先月末から今月末にかけて、BUGAKUと韓氏意拳の講座を受講しました。
まずは韓氏意拳の方からレポートしていきたいと思います。
BUGAKUの方は25回受講してるようなんですが、韓氏意拳はまだ13回なんですね。
開講頻度と金土日にやってることが多いということでそうなってるようですが、前回から少し間があいてしまいました。
これまでのレポートはこちら↓
韓氏意拳講座|1回目 https://is.gd/D3RjiJ
韓氏意拳講座|2回目https://is.gd/G7l53a
韓氏意拳講座|3回目 https://is.gd/rDRgMX
韓氏意拳講座|4回目 https://is.gd/8BX3eO
韓氏意拳講座|5回目 https://is.gd/YmZ2Yc
韓氏意拳講座|6回目https://is.gd/dlMQTX
韓氏意拳講座|7回目https://is.gd/a1Yor1
韓氏意拳講座|8回目https://is.gd/ayTQMA
韓氏意拳講座|9回目https://is.gd/NCZKxY
韓氏意拳講座|10回目https://is.gd/YXuCSM
韓氏意拳講座|11回目https://bit.ly/3PEGYgt
9/30初級講座
王向斉の意拳→韓星僑の意拳→韓競辰の韓氏意拳という流れの中で、先代から何を受け継ぎ、何を新たに生み出していったのかという解説を受ける中で、これからの韓氏意拳はどうなっていくのだろうかと考えていました。
シンプルイズベスト的な王向斉、そこに多様性をもたらした韓星僑、多様な体系を統合しようとした韓競辰、それを受けて光岡英稔が試みていること、そこから私たちは何を学ぼうとしているのか。
そして結構衝撃的だったのは、韓氏意拳を学ぶとき、韓氏意拳だけをやっても使えなくて、形意拳と意拳をやって初めて意味を為すというもの。
まず、それって大変すぎませんか( ´∀` )
そして、それってもはや韓氏意拳と呼べるのでしょうか、私たちが学ぼうとしているのは形意拳と意拳と韓氏意拳が総合された何か別の体系なのではないでしょうかということ。
そもそも王向斉と韓星僑は結構全然違うことをやりながら、同じ意拳という武術の名前だったのに対し、韓競辰は同じ名前を使わずに韓氏意拳としたのはなんでなんだろうとか、光岡先生の教える韓氏意拳は形意拳と意拳と韓氏意拳を総合した光岡氏意拳なのではないかとか考えてました。
が、これっておのれを振り返ると、グレゴリオ聖歌とルネサンスポリフォニーやらずにバッハやったって意味ないぜって結構同じこと言ってませんか?笑
これって私の中では自明なことで、しかも韓氏意拳が韓氏意拳であるように、バッハはバッハなんですよね。
そして私が「それって大変すぎません?」って思ったように私に指導される人たちは思ってるんだろうな。。。
気持ちがすっごいわかりました笑
前半の講義はそんな感じで「うむー」と考えていましたが、後半の実技(?)の内容はなんというか豪快というかシンプルというか、「挙式」ってバックドロップだぜっていう内容でした笑。
やっぱり韓氏意拳って抽象的に感じてしまうところがどうしてもあって、難解だなあと多分みんな感じてるのではないかと思いますが、今回の講座はなんというか明解極まりないというか、こんなに「わかりやすい」と感じた韓氏意拳の講座は初めてでした。
様々な武術家の実践の経験が抽出されたものとして型や式があって、その実践の経験が無い者がその体系に取り組むときにその型の意味を汲みとるのはやっぱり難しくて、どうしても抽象的になるのではと思います。
多分私の人生でバックドロップをやったこともやられたこともなかったと思うので(多分)
そういえば私もボイトレでインワードボーカルフライとか、カルグラとかヨーデルとかよく使いますが、so-so聴いたことない人がインワードボーカルフライやってもよくわかんないだろうと思います。
今回私たちがバックドロップを経験したように、インワードボーカルフライを取り入れるならやはりso-soを経験しないとあかんですね。
ところで光岡先生に落とす直前までバックドロップかけていただいたのですが、もうなんというかキレが凄くて(何がどうなってるのかわからないのでそのくらいの事しか言えない)スバッてこう持ち上げられたのですが、多分5年前の自分だったら肋骨いってたと思います。
その瞬間自分でも何かやったつもりはないのですが、こう、肋骨がきゅっとして無傷で済んだんですね。
バックドロップを受けて知る、自分の身体の成長よ。
10/2初級講座(1コマ目)
この日の講座は・・・・メモが5ページもある・・・。
それだけ内容が濃かったということで。いやあまとめるの大変そ。
午前のコマはお話がかなり沢山で、脳味噌爆発しました。
武術の講座で脳味噌爆発するのも光岡先生ならではですよねえ。
「形と感覚」
というお話で、形意拳、意拳、韓氏意拳の
流派としての形→稽古方法としての形→その中の動き・行いとしての形→止まるポイントとしての一つ一つの形
