魅惑のカルグラ地獄

魅惑のカルグラ地獄

いやー。もう。凄いっす。

先程までアガリアム合唱団のリハーサルだったのですが、もう、兎に角凄いっす。

えと。もう何から説明したらいいかわかりませんが、、、。


アガリアム合唱団は主に2つの民族音楽を使って合唱しています。

1つはホーメイ、もう1つはイタリア、サルディーニャ島に伝わる、テノーレスという男声合唱です。

実はこの2つは非常に発声的に近くて、一部は全く同じと言っていいほどです。

まずホーメイですが、これはトゥバ共和国という今はロシアの一部となっている中央アジアの国に伝わる民族音楽で、有名なモンゴルのホーミーとよく似ています。

似ていますが全然違います。

ホーメイは大きく分けて3種類の発声法があります。

1つはホーメイ笑、ホーメイの中でもホーメイと呼ばれる発声法は、喉詰め発声とも呼ばれ、声門閉鎖を極端に強くして、高次倍音を強調したような発声です。

日本でいうと浪曲の任侠モノ、広沢虎造なんかがよく似ています。

オーマイガ!なんて素晴らしいんだ!
そしてもう1つはスグット、ホーミーのように舌を硬口蓋につけて、倍音を強調し、その倍音でメロディを奏でます。

ぴーって、笛みたいな音がするのがスグットです。

そして最後にもう1つ、カルグラです。

これは声帯で出している基音のオクターブ下の音を仮声帯で同時に鳴らすというものです。

今回のメンバーは全員このカルグラが出来るのですが、4人全員でカルグラをやるという曲があります。

それがこれです(今日の録音です)

こりゃあヤバい。しかしヤバいだけでなく美しいと思いませんか?思いませんかそうですか笑。

そしてアガリアム合唱団の2本の軸のもう1つ、サルディーニャのテノーレスでは、このホーメイ(喉詰め発声)とカルグラを使ってハモります。

もう一度言います。ハ・モ・り・ま・す!

ね?想像しただけでワクワクするでしょ?しないですかそうですか笑。

以下はサルディーニャのテノーレス、これも今日の録音です。

拓さんが若干モニョモニョ言ってますが笑

4人で歌っています。旋律が拓さん、上から2番目の喉詰めを徳久さん、上から3番目の喉詰めが私、一番下でカルグラをやってるのがアイさんです。

全員日本人です。

こんなようなプログラムを30分を2公演やる予定です。

興味のある方はお早めにセアダスフラワーカフェへお問い合わせください。

残席わずかだそうです。

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ヴォクスマーナ | 入野義朗、伊左治直個展→カペラ | ビクトリア

ヴォクスマーナ | 入野義朗、伊左治直個展→カペラ | ビクトリア

今日はヴォクスマーナのリハーサルでした。

12-13時で入野義朗個展の男声練。

今回松井さんが乗れないので、谷本くんが初めてヴォクスマーナに参加します。


12-13時って、そういう区分で貸してる会場あるのかな、と思ったら、この為だけに午前午後まるまる借りたそうです。なんと贅沢な笑

入野義朗個展でヴォクスマーナは、「凍る庭」というピアノ付きの作品を演奏します。

普段アカペラで演奏することの多いヴォクスマーナですので、ピアノとの共演も楽しみです。ピアノは篠田昌伸さんが弾かれます。

演奏会詳細はコチラ


谷本くんは今回ヴォクスマーナ初めてですが、11月にはカペラにも初参加します。


この日私がどうしても都合がつかなかったため、代わりに入ってもらうことになりました。

カペラはクワイヤブックであったり、音律や歌い回しでもかなり普通とは違うことをやっているので(だからといって奇をてらっているわけでは全くありません。普通がおかしいのです)、なかなか代打を頼める人がいないのですが、谷本くんの尋常ならざる能力をもってすれば、カペラにあっても素晴らしく歌ってくれると思います。

