モダン?いやモダンっていうか・・・

僕のホームグラウンドはいわゆる「古楽」というジャンルですが、その対義語として「モダン」という概念があります。
「古楽」に対置した時の「モダン」というのは多分古典派以降の音楽になるんでしょうが、「古楽」も「モダン」も甚だ定義の曖昧な言葉です。
古典派やロマン派の音楽も「ピリオド楽器」(作曲当時演奏されていた楽器を再現したもの、いわゆる古楽器)で、「ピリオド奏法」(その当時の演奏法を再現した者いわゆる古楽奏法)で演奏する場合、印象はかなり「古楽」的になります。「古楽」「モダン」という言葉を使う場合、それが時代を指すのか、楽器を指すのか、奏法を指すのか注意しなければなりません。

僕は普段、いわゆる「モダン」ものを演奏することはほとんどありませんが、例えばカンタータクラブでは、「古楽」にジャンル分けされる作品を、「モダン楽器」を含むオーケストラで、「ピリオド奏法」で演奏しています。

だがしかし!この度モダンをも遥かに飛び越した超コンテンポラリー!演奏する作品の作曲家全員生きてる!4曲中2曲新曲!
という演奏会に出ます。

7月25日(土)14:30開演

@東京文化会館小ホール
【ヴォクスマーナ代33回定期演奏会】
ヴォクスマーナホームページチラシに僕の名前はありませんが、急きょ参加することとなりました。

ヴォクスマーナに初めて参加したのは学部の頃だったと思うので、3・4年前からかと思います。このところご無沙汰でしたが、久しぶりに戻ってみると、同級生の根津がいました(笑)。
(根津はこの3か月ほどで20キロ痩せたそうです!)

ヴォクスマーナは、12人12声の、現代音楽専門の声楽アンサンブルです。
邦人作曲家への委嘱初演を軸に、もう20年も活動を続けています。

20年て凄いですよね。僕が8歳の頃からということですから。

今回演奏するのは以下の4曲、

木下正道(b.1969)/ 「書物との絆Ⅱ」ヴォーカルアンサンブルのための(2011委嘱作品・再演)
森田泰之進(b.1969)/ 「The Speediest」 for mixed choir (委嘱新作・初演)
鈴木純明(b.1970)/ 「Susanne un jour シュザンヌはある日」 pour 12 voix mixtes (委嘱新作・初演)

福井とも子(b.1960)/ Let’s dance(2013委嘱作品・再演)

どれも超個性的、超刺激的な曲ばかりです。

★木下正道(b.1969)/ 「書物との絆Ⅱ」ヴォーカルアンサンブルのための(2011委嘱作品・再演)
この曲は、SAB/STTB/SAATBの3群の合唱による作品で、私はバス3を歌います。
特に松井永太郎さんの歌うバス2の非常に自由な旋律線は聴きどころです。全編無調で、部分的にかなりカオスな響きの場所もありますが、終結部での全声部によるEs-durの和音は、それまでの部分との対比によって、ぞっとするほど美しい響きになっています。★森田泰之進(b.1969)/ 「The Speediest」 for mixed choir (委嘱新作・初演)
新作(しんさくと打つと「真作」と変換する私のパソコン、そりゃそうだよな)なので、あまりネタバレするのも良くないと思いますので、すごーくぼんやりと書いておきます。
えーーっとですね、凄く良く出来ていて、ものすごく画期的かもしれない書き方をされていますが、あまり他の作曲家の方には真似してほしくない書き方をされております・・・(笑)。
えーー超難しいです!あと酔います!あーーあと当日は首のコンディションを整えたいと思います。

★鈴木純明(b.1970)/ 「Susanne un jour シュザンヌはある日」 pour 12 voix mixtes (委嘱新作・初演)
こちらも初演作品です。今日金沢さんのソロが追加になりました(笑)。かなり素敵なソロです。うらやましい!
ものすごく繊細な作品で、響きの綾が金色の織物のように揺らめいているその衣擦れに耳を澄ますような音楽だと思います。
もととなっているのはLassusの同名シャンソンで、曲の途中で原曲が現れるのですが、その現れ方が見事で、16世紀の音楽にも関わらず、なぜか何の違和感もなく、滑り込むようにその世界へと移り変わっていきます。原曲はこちら
Sussanne un jour / Lassus

ちなみにこの曲はLassus自身によって、ミサ曲にも編曲されています。
Missa “Sussanne un jour” / Lassus

★福井とも子(b.1960)/ Let’s dance(2013委嘱作品・再演)
今回演奏する曲目の中では、この曲が最も音響的インパクトがあると思います。
打楽器と、発泡スチロールを用います。最後に少し踊ります笑。どの曲も本当に面白い曲ですので、是非聴きにいらしてください!

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