韓氏意拳の前身(?)となった心意拳、形意拳について。

心と意の違いとは。

私の印象では、なんとなく「意」の方がとらえどころがあるというか、具体性を帯びている感じがして、「心」のほうは、もう茫漠としてわからんなあという感じがしてました。心ってなんなんでしょうね。

意拳は意味が分かるけど、心拳だとちょっと私にとってはよくわからない。と思って検索したら心拳というのもあるんですね。失礼しました。。。

形意拳の名前となっている「形」はまさにかたち、構造のことを指します。こちらはもうこの上なく明確ですね。

ただ、どういう形が自然で、どういう形が不自然なのか、を問う時に、それが中国武術の中での自然なのか、アジアや、アフリカ、ヨーロッパだとどうなのか、人間、人類としてどうなのか。

というところで、また人類としての自然な「立つ形」についての稽古に入りました。

膝で足先が隠れるまで腰を落として、その時の脛の角度と同じ角度になるまで上半身を前傾していくというのがその形で、これは以前にもやったことがあったし、出来てると思っていたのですが、どうやら上半身の角度が甘かったらしく、また上半身の角度をつけようとすると腰の位置が下がりすぎてしまうということになっていました。

それをこう光岡先生がこっちこっちって手で矯正してくださるのですが、センセーアタシの腰はそっちには曲がりません!!って感じで超きつかったです。

安定した形というのは必ずしも楽ではない。少なくとも我々にとっては。

稽古を積んでいくとこの形が楽になっていくのだろうと、これは正座の稽古でも同じですね。

我々にとっては「苦」だけれど、100年さかのぼればこの形は「楽」であったのだと、電車の座席に正座で座っていたおばあちゃんが教えてくれます。

武術の場合、安定して立つということは前提にはなりますが実際には動けなければなりません。(けど立ててもいないのに動けるわけなんかないとも言えると思います)

四つ足の歩行形態の時にも確認しましたが、運動性は安定性と反比例します。動こうとすると不安定を作らなければならない。安定した立ち方ができても、動いたときに不安定になってしまうなら武術としてはマズい。動けるけど安定しているという矛盾をいかにクリアするか。

ということで二つの方法を学びました。安定した形のまま、站椿の結束式の時のように傾斜をつける。そうすると安定した形のまま勝手に身体が前に進みます。

もう一つは一瞬不安定を作ってすぐ安定に戻るというやり方。これはかなり難しかったです。

安定した形を作るときは、上記の老子の教えの通り、陽の面を観るのですが、動き出そうとするその瞬間に、ほんの一瞬陰の面を観る。その不安定を利用して動き出し、瞬時にまた陽の面に戻る。

相当観法の稽古を積まないとこのスピードではできません。

私の場合ですが、陰の面から陽の面に戻るのが遅くてうまくいきませんでした。

ここまでで午後の講座が終わりました。

午前中から午後にかけて四つ足から二足に進化して、立って数歩歩く、ということを学びました。

これらは韓氏意拳の体系そのものではないですが、そこに足を踏み入れるための基本、二足歩行の人間として根底にあるものです。

そこに中国文化圏の考え方でアプローチしていくというのが、光岡先生の韓氏意拳初級講座なのだと思います。

午前午後を費やして、ついにこの日は挙式(站椿の最初)も前擺(形体訓練の最初)もやりませんでした。

けど足腰ボロボロになりました。笑

立って歩いただけですよ!立って歩くだけでこんなことになりますかね!

いやほんと。早く立って歩けるようになりたい。

かといって四つ足で歩けるわけでもないから赤ん坊以下だな笑

月曜から5日連続カペラの稽古なんですが、普通は座って歌うんですが、例の立ち方の稽古をしつつ歌っています。おかげさまでなぜか筋肉痛はなく、足がボロボロのままです笑

立つこともできないのに歌なんか歌えるわけがないだろうが。という感じですが、精進します。。

カペラは今ベルギーの音楽祭に出品する演奏動画(録画は来週)を製作するためにリハやってます。一般公開はされるのだろうか、、よくわかりません笑

あと再来週はSalicus Kammerchorでも演奏動画を撮ります。こちらは立教大学の米沢陽子さんの研究発表のための動画で、こちらはいずれ大学のHPで公開されるはずです。

こういう状況で、お客さんを入れてのコンサートよりこうした録画の機会が増えてきましたね。

まだまだ全然慣れないですが、ひとつひとつ乗り越えていきたいです。

「引きこもるんだよ、身体に、足の輪郭に、やることは山のようにある!(外的要素に)反応している暇はない!」