〈インド古典声楽入門〉に参加してきました。

〈インド古典声楽入門〉に参加してきました。

先週の光岡英稔先生の武学講習会につづき、今週はバーンスリー奏者の寺原太郎さんの講座を受講してきました。

この講座は、先月私が講師を務めさせていただいた、コエダイr合唱団コブシ研究会の主催するワークショップシリーズです。

ちなみに来月はうちの叔母、桜井真樹子が講師を務める、「声明入門」で、こちらも私参加予定です。

ちょっと、よくよく考えたら私最近講習会通いまくり!

先週武学、今週インド音楽、来週とばして再来週武学(2回目)、再々来週声明。5週間のうちに4回講習会!

やば。スーパーインプット月間だわ。モチベーションどないなっとんねん。


ロングトーンによる瞑想

寺原太郎さんの講座は実は2年前にも受けているのですが、その時も大変感銘を受け、今回はことコブシにフューチャーした講習会ということで、あわよくばグレゴリオ聖歌の歌唱法のヒントになるかもと思い参加しました。

tanpura(開放弦5-6本で鳴らし続けるドローン楽器)がずーっと鳴ってる中で進められる講習会のスタイル。なんとi tanpuraというアプリだそうです。早速ダウンロードしました笑

今回の講習会は実際に受講生が歌ってみるという箇所が多く、大変実践的でありがたかったです。

朝イチにインド音楽の演奏者がやるという練習法、ひたすらに基音(sa)を出し続けるというのをまずやりました。

インド音楽では基準ピッチのようなものはなく、声域や楽器によって自由に変えていいそうです。

が、だいたい男性はD周辺、女性はA周辺がsaになることが多いそうで、今回はDを基音にしました。低い方からということで、なんとしょっぱなに発する音がLow D!朝だからギリ出るけど笑、いきなり凄い練習法とびだしました。

しかもなんとこれを1時間とか2時間やるそうで、もはや呼吸よりも自然に声が出る、という境地に至るそうです。

もうとにかくこういうゆったりとした時間の使い方って、私たちの体にとって本当に必要だと思います。

先週の武学の講習会でも、正座で体を観る、という観法を30分くらいやりましたが、途中でほんまに暇すぎて、現代に染まりまくった体には、拒絶反応が凄かったです。

でもそれをやってみて初めて、暇で暇でしょうがないという経験をすることができたし、本当に自分の体から目を離さないというのがどういうことかを学べました。

今朝早速1時間Low Dやってみました。30分正座に合掌で内観やりながら、30分は座禅のスタイルで。

いや、死ぬかと思いました。インド人すげえ。


インド古典声楽におけるコブシ

インドってデカい。なので一言でインド音楽といっても何を指すのかわからない。しかし古典音楽となると、ムガル帝国の影響があってそこまでの地域差はないそうです。

今回は北インド古典声楽ということで、古来のものと、ペルシャ系の文化が融合して発展してきたのだそうです。なんというか、インドって半島の端っこだし、いろんなものが流れ着くようになってるのかなあと思いました。

特徴としては、まずはなんといっても音の滑らかさに対するこだわり、ある音と、隣り合う音との間にある無限の音高、この「無限に一瞬で触る」というのが重要なコンセプトなのだそうです。

この滑らかな動き、にも3種類あって、初速が速くて後半減速しながら次の音に達するもの、初速はゆっくりで、加速して次の音に達するもの、それから初速速くて途中減速し、次の音に達する前にまた加速するものとを歌い分けるそうです。

しかもその途中に音の揺らぎを上につけたり、下につけたり、上下につけたり。こうした細かい動きがラーガによって規定されていて、それらを聞き分け、歌い分けできないとそのラーガは演奏できない。

そしてコブシにあたりそうなガマックとかムルキーをつけているときも、この滑らかな動きが失われないようにします。

ガマックは音と音の間を素早く行き来するのですが、隣り合うだけでなく跳躍音程でも普通にやるそうで、オクターブガマックがデフォルトの流派もあるそうです。

ムルキーは7個とかの音を一気にズラズラズラーっと歌うもので、それを知らないと、なんかしゃくったな、くらいにしかわかりません。あまりに瞬間的なので。しかしそう歌ってると言われて聞いてみると、不思議なことにそう聞こえてくるんですね。確かに音が7つ入ってる。

