黒シャツ黒染

黒シャツってほんと本番でよく使う、というか僕の出る本番ってほとんど衣装黒シャツなのですが、使ってるとすぐ色が褪せて白っぽくなっちゃうんですよね。

それで先日のカペラの3連チャンのように、本番が連続すると、その白ーくなっちゃって着なくなった黒シャツを出動させなければならなくなってくるんです。

初日は一軍の黒シャツなのですが、二日目三日目は二軍三軍の黒シャツになってしまうのです。

ちょっとみすぼらしいので、こりゃあいかんなあと思ってググってみました。

「黒シャツ 白っぽく 対策」

すると、まず洗う時に塩を混ぜるというのがでてきてナルホド。やりましょう。しかし既に白っぽくなっちゃったシャツはもう救えないのか?

もうひとつのページを見ると、「染め直せ」とな。うん。その発想はなかったよ。

というわけでLOFTで染め粉を買ってきました。

それで染め粉をお湯に溶かしてシャツを突っ込めばいいのかと思いきや、なんと塩が250gも必要なんですって!

家にそんなに塩がなかったので慌ててコンビニで食卓塩を購入し、風呂場で染め直しを始めました。

こういうのって初めに手順の説明を全部読んでから袋を開けるべきだといつも思うんだけど、せっかちなのでついつい袋を開けてから説明を読んじゃうんですよね。

ふむふむ。1リットルのお湯に染め粉を溶かし、別の容器に6リットルのお湯に250gの塩を溶かしたものとあわせると。

既にめんどくさい。

ふむふむ。衣類をぶち込んで15分混ぜ続けると。

めんどくさい。

ふむふむ。45分漬けてそのあいだ時々混ぜると。

マジか、1時間もかかるのか。

しかも混ぜる時はゴム手袋しなきゃいけないので、手袋つけては混ぜて、手袋洗って、手袋外してって作業を4回くらいやったかな。

そうして1時間で1枚できるのですが、2枚あったので2時間もかかりました。

そして更に大変なのはここから。

色が出なくなるまで染めたシャツを洗って、真っ黒なお風呂場を掃除しなければなりません。

激落ちくんでがんばりましたが、流し台に若干黒いシミが残ってしまいました(✽´ཫ`✽)今度漂白してみようかな。

もー超めんどくさかったですが、シャツは黒くなりましたよ!

ほれ!黒い!右のが最近買った新しい黒シャツです。比較のためにかけてみました。

それでね。みんな騙されちゃダメだぞ。こんな写真ちよっと加工すれば黒くも白くもなるんだからな。

ちょちょっと黒レベルをいじれば、

ね。白い。

ま、そんなに驚くほど真っ黒にはなりませんでしたが、みすぼらしく見えない程度には黒くなりましたよ。

これでもう本番三連チャンも怖くない!

衣装がイマイチなだけで気分ちょっと下がっちゃいますからねえ。あと、本番後のお客さんとの挨拶の時に恥ずかしい。

あーこの人こんな色褪せたシャツ着てるーって思われてないかしらと思うだけで顔から火が出そうです(自意識過剰)

それで、面白いなあと思ったのは、黒染めしたんですが、タグとかブランドのロゴとかは黒くなってないんですよね。さらに驚いたのは、左のシャツ。腕のところに金の刺繍でハチが描かれているのですが、そこは黒くなんなかったんです。

どうなってるんですかねー。不思議。


さて、全然音楽の話しないのもアレなので、最後に少し。

この週末は土曜にフォンスフローリス古楽院の講座、日曜にアラミレでしたが、この2団体の出る発表会が来月ございます。

演奏者総勢何名なんでしょうか。

花井先生の指導団体も、茨城、名古屋、長野、大阪と各地で増えていて、その団体が一堂に会します。

なんと総演奏時間は3時間になる見込みです。

マタイか!

入場無料なのでぜひお気軽に聞きにいらして下さいね。

そして来年度はぜひ講座を受講してください!


