やりたいこと

今日から8月5日の第3回デュファイ祭のためのリハーサルがはじまりました。

カペラとして出演します。

デュファイめっちゃ面白いです。とんでもなく複雑で変化に富んでいて、時に相当トリッキーで意外性あってスリリングです。

なかなかまとまって演奏する機会というのもないので今回とても楽しみです。

超どうでもいいですが、今日生まれて初めて楽譜に丼(どんぶり)を発見したので御覧ください。

見てくださいどう見ても丼(どんぶり)。


今回私は基本的にはバスを歌いますが、バランスの関係でコントラテノール(アルト)も歌います。

あんまり普通のことではないかもしれませんが、自分としてはいろんなパートが歌えるようになりたいなあと思っているので、そういう意味でも楽しみです。

あ、それより圧倒的に凄いのは7月21日の八重桜×八咫烏のコンサートでトミーがやる、女声合唱のアルトと男声合唱のトップテナーと混声合唱のアルトとテナーを歌うってやつですね。八面六臂とはこのことか・・・。

私は男声合唱でトミーと一緒にトップ歌うのでぜひ聞きに来てくださいねーー。

チケットひょっとしたら売り切れちゃうかもしれないのでお早めにご予約ください。


最近加藤一二三先生の「鬼才伝説」を読んでるのですが(そのうち読書感想文書きます)、本当に凄いです。まえがきから鳥肌が止まりません。

全人類、全人類史上彼しか経験のしていないことがあって、そういう人の文章は実に力強く美しい。

彼の残した数々の記録の中でも、公式戦2505対局、1180敗は特に未来永劫破られることのない記録なのではないかと言われています。

14歳でプロデビューして(藤井聡太に破られるまで半世紀以上最年少記録を保持)以来77歳で引退するまで不戦敗が一つもないそうです。鉄人ですよ。63年間一度もですよ。

普通の人から見ればただの変人なのかもしれないけど、道を極めようと一心不乱な姿勢というのはもう、人の心を打ちますよ。

というわけで私がネクタイをちょーっと長めにしてるのはひふみんリスペクトってことですので笑


最近思うんですけど、世界中の誰もできないorやったことがないってのは、自分ができないorやらない理由にはならないんですよね。

音楽で言えば、だれも音楽の真髄、本当の音楽、音楽そのものにはたどり着いたことがないし、そんなことは不可能なのだからといって、それを求めないという理由にはならないんです。

将棋もそうで、天文学的な手のバリエーションを前に人間は全てを読むことはできないんですって。将棋を指すことは宇宙の真理へ至る道を追求することだと。

私達のやっていることとよく似ています。

誰もできないこと、やったことのないことを追い求めるのが私達のやってることなんですよね。

三十路にもなって何夢みたいなこと言ってんだって笑われそうですけど、(”But I’m not the only one”)現状維持の向上心のない年寄りにはなりたくねえなって思います。

「ネウマ的にJ. S. バッハを歌うという」のもその一つですが、最近は「バーバーショップのアンサンブルクォリティでポリフォニーを歌う」ってのを思ってます。

バーバーショップカルテットって、世界で最もアンサンブルに対して厳しい耳をもったジャンルなんじゃないかなと思います。

そういうクォリティでポリフォニー聴けたら最高だろうな。デュファイとかね。

Ensemble Salicusでは、グレゴリオ聖歌ももちろんだけど、そういうところも目指していきたいです。

こういうのあったらいいなあってのが世の中に無いんだったら、自分でやるしかないですよね。ワクワクします。

昔声楽の先生に、「君にできるかどうかわからないけど、僕にもできなかった」という最高に誠実で、体の奥底から熱いものが湧き出てくる素晴らしい御言葉をいただいたことがありました。

逆に言うと「僕にはできないけど、君にはできるかもしれない」ってことも言えますよね。

しかしまあ「僕にできないから君にできるわけない」と思ってる人の方が多いように思います。

そんなやつおらへんやろ、ちっちきちーってやつですね。

自分のモノサシで他人を計るのやめて欲しいですよね。

ホント。

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Salicus Kammerchor

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公演情報

次回はEnsemble Salicusの演奏会です!

http://www.salicuskammerchor.com/concert

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CD・DVD発売中!

昨年10月に開催されたLa Musica CollanaとのジョイントコンサートのライブCD

第2回定期演奏会のライブDVD

をウェブ販売しております!

http://www.salicuskammerchor.com/goods

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サリクス通信に加藤拓未、渡辺研一郎が登場!

http://www.salicuskammerchor.com/mail-magazine-1

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櫻井元希へのお仕事のご依頼、チケットのお求め等は以下のフォームよりお気軽にお問い合わせください。

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バッハ→ブリテン

バッハ→ブリテン

風すごいですね。

台風来てるんでしょうか。

今日の午後はバッハカンタータアンサンブルのリハでした。

今度の演奏会はまた私が振らせていただくことになったのですが、また選曲がイイ!