このムルキーもラーガによって入り方が決まっているそうで、その決まりの中で即興していくのだそうです。

https://youtu.be/76dGK1xcV2E

この動画の15分あたり、細かい音を鍵盤で後追いしてくれているのでわかりやすいです。


悠久のラーガ

このラーガの話で印象的だったのは、寺原さん自身が演奏に使うラーガは50種類くらい(メモってなかったので違ったらすみません)、聞き分けられるのは150種類くらい、ということでした。

旋律の微細な動きの差から、150種類聞き分けるってのも半端ないですが、それでもラーガって無数にあって(今ウィキで調べたら3万以上あるそうです)1人の人間が全てを習得できるということはないそうです。

全てを習得することをそもそも前提としていないというか、悠久の歴史の中でそれだけのものがあったということで、伝統の力強さを感じました。

それからこれも講座の後で個人的に聞いた話なのですが、大変印象的だったので書き留めておきます。

ラーガって一つ身につけるのにどれくらいかかるんですか?って私のしょうもない質問に対する答えとして話してくださった逸話です。

インドで国営放送が始まる時に、専属ミュージシャンのオーディションが行われた。気位の高いインドの音楽家は、なんもわからん役人に審査されることを嫌って誰も応募しようとしなかった。結局オーディションに来たのはいわゆる大御所とされる人ただ1人。一応決まりに従って口頭試問が始まった。「あなたはラーガをいくつ知っていますか?」という質問に、その大御所は「一つです」と答えた。「そんなわけがない。あなたほどの人が一つってことはないでしょう?!」、大御所曰く「知っていると言えるほどに身につけることができたのは一つだけです」

つまり一つのラーガを習得するには、(少なくとも)一生はかかる。

一つでも身につけてみたいなあと気軽に考えた自分が馬鹿でした笑


インド古典声楽における音律

グレゴリオ聖歌との共通点をいくつか感じることのできたインド古典声楽ですが、ここはかなり違うなと思ったのは、音程のとり方、音律についてでした。

グレゴリオ聖歌は基本的に音律はピタゴラス音律を用います。純正5度を使って積み上げた音律で、ドに対してファやソは純正になりますが、ミやシは純正長三度よりかなり高くなります。詳しくはコチラ

それに対しインド古典声楽では、純正調の考え方が基本的としては近いようです。純正調についてはコチラ

タンプーラが常にドローンとして鳴っているので、それに対して自然に音をとっていくと3度も純正にならざるを得ないという感じのようです。

ただいつもsa(ドレミで言うとドの音)を基準にした純正というわけではなく、ラーガによって同じ音でも高さを変えるということでした。

固定されているのはsa(ド), ga(ミ), ma(ファ), pa(ソ), dha(ラ)の5つ、動く可能性があるのはkomal re(レ♭), re(レ), komal ga(ミ♭), tivra ma(ファ#), komal dha(ラ♭), komal ni(シ♭), ni(シ)で、全部で(少なくとも)22個の音程があるのだそうです。

ちなみにここでレ♭という、移動ド固定ドのことをわかっている人からすると意味不明な書き方をしていますが、多分インド古典音楽的にはこの書き方が一番近いです。

これもかなり西洋音楽と違うなと思ったところのひとつで、インド古典音楽の階名は、西洋音楽の音名とも階名とも異なる考え方で、saの音高は適宜移動するのですが、saから階名は固定されていて、例えばkomal reの音もreの音も階名唱では同じreを用います。西洋音楽の階名の考え方だとミ-ファやシ-ドに読み替えるか、あるいはRaと言ったりしますよね。

階名唱に慣れている人にはかなり違和感がありますが、しかしシラブルが全然違うので、意外と慣れればできるものなのかなあとか考えていました。


講習会の後、コエダイr合唱団と、寺原夫妻と、イタリア料理のイベントに行き、たらふくうまいものを食い、コエダイの皆さんのテノーレスを聴くという、なんだかやたらと充実した1日でした。(広島のバルセロにいらっしゃった伊藤さんも料理を振舞われておりました)

https://youtu.be/HVyPQ34bhdM

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Salicus Kammerchor

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次回はEnsemble Salicusの演奏会です!