そして講座といえば、4/14のSalicus Kammerchor主催のワークショップの募集を開始しました。

こちらは定員がありますので、ご希望の方はお早めにお申込み下さいね。

Salicus Kammerchor主催ワークショップ第5回

グレゴリオ聖歌とJ. S. バッハのモテット vol. 2

〜ネウマ的にバッハを歌うために〜

Salicus Kammerchorのワークショップでは、これまでグレゴリオ聖歌の歌唱法をいかに後の時代の多声音楽に活かしていくかということをお伝えしてきました。今回のワークショップでは、このテーマはそのままに、更に具体的に声楽的テクニックにまで掘り下げていきます。その為に、これまでの櫻井、渡辺両講師に加え、発声指導の担当として、サリクスメンバーの富本泰成を講師として迎え、更なる内容の充実を図ります。

講師:櫻井元希(Salicus Kammerchor主宰)

渡辺研一郎

富本泰成

サポート歌手:鏑木綾、金成佳枝

日時:2018年4月14日(土)10-17時

会場:えびらホール

定員:20名

対象:通常の五線譜で最低限の譜読みが出来る方。

料金:

一般ーー9,000円

チケット付き(第4回定期演奏会5/20 or 23)ーー12,000円

サポート会員(2017-18シーズン)ーー7,000円

学生(大学生以下)ーー7,000円

スケジュール概要:

10-11時 『グレゴリオ聖歌と古ネウマの概要』(担当:渡辺)

11-12時 『ネウマ的に歌うための発声理論』(担当:富本)

12-13時 『実践編 “Alleluia : Benedictus es”を題材に』(担当:渡辺・富本)

13-14時 ―お昼休憩―

14-17時 『J. S. バッハのモテットを歌う』(担当:櫻井)

曲目:

グレゴリオ聖歌 三位一体のミサ固有唱より「アレルヤ:祝されよ」

Gregorian chant / “Alleluia : Benedictus es” in Proprio Missae de Sanctissima Trinitatis

J. S. バッハ作曲 モテット「イエス、我が喜び」BWV 227より第10曲「今イエスを死から甦らせた霊が」

J. S. Bach : Motette “Jesu, meine Freude” BWV 227

Nr. 10 “So nun der Geist des, der Jesum von den Toten auferwekket hat”

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詳細・お申込みはこちら↓

http://www.salicuskammerchor.com/workshop

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Salicus Kammerchor

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公演情報

次回定期公演は2018年5月の第4回定期演奏会です!

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昨年10月に開催されたLa Musica CollanaとのジョイントコンサートのライブCD

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メルマガ企画第3弾進行中!

サリクス通信に声明パフォーマー 桜井真樹子、合唱指揮者 柳嶋耕太が登場!

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櫻井元希へのお仕事のご依頼、チケットのお求め等は以下のフォームよりお気軽にお問い合わせください。

料金表改定

料金表改定

このホームページに掲載しております、お仕事の料金表を改定させていただきました。

Work & Price

主な変更としては、レッスンや指導の1時間の単価を1000円だけ上げさせていただいたというところです。

理由は2つあります。

一つはわたしを取り巻く環境の変化です。あまり多くは語れませんが、これまでの料金設定ではやっていけなくなったという世知辛い理由です。

もう一つは、今までの料金設定は約1年半前に決めたもので、その頃に比べて私のレッスンの内容が変わってきているということです。

この1年半の勉強と技術の鍛錬によって、当時と比べてレッスンで教えることの出来ることが増えています。レッスン自体の価値も上がっていますので、その分を上乗せさせていただいたというイメージです。

逆に値段がいつまでもこのままだと、この1年半私のレッスンの価値がまるで上がっていないということにもなりかねないと思いますので、ご理解頂けるとうれしいです。


歌唱指導ということで言えば、教え子の一人がカンタータクラブのソリストオーディションに合格したりと、目に見える成果が上がってきていて大変嬉しいです。

また昨年11月には初めてオケも合唱もアマチュアという団体でバッハのカンタータとマニフィカトを演奏しまして、合唱やオケの指導という意味でも大きく成長できたと思っています。

主宰しているSalicus Kammerchorも今年4年目を迎えます。この3年地道にやってきたことが実を結び始めています。目指すところをメンバーと共有できて、今までにない演奏団体になってきていると思います。

それからEnsemble Salicusや八咫烏、シグナスやカペラでやらせていただいている、少人数でのアンサンブルということでも様々なテクニックを身につけながら成長できていると思います。それで実は私、Ensemble Salicusと八咫烏ではテノール、シグナスではアルト、カペラではバスを歌っています。このこともアンサンブルを学ぶ上で結構大きくて、私の特徴の一つになっているなあと思います。けっこう大変なんですよ笑、こうした少人数アンサンブルの中で色んな音域を歌っていくということは。

