藤井聡太四段 連勝記録更新

藤井聡太四段 連勝記録更新

とんでもないことになりましたね。

ほんと凄い。もうずっと、これがどれくらい凄いことなのか将棋を知らない人にわかるような喩えを考えているのだけど、全然思いつかないくらい凄い。

レスターのプレミアリーグ優勝とカープのセリーグ優勝を掛け算したより凄い。このくらいしか私には思い浮かびません。

ほんとに比類ない記録なので、喩えられないんです。

で、YouTubeさんがオススメしてくる動画にこういうのがありました。

https://www.youtube.com/watch?v=3VPHW7jYaJk

マンガなら怒られるレベル。これはなかなかいい喩えですね。

お話にならないくらい凄いってことですね。事実は小説よりも奇なり、といいますが。


ただレスター優勝のときもカープ優勝のときも、ほんとにその日が来るまで、「大丈夫かなあ、今日は負けるんじゃないかなあ」って不安だったんですが、藤井聡太四段の場合はそうじゃないんです。

10連勝くらいまでは、ま、そういうこともあるよね。くらいに思ってたのですが、彼の棋譜を幾つか見ているうちに、「あ、こりゃあ勝って当然だわ、全くもってC級2組のレベルじゃない」って思うようになってきたのですね。

だからといって羽生善治でさえ3局に1局は負けるわけで(今まで500回以上負けてる)、誰だって負ける時は負ける。

どんだけ強くたって絶対に負けるんです。にも関わらず29連勝。

記録を塗り替えたということで話題になってますが、これデビューからの連勝記録ですからね。

今まで連勝記録1位だった、神谷八段の記録はデビューから6年とかたってるわけですから。

デビューからの記録でいうと今までは10連勝とかですからね。もうデビューからの連勝記録という意味ではこれまでの3倍くらい記録を伸ばしてるわけです。

もう意味わかりませんよね。


今将棋界って、誰が一番強いかというと、AIが一番強いんです。ポナンザ・チェイナーという将棋ソフトは今まで一度も人間に負けてないようです。https://ja.wikipedia.org/wiki/Ponanza#.E7.AB.B6.E6.8A.80.E4.BC.9A.E6.88.90.E7.B8.BE

もう人間は、「うーんこれは大変難解な局面ですねえ。ポナンザ先生に聞いてみましょうか」て、AIに教えを乞うレベルです。

AIが人間に活用になったのはこの5年くらい。藤井四段が将棋を覚えたのが5歳の頃だそうなので、将棋歴は9年ということになります。

これ改めて凄いことだと思うのですが、つまりどういうことかというと、今から出てくる世代というのは、AIが育てた世代、いわゆるデジタルネイティブ世代だということなんです。

興味深いですよね、AIに育てられた人間はAIを超えることができるのか。

藤井四段がポナンザ先生と対局する日が待ち遠しいです。


デジタルネイティブといえば、そのことが一つのテーマになっている曲がありました。

北爪裕道さんの“Multiplex”という作品です。

この曲については以下に記事を書いているので是非ご一読ください。

ノイズ カットアップ | ヴォクスマーナ

動画も上がっています。

 

ヴォクスマーナは明日からまたリハが始まります。こういう音楽、興味のある方は是非演奏会にお越しください。

第38回定期演奏会
2017年7月20日(木)19:00開演
東京文化会館小ホール

一般3,000円(当日3,500円)、大学生1,500円、高校生以下1,000円

近藤 譲(b.1947)/ 嗟嘆(といき)(委嘱新作・初演)  詩:ステファンヌ・マラルメ 訳:上田敏
大胡 恵(b.1979)/ ずっと月がキレイ (委嘱新作・初演)
山根明季子(b.1982)/ 水玉コレクションNo.15 (2012委嘱作品・再演)
横島 浩(b.1961)/ Interval Ⅱ「泣いてみたくなった ~“I felt like crying”」(2013委嘱作品・再演)

お問合わせ:ryuta0530nishikawa@gmail.com

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Salicus Kammerchor

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公演情報更新しました!

