ワークショップ「ネウマ的にバッハを歌うとはvol.2」終了

ワークショップ「ネウマ的にバッハを歌うとはvol.2」終了

昨日はサリクス主催のワークショップ「ネウマ的にバッハを歌うとは〜グレゴリオ聖歌からフランドル・ポリフォニーを経てJ.S.バッハまで〜vol.2」でした。

ご参加くださった皆様、誠にありがとうございました。

今年4月に開催した第一回ワークショップの続編で、よりわかりやすく、平易にそして身につきやすいように工夫したつもりでしたがいかがだったでしょうか。

題材を切り詰めて、グレゴリオ聖歌とイザークのポリフォニーを短いコムニオとしたのがよかったかなぁと思います。前回はイントロイトゥスを選曲したので、長くてなかなか大変だったので。

グレゴリオ聖歌が記譜された900年代終盤からイザークの活躍した1400年代終盤まで500年の隔たりがありますが、ここの音楽の隔たりよりも、イザークからバッハへの約200年の隔たりの方がはるかに大きいと感じられたと思います。

グレゴリオ聖歌からイザークは、もうほんと、「一歩」ぐらいでいける感じなんですが、イザークからバッハは、「千里」くらいあるイメージでしょうか笑


午前中はみっちりグレゴリオ聖歌を2時間半!


午後はイザーク1時間半とバッハを2時間!


合計6時間のワークショップでしたが、アンケートには、これでも短いという回答が結構ありました。

確かに内容的には3日間合宿するくらいの内容かもしれません笑

今回は導入ということでそれを1日に凝縮しましたが、次回あたりからそれぞれのセクション(グレゴリオ聖歌、フランドルポリフォニー、バッハ)についてじっくりと時間をかけていくワークショップへと切り替えていこうかなぁと考えています。

やって欲しいワークショップのリクエストがありましたら教えていただけると嬉しいです。

以下のリンクに午後の部のイザークの通しを動画で上げていますのでよろしければご覧ください。


今日は午後からいよいよジョイントコンサートの合同リハ。

今日から3日間13-21時まで、26日と29日の演奏会に向け、カンタータ漬けです!

演奏会詳細はコチラ

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Salicus Kammerchorからうまれた声楽アンサンブル、Ensemble Salicusのグレゴリオ聖歌動画配信中

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コンテンポラリーバロックルネサンスメディーヴァル

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今日は午前中ヴォクスマーナ(邦人新作)、午後プティヴィオロン(フレンチバロック)、夜ネウポリの会(ルネサンスポリフォニーとグレゴリオ聖歌)でした。

昨日からカペラの練習も始まっておりますので、チャンポンリハーサルも甚だしくなっております。
それぞれの面白さ、味わい、そしてそれぞれの難しさを感じながらのリハーサルとなっております。
ヴォクスマーナとネウポリの会については以前のブログで書きましたので、今日はそれ以外のことを。
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プティヴィオロンについて
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↑出演者変更のためチラシが変更になっております。

今朝がた面白動画が公開されましたね。
メンバーを知っている人が見たらとても笑えます。
今回プティヴィオロンでは作曲当時のオリジナルスコアを使用するのですが、クレフに苦労しております(汗)
けだし古楽を志すというのはクレ読み地獄を覚悟するということでもありますが、、
あ、クレフというのは音部記号のことです。ト音記号とか、ヘ音記号とかいうアレです。
モダン譜では大体この2つのクレフが、同じところに書いてあるのですが、そうなったのはごく最近のことで、そうなる以前には、ハ音記号を含めたこの3つのクレフが、いろんな線に置かれていました。
なんでそんなことをするかと言うと、加線を避けるためです。五線の上下に沢山音符がはみ出ていたら、その分上下にスペースを取りますし、第一加線だらけの楽譜って見づらいですよね。
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これパッと見何の音がわかります?僕はわかりません(笑)

カペラをやらせていただくようになって4年くらい(?)経つので、もうさすがに慣れたかと思っていましたが、実はバロックの音楽をオリジナルスコアで演奏する機会というのが今までそれほどなかったということに気づきました。
つまり今までいろんなクレフで歌っていたけど、調号1つ以下の譜面しか見ていなかったということです。
そして更に、今まで私はバスだったので、バロックの場合は普通の低音部譜表を見てれば済んだのですが、今回私が歌うのはバスタイユ、バリトン記号とテノール記号なんですね。
今回使う楽譜、こちらはドラランドのConfiteborです。わかりやすいように、cの音を赤線で示してみました。
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こちらはデュモンのBenedic anima mea Dominoです。

