Ensemble Scandicusコンサート|天衣無縫

いよいよEnsemble Scandicusのコンサートが来週に迫ってまいりました。

この企画は普段グレゴリオ聖歌とルネサンス・ポリフォニーしか歌ってない4人組が、歌曲歌っちゃおうという企画です。

サティ、髙田三郎、シューマンと歌って最後にデュファイとオケゲムとビュノワを歌います。

一応声楽科は出ているものの普段普通のクラシックほとんど歌わないメンバーが、今の自分たちだからこそ歌える歌を歌います。

私なんかもう最近はもうなんの遠慮もなくアンチクラシックを謳っておりますし、ピアノ伴奏でソロの歌を歌うなんて事自体多分学部卒業して以来初めてです。

もうクラシックという文化に辟易してしまいまして、シューマンとか実はかなりシンパシーあるのですが、これまで歌ってきませんでした。

この企画は祐天寺から研一郎と電車で移動してる時に思いついたのですが、彼のピアノだったら出来るなって思ったんです。

というのも彼の弾くピアノはピアノにしてピアノに非ず。

ピアニストには決して出せない音を出します。

もうなんの音かわかんない。

なんでピアニストには出来ないかというと、ピアニストってピアノが好きなんですよね。だからピアノの音しかしない。

私もクラシックが嫌いなので、思想が近いんですよね。

そんなわけで演奏会タイトルを「天衣無縫」としました。

ある価値観の枠の中で、そこからはみ出ないように作られたなにかではないものが出てくるといいなと思っております。

歌詞は辛そうなのに歌は偉そうだったり、悲しいはずなのに威圧的だったり、絶叫してるのにノイズがひとつも入ってないとか、そういうの、変じゃないですか?

お昼の部はほぼ完売ですが、夜の部はまだ大丈夫です。

なんか歌曲っていまいちピンとこない。という方にオススメです。

https://tiget.net/events/193887

Tom Waitsを歌う

来週火曜日6/21、人前で初めてトム・ウェイツを歌います。

徳久さんの企画ライブにお呼ばれしまして、「トム・ウェイシ」というユニット名で出させていただくことになりました。


私とTom Waits

トム・ウェイツは今では私の最も好きな歌手です。

といってもちゃんと知ってると言えるのはsmall changeというアルバムくらいですが。

とにかくこのアルバムが好きすぎて、こればっかり聴いています。

ちなみに好きな歌手ランキング、2位はOidupaa、3位はado、4位はSION、5位はJeff Walkerです。

それはどうでもいいんですけど、多分Tom Waitsを聴いたのはSIONがきっかけだったかもしれない。

SIONの曲に、「酔いどれトムのブルースを聴かせて」って歌詞が出てくるんですよね。

Closing timeという曲名も、Tom Waitsのデビューアルバムから取られています。

それでSIONはどこで知ったかというと、私立探偵 濱マイクというテレビドラマで、これの最終回にSIONが役者としてい出てきて、最後歌が流れたんですけど、それで腰抜かしたんですよね。

あーー永瀬正敏がかっこよすぎる。。

脱線しました。そういうわけで、私の好きな歌手ランキング第1位のトムウェイツを人前で歌う日がついに来ました。

家で録音してアップしたりはしてたんですけどね。


今回の曲目

今回私はsmall changeからThe piano has been drinkinとI wish I was in New Orleansを歌います。普通に。

そしてちょっと変わったところでは、シューマンの歌曲をトム・ウェイツ風に歌います。

もしもシリーズみたいで冗談のようですが、全然普通にいいです。むしろ普通のクラシックの声で歌うよりも良いかもと思っています。

今回共演のピアニスト岡野勇仁さんも「もともとこうだったのかもしれませんねえ」とおっしゃっていました。

徳久さんのほうは、もともとオリジナル曲でトムウェイツの声を使っていて、その曲と、あと私のリクエストで、What a wonderful worldを、サッチモ、トムウェイツ、デス声で歌うというのをやってもらいます。

このネタ好きなんですよねえ。

と思ってyoutube検索しかけて思い出した。。。徳久さんのアカウント、バンされたんだった。。。まったく、、ひどい話だ。

そしてデュオもやります笑

唯一無二の個性、トムウェイツが二人笑

small changeの1曲目、Tom Traubert’s Blues

そしてコエダイ合唱団でいつも合唱やってるので、合唱はどうですかという話になって、合唱曲を1曲やります。

アンジェラアキの「手紙」

多分これが一番面白いです。お見逃しなく!