次回公演は10月18日、Ensemble Salicusのデビューコンサートです!

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DVD発売中!

第2回定期演奏会のDVDをウェブ販売しております!

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新企画始まります!

サリクス通信に古楽演奏家 花井哲郎とヴォイスパフォーマー 徳久ウィリアムが登場!

http://www.salicuskammerchor.com/mail-magazine-1

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櫻井元希へのお仕事のご依頼、チケットのお求め等は以下のフォームよりお気軽にお問い合わせください。

ヴォクスマーナ第37回定期演奏会終演

ヴォクスマーナ第37回定期演奏会終演

昨日、ヴォクスマーナ第37回定期演奏会が終演いたしました。

ご来場下さいました皆様、誠にありがとうございました。

(上の写真は神谷さんが撮ったものを使わせていただきました)


今回のヴォクスマーナはほんとにヘヴィ級で、ヘヴィなものが好きな私は結構萌えてました。

本番ではいつになく西川さんが燃えに燃えていて、萌えました。モエモエ。

終演後伊左治さんとホーメイ(や倍音S)の話をしたり、打ち上げでは川上さんとデスメタルの話をしたり、北爪さんにプリペアド口琴ラボの動画を紹介したり、なんだか満喫しました笑



現代音楽では、作曲家ごと、あるいは作品ごとに異なった様式がある、という話を前ココでしましたが、作曲家という同じ職業でも、ほんとに興味のベクトルが全然違うんだなということがわかって面白かったです。

そういえば藤井さんはテクノがお好きなのだそうです。

皆さんから刺激を受けて、大変有意義な飲み会でございました。

ありがとうございました。

ヴォクスマーナの次回の公演は、

Hakuju Hall主催 大萩康司プロデュース

ギターと声 vol.3

です。


この公演私は降り番ですが、すんごい面白そうな(そして大変そうな)曲をやるみたいなので、ぜひご来場下さいませ。

私が出演するのは7月20日にあります、第38回定期演奏会です。

またしてもカペラの時期と被っております笑

近藤譲さんの新曲、とても楽しみです。以前委嘱した作品、「薔薇の下のモテット」が最高に素晴らしかったので。そしてこの曲は8月に録音します。

今年は本当に活動が盛りだくさんのヴォクスマーナにどうぞこれからもご注目下さいませm(_ _)m


↑二次会です。

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Salicus Kammerchor主催第3回ワークショップ
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ご好評いただいておりますサリクスのワークショップです。応募上限まであと7人です。
お申込みはどうぞお早めにお願いいたします。

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ノイズ カットアップ | ヴォクスマーナ

ノイズ カットアップ | ヴォクスマーナ

今日はヴォクスマーナのリハーサルでした。

今回演奏する、北爪裕道さんの“Multiplex”という作品は2013年にヴォクスマーナによって委嘱初演された作品で、今回はその再演となります。

初演の際には私は乗っていなかったので、私にとっては初演です笑

初演の録音がyoutubeに上がっています。


この曲は、電子機器(等)の出すノイズが素材になっていて、北爪さんの楽譜の序文にあるように「デジタルネイティヴの感性に即した音楽の在り方が模索」されています。

どこかで聞いたことのあるコンセプトではないでしょうか。

そう。「都市の民族音楽」を標榜する、我が師徳久ウィリアム幸太郎のコンセプトに非常に似通っているのです。

民族音楽というのは、その土地に生まれ、その土地で生まれるべくして生まれ、その土地でしか生まれようのない、その土地ならではの音楽、と言うことができると思います。それが、私達の生きる都市でもし生まれるとするなら、それはどういったものになるだろう。ということ「年の民族音楽」なのだと私は解釈しています。

そしてこの2人、北爪裕道さんと徳久ウィリアムさんが辿り着いた音楽も、なかなか親和性があると思います。

北爪作品では、無機的な音、人間的なモーションを排した音が求められていますが、これがノイズミュージックで言うところの「カットアップ」という手法にとても似ているのです。

