ヴォクスマーナ第34回定期演奏会


プティヴィオロンのリハーサルは来週からですが、それより後にあるヴォクスマーナの定期演奏会のリハーサルは既に始まっております。

ヴォクスマーナは12人12声の、現代音楽専門の声楽アンサンブルです。
今回も新曲が2曲、再演が2曲です。
私は初演時にも歌わせていただいた近藤譲さんの作品と、木下正道さん、渡辺俊哉さんの新曲に参加させていただいております。
近藤譲さんの薔薇の下のモテットは、「底の底」という、蒲原有明のテキストによる9分ほどの曲で、2011年にヴォクスマーナの委嘱で作曲されました。私がヴォクスマーナで歌わせていただいた曲の中でも5本の指に入るくらい大好きな曲です。
すっごい難しいですが、すっごいいい曲です。
久しぶりに楽譜を開いてみると、当時の書き込みが沢山あるのですが、大半は何のことだかわかりません(笑)
書き込みの仕方がこの数年で相当変わったようです。
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木下正道さんの作品は、20分以上もある大作で、12人の歌い手を独特の配分でグループ分けしています。
テキストはフランス語で、非常に複雑なリズムの中に言葉を捌いていくのがとても難しいです。
特にこの部分
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八分音符5個を3等分、すなわち5拍3連です。つまり八分音符を3等分したものの5つ分が1つの音符の音価ということになります。別の言い方をすると、1つの音符が八分音符の5/3分の長さということです。
既に普通の人には何が何だかですよね。図にすると以下のようになります。

そしてその1つ1つの音符に、”peut – être”、”le”、”déplacement”という語が当てられています。
なんていうファジーな歌詞割りなのでしょう!1つ目には3音節、2つ目には1音節、3つ目には4音節が与えられているのです。これでは1つ目と3つ目の音符の中で、、どのタイミングで2音節目と3音節目を発音したらいいのかわかりません!
まぁ3音節は3等分、4音節は4等分にしようか、ということになりました。
正確に計算すると、1音目は八分音符5/3の長さを更に3分割するので、1つ目のpeutの長さは八分音符5/9ということになります。
また3音目は4音節なので、なんと5/12!

だれができんねん!しかも全員で合わさなあかんねん!
この言葉をこのリズムで発音するのは10人ですので、この10人がこの5/9を頭の中で計測せねばなりません。
オー!マイ!ガー!
まぁ音楽ですので、そんなカチカチに考えなくてもいいのですが、書いてあることを正確に再現しようとするとこういうことになります。

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もう1つの作品、渡辺俊哉さんの作品は、大変繊細で、非常に精緻なテクニックが求められる作品です。
音楽が精妙過ぎて、譜面をめくる音がうるさく思えるほど、ピンとした空気が張り詰めます。
この作品もまた、非常に集中力を要する作品です。
この作品には、カンタータクラブの後輩の日野さんも参加します。
去年のヴォクスマーナ定期で受付をしてくれて、打ち上げに来てくれた時に誘ったのですが、参加が実現して嬉しいです。――・――・――

ヴォクスマーナに参加し始めたころは、楽譜を見るたびに、
「こんなもんできるかーーーーい!!!!」
と思っていましたが、最近は、
「ああ、なんか、いけそうやな」
くらいになりました。
もちろんまだまだ全然完璧には歌えませんし、アンサンブルと表現についても死ぬほど難しいことに変わりはないのですが、心もちとして、「なんか、できるで」くらいに思えることで、よりポジティヴに落ち着いて譜読みできている気がします。

日々成長!

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櫻井元希へのお仕事のご依頼は以下のメールアドレスまで。
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発声・歌唱指導、合唱指導等承っています。
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草の根運動

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今日はコントラポントのリハーサルの後、FF古楽道場ジョスカン組のレッスンでした。

FF古楽道場とは、音大生(等)が花井先生の元に集まって古楽(グレゴリオ聖歌やルネサンスポリフォニー)を勉強する集まりで、私が学部1年生の時に始まりました。
なのでもう7年経ちますでしょうか。私はここで初めて花井先生に出会って、ナンジャコリャ!アハ体験!エウレカ!したのでした。
この集まりからは、今コントラポントやカペラで歌っている、鏑木綾、田村幸代、渡辺研一郎、佐藤拓、西久保孝弘等が巣立って(?)行きました。
今年から2クラスに、ジョスカンを勉強する組と、マショーを勉強する組とにわかれました。
私はマショー組で勉強させていただきながら、ジョスカンの新人サポート等お世話をやらせていただいています。
グレゴリオ聖歌やルネサンスポリフォニーの歌い方は、音大生にこそ学んで欲しいと思っているので、この集まりはかけがえのない機会になっていると思います。
本当にここでしか学ぶことのできないことがあります。
もっとこういうことが学べる機会があればいいなと思って、ワークショップを企画したりしているのですが、ほんとは音大生にこそ学んでほしい。
そういう思いがあって、今年度でカンタータクラブを卒業するということもあり、カンタータクラブ内で勉強会を立ち上げました。
11月から始めて、月2回程度、ネウマとルネサンスポリフォニーを学ぶ会、通称ネウポリの会です。
こちらは今年度限り、あと3月の2回を残すのみですが、このネウポリの会から、継続して学びたいという数人が、古楽道場の門を叩いてくれました。嬉しいな。
こうして少しずつ、音楽を生業とする者の中に、グレゴリオ聖歌、ルネサンスポリフォニーの歌い方が広まっていって、いずれそれがスタンダードに、当たり前になっていけばいいなぁと思います。
私は何しろ古ネウマと出会って、「これが歌というものか!」と思いました。
古ネウマには歌の全てがある、と思いました。
ほんとに多くの人に学んで欲しいなぁと思います。
これを見ている音大生、興味があったら是非私までご連絡下さい。
見学だけでも歓迎です!
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まんじりともせず

先週の、バッハカンタータクラブ定期演奏会からの翌日のらうらうらの演奏会、お越しくださいました皆様、ありがとうございました!