それでそのことを可能にしているのはやっぱり発声のテクニックで、そこには櫻田亮先生や、徳久ウィリアムさんや、トミーに紹介してもらって最近通っている小久保先生に教わったことがフルに生きています。

特にSLS(Speech Level Singing)というマイケル・ジャクソンも習ってたというメソッドを中心とした指導を小久保先生から受けることで、今まで疑問に思っていたこと、あるいは無意識にやっていたことがクリアーに分析できるようになったことは大きいと思っています。

SLS自体は主にポップスのジャンルから生まれた発声メソッドですが、それを取り入れながら櫻田先生のレッスンを受けることで、クラシック音楽にその考え方を活かしていくということができてきているように思います。

そしてそれらを可能にする土台、身体と心の扱い方を教えてくれたのは徳久ウィリアムさんです。徳久さんのメソッドは歌に限らず、生きていく上で切り離すことの出来ない自分の身体という大いなる未知に対して、どう対峙して、つきあっていくかということを教えてくれます。

これらはこの数年、「歌」という意味で影響を受けたことで、もちろんそれ以前に数多くの先生に様々なことを教わりました。

こうして蓄積された技術や知識を、自分のレッスンの中で還元していくというのは本当に喜ばしいことです。

自分の中に今まで沢山の先生から教わったことが積み重なっていて、それを自分が伝える側にまわるというのは、以前書いた「知のバトン」まさにそのことですが、とてもやりがいのあることです。

今年はこうした教える方の活動にもより力を入れていこうと思っていますので、ぜひお気軽にお問い合わせくださいね!

ヴォーカル・アンサンブル カペラ「ラ・リューの聖母ミサ」終演

ヴォーカル・アンサンブル カペラ「ラ・リューの聖母ミサ」終演

昨日まで3日連続で行われました、カペラのラ・リュー公演終演いたしました。

お越しくださいましたお客様、誠にありがとうございました。


初日は鎌倉の由比ガ浜教会。いつも寒いイメージがあって防寒対策完璧で行ったら、エアコンが新しくなっていて、とっても暖かく快適でした。

ありがたやー。

由比ガ浜教会はほんとにいつもお世話になっていて、美しい教会で、行くたびにパワーを貰えます。

凄く短いですが、動画を撮りましたので貼っておきます。

ラ・リューの3重カノンのモテット”Ave sanctissima Maria”です。


二日目は九段教会でした。初めて使わせていただく会場で楽しみにしていましたが、快適な響きで非常にあたたかな雰囲気の教会でした。

演奏会後には、カペラの会員の方々とのパーティもありました。この日は父が広島から出てきていたので私は中座させていただいたのですが、そこで思いがけず父とともに一言スピーチすることに・・・笑

ポリゴノーラの宣伝をさせていただきました笑

ポリゴノーラの演奏動画はこちら。レクチャーの最初の部分です。

素晴らしい演奏です。

そしてこの夜は父と叔母と渋谷でサルディーニャ料理を食べました。

3人で話していると、本当に血は争えないなあ、という感じで、永遠に喋れます。

叔母は今サリクスのメルマガにも記事を寄せてくれていますが、声明やユダヤ教の聖歌ディワンなどを演奏するパフォーマーで、かなり私たちのやっていることと共通する部分があります。

今回話したことも、そのまま文字に起こしてメルマガに載せても、サリクスのファンの方は喜んでくださるだろうなというような内容でした。私たちはある意味クラシック音楽の脈絡からは孤立したアプローチをしていますが、クラシック音楽以外の視点からその意義を認めてもらえるような気がして、とても心強かったです。

父は科学者ですが、音楽と科学って、真理を追求するということではとても共通していて、根本的なところではつながっているので、それもまた心強いです。

一見価値があるようには思われなくて、見向きもされないようなことでも、それを信じて追求するということそのことに価値があるのだと(たとえそれが後に完全に否定されたとしても)、そういうことも話しました。


3日目は近江楽堂でした。

近江楽堂はカペラがジョスカンのレクチャーコンサートをやっていたころは頻繁に使わせていただいていたのですが、最近はなかったのでとても久しぶりでした。

近江楽堂は響きがかなり独特で、お客さんのいない時は響きすぎるくらい響くのですが、お客さんが入るとそうでもなくて、しかも演奏している方と聴いている方ではかなり聞こえ方の違うという難しさがあります。