「カットアップ」というのは、音がバーっとなってパッと切れる、まるで電源をオン!オフ!したように一瞬にしてゼロから100に、100からゼロに、というやり方で音を出したり切ったりという手法です。

北爪作品ではこのカットアップのキレが非常に重要なファクターとなっています。

準備があって、音に対するモーション(ある種の振りかぶり)があって、それから音になる、そしてその音が減衰してから切れる、という有機的で人間的な音の処理の仕方を拒絶し、まるで機械のように音を出すことが求められます。


そして出す音そのものの中にも、ノイズミュージックで使うような技術がいくつか用いられます。

声を使ったノイズミュージックというのがどういうものか、徳久さんの演奏を見てみてください↓

https://youtu.be/QMb4DwlQT5Q

すごいでしょ?特に3’01からの数秒間とかマジで何がどうなってるのかサッパリわかりません。

この演奏ではカットアップはあまり使われていませんが、最後の最後の数秒間にすこしそれに近い手法が見られます。

徳久さんの声のバックグラウンドは非常に広く、ハードコアデスメタルで使う発声や、サッチモトム・ウェイツの発声、それにホーメイカルグラスグット等の中央アジアの民族音楽で使われる発声も用いています。

北爪作品では喉詰めと言われる、ホーメイや浪曲などで用いられる発声、それに、デスメタルで用いるグロウルという発声が指定されている箇所があります。(他にもサイン波やノコギリ波、三角波のような音、という指示もあります)

グロウルは割と昔からよく使っていたし、徳久門下としては気合が入らざるをえないので笑そのやり方でやっていたのですが、どうもちょっとイメージと違うらしかったので、今日はフライスクリームという別の発声に変えてみました。

どうもこちらの方が近いっぽいので、フライスクリーム、本番までにしっかり練習しようと思います笑。

フライスクリーム、スクリーチ、グロウル、ピッグスクイールなどのいわゆるデス声について、徳久さんと、同じくノイズヴォーカリストの風人さんが対談している動画がありますのでこちらもごらん下さい。

https://youtu.be/Tg9ooMi-qbA

風人さんもマジで凄いです。2人のデュオも載せておきます。演奏は以下の動画の2’20あたりからです。

https://youtu.be/IFjcLLZ-6PA

凄いですね。まさにノイズ。彼らが使っているのはマイク一本で、エフェクターは使っていません。

ここまではできないかもしれませんが笑、3/5のヴォクスマーナ第37回定期演奏会では近い音が出せるよう頑張りますで、どうぞ皆様演奏会にお越しくださいませ。

現代音楽好きだけでなく、ハードコアやメタル、ノイズ好きの方にも楽しんで頂ける演奏会になると思います!

最後に、徳久さんはヴォイスだけでなく口琴も演奏されます。これまた最高に上手いので紹介させていただきます。

ヴォクスマーナ第37回定期演奏会

(創団20周年シリーズVol.3 未来を担う男性作曲家)

2017年3月5日(日)14:30開演
東京文化会館小ホール

一般3,000円(当日3,500円)、大学生1,500円、高校生以下1,000円

川上 統(b.1979)/ 怪獣 (委嘱新作・初演)
藤井健介(b.1979)/「Sèlèh II」 ヴォーカルアンサンブルのための(委嘱新作・初演)
近江典彦(b.1984)/「Khon-mXahuvona」 pour vocal ensemble (2014委嘱作品・再演)
北爪裕道(b.1987)/「Multiplex」 for 12 voices (2013委嘱作品・再演)

チケット取扱
東京文化会館チケットサービス
0356850650
http://www.t-bunka.jp

ヴォクスマーナ公式ホームページ

http://vox-humana.wixsite.com/vox-humana

 

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Salicus Kammerchor第3回定期演奏会

『J. S. バッハのモテット全曲演奏シリーズvol. 3 〜詩編モテットと葬送モテット〜』

チケット発売中!