という4段階におけるそれぞれの形の捉え方(?)というお話でした。
形にこだわるという点がこれらの体系の共通項、世にあるいわゆるボディワークは動きには注目する傾向にあるとのこと。
そしてその形がどうなっているかを判断するのは「感覚」
その感覚を問うことのできる感性
その問いの答えを頭に求めるのか、身体に求めるのか。
そこのところをおさえつつ、形体訓練の稽古をしました。
横向(ハンシャン)をやりながら、いろんなアドバイスを受けるのですが、印象に残ったのは、力みに対する指導で、
「固まってるところを固めないようにしようとして、ただボーっとしてる。固まったままボーっとしてるだけだ」
というので、確かに恣意的身体に入ってしまっていると、頭がボーっとしてれば身体も緩んでるような気がするのですが、それ頭の中の身体が緩んでるだけなんですよね( ´∀` )
あとは、「故意に操作していることを習慣化していることを頭が「自然」だと錯覚している」
とかも実に身に覚えがあることでございました。
あえてそうやろうと思わなくてもできるようになってしまった事柄について、自然にできていると思ってても、過去の自分が不自然を習慣化しただけだったという。
つまり(頭にとって)自然に、(身体にとって)不自然をやっている。
世の中で言う「自然」って大概これなんじゃなかろうか。
身体の自然と頭の自然を区別するというのが(めっちゃ難しいけど)必須なんだと思います。
あとやりながら自分で思ってたのは、力むのって楽だなあということ、力むと辛そうな気がするけど、力むのってほんと簡単で手っ取り早くて、その場をしのげる可能性はあるけど、使い物にならない。
あと問いの答えを身体に求めようということはわかるけれど、多分ここにもトラップがあって、「問いの答えを身体に求めるということを頭でしかわかってない」という状態があるなあと思いました。
これだから韓氏意拳は難しい・・。一昨日とどえらい違いだぜ。
10/2初級講座(2コマ目)
内容が濃すぎてもう長くなっちゃってもう仕方ないですね。。
この午後のコマはもう更に輪をかけてディープな世界でした。
多様性に対する人間の分別感と分別心、それらを捨てた(放下した)先にある無分別心。
多様性つまり自然はカオスだということを分別を通り超えて認めるということだとあたくし理解いたしましたが、もうなにしろ難しい。。
自然に立つ、自然に動く、というのは自然を認めることなしにはありえん。なぜなら自分自身がカオスである自然なのだから。
みたいなことです多分。
そしてこれ午前の話にもつながるんですけど、この「放下」というのが、受動的にボーっとしてるのとは違うということ。
動物だったらそれでも大丈夫かもしれないけど、人間には分別があるから、分別を超えないと無分別に至れない。つまり「放下」は受動ではできない。
なにがなんだかわからないことをわかる。(但し身体で)
ということなのだと思います。
それで、挙式の稽古をしたわけですか、これらのことが、「はいわかりました!」という具合にはできません当たり前ですが。
これらのことを目標に日々稽古に励む他ないのであります。
結局稽古の指針、目標を与えるということが指導の目当てであって、その場でパッとできるようなことはあんまりないんですよね。
ボイトレも合唱指導もそうですが、とにかく自分が稽古しないことには何もできん。
超当たり前で恐縮ですが、しかし稽古もせずに自分のできなさを先生のせいにしてること多くないですか?(自戒で自壊)
というわけで今朝も稽古に励みます。
毎朝稽古を始めてからもうすぐ3年、見た目も変わりましたが中身はもっと変わってます。
出張先でも、合宿先でも、旅行先でも毎朝1時間稽古しています。
稽古すれば上達します。上達すると楽しいです。楽しいから稽古します。
やろうぜ!稽古!
声明とグレゴリオ聖歌がポリフォニーする PARTⅡ
「菩薩のラメント・キュロスの哀愍」
少し先ですが、12月17日(土)昼公演@えびらホールです。
叔母との企画第2弾です。
グレゴリオ聖歌と声明を交互に演奏する企画は普通ですが、グレゴリオ聖歌風や、声明風を新作してしかも同時に歌うというのは無いと思います。多分。
私はラテン語で5曲新作、叔母は中国語、日本古語、アッカド語4曲新作です。やば。
叔母が仏教徒、私がクリスチャンだったらできません。多分。
東西の単旋律聖歌のアウトロー叔母甥だからこそできる無二の企画だと思っています。
櫻井家のイカレた血筋をご堪能ください。
https://www.facebook.com/events/1482411928891613
Salicus Kammerchorカンタータ公演vol.2
こちらも第2弾の企画で、カンタータを4曲とモテットを1曲やります。
全てツィンクとサクバット入りの豪華編成です!
モテット風冒頭合唱を金管と一緒にぬるぬる歌うサリクスをお楽しみに!
11/25ルーテル公演
11/29豊洲公演
演奏会詳細はこちら↓ https://salicuskammerchor.com/concert