ご予約は↓

https://www.reservestock.jp/events/710061

ナマコとスイカとシューマンと

こう並べるとシューマンがシューマイに見えますね。

今日は浅草の雷門で親父と待ち合わせをし、とろろ屋さんでとろろのフルコースをいただき、ナマコの研究者の方とお茶をしました。
なんて日だ!!!
予想に違わず雷門はスンゲー観光客でごった返しておりました。
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とろろのフルコースはほんとにとろろばっかりで、前菜からデザートまでとろろ尽くしだったのですが、アイスクリームとお茶だけはとろろ入ってませんでした。
研究者仲間(?)とこの後会うことになってるから、会ってみないか?と言われ、面白そうだったので同席させてもらったのですが、予想を超える面白さでした。
まず、ナマコ、ナマコそのものが面白い。ナマコは危機を感じると、腸をビロンと出して、捕食者が腸を食ってる間に逃げるそうです。
あるいは捕食者に噛まれると、噛まれた部分のあたりにヒビが入って、ぼろっと切り離して逃げるそうです。トカゲみたいですね。
あるいは人が肩こりになるのと同じようなメカニズムで体を固くすることができ、外敵から身を守るのだそうです。しかしそうなったナマコを更にグニャグニャと曲げていると、今度は自らドロドロに溶けるんだそうです。
それで、また再生するんだそうです。
ナマコは視覚は無いそうですが、聴覚があるのかどうか、まだわかってないそうです。
触覚と嗅覚はどうやらあるっぽいそうです。
なんじゃそりゃーーーー!!!!
めっちゃおもろい!めっちゃおもろいやないけーー!
こんなに面白いナマコなのに、イギリスと日本に研究室が1つずつしかなくて、世界中に研究者が20人くらいしかいないそうです。
お金にならないから研究されないそうです。
嗚呼、身につまされる(T▽T)
それで、今やってる研究というのが、ナマコがどうやって外敵を察知したり、餌場を見つけたりするのかということで、振動を感知することが出来るかどうか、ということをやっているそうです。
その為にナマコの水槽にスピーカーを突っ込んで、様々な音楽(バッハやシベリウス、AKBなんかもありました)を聴かせたそうなのですが、シューマンの交響的練習曲op.13を聴かせると、動いたやつがいたそうです(笑)
ナマコは我々の預かり知らぬ時間軸で生きているようで、反応も微妙、あるいは時差があるようで、音と動きの因果関係を証明するのが難しいということでした。
しかし!ナマコがアクロバティックに!それはそれは豪快に動き回る姿が捉えられました!
長年ナマコを研究されていても初めてだと仰っていましたが、それはどういう時だったかと言うと…。
えーまずカクレウオっていう魚がいまして、これはナマコのお尻に住んでる魚で…
えっとナマコってまずお尻に人間でいう肺のようなものがあって、その気管的なところにすぽっと入って共生しているのがカクレウオなんですって…
もうなんかアレですよね…
面白情報渋滞してますよね。面白過ぎてキャパオーバーみたいなね(笑)
それで、たまたまとあるナマコから抜け出したカクレウオが、別のナマコに入り込もうとお尻からお尻に…
爆笑\(^o^)/
お尻(つまり尻尾)の方が細いからお尻から入ることがあるんですって、お尻に。
お尻からお尻に。オシリアイ…
それでそのカクレウオがお尻から入ろうとしたその時!アクロバティッククロナマーコ!
もうそれはそれは嫌そうにのたうち回るのです。こんなナマコの姿見たことない!とこの道20年の研究者が言うほどに。
と、いうことは、お尻が感じやすい…あーつまりそこにセンサーがあってそこで振動を感知している可能性があるということで、そこにシューマンを聴かせたら、つまりカナル型イアホンをアナ…えーつまり直接その尻にシューマンを…爆
そういう研究をしてるそうです。

いやー面白かった。みんなもっと研究した方がいいよ、ナマコ。

そのカクレウオは結局そのクロナマコのお尻には入れなくて、ジャノメナマコのお尻に入ったそうです。
ジャノメナマコは嫌がったのかというと・・・・・・・。
まんざらでもなかったそうです。笑

これが大きさの問題なのか、あるいは種類によっての差異なのか、はこれから研究するそうです。

カクレウオとナマコの関係。面白いですね。大きいナマコには4匹とかカクレウオが入ってることもあるそうです。

あ、題名のナマコとスイカというのは、うちの父はスイカに音波を当てて、その反射音で熟度を測るという研究をしていまして、その反射音が非整数倍音であることに気づいて、その非整数倍音を用いて音階と、それに基づいた楽器を開発したのですが、そういう関係で、ナマコの方はうちの父と知り合ったそうです。
ちなみにスイカの音階に基づいた楽器、ポリゴノーラについてはコチラ
かたや植物に、かたや動物に音波を当てている2人。
通じあうところがあるようです。
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