サリクスで何度も歌ってくれていますしね。

カペラの演奏会詳細はコチラ


今日13-17時は伊左治練習の3回目でした。

今回から1曲1曲じっくりとしたリハーサルにシフトして、今日は4時間で1曲の途中までしかいきませんでした。

そして下の写真の3小節には1時間半をかけました。


ほんと、むずいっす。そのくらいかけないと出来ないです(いや、こんだけやっても出来てはないです)。

まだリハーサルは始まったばかり。じっくり取り組みます。


オ・マ・ケ

先日のアラミレの大森教会でのリハーサルからグレゴリオ聖歌の録音をアップします。

Graduale “Propter veritatem”

途中のソリ部分は私と渡辺くんで歌っています。我ながらブレンドが凄い笑

アラミレの演奏会についての記事はこちら↓

今年のアラミレ

ブルガリアンヴォイス→アダム・レナー

Alamire | Adam Rener “Missa beata virgine”

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サリクスパート練《バス》

サリクスパート練《バス》

今日はサリクスのバスパート練でした。

もうお馴染みのメンバーです。

上の写真、左から小池優介、青木海斗、谷本喜基です。

みんなキュートですね笑

こんな写真も撮りました。


寸暇を惜しんで、マグカップを洗いながら歌っています笑

みんなもう慣れたもんで、ちょっと言えばすぐできるようになってきました。

ありがたいです。3回目の演奏会ですからね。

今回はかなりうまくいきそうです。

それぞれのプロフィールも貼っておきますね。

小池優介

東京芸術大学音楽学部声楽科3年在学中。声楽を上野正隆、川上洋司、勝部太の各氏に師事。ペルゴレージ「聖母マリアの祈り」や、バッハ「ロ短調ミサ曲」のソリストを務めるなど、ルネサンスからバロック期の作品を中心に鋭意活動中。東京芸術大学バッハカンタータクラブ、ヴォーカルアンサンブル「鱧煮(はーもにー)」所属。

青木海斗


大学音楽学部声楽科卒業。卒業時に同声会賞受賞、同声会新人演奏会に出演。現在、同大学大学院修士課程音楽研究科声楽(オペラ)専攻3年次在籍。

第68回全日本学生音楽コンクール大学の部東京大会2位、全国大会入選。

第61回藝大オペラ W.A.モーツァルト《フィガロの結婚》アルマヴィーヴァ伯爵役でデビュー。その他、多くの宗教曲でバスソリストを務める。

これまで声楽を玉木豊、井上雅人、R.ハニーサッカー、伊原直子、勝部太の各氏に師事。

谷本喜基


東京藝術大学音楽学部声楽科卒業。同大学在籍中より指揮者・伴奏ピアニストとしての活動を始め、これまで数多くの歌手・器楽奏者とピアノで共演。指揮者としては都内各地のオペラや合唱団を指揮、いずれも好評を博す。

ヴォーカルアンサンブル「歌譜喜」「八咫烏」メンバー。Hill’s Road Chorusピアニスト。東京ユヴェントス・フィルハーモニー合唱団・オルフ祝祭合唱団・La calorosa aria・ちょうふアルモニア合唱団・Chor FLAT・ラブフロイデ・ピアチェーヴォレ・赤坂ベルクワイヤ指揮者。上野バロックソロイスツ代表。日本フォーレ協会会員。

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広島カープ優勝!

広島カープ優勝!

いやーついに優勝しちゃいましたね。

広島県人として、まさかこんな日が来るなんて夢にも思いませんでした。

まあ僕が生きてるうちには無いかな、くらいに思ってました。

なんとまあ急に凄いことが起きるものです。7月辺りまでは、とても優勝なんて口に出来ませんでした。口にしてしまったら夢が醒めてしまいそうで。

マジックが点灯して、「嘘だろマジかよ、しちゃうのか、優勝、、、」もう内心ザワザワザワザワしてました。

でもカープはほんとに信じられないようなペースで勝っちゃって(で巨人が凄い負けちゃって)、あっという間に優勝しちゃいました。

ほんとに驚きました。

マジック2で広島がホームで勝って、そんな時に限って巨人が勝って、ホーム優勝がなくなった時も、まあ、なんていうか、広島らしいよね、とか思ったし、翌日巨人が負けたら広島まさかの移動日優勝か!?なんていうこともありました。