なんとか乗り切ることが出来ました。
さて、燃え尽きている暇もなく、次の公演のリハーサルが続いています。
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こちらは芸大学部時代の同期、トミーの主宰する男声アンサンブル八咫烏!
凄いメンバーに囲まれて、いつも爆笑しながら練習しています。
かなりクウォリティ高まってます!
こちらから演奏聴けます。
今回の演奏会はデビューコンサートなのですが、なんと既にチケットが完売しております。
お買い上げ下さった皆様、誠にありがとうございます。
私この演奏会で、バリトン、テノール、アルト、ボイパ、カルグラを歌います。やべーまじやべー。
ちなみにカルグラはコチラ
この中でも最も大変なのは実はボイパです。
今回なんと3人でバスドラ、スネア、ハイハットを分担して演奏するのですが、私はスネアの担当になりました。
一曲ほぼまるまるずっと1拍おきにスネアの音をやっていると、もう唇がヘロヘロになります。
苦悶の表情でやり遂げていると思いますので、こちらもお楽しみ頂ければと思います(゜▽゜)
ーー・ーー・ーー
次にやって来るのはこちらの演奏会
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花井先生のドストライク!シャルパンティエです!
満を持して、コントラポントのシャルパンティエシリーズが始まりました!
花井先生のシャルパンティエ、マジで凄いですよ。
しかも今回はルーテル市ヶ谷の大オルガンで通奏低音を演奏します。
こちらはまだチケットございます。私に言っていただければ関係者価格にて購入可能です。
詳細はコチラからどうぞ。
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また、昨日は、リハーサルの合間を縫って、カンタータクラブの飲み会でした。
今回定期演奏会が平日夜でしたので、打ち上げでゆっくりできなかったために、改めて企画してくれたのでした。総務さんありがとう!
インド料理最高に美味しかったし、最高に楽しかった!
ありがとう!
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カンタータクラブ定期演奏会終演

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昨日、私にとって最後のカンタータクラブ定期演奏会が終演致しました。

821名という、沢山の温かいお客様にご来場いただきまして、無事演奏を終えることができました。
学部に入学した時から数えて7年間、カンタータクラブにはお世話になりました。
一緒に演奏した仲間たち、沢山の先輩方、そして小林道夫先生にどれだけ感謝してもしたりません。
そして私たちの演奏を見守って下さったお客様、本当にありがとうございました。
死ぬ程練習しましたが、ゲネプロ終了後、まだまだ練習したいなーーと思うと同時に、もう練習しなくていいんだって思ってほっとしました。それくらい練習しました(笑)
やり残したことは沢山ありますが、少しずつ、ほんとにひとつずつできるようになったこともあったので、その部分については我ながらよくやったなと思いました。
本番はあっという間でした。オザンナとかほんの一瞬、あれ?もう終わり?って感じでした。
Dona nobisの前では手が震えて、なかなか振りだせませんでした。
ありがたいなあ、ありがたいなあ、と思いながら振ってました。
僕のしっちゃかめっちゃかな指揮についてきてくれて本当にありがとう。みんな驚くほどよく歌うし、驚くほどよく弾きます。
今はなんともいえない充実感と、喪失感を感じて放心しておりますが、今日はらうらうらの本番です。
頭を切り替えて励まねば!
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7年間毎週金曜日はカンタータクラブだったので、これから先、カンタータクラブの無い金曜日が想像つきません。
3年前、一緒に古楽科に入って、3年間一緒にカンタータクラブで演奏してくれた丸ちゃん、僕達結構いいコンビだったと思う。アメとムチ的な(笑)
彼とは10月にサリクスカンマーコアとLa Musica Collanaとして共演することが決まっています。
今から楽しみです。
箇条書きの感想文みたいですみません。
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貰ったお花、玄関に飾りました。

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カンタータクラブ(追い込み)

 

カンタータクラブの定期演奏会への集中練習が始まりました。

6日わたって、午前午後、あるいは午前午後夜間で練習します。
今日は午前午後でしたが、なかなかのぐったり加減です笑。

こういうメンバーで(つまりアマチュアでないメンバーで)、これだけ練習できる団体もないかなあと思います。

定時練習では11月から毎週練習していて、すでに13回練習していますので、練習時間数でいうとほんとなかなかの時間だと思います。

その上今年度の前半は、ミサの前半を3回本番にかけ、クレドは去年の定期演奏会で演奏しましたので、その練習時間も含めるとえらいことです。

これだけ練習時間があったとしても、ロ短調ミサの偉大さの前では、全然足りないと感じます。

でも、絶対いい演奏ができると思います。

アンサンブルにとって最も重要なのは信頼関係だと思っていますが、それぞれのメンバーと、それぞれの形で信頼関係が出来てきたと思っています。

この演奏会、沢山の方に聴いていただきたいです。
印象的な演奏会になるのは間違いないと思います。

小林道夫先生が指導を退かれてから、この大曲に挑むのは初めてです。

今後もカンタータクラブがこの曲を演奏するという予定は全くありません。

平日ですが、ぜひ聴きに来ていただきたいです。
奏楽堂は席数が多いので、売り切れということはまずないかと思いますが、万が一ということも考えられますので、チケットのご用命はお早めにお願いいたします。

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