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ドラランドで私が歌うバスタイユのクレフはバリトン記号です。これは、ヘ音記号が、第3線に置かれた記号です。つまり普通の低音部譜表の三度下にヘ音記号が書いてあります。
デュモンではバスタイユはテノール記号で記譜されています。これはハ音記号が上から2番目の線に書いてあります。
特に厄介なのはバリトン記号で、普段見慣れたヘ音記号が使われていることによって、脳内スイッチがしょっちゅう普通の低音部譜表に切り替わってしまいます。
私はこのリハーサル中最低10回は三度間違えて歌うでしょう!
今日も早速派手に一回間違えました!
長くなっちゃったので、カペラについてはまた次の機会に、、
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目標まであと38名様!締切は3月末日まで!
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草の根運動

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今日はコントラポントのリハーサルの後、FF古楽道場ジョスカン組のレッスンでした。

FF古楽道場とは、音大生(等)が花井先生の元に集まって古楽(グレゴリオ聖歌やルネサンスポリフォニー)を勉強する集まりで、私が学部1年生の時に始まりました。
なのでもう7年経ちますでしょうか。私はここで初めて花井先生に出会って、ナンジャコリャ!アハ体験!エウレカ!したのでした。
この集まりからは、今コントラポントやカペラで歌っている、鏑木綾、田村幸代、渡辺研一郎、佐藤拓、西久保孝弘等が巣立って(?)行きました。
今年から2クラスに、ジョスカンを勉強する組と、マショーを勉強する組とにわかれました。
私はマショー組で勉強させていただきながら、ジョスカンの新人サポート等お世話をやらせていただいています。
グレゴリオ聖歌やルネサンスポリフォニーの歌い方は、音大生にこそ学んで欲しいと思っているので、この集まりはかけがえのない機会になっていると思います。
本当にここでしか学ぶことのできないことがあります。
もっとこういうことが学べる機会があればいいなと思って、ワークショップを企画したりしているのですが、ほんとは音大生にこそ学んでほしい。
そういう思いがあって、今年度でカンタータクラブを卒業するということもあり、カンタータクラブ内で勉強会を立ち上げました。
11月から始めて、月2回程度、ネウマとルネサンスポリフォニーを学ぶ会、通称ネウポリの会です。
こちらは今年度限り、あと3月の2回を残すのみですが、このネウポリの会から、継続して学びたいという数人が、古楽道場の門を叩いてくれました。嬉しいな。
こうして少しずつ、音楽を生業とする者の中に、グレゴリオ聖歌、ルネサンスポリフォニーの歌い方が広まっていって、いずれそれがスタンダードに、当たり前になっていけばいいなぁと思います。
私は何しろ古ネウマと出会って、「これが歌というものか!」と思いました。
古ネウマには歌の全てがある、と思いました。
ほんとに多くの人に学んで欲しいなぁと思います。
これを見ている音大生、興味があったら是非私までご連絡下さい。
見学だけでも歓迎です!
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サリクス・カンマーコアのワークショップ!

サリクスカンマーコア主催のワークショップの情報が解禁しました!

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詳細リンクはコチラ

年末あたりから計画していて、ようやく詳細を公開することができて嬉しいです。
このワークショップは、サリクスがやろうとしていることを追体験できる、実感できるワークショップです。
ネウマに始まりバッハに終わる。
尊敬するカンタータクラブの先輩の金言、
「私の音楽史はバッハで終わっている!」
を体現したようなワークショップです笑。
あるいはA. シュヴァイツァーの言葉を借りれば、「かくしてバッハはひとつの終局である。彼からは何も出ていかない。すべてがひたすら彼を目指して進んできたのである。」的なワークショップです!
バッハに対する他の名言はコチラ
講師は私と渡辺研一郎です。渡辺研一郎氏は、東京芸術大学楽理科を装飾ネウマの研究で修了したツワモノで、ほんと、稀に見る天才です。
本物の天才って、今まで数人にしか出会ったことありませんが、彼はその1人です。彼と同時代に生き、共に音楽できることを幸せに思います。