広島から出て行った大竹が頑張ってそれを阻止したというのもなんか笑えますよね。

いや、もう今世紀最大の感動です。今まで今世紀最大の感動は昨シーズンプレミアリーグのレスター優勝でしたが上回りました。多分奇跡度合いで言えばレスター優勝の方が凄いのかもしれないけど、やっぱり僕は広島人だからな。

なんというか久々に郷土愛爆発しました。

お好み焼き食べたいです笑


さて、今日は合唱団フォンスフローリスのリハーサルでした。

合唱団フォンスフローリスは、フレンチバロック専門のアマチュア合唱団で、先日のリュリのテ・デウムの公演は大好評でした(私は下田に行ってて参加できませんでしたが)。

次回の演奏会は、なかなかマイナーで演奏されることのないグランモテを演奏する事になりました。

今日練習したのはニコラ・ベルニエの”Miserere mei”と、ニコラ・クレランボーの”Regina caeli”でした。

この合唱団では時々オリジナル譜を使うことがあります。

今回のベルニエがまさにそれで、こんな感じです。


いやー見にくいですよねえ。まあでも字が読めるだけでバッハよりマシです。バッハの時代のドイツの筆記体は特殊過ぎてほんとに読めません。

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Ich bin veracht der Herr hat mich zum Leidenと書いてあります。

読みづれえ。ぜんぜん読めねえ、、。

これ読めるようになれば自筆譜で演奏とかいうことも出来るんですけどね。演奏者全員にそれを求めるのはなかなか酷です。

それに比べればベルニエ余裕ですね。ラテン語だし。

で一番問題なのはクレフだと思うんですけど、特に難しいのは意外とHaute contre(アルト、上から2段目のパート)なんじゃないかと思いました。

なぜか。

実はHaute contreというパートはアルトと言うよりはハイテノールで、モダン譜の記譜はテノールのクレフ、ト音記号の下に8って書いてあるクレフで書かれています。

これとアルト記号(第3線にハ音記号)を比べると、2度違うんですね。1個だけずれてる。アルト記号だと第3線がCの音ですが、ト音記号の下に8の記号だと、Hとまり半音下なんです。

これはまどろっこしい、どっちかに統一されていれば良いものの、例えば同じ演奏会で両方の記号を読まなきゃいけないとなると、とっさに脳が大混乱します。まだ3度違い、5度違いとかだと大丈夫なんです。線と間は一致しているから。

つまり低音部譜表とバリトン記号は3度違いですが、例えば低いCの音はそれぞれ第2間、第3間です。一個ずれてますが両方間にあるんですね。だからまだ理解しやすいのですが、線と間がごちゃごちゃになっちゃうとほんと脳みそ大混乱。思考停止が訪れます笑

Haute contreの皆さんの苦労がわかったリハでした、、、。

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Alamire | Adam Rener “Missa beata virgine”

Alamire | Adam Rener “Missa beata virgine”

今日はアラミレの9/22のコンサートのリハでした。

プログラム全体を、本番の会場で通し練習するというなかなか贅沢なリハでした。

会場の大森福興教会は、あまり大きな声では言えませんが、知る人ぞ知る響きのいい教会です。
今日も残響の力で、メンバーの音圧がかなり増したように感じ、そのあたりを調整するのが大変なほどでした。

この響きを感じるだけでも聴きに来る価値ありです。

こんな音がします(iPhoneを机の上に置いてとっただけです)

そして今回花井先生も歌い手として参加されるので、コントラ(アルト)に渡辺研一郎、テノールに私、バスに花井先生と、カペラメンバーが3人もいるという贅沢なことになってしまいました笑。

そして、今回演奏するプログラムは、かなり珍しいプログラムとなっております。

詳しくはコチラ

簡単に言うと、アダム・レナーという超無名作曲家のトロープス付き聖母ミサと、固有唱をグレゴリオ聖歌と無名作曲者(アノニマス)のポリフォニーで、そして最後にイザークの傑作モテットを演奏します。

こんなプログラム、日本では今後数年、いや数十年、いや数百年演奏されないかもしれません。

これを逃すともう生きてる間は2度と聴けないかも。


教会にいけてあったお花。秋ですねえ。

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