しかしここにしかない独特の魅力というのもたしかにあって、お客さんとの距離の近さ、音に包まれるような感覚、現実世界から抜け出たような特殊な雰囲気というのがなかなか他では得難いものがあるなあと思いました。

6月の公演でご一緒する佐藤裕希恵さん(芸大古楽科の先輩でもあります)と、以前北とぴあのオペラでご一緒させていただいた高橋美千子さん(それ以来私は彼女のただのファン)がお客さんとしていらしていて大変ドキがムネムネしました笑


ラ・リューのメモリアルイヤー最初のコンサートが終了しましたが、今年はラ・リューの作品を集中して勉強、演奏出来る年になりそうです。

フォンスフローリス古楽院でも新年度からはラ・リューに取り組む予定です。

またヴォーカル・アンサンブル アラミレでも、秋の演奏会に向け準備をスタートしています。前回の記事にも書きましたが、ミサ「ロム・アルメ」、非っ常に興味深い作品です。また紹介していければと思います。

この機会を逃さないようにしっかりやっていきたいと思いますので、ぜひ一緒にこのメモリアルイヤーを楽しみましょう!

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ピエール・ド・ラ・リューメモリアルイヤー開幕!

皆様あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

今週末は新年さっそく演奏会がございます。毎年恒例のカペラニューイヤーコンサートです。

昨年はイザークの没後500年で、イザークの作品を沢山歌わせていただきました。ほんとに最高でした。

イザークの興奮冷めやらぬなか、今年はピエール・ド・ラ・リューの没後500年です!

カペラの他、アラミレでもラ・リューのミサにすでに取り組んでおりますが、もうそれはそれは面白いです。

続けざまに、集中的に1人の作曲家の作品を扱うということは本当にありがたいというか、素晴らしい体験です。

同じフランドルの作曲技法という枠の中で、これほどまでに個性を発揮することができるのか、と感嘆します。やはり後世まで名を残すだけの価値があります。当たり前ですが、それを実感する2年になるのではないかと思います。

そして2021年はジョスカンの没後500年です。楽しみですね!


ラ・リューの音楽の特徴はカノンを多用することだということがわりと一般的に言われています。確かにそれはその通りで、好んでこの技法を用いています。この度演奏するモテット”Ave sanctissima Maria”も、3重のカノン(3声がそれぞれにカノン声部を持つ6声)という非常に複雑な作品です。

またアラミレで演奏するミサ「ロム・アルメ」は第1キリエからいきなりメンスーラカノンですし、第2アニュスは4声のメンスーラカノン(!)です。

(この一つの楽譜だけで4声の曲になります。左上にメンスーラ記号が4つ書かれています)

しかしこの特徴が強調される余り、ラ・リューの音楽が衒学的、構成主義者的なイメージがあるようですが、それは違うように思います。

どんなに複雑なカノンの技法を用いていても、ラ・リューの音楽はそれによって柔軟さが損なわれたり、音楽の内容が浅薄になるということがないと思います。むしろ制約の中でこそ音楽が羽ばたいているような、そんな印象を受けます。

そして私、今年は白ラ・リュー、黒ラ・リューという言葉を流行らそうと思ってるんですが、ラ・リューは以上のような非常に複雑な作曲技法を用いて演奏者を悩ませる(黒ラ・リュー)一方で、めちゃめちゃ普通にいい曲も書くんです笑(白ラ・リュー)。

今回演奏するミサ「アヴェ・マリア」はまさに白ラ・リューで、ほんとにただただ名曲です。

禁欲的グロリア(!)からのドラマチッククレド!この流れはちょっといままで経験したことのない高揚感です。

サンクトゥスの3声部分、Pleni suntとBenedicusは非常にスリリングなデュエットと、イザークを思わせるモチーフの繰り返し、畳み掛けが見られ、作品に変化を与えています。

第1アニュスは冒頭バスにまるでパッヘルベルのカノンのバスの音型で、めちゃくちゃキャッチーで親しみやすくホッとします。

第2アニュスは最後がコレですか?!ってほど徹底的にデュエットが用いられて、深い瞑想へと誘われるです。

以上はほとんどが構成に関することですが、このような表面上の特徴を羅列することが虚しくなるほど、言葉に出来ない音楽の訴えかける力、魔力のようなものが作品全体に満ちています。

今自分で書いていて思いましたが、ちょっと呪術的というか、もちろん典礼で用いられる作品ですのでそういう側面があるのは当然かもしれませんが、非現実的な世界へトリップできるような、そんな印象がラ・リューにはあります。

楽しみですね!

