夏の日光

昨日、色々ほっぽり出して日光にカンタータクラブの演奏会を聴きに行きました。

日光真光教会という重要文化財に指定されている教会で毎年カンタータクラブは演奏させていただいていて、私も本当になんども演奏させていただいて、大変お世話になりました。

そういった数々の思い出があることもあいまって、私にとって日光は物凄いパワースポットになっています。

大体お盆の時期にやるからという理由もあるのかもしれませんが、この時期日光に行かないとそわそわしてきちゃうというか。

墓参りに行かないとご先祖様に不義理をしてるんじゃないかと思っちゃうのと似た感覚かもしれません。

そんなわけで前日のカンタータクラブのツイートを見て、引きが強すぎて、ついつい行っちゃいました。


日光の駅から教会までは歩くと30分くらいかかるのですが、思い出を掻き集めながら歩いて向かいました。


いやーそれにしてもマイナスイオンがエグい。

そういえば最近マイナスイオンって聞かなくなりましたね。滅びたのかな。


いつの頃からか遠出するとその地域の植生が気になるようになってきたのですが、日光の植生も大変興味深いです。

苔と針葉樹がすごい。

苔フェチにはたまりません。


重要文化財の教会はこちら



合宿に来ると毎日いただいていた行きつけのお蕎麦やさんでお昼をいただきましたが、貼り紙が凄いことになってました。

そう。このお店には水のお茶、お湯のお茶、お茶のお茶があるのです(嘘です)多分オンザロックとかソーダ割りもできます(嘘です)


時間があったので、教会の裏山に登っていってみたらお寺と神社がありました。

しかし残念ながら立ち入り禁止。結構立派なお寺と神社でしたが、荒れ寺になってしまうのでしょうか。




それにしても階段の底面にまでこんなに苔がビッシリとは、苔フェチにはたまりません。


その先へも行けるようでしたが立ち入り禁止。なんだかサスペンスドラマとかに出てきそうです。



今回の日光は石井さんのオルガンと、圓谷さんが持ってきてくださっていた、久保田さんの工房のチェンバロでした。

いつもと全く違うサウンドになっていてとても新鮮でした。

パワーを貰うだけ貰って、帰り道、神橋が凄いことになってました。


なんだかサスペンスドラマとかに出てきそうです。

明日からは長野県の原村に行ってきます。マイナスイオン祭!

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Salicus Kammerchor

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夏の広島とバッハ

なんだか凄い経験をしました。

本番の2日前あたりからだんだん手がしびれてきて、本番でその痺れはピークに。
初めの4小節で手の感覚が全く無くなって、手首から先がどうなってるのか分からなくなりました。
ページをめくる時だけ感覚が一瞬戻って、というかページに触っている部分だけが生きているような感覚で、紙から手が離れるとまた手の実体が無くなりました。
視野もだんだん狭くなってきて、みんなの顔も、3人ずつくらいしか見れなくなってきました。
不思議とそれに反比例するようにして、聴覚が鋭さを増していき、今まで感じたこともないくらいクリアーに音が耳に入ってきました。
日光真光教会という場所がそうさせたのか、あるいは8月という季節がそうさせたのか。
僕たちが合宿に入ったのは広島県人にとって素通り出来ない、1年で最も大事な日でした。
母親から用も無いのにメールが来るのは、誕生日とこの日くらいです。最近は誕生日も怪しくなってますが(笑)
実体験を語れる方が減って、被爆の実情が次世代に伝わりづらくなっていると言いますが、少なくとも僕は、ありありとした恐怖の実感を、原爆に対して持っています。
思い出すだけで、全身総毛立つような、唇が震えるような思いがします。
それほど広島の原爆教育、平和教育は凄まじいのです。ほんと気合いが入ってます。
バッハがあの4小節に込めた祈りは、大いなる力に為すすべもなく頽れる全人類の叫びです。
一瞬にして黒い影になった、炭になった、全身火傷で川に飛び込んで死んだ、後遺症に今も苦しむ、ヒロシマの犠牲者の叫びです。
ほんとに凄い曲です。
そんなことを考えていたら、4小節で私の意識はどっかへいってしまいました。
ほとんど無意識で振っていたので、その後の事はほとんど覚えていません。
Christeの後ソリストが動くのが遅いなと思った事や、Qui tollisの時ソリストに被ってN田君が全然指揮見れなくなったり、そういう事は覚えてるんですけどね。
なんか暗くなってきたな。怖いな。