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1日がかりでグレゴリオ聖歌からバッハまでを駆け足で巡るこのワークショップですが、僕達の考え方を体感していただける機会になると思います。
午前中は渡辺研一郎氏によるネウマ講座、午後は私にバトンタッチしてフランドル・ポリフォニー、午後の二コマ目にバッハをやります。ここで渡辺君には通奏低音を弾いてもらいます(彼は非常に優秀な鍵盤楽器奏者でもあります)。
今回は歌い方の講座ですので、使用する楽譜はモダン譜です。(計量記譜の読み方からやっていると、3倍くらい時間がかかってしまいます)
そして!ここ重要なのですが、サポート会員の方の受講料をかなりお安くさせて頂いております。

なんと一般の4000円引き!安すぎるんじゃなかろうかとも思いますが、特典の非売品CDも是非聴いて頂きたいし、5月にある定期演奏会にも是非来ていただきたいので、思い切ってかなりディスカウントさせて頂いております。

サポート会員についてはコチラ

先着16名様限定の講座ですが、現在すでに5名の方にお申し込み頂いております。

この調子だと早い段階で定員に達する可能性もありますので、お申し込みをお考えの方は、早めにお申し込み頂ければと思います。

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詳しくはコチラをご覧ください。

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カペラ

僕の所属している、ヴォーカル・アンサンブル カペラが、演奏動画を公開しました。

演奏しているのは、グレゴリオ聖歌のSalve Regeinaと、

それをもとにしたジョスカンの4声のSalve Reginaです。

どちらも、5/1の演奏会のリハーサル時間を利用してほぼ一発撮りで撮ったので、粗はありますが(僕も一カ所派手に間違えてます)カペラを一度も聴いたことのない方に、カペラの雰囲気を感じていただくには十分な動画になっていると思います。

ちなみにこれを撮影、編集してくれたのは、友人の新村氏が代表を務める、LEIBNIZ RECORDです。

今、世界には、ルネサンス音楽を演奏するにあたって大きく二つの潮流が存在するように思います。
ひとつは、「楽譜通りに演奏すれば、それだけで素晴らしい音楽になる」という立場、
もう一つは、「楽譜通りに演奏したって、それじゃあなんにもならない」という立場。

バロックの世界では、前者の立場は40年以上前に第一線から姿を消したように思います。
前者の立場とは、楽譜にフォルテもピアノも書いてないんだから、フォルテでもピアノでも演奏しないし、クレッシェンドもディミヌエンドも書いてないんだから、しない。という立場です。

バロック音楽ではそうですが、ルネサンス音楽ではどうでしょうか?

僕の認識する限り、前者の考え方が支配的だと思います。
多く合唱団がルネサンス音楽を演奏するのは、「基本だから」「粗が目立つから合唱団の基礎力を育成、披露するのに都合がいいから」だと思います。
だからコンクールの課題曲にもなるし、演奏会でも(大抵最初の方に)ちょろっと演奏します。

もとは音程を追求するグループであったイギリスのグループの影響が未だに大きく、音程とタイミング、つまり縦と横を揃えただけの演奏をよく聴きます。

グレゴリオ聖歌についても同じことが言えると思います。

誰でも、クラシック音楽をやっている人ならば、西洋音楽の基礎がグレゴリオ聖歌であることは知っていますが、なぜかそれを学ぼうとはしません。
まあこれに関してはグレゴリオ聖歌を教えられる人が少ないということに最も大きな原因があると思いますが。

そんな人にとって、カペラの活動が、何かきっかけになればいいなと思います。

「命の息吹としての歌=音楽」のようなものが感じられなければ、それは、もう音楽じゃないよ。
友人の合唱仲間が「音楽を聴いて感動したことが無い」と言っていたけれど、とても寂しいことだと思います。だけど僕自身もそうです。音楽を聴いて感動するようなことは、まあ滅多にないです。何年に1回とかいう頻度だと思います。

本当に音楽だけ見つめて、音楽の傍にいようと努力し続けている音楽家は少ないと思います。

「取り繕うような練習は、かえって遠回りだよ」
小林先生の言葉ですが、その通りだと思います。
本質を本質として捉え、枝葉を枝葉として扱うということ。
初心忘るべからずといいますが、音楽家にとっての初心とは、グレゴリオ聖歌に代表される、単旋律歌の精神だと思います。


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