http://www.salicuskammerchor.com/concert

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Salicus Kammerchor主催第3回ワークショップ

参加者募集中!

http://www.salicuskammerchor.com/workshop

ご好評いただいておりますサリクスのワークショップです。毎回早い段階で応募上限に達しております。

お申込みはどうぞお早めにお願いいたします。

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Hiroshima→Tokyo

Hiroshima→Tokyo

昨日広島での本番を終え、今日東京に帰ってきました。

みんなに「史はどうしとるんかー?」「史ちゃん元気ねえ?」ともれなく聞かれるので、今度帰る時は一緒に連れて帰らなあかんなと思いました。

あ、そうそう、私が妻と出会ったのも合唱団そらなのです。

私がそらに入ったのが13の時、そらには17年分の恩があるのです。恩返しのつもりで歌いに帰るのですが、いつも恩を上乗せされて、あるいは借りを増やしに帰る思いです。

今回もそらにはテノールソロを歌う機会をいただいて、いつになったらほんとうの意味で恩を返せるのかなあと遠い目・・・。

あ、でもひとつだけ胸を張って自分の手柄と言えるのは、野間ちゃんをそらに紹介したことです。

初めて紹介したときからそらにはバッチリフィットしたようですが、その頃よりも遥かに彼女は実力をつけて、もうほんとに素晴らしい。なぜか私が誇らしげ笑

音楽の良し悪しを決める基準ってとっても難しいんですが、私が今まで聞いたもののなかでしっくりきたのが2つあります。

一つは作曲家の湯浅譲二先生が仰っていた、

「品があるかどうか」

もう一つはTokyo Voiz Choirのメンバーで、占星術師でもある方の仰っていた、

「気合いがあるかどうか」

です。

湯浅先生は、混沌としていて価値基準のはっきりしない現代曲の作品についての文脈でのお言葉だったので、こと演奏については、後者の「気合いがあるかどうか」というのが私にとっての大きな基準になっています。もちろんそれだけではないですが、私の物差しの8割強はこの尺度によっていると思います。

で、野間ちゃんの歌には「気合い」があります。他にも何人か、私が気合いを感じる歌手はいますが、実はそれほど多くありません。

いま身近でぱっと思いつくのは一人しかいませんが、きっと忘れてるだけで数人はいると思います。


さて、打ち上げでしこたま飲んで今朝飛行機で東京に戻りました。

↑打ち上げにて

そして13時からヴォクスマーナのリハに出て、夜はカンタータクラブOB会の役員会です。

なんだか急に日常です。


ヴォクスマーナは今3月の定期演奏会に向けてリハーサルしています。

前回の伊左治定期は比較的全曲聴きやすい作品でしたが、今回は「通常営業」です笑

最先端の合唱作品に興味のある方は、ぜひ演奏会に足をお運びください。

第37回定期演奏会 (創団20周年シリーズVol.3 未来を担う男性作曲家)
2017年3月5日(日)14:30開演
東京文化会館小ホール

一般3,000円(当日3,500円)、大学生1,500円、高校生以下1,000円

川上 統(b.1979)/ 怪獣 (委嘱新作・初演)
藤井健介(b.1979)/「Sèlèh II」 ヴォーカルアンサンブルのための(委嘱新作・初演)
近江典彦(b.1984)/「Khon-mXahuvona」 pour vocal ensemble (2014委嘱作品・再演)
北爪裕道(b.1987)/「Multiplex」 for 12 voices (2013委嘱作品・再演)

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Salicus Kammerchor第3回定期演奏会

『J. S. バッハのモテット全曲演奏シリーズvol. 3 〜詩編モテットと葬送モテット〜』

チケット発売中!

http://www.salicuskammerchor.com/concert

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Salicus Kammerchor主催第3回ワークショップ

参加者募集中!

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ご好評いただいておりますサリクスのワークショップです。毎回早い段階で応募上限に達しております。

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