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いろいろありました

いろいろありました

皆様お久しぶりです。

4日ぶりの更新ですね。

マメさに定評のある私ですが、えー、忙しさにかまけてブログの更新を怠っておりましたm(_ _)m

昨日締切だったサリクスの解説がまだ半分しかかけてません笑


えー岩崎邸の本番の日、先週の土曜ですね、帰りがけ御徒町の松坂屋で靴を買いました。


ヴィブラム・ファイブフィンガーズです。

https://www.barefootinc.jp/

この靴”Born to Run”という5年くらい前に読んだ本に登場していまして、もうずっと、ずーーっと欲しかったんです。

ついに買ってしまいました。えー。最高です。端的に言って。

凄い気持ちいい。全部の指が地面に必ず着地するのでグリップ感が違う!軽い!通気性がいい!

五本指靴下2枚履いて歩いてるような感覚です。

ランニング用ですが、普通に普段ばきしてます。


20日の月曜日、父が広島から東京に来まして、伯母と妻と4人で食事をしました。

お店は不動前のティスカリというお店です。

https://s.tabelog.com/tokyo/A1317/A131710/13203472/top_amp/

このお店のシェフとは、知り合いというか、なんとも不思議な縁がありまして。説明がヤヤコシイのですが・・・。

先日アガリアム合唱団で、サルディーニャのスイーツ、セアダスの専門店でライブをさせていただきました。

そこへタロスという渋谷のサルディーニャ料理屋さんでシェフをしている伊藤さんという方が聴きにいらしていて、というか徳久ウィリアムさんとセアダスフラワーカッフェを繋いだのが伊藤さんだったそうなのですが。

そこで伊藤さんとは知り合って、facebookで繋がったんです。それが昨年9月でした。

そして今年1月、広島に「合唱団そら」のメサイアを歌いに帰った時のブログを伊藤さんが読んでくださったようで、コメントをいただきました。

「ひょっとして広島駅前のスペイン料理屋で毎週飲んでませんでしたか?」

そらというのは飲むために歌ってるのか、歌うために飲んでるのかわからないような団体でして、毎週練習後に飲むんですね。

その頃はその「バルセロ」という広島駅新幹線口のスペイン料理屋で毎週飲んでいました。

なんでまたそんなことを伊藤さんがご存知なのかと思いましたが、なんと伊藤さん、その頃バルセロのシェフだったのだそうで。

もうビックリ仰天。

縁というのは不思議です。

そしてそもそも徳久ウィリアムさんと私が出会ったのは伯母ですし、その伯母と、広島から来た父と、毎週バルセロに通っていた私と妻が、元バルセロのシェフのお店でお料理をいただくことになろうとは。

そう。そして私、伊藤さんはてっきりタロスにいるんだと思ってタロスを予約したのですが、つい昨年末にティスカリという新しいお店をオープンされたということで、タロスにはいないとのこと。

これも伊藤さんがタロスの予約台帳を見ていて、おそらくカタカナ書きであったでしょう(電話で予約したので)私の名前を発見してわざわざご連絡くださったのです。マメだ、、。

お店では、もうオマカセで、サルディーニャのビール、サルディーニャのワインとともにサルディーニャ料理をいただきました。

どれも食べたことのない味で、超美味しかったです。それはもう発狂的に。

イチマイモシャシントッテナイケドネ!

サルディーニャってイタリアの西にある島で、ほうぼうから攻められ続けた歴史があるそうなんですね。

それで、もともとサルディーニャにいた人たちは、どんどん内陸へと追いやられていった。

海岸の方は新しい外来の文化が沢山入ってきたけど、内陸にはサルディーニャのオリジンがあるとのこと。

そういうコンセプトのお店なので、島の料理なのに魚介類が全然ないんです。

いただいたのは、馬のステーキ、羊のフリット、生ハム(豚)、チーズ、トマト、おかひじき、ルッコラ、そら豆、ひよこ豆、なんかの豆、それからパスタ、あと念願のセアダス!

セアダスはモッツァレラチーズの入ったパイみたいのにハチミツがたっぶりかかったスイーツでした。

ワインにあうーーー笑

あの、お店の内装なんかも最高なので是非行ってみてください。ほんと、素敵。


伯母は声明、白拍子、ディワン、竜笛なんかをやっている音楽家で、お察しの通り貧乏です。

真ん中の帽子かぶってるのが伯母です。

自分の未来を見ているようで勇気をもらえました。でも声明の方が古楽よりニッチだよね!そうだよね!