102.177.180です。

102は確か学部4年の時にカンタータクラブでやりました。

g-mollミサの元曲です。

バッハにとってミサって、ざっくり言うと彼のお気に入りのカンタータの詰め合わせ的な風情なので、その元曲のカンタータって名曲揃いなんですよね。

102はその中でも一二を争う私のお気に入り。

学部の時は合唱を歌っていたので、今回振れることになって、非常に楽しみです。

180番は私が演奏委員長になった年の定期演奏会で時にやった曲で、一言で言うと天国みたいな曲です。

リコーダーとオーボエのハーモニーの中をユニゾンで進む高弦が美しい。

177は今回初めてやりますが、なんとファゴットとヴァイオリンオブリガートのテノールアリアがあります。

200曲以上近くあるバッハの声楽作品の中でこんな変態な編成はこの曲1曲です。

しかしそれにしてもバッハの作品は比類なく複雑。

絶対に聞き取れないに違いないという細かな工夫がとんでもない数散りばめられていて、それら全てに気を配りながら演奏するのは至難です。

うおおおおそこまでする必要あったかあああ?いえ、必要なくてもやるんです。聞き取れなくてもやるんです。それがエンターテインメントでない音楽の真髄なのです。

これをオケも合唱もアマチュアで、半年で演奏しようというのだから気合いが半端ないです。


夜は会場を移動して、いつも一緒に演奏している金沢青児さんのリサイタルのお手伝いに伺いました。

ブリテンのカンティクルをやるそうなのですが、それにグレゴリオ聖歌が使われていて、それをカンティクルの前に演奏するのでレクチャーして欲しいとのことでした。

今日はその2回目だったのですが、ブリテンの方の発音指導に三ヶ尻正さんがみえていて、伴奏の寺嶋陸也さんとさらに歌い手の方には春日さんがいる中で私がグレゴリオ聖歌をレクチャーするというとんでもないイベントでした(爆笑)

いやー緊張した笑

歌い手は金沢さん、春日さんに、カウンターの武川くんという編成なのですが、本当に音色が素晴らしくて柔軟性もあって、素晴らしい出来栄えになっております。

7/10の本番には私も伺わせていただきますが、非常に楽しみです。

 

そしてもう一つ運命の巡り合わせを不思議に思うのは、このリサイタルに教音(広島大学教育学部第四類(生涯活動教育系)音楽文化系コース)の後輩である近藤くんが出るということです。

金沢さんから近藤くんを紹介してほしいと言われた時はビビりました。なぜそこが繋がるのか笑。面白いですね。(一番右が近藤くんです)

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ヴォーカル・アンサンブル カペラ 「ジョスカンのモテット・シャンソン演奏会」|明日

名人戦で羽生さんが負けてショックを受けている櫻井です。

通算100期目前で逃しましたね。

第6戦もジリジリとした展開で、2日目夕方あたりから少し羽生さんが良いかと思いましたが最後は結構急転直下、紛れのない一本道に入ってしまって、こういう負け方あんまり羽生さんの将棋で見たことない気がして、ショックでした。

しかし天彦さんの将棋は本当に不思議、どうしてこれで良くなるのか分からない手とか、一見一貫性の無い手が連続したりするんだけど、いつのまにか良くなってる。

本当に不思議です。天彦ワールドでしたね。


趣味の話はこれくらいにして、明日はカペラの由比ヶ浜公演、明後日はカテドラル公演です。

モテットとシャンソンの演奏会は3回目ですが、毎回テキストの量が多くて大変です笑

いつもはミサなので、大半のテキストは毎回同じなのですね。通常文の安心感笑

今回は嘆きや改悛にまつわるモテットと、同じく嘆きにまつわるシャンソンということで、テーマの重さという意味でもいつもと少し雰囲気が違うように思います。

昨年Salicus KammerchorでやったジョスカンのPater noster / Ave mariaもやります。サリクスとはまた違った雰囲気になってますのでご期待ください。

花井先生の解説が期間限定で公開されていますので是非ご覧ください→ https://fonsfloris.blogspot.com/2018/06/6.html


カペラが終わると八咫烏と八重桜のジョイントコンサートがあります。

もうリハーサル始まっているのですが、私は今回初めて全曲トップを歌うことになりました。

最初はバリトン、前回はセカンドだったので、きっと次回あたりバスを歌っていることでしょう(嘘)

何しろトップテナーは消費カロリーが凄いので、痩せないように頑張りたいと思います。


カペラではバス、八咫烏ではテナーを歌っていますが、シグナスではアルトを歌っています。

シグナスのCD、私のところにもまだ沢山在庫がありますので、お持ちでない方は是非!