8日のチケットは完売、9日も残りわずかのようです。

7日の鎌倉はまだあるようなので、観光がてらいかがでしょうか?


あ、そうそうラ・リューも凄いですが、今回歌うグレゴリオ聖歌も凄いです。

まずこれです。以前のブログにも載せましたね。これはTractusに出てくるのですが、このウネウネの名前は「トルクルスレスピヌスフレクススレスピヌスフレクススの全部流れないやつ」です。笑えますね。

そしてこちらはGradualeのVersusの中に出てくる一節で、「クリヴィスとプレッススミノルがくっついたやつ→エクスペクターレ→エピゼマ付きヴィルガ」がなんと4回続いて、そのあとは音は同じですがプレッススのオリスクス部分がエピゼマのアポストロファに変わってその後にエクスペクターレ、プレッススのプンクトゥムだったところとエピゼマ付きのヴィルガがくっついてペスロトゥンドゥムの2音目にエピゼマに変わっています。

つまり音としては5回同じ音型が続くのですが、5回目は音のまとまりと装飾の有無と伸ばす音の場所が変わるという物凄く凝った作りになっているんですね。

もうこういうのはネウマを見ただけでニヤニヤが止まりませんね。

是非ともこの瞬間を楽しみにワクワクしながら聴いてください。


花井先生による詳細なプログラム解説が期間限定でアップされていますので、こちらもぜひお読みくだされば幸いです。

https://fonsfloris.blogspot.jp/2018/01/1.html?m=1

ラ・リュー没後500年記念公演 ラ・リューの聖母ミサ

2018年
1月7日(日) 午後5時 カトリック由比ガ浜教会
1月8日(月・祝) 午後3時 日本基督教団 九段教会※完売しました
1月9日(火) 午後7時 東京オペラシティ3階・近江楽堂
※各公演、開演20分前より音楽監督の花井哲郎による解説があります。

ヴォーカル・アンサンブル 2018年はルネサンス時代の大作曲家ピエール・ド・ラ・リュー(1518年没)の没後500年を記念する年です。オブレヒト(1505年)、イザーク(1517年)、ジョスカン・デ・プレ(1521年)と、今世紀に入ってからフランス・フランドルを代表する作曲家たちの500年記念が続いています。
ラ・リューは生涯ハプスブルク・ブルゴーニュ宮廷に仕えました。そのためハプスブルク家の写本製作工房が作った数々の豪華写本にその作品が残されています。
ミサ《アヴェ・マリア》は、よく知られたグレゴリオ聖歌「アヴェ・マリア」の旋律が各楽章で華麗に繰り広げられていく、とても親しみやすいミサ曲です。アヴェ・マリア(めでたし マリア)は聖母の受胎告知の際に天使が語りかけた言葉がもとになっています。そういうわけで「聖母のお告げ」の祝日のミサという形で、グレゴリオ聖歌や聖母のモテットと共にプログラムを組みました。

(音楽監督 花井哲郎)
演奏曲
グレゴリオ聖歌 Gregorian chant
聖母のお告げのミサ固有唱
Proprium missae in Annuntiatione Beatae Mariae Virginis

ピエール・ド・ラ・リュー
Pierre de la Rue (ca.1452-1518)
ミサ《アヴェ・マリア》 Missa Ave Maria
「喜んでください、キリストの御母」 “Gaude virgo mater Christi”
ほか

出演
superius: 花井尚美 鏑木綾 安邨尚美
contratenor/tenor: 青木洋也 及川豊 富本泰成 根岸一郎 渡辺研一郎
bassus: 櫻井元希 花井哲郎(Maestro di Cappella=音楽監督)
チケット料金
1月7日
前売:一般4,000円 前売り:ペア7,400円
当日:4,500円
学生:2,500円
1月8日※完売しました・9日
前売:一般4,500円 前売り:ペア8,400円
当日:5,000円
学生:2,500円
※学生証を提示のうえお求めください

※会員優先席あり
前売券取扱
e+(イープラス) http://eplus.jp/ 東京古典楽器センター 03-3952-5515
サンパウロ(「四谷」駅前) 03-3357-8642 島守書店 0467-22-0266(1月7日由比ヶ浜公演のみ)
問い合わせ:フォンス・フローリス (平日10時-17時) 070-4123-0871 email:
contact@fonsfloris.com