そして父はほんとに僕にそっくりで、しょうがないやつだなーと思いました。

自分がした話を「へーそうなんだ」みたいに聞いてるとことかそっくりです。

あと、僕が生まれる前に亡くなった祖父は、生前、他人が絶対にやってないことをやれ、が家訓だったそうです。

だから貧乏なんですよね笑

その血は間違いなく受け継がれていますから、祖父も草葉の陰でほくそ笑んでいることでしょう。

ほんと血は争えません。

僕がなんか言ったことに対して、二人が声を揃えて、「そう!」と言った時は笑いました。

大体僕が何か言っても、「そう?」と言われるのが普通ですから笑


えー21日の火曜は午前中、4月22日サリクスで使わせていただくリリスホールに打ち合わせに行ってきました。


ほんとびっくりするくらいゴージャスなホールでした。


壁が大理石で天井が超高い、客席の傾斜がかなり急角度で、後ろの方で聴いてもかなり上質な響きが聴けそうでした。

ホールのファンという方もいらっしゃるそうで、ホールに預けていたチケットは売り切れ寸前でした。たまげました笑

あと建物がデカイ!無駄スペースが多い!スケールが凄かったです。


都心からはちょーっと遠いですが、お近くの方はどうぞお越しください。お近くでない人もぜひお越しください。


その日の夜は国際音楽学会東京大会の企画のひとつ、Memento moriというタイトルで死にまつわるバロック以前の作品を集めた演奏会に足を運びました。

そう、グレゴリオ聖歌はやってませんでしたが、コンセプトがサリクスそっくりなのです。

おまけに今度演奏するガルス・ドレスラーという作曲家の作品も演奏するということで、外せない演奏会だったんです。

古楽科の先生や櫻田先生、そしてサリクスメンバーはじめ知り合いが多数出演していましたしね。


ふう、ようやく昨日です。

昨日は一日中サリクスの通低パート譜づくりと発送、そして解説を書いていました。

コーヒーいっぱい飲みました。

他に書くことはーーーーーーなし!よし!


はい!今日です!

今日は午前中解説の続きを書き、午後はサリクスのリハーサルでした。

今までやってきた成果が出てきた部分と、まだまだ全然出来てない部分と、両方ありました。ほんとに道のりは長いです。一朝一夕にはいきません。ネウマは一日にしてならず。すべての道はネウマに通ず。おお!ローマをネウマにしたらそれらしい格言が出来た!

ただひとつ言えるのは、今回のテノールはほんとに凄いです。マジでヨダレが出るほど上手いです。

バッハの”Lobet”に、Ewigkeitという言葉にロングトーンがあてられている部分があるのですが、ただ音伸ばしてるだけでにやにやしちゃうくらいいいです!ほんと!ありがたい。

チケットまだまだございますので是非お買い求めください。

私に直接言ってくださっても大丈夫です。


明日から広島でシグナスの練習です。みっちり合宿かっていうくらい歌います。アルトを。8月にまた録音する予定なので、そのための準備です。

自分のカウンターの声がCDになるとか震えますね・・・。テノールもまだなのに。笑

 

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Salicus Kammerchor第3回定期演奏会

『J. S. バッハのモテット全曲演奏シリーズvol. 3 〜詩編モテットと葬送モテット〜』

チケット発売中!

http://www.salicuskammerchor.com/concert

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Salicus Kammerchor主催第3回ワークショップ

参加者募集中!