そしてこちらのネタ動画も面白いので是非ご覧ください。

https://youtu.be/8np4WJ1Gia8

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動画がいっぱいあがるあがる

なんだか演奏動画がいっぺんにあがっております(あげてるの自分なんですけどね笑)。

その1

Salicus Kammerchor第4回定期演奏会リハーサルVR 2018.05.20

昨年もやりましたが、今回もリハーサルをVRで撮りました。

音質はちょっと悪いですが、音も動きますので、ぜひイヤホンでお楽しみください。

これ4Kなんですが、もうデータ量が重すぎて、ここ最近ずっと深夜パソコンつけっぱなしでダウンロード・アップロードを繰り返しておりました。

こういうときだけネット環境とパソコンのスペックが足らない・・・。サンタさんぼくにSSDをください。

昨年のリハ動画はコチラです。この日はめちゃめちゃ風邪ひいてまして恥ずかしながらマスクです・・・。

これ結構面白いと思うんですよね。こういうアングル、演者でも経験することないので、オルガンの手元とかめっちゃじっと見ちゃいます笑

Salicus Kammerchorの当日のリハーサルはサポート会員の皆様には公開しています。

来シーズンの募集も開始しておりますので、ぜひチェックしてください↓

http://www.salicuskammerchor.com/support


Veljo Tormis / 《Sügismaastikud》 7. “Kanarbik” ~English version~ (The Cygnus Vocal Octet, Japan)

https://www.youtube.com/watch?v=dPZDWl2jEp8

シグナスのネタ動画です笑

トルミスの秋の風景の英語版の詩がかっこよすぎて、これで演奏する人おるんかいなって感じなのでやってました。

悪ふざけです。わざとらしい表情とジェスチャーですね笑

Burning!!

アルトでシャウトしてます。

この曲のちゃんとエストニア語バージョンはシグナスの2nd Albumに収録されています。

私も在庫沢山持ってますので、ご入用の方はぜひ以下のリンクからではなく!私の方までご連絡ください。

http://cygnus-octet.com/shop/


ジョスカン・デ・プレ ミサ《フェラーラ公エルコレ》 Josquin des Prez (1450/55?-1521), Missa Hercules dux Ferrariae より キリエ

こちらは花井先生と若手歌手とで撮影したジョスカンのミサです。

今年全日本のコンクール課題曲がこの曲ということで、この機会にジョスカンの魅力を世に広めるべし!ということで撮影しました。

これもコントラテノールです。

いやーコントラ楽しいですね。めっちゃ難しいですけど。

動きがうるさいのはご容赦ください。これでも動きの少ないカットを選んでもらいました笑

ジョスカンは今月末のカペラでも演奏します。

こちらは私からチケットを買っていただくと少しお安くなりますのでぜひご連絡ください。

http://www.cappellajp.com/concert/index.html#cappella03


さて同じ時期に3つも動画が上がるのは、私としては凄い珍しいと思うのですが、これらの動画、なんとすべてLEIBNIZ RECORDの撮影・編集です。

撮影時期はそれぞれ昨年8月(シグナス)、今年4月(ジョスカン)、5月(サリクス)とバラバラですが、なぜか公開時期が重なりました。

それぞれ撮影の手法も内容も様々ですが、どれも面白い動画になっていると思いますのでぜひ御覧ください。

 

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倍音唱法と基音唱法

倍音唱法と基音唱法

また思いつきで発声のことを書いてみます。

「カウンターテナーとテナー(テノール)の違いとはなんぞや」

僕らみたいにクラシックの歌い手の中でもちょっと特殊な業種、つまりいろんなパートを歌うことのある人たちにとって、この問題は結構頻繁に話題になるところです。


一般的な答えその1「音域の差やろ?」

そうですよね。まあ割とあたってると思います。

ただ特にアンサンブルの分野ではそれほどの差はないんです。

アルトでもF3とか出すことはよくあるし、テノールでも特にバーバーショップのレパートリーなんかはD5くらいまで出てくるし。

更に、私が専門にしている古い教会音楽の場合、現代のアルトにあたるコントラテノールとテノールの音域はだいたいほぼ一緒です。

このジャンルの場合この2つの声部の違いは、音域の違いというよりは「役割の違い」で、それはコントラテノールというの名前にも現れています。軸になるテノールに「対する」パートということです。