主催:株式会社フォンス・フローリス
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術創造活動活性化事業)

 

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ラ・リュー|カリグラフィーコレクション

ラ・リュー|カリグラフィーコレクション

ピエール・ド・ラ・リュー没後500年メモリアルイヤー

今年2017年はハインリヒ・イザークの没後500年でしたが、来年2018年はピエール・ド・ラリューの没後500年です。

アラミレもカペラもメモリアルイヤーに向けてラ・リューの作品のリハーサルに入っています。

直近の演奏会は1月7・8・9日のカペラのニューイヤーコンサートです。


イニシャルのカリグラフィー

それで、音楽には直接関係ないんですが、今回使う写本、Jena12写本のイニシャルに用いられているカリグラフィーがあまりに美しいので、今回はそれを紹介したいと思います。

クワイヤブックでは左上にスペリウス(ソプラノ)、右上にコントラテノール(アルト)、左下にテノール、右下にバスが書かれますが、それぞれのパートの最初のところには、頭文字が飾り文字で書かれることがあります。

これはアラミレで演奏するミサ ロム・アルメですが、最初のページにはこんなに豪華に飾り文字が書かれるんです。

でも多くの場合、ページをめくるごとにイニシャルがだんだん適当になっていったり、単にResiduum(続き)と書かれたり、途中で書くの諦めちゃって(笑)空白だったりということがあるんです。

ところがカペラで演奏するミサ アヴェ・マリアの収められたJena12写本では徹底的に、そしてかなり工夫の凝らされたイニシャルが全てのページに書かれてるんです。なんと該当パートがお休みのページでさえも!(5線は空なのにテノールのTだけがしっかりと書かれています笑)

孤高の存在感を放ってますね。ジワります。

ちなみに冒頭ページは、きっとあまりに美しかったためか、破り取られてしまっていて、右ページしか残っていません。

カラフルですよねえ。この左ページがどうなっていたのかは妄想することしか出来ません。


スペリウスのカリグラフィー

4声にそれぞれイニシャルがついているのですが、実際に歌詞の最初の文字が書かれるのはスペリウス(ソプラノ)のパートだけで、他のパートはパート名が書かれます。

以下がこのミサのスペリウスパートのイニシャルです。

素晴らしいですよね。本当に。その上個性的。特にEt in terraのEのキリトリ線みたいな破線とか、SanctusのSのトサカみたいなのとか、他では見たことないです。曲線を、これだけ密な間隔で、くっついたり離れたりせずに書くのは至難の技なんです。線もなめらかですしね。

あとSanctusのSにもありますが、Qui tollisのQの内側にある5本の線もなにげに凄いです。彫刻刀で削ったみたいですよね。


バスのカリグラフィー

以上がスペリウスで、そのセクションのテキストの頭文字が書かれていますが、他のパートは各パートのパート名が書かれます。

すなわち、スペリウスはいろんな文字が書けますが、他のパートは、バスならBの文字ばっかり山のように書かなければならないということです。

さあご覧ください、Bばっかり10パターンも!

一つとして同じものがない!スバラシイ。。。先程の削りカス調のは6番と9番に見られますね。みなさまどれがお好みですか?

僕は4番です。7とか10もいいですよねえええ。えへへえへへ。

僕の密かな夢は、老後、リアル羊皮紙を使って最初から最後まで自分の手でクワイヤブックを作ることです。

その時のためにお気に入りのカリグラフィーのお手本をコレクションしておくのです。げへげへ。


ヴォクスマーナのCD

さて、趣味の話はこれくらいにして。

今日は八咫烏のリハだったのですが、そこでM井さんからヴォクスマーナのCDを受け取ることが出来ました。

以下の2点なのですが、アマゾンでも買えるようです。

近藤譲:合唱作品集

故入野義朗生誕95年記念コンサート 12音技法のマイルストーン

二つ目のCDは去年行われた演奏会からライブCDです。

自分が参加した録音が発売されると嬉しいですねえ。

今年は私が参加したものとしては初めてのカペラのCDも出ましたからねえ。嬉しいですねえ。

ジョスカン・デ・プレ:ミサ曲全集 第6集 「歌謡ミサ」

あ、そうそうサリクスのライブCDも発売してますのでこちらもお願いしますね!

こちらは売れると直接的にサリクスの収入になるのでジカに嬉しいです(切実)。

Salicus Kammerchor×La Musica Collana ジョイントコンサート​ ライブCD

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