みなさまお久しぶりです。
先週、広島、下田を訪れていました。
広島はシグナス ヴォーカル・オクテットの2枚目のCDの録音でした。
なんと私がアルトを歌ったCDが出ます。たまげますね。テノール歌ったCDはまだありません。なぜかアルトのが出ます。
北欧の現代の作曲家の作品ばかり集めたCDです。名曲アルバムみたいな感じになります。
2泊3日で、1日目はリハーサルのみ、2日目の午後から録り始めて、3日目の午後に録り終わりました。
ハードだった。特に2日目。朝の9時から夜の9時まで歌って、そのうち2/3は録音だったので。
なんというか、その、芸の幅が広がった気がします。人間、為せば成る。成ったかどうかは定かではありませんが。
そして録音を終えた翌朝始発の新幹線で下田に向かいました。
下田では3泊4日で小林道夫先生のサマーアカデミーに参加しました。
午前中は公開個人レッスン、なにも仰らなくてもただただ先生のピアノを聴いているだけでビシビシ感じます。
2日目のレッスンでは、先生の弾く後奏のあまりの美しさに受講生も聴講生も号泣。レッスン続行不可になり、休憩がとられるということもありました。
午後はバッハのカンタータとモーツァルトの器楽曲のリハーサル。
器楽曲のリハ中は基本的に合唱分奏をしていたので、きちんと聴いたのはゲネプロだけでしたが、もう先生のピアノが、全くピアノの音とは信じられない、というかもはや音なのかということさえ信じられないことになっていて、「これが音楽だ」と思いました。
カンタータは36番と80番、どちらも(特にテノールにとっては)大変難易度の高い冒頭合唱を持った作品で、この作品を松原友さんという素晴らしい先輩と共に演奏できたというのは自分にとって大変な財産になりました。
軽くて柔らかくて豊かで伸びやか。本当に素晴らしいです。
サマーアカデミーはここ数年自分がOB役員になったということもあって毎年参加させていただいていますが、弛んだ気持ちに喝を入れてもられる得難い機会になっています。(滝行のような)
音楽に対して真摯であるということは、自分にも他人にも厳しくならざるを得ないのだと思います。
音楽に近づこうとすることは、太陽に近づこうとするようなもので、直視もできなければ、触ったら死にます。
凄く、怖いことなんです。
でも、そこがどうなってるか知りたいんです。
あるいは垂直に海に潜っていくようなもので、重力に任せて沈んでいったが最後、もう戻ってこれないんです。その上潜れば潜るほど暗いんです。
浅瀬でパチャパチャやってる方が楽だし楽しいんです。
でも潜らずにはいられないんです。
素潜りの競技やってる人、凄く共感できます。
そこに何かあるのは確かだけど、何があるのか誰も知らないんです。ロマンありますよね。
そんなわけで先週はアルト、テノールと歌いまして、今からバリトン歌いに八咫烏のリハに行ってきます。
8/30にドイツのヴォーカルグループamarcordのアンサンブルクリニックのモデル団体として参加するため、そのリハーサルです。
昨年シグナスで呼んでいただいた軽井沢国際合唱フェスティバルの一環のようです。
https://www.facebook.com/events/1435865923158653??ti=ia
八咫烏とはいえその日参加できるのは4人、メンバーの都合で私がバリトンを歌うことになりました。
まあしかし、大いなる音楽の前では、私がどのパート歌うかなんてことは、ほんとに些細なこと。
そう思うことにします。
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Salicus Kammerchor
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次回公演は10月18日、Ensemble Salicusのデビューコンサートです!
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