http://www.salicuskammerchor.com/workshop

ご好評いただいておりますサリクスのワークショップです。毎回早い段階で応募上限に達しております。

お申込みはどうぞお早めにお願いいたします。

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魅惑のカルグラ地獄

魅惑のカルグラ地獄

いやー。もう。凄いっす。

先程までアガリアム合唱団のリハーサルだったのですが、もう、兎に角凄いっす。

えと。もう何から説明したらいいかわかりませんが、、、。


アガリアム合唱団は主に2つの民族音楽を使って合唱しています。

1つはホーメイ、もう1つはイタリア、サルディーニャ島に伝わる、テノーレスという男声合唱です。

実はこの2つは非常に発声的に近くて、一部は全く同じと言っていいほどです。

まずホーメイですが、これはトゥバ共和国という今はロシアの一部となっている中央アジアの国に伝わる民族音楽で、有名なモンゴルのホーミーとよく似ています。

似ていますが全然違います。

ホーメイは大きく分けて3種類の発声法があります。

1つはホーメイ笑、ホーメイの中でもホーメイと呼ばれる発声法は、喉詰め発声とも呼ばれ、声門閉鎖を極端に強くして、高次倍音を強調したような発声です。

日本でいうと浪曲の任侠モノ、広沢虎造なんかがよく似ています。

https://www.youtube.com/watch?v=gJEkyBvN6L0

オーマイガ!なんて素晴らしいんだ!
そしてもう1つはスグット、ホーミーのように舌を硬口蓋につけて、倍音を強調し、その倍音でメロディを奏でます。

ぴーって、笛みたいな音がするのがスグットです。

そして最後にもう1つ、カルグラです。

これは声帯で出している基音のオクターブ下の音を仮声帯で同時に鳴らすというものです。

今回のメンバーは全員このカルグラが出来るのですが、4人全員でカルグラをやるという曲があります。

それがこれです(今日の録音です)

こりゃあヤバい。しかしヤバいだけでなく美しいと思いませんか?思いませんかそうですか笑。

そしてアガリアム合唱団の2本の軸のもう1つ、サルディーニャのテノーレスでは、このホーメイ(喉詰め発声)とカルグラを使ってハモります。

もう一度言います。ハ・モ・り・ま・す!

ね?想像しただけでワクワクするでしょ?しないですかそうですか笑。

以下はサルディーニャのテノーレス、これも今日の録音です。

拓さんが若干モニョモニョ言ってますが笑

4人で歌っています。旋律が拓さん、上から2番目の喉詰めを徳久さん、上から3番目の喉詰めが私、一番下でカルグラをやってるのがアイさんです。

全員日本人です。

こんなようなプログラムを30分を2公演やる予定です。

興味のある方はお早めにセアダスフラワーカフェへお問い合わせください。

残席わずかだそうです。

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クラシック以外の話

クラシックを生業として暮らしていますと、普段クラシックしか聴かないんじゃないかと思われることがあるのですが、案外そんなことはありません。

僕はあまりポップスは聞きませんが、それでも何人か好きな歌手はいます。
まずタテタカコ。
タテタカコ 宝石
映画「誰も知らない」で有名になりました。この曲が収録された「そら」というアルバムの1曲目、「夕立」という曲の出だしを聴いて、渋谷のパルコで全身に電撃が走りました。そういう経験は今までそれ一回きりです。

何人か、といっておいて二人目が思いつかないという・・・。

次は民族音楽。
まず聴きやすいところから、ヨーデルです。
Franzl Lang / Mei Vater is an Appenzeller Live
この曲ではありませんが、この人のレパートリーをカンタータクラブの春合宿で披露しました(笑)
高校生の時にハマってハマって、耳コピしていまでも覚えています。

つづいて同じソロのものということで、トゥヴァのホーメイ
Chirgilchi – Igor Solo, Oidupaa style
この動画は私の師匠である徳久ウィリアム氏に教えていただいたもので、ChirgilchiというグループのIgorという人が、Oidupaaという人のスタイルで演奏しているものです。

ちなみにOidupaaという人はこういう人です。
Oidupaa Vladimir Oiun
本当に力強い歌です。

また徳久ウィリアムさんの動画も紹介します。
徳久ウィリアム ソロ
17分あたりからの言葉を使ったノイズ表現が特にお勧めです。

ホーメイもヨーデルにハマったのと同じ時期位から聴き始めていますが、今も頻繁に聴いていますし、自分でも歌っています。

日本にもこのような発声に近いものがあります。それは浪曲です。
これは現代人が普通に聴いても十分に楽しめるものだと思います。
「石松三十石船道中」 広沢虎造.
笑えるし泣けます。じんわりきます。

こういった発声を用いる民謡は、喉唄というカテゴリーにくくられますが、これがなぜかイタリアのサルデーニャ島にもあって、なんとこの声で合唱します。はもるんです。
tenore de orosei voche ‘e notte antica
もーこれに初めてであった時の衝撃は忘れられません。喉唄が好きで、合唱が好きなんですからこれ以上にぐっとくる組み合わせはありません。

あまりいっぺんに紹介しても聴いてもらえないと思うので、このくらいにしておきます。
ポップス、民族音楽以外についてはまた今度、気が向いたら書きます。


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