一般的な答えその2「裏声か地声かの差やろ?」

これも確かにその通りなんだと思いますが、さらに問題となるのは、裏声って何?地声って何?ということです。

一応僕の学んでるメソッドでは、「そんなもんネー」ってことになってます。

あるのは「裏声/地声的発声感」と、「裏声/地声的に聞こえる声」であると。

音楽の中では、本人がどう感じているかはさておき、どう聞こえるかが問題になると思いますので、話題にしたいのは後者になります。

では「裏声/地声的に聞こえる声」とは何か。

これまで僕は発声に関わる筋肉、すなわち甲状披裂筋と輪状甲状筋のバランスによって引き起こされる、発声時に接する声帯の厚みの差に起因する喉頭原音に含まれる倍音の違い、と説明してきました。

ようは声帯を厚く使うか、薄く使うかということです。厚く使うと倍音を豊かに含む原音になるので地声的に、薄く使うと倍音が減るから裏声的に聞こえるというわけです。

ただ最近、この声帯の厚みの差にだけ注目していると、必ずしも「カウンターテナーとテナーの差」を説明できないんじゃないかと思うようになりました。

カウンターテナー歌手でも結構声帯厚く使う人もいるし、テナー歌手でも声帯かなり薄く使うことは結構頻繁にあるんですね。

あとは歌ってる実感としても、やればやるほどテナー的な発声とカウンター的な発声が近寄っていって、なんだか結局目指しているところは同じなんじゃないかと感じるようになってきました。


第3の答え「カウンターテナーは基音唱法、テナー(テノール)は倍音唱法である?!」

それで最近思うようになったのは、カウンターテナーとテナーを分けるのは、「喉頭原音レベルでの差ではなくて、共鳴腔の状態の差」の方が大きいのではないかということです。

ここで登場するのが、「歌声フォルマント」と「フォルマント同調」という術語です。

これらについては小久保先生のブログにキッチリ書かれているのでこちらをご参照下さい。

歌声フォルマントについてhttp://www.voicetrainers.jp/blog/mixvoice/1995.html

フォルマント同調についてhttp://www.voicetrainers.jp/blog/mixvoice/2898.html

僕が最近考えているのは、カウンターテナーとテナーの差は、ボリュームを出すために強調する音の音域の差なのではないかということです。

この2つの声種は、音色が違いますよね。程度の差はあれ。この人はカウンターテナー、あるいはテナーだなって判断する基準は音色によるところが大きいと思います。

音色が違うということは、出ている倍音の構成が違うということですよね。

カウンターテナーは(音域や個人差もありますが)第1フォルマントと基音を一致させる、フォルマント同調という現象を使うことで、基音を強めます。

倍音はあまり強調されないので、どちらかというとまろやかな、裏声的に聞こえる音色になります。

それに対してテナーはフォルマント同調は基本的に使いません。

ではどうやってボリュームを稼いでいるかというと、「歌声フォルマント」を強調しているのです。

歌声フォルマントとは3000Hz付近の倍音帯のことで、これを強調すると、基音がそれほど強くなくても、人間の耳に聴き取りやすい音になると言われてます。

凄く遠くで歌っているのに、まるで耳元で歌っているかのように聞こえる。優れた歌手の演奏を聴いて、そういう体験をされたことのある方も少なくないのではないでしょうか。

これが歌声フォルマントを強調することによる効果です。

倍音を強調しているので芯のあるような、地声的に聞こえる音色になります。

どうやって強調するかというところについては、喉頭蓋の調節ということになるのですが、これはまあおいおいというか、レッスンに来てください笑


つまるところ、フォルマント同調によって基音を強調したのがカウンターテナー、喉頭蓋の調節によって(3000Hz帯の)倍音を強調したのがテナー。

これが、カウンターテナーとテナーの差なんではないか、というのが今のところの僕の見解です。

もちろん実感からくる推論という側面が強いので、来年には全然違うことを言ってるかもしれません。

そうなったらまたこのブログで正式にお詫びします笑

はい。というところで、ここでやっとこのブログのタイトルについて説明できます。

倍音唱法というと、ホーメイやホーミーなど特定の倍音を強調しながら倍音で旋律を奏でる歌い方のことを指しますが、「特定の倍音を強調する」という意味では、テノールって倍音唱法じゃね?!

それに対してカウンターテナーは基音を強調するから基音唱法なんじゃね?!

っていう半分冗談のタイトルでした。

基音唱法なんてのは私が作った造語なので多分そんなものは存在しないです(私の知る限り)。


ポップス系の発声を学ぶようになって、クラシックの声種とか、音域に対するイメージが随分変わってきました。

最後に、先日小久保先生に教わったR&B界のバスバリトンをご紹介します。

Luther Vandross

https://youtu.be/Gu2JBMNBbKo

僕はこれを聞いてかなりカルチャーショックでした。

声種とか、声に対するイメージとか、もう、ほんと、なんなんでしょうね。

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