先月今月と収録の仕事が重なりまして、カペラの聖母ミサは今月23日のベルギーでの音楽祭で流されます。
また国立音楽大学の教材の録音というのもあって、これもなかなか公開されないのがもったいないほどの出来になりました。
そしてもう一つがシャイトのレクチャーコンサートです。
これは去年の2月にやる予定だったもので、本番直前に、コロナ感染拡大によって延期になりました。
1年半後に、配信という形ではありますが実現できて、ほっとしております。
オルガニストの米沢陽子さんにお声がけいただいたのが2017年の夏で、翌2018年の3月に、日本オルガン研究会の例会でレクチャーコンサートをさせていただきました。
今回の企画は同じ研究の中間発表で、最終発表は来年2月に企画されています。
そこでもSalicus Kammerchorとして演奏させていただく予定です。
今回の企画ではシャイトの作品を12曲、そしてドレスラーの曲も1曲演奏しました。
これだけシャイトの作品を、しかも二重合唱のものばっかり演奏するという機会もこれまでなかったので、なかなか歌いごたえがありました。
いつもサリクスは各時代の作品を少しずつ演奏するというプログラムを組んでいるので、こうして一人の作曲家に集中して取り組むという機会はとても貴重です。
ドイツ三大S(シュッツ、シャイン、シャイト)の中でも声楽曲としては最も演奏機会の少ないのがシャイトだと思いますが、なかなかどうして超個性的な力作ばかりでした。
この3人、ほぼ同じ時代、同じ地域で活動していて、お互いに影響を与え合っていたに違いないのですが、これだけ3人とも際立った特徴を示しているのは本当に奇跡的なことだと思います。
全然似てないです。3人とも。際立ってる。
サリクスでは今年からシュッツをメインプログラムとして取り上げていますが、この三大Sの個性を比較するような演奏会もいずれやってみたいと思います。
今回レクチャーコンサートということで、私たちの演奏だけではなく、米沢さんと、共同研究者である大角欣矢先生のレクチャー動画も同時にアップされています。
演奏とともに、是非ご覧いただければと思います。
◇第1部(レクチャー)
ザムエル・シャイト『カンツィオネス・サクレ Cantiones sacrae』をめぐって(講演:米沢陽子)
https://youtu.be/6Sa10REtMto
ガルス・ドレスラーとザムエル・シャイトの《神よ、私を裁き Richte mich, Gott》について(講演:大角欣矢)
https://youtu.be/skbhlgBKfY8
◇第2部(演奏の部)
演奏:サリクス・カンマーコア
https://youtu.be/SJLcDQ1Trgw
今年はありがたいことにSalicus Kammerchorに演奏機会を沢山いただいております。
今日それらの情報をサリクスのHPにまとめましたので、チェックしていただければと思います。
選曲とメンバー集めと日程調整に奔走する日々ですが、与えられたチャンスを活かしてまたレベルアップしていきたいと思っておりますのでどうぞ応援よろしくお願いいたします。