バッハカンタータアンサンブル終演

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バッハカンタータアンサンブル、終演致しました。
ご来場下さった皆様、誠にありがとうございました。
今回個人的に思い入れの強いカンタータばかりだったということもあり、結構疲れ果てました。
次回は7番と115番だそうで、なんとも対照的な曲が選ばれたなぁと思っております。
7番は何度かカンタータクラブでも選曲会議に出たカンタータで、いわゆるド級の名曲です。
115番はなかなか謎カン(謎いカンタータ)で、まず冒頭合唱が、トラヴェルソ、ダモーレ、ヴァイオリンヴィオラユニゾンに通低という謎い編成です。
冒頭2音目からヴァイオリン最低音だし、ヴィオローネも4音目にいきなり最低音だし、合唱出だしいきなりオクターブ下がって上がってだし。
割と謎いです。
4曲目のトラヴェルソとチェロピッコロのオブリガートアリアなんかも相当謎編成。
あ、でももちろん超いい曲です。
当たり前ですね。言わずもがなでしたね。
あと1-2曲カンタータやるそうですが、何が来るか。楽しみです。
カンタータアンサンブルも、カンタータ全曲演奏まであと60曲程だそうです。
きっとあと10年以内には全曲演奏を達成されるでしょう。
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ラフォルでグレゴ!(ネウマの新しい可能性)

今日は5/1本番のバッハカンタータアンサンブルのリハーサルと、5/3本番のラフォルジュルネでやるグレゴリオ聖歌のリハーサルでした。

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バッハのカンタータ全曲演奏敢行中のバッハカンタータアンサンブルですが、今回は67.131.145を演奏します。
67番は5年前、震災の年の5月にカンタータクラブで演奏した思い出深い曲です。
そのことについては、過去のブログでも書いています。
そして145番は、私がカンタータクラブの演奏委員長になって、初めての演奏会で演奏したカンタータです。
それぞれのカンタータにそれぞれの思い出があり、演奏するたびにその当時を思い出すようになってきました。
ーー・ーー・ーー・ーー
夜はラフォルジュルネの企画の中で、丸の内のビルの地下広場でグレゴリオ聖歌を歌うという謎のコンサートのリハーサルでした。
情報はラフォルジュルネのホームページにもアップされています。
http://www.marunouchi-event.com/lfj2016area/concerts/93.html
主の昇天のミサを固有唱と通常唱を(クレドまで)やります。
リハーサルが煮詰まってきて(ほぼいつものように)装飾ネウマの話になりました。
クィリスマもオリスクスもアポストロファも(トリゴンも)装飾と言われているが、果たしてどういう装飾だったのか、という話です。

試しにほんとに書いてある通りに音を動かしたらどうかいうことになり、アポストロファは上から下向きに、クィリスマは下から上向きに音を引っ掛けるように歌ってみました。
クィリスマその最初の部分に、アポストロファをひっくり返したような形をしているので、形通り逆向きの装飾をしてみよう、という試みです。
これが、、、なんと、、、いいかも♡
12月に受けたインド音楽のワークショップからのインスピレーションも相まって、なかなか素敵な装飾になりました。
さぁオリスクスはどうしようか、オリスクスは結びつく他のネウマの種類によって、sのような形になったり、sの逆向きのようになったり、cのようになったりします。これは同じ装飾と考えて良いものかどうか、、、。
先程と同じ発想で、形通り歌ってみよう。
sみたいのは1回下いってー上いってー下がる、、、ほほう、、、悪くない( ̄ー ̄)ニヤリ
逆向きのは上いってー下いってー、、、なるほど。
実際に試してみて、それを客観的に聞いてくれる人がいて、アイデアを出し合うと、面白いものが生まれます。
そもそもオリスクス自体、「装飾であったと言われている」だけで、実際どう歌われていたのか誰もわからないのです。
インド音楽が単旋律のまま恐ろしいほど細分化して発展していったのを考えると、グレゴリオ聖歌の旋律の動きも、私たちが想像するよりも繊細微妙に様々な歌い方をしていた可能性があります。
私たちは習慣として、これとこれは同じ、これとこれは仲間、と安易にグループ化してしまって物事を単純にして把握しようとする癖がありますが、多様なものは多様なまま受け入れることが肝要なのかもしれません。
なにやってんだお前って言われるかもしれませんが、私たちは固定観念に囚われることなく、想像力を最大限に発揮させて、グレゴリオ聖歌の演奏法の研究に取り組んでいきたいと思います。
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俺の明日はどっちだ

バッハカンタータアンサンブルで2時間合唱指導し、2時間アルトを歌い、ヴォクスマーナで2時間バスを歌った1日でした。

俺の明日はどっちだ?
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そう、私はテノール、アイアムテノール、言い聞かせてないと忘れそうだわ♡
ーー・ーー・ーー
ヴォクスマーナの演奏会が迫っております。(と同時にサリクスのサポート会員募集の締切も迫っております)
今回はラジオ(?)で放送されるということもあり、いつにも増してシビアな練習が続いております。
今回もいい曲揃ってます。
特に近藤譲氏の薔薇の下のモテットは超いい曲です。
この曲は再演ということもあって、かなり精度も高く、かなりいい演奏になるとおもいます。
この先いつ聴けるかわからない曲ばかりです。
この機会をお見逃しなく!
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カンタータクラブの後輩、日野ちゃんはこの度ヴォクスマーナデビューです!

素晴らしく頑張ってます!僕なんかより余程向いてます!

第34回定期演奏会

2016年3月31日(木)19:00開演

東京文化会館小ホール

山本裕之(b.1967)/ 水の音(2006委嘱作品・再演)

Text:松尾芭蕉

近藤 譲 (b.1947)/ 「薔薇の下のモテット」12人の声のための(2011委嘱作品・再演)

詩:蒲原有明

渡辺俊哉(b.1974)/ 「影法師」12声のための(委嘱新作・初演)  

詩:谷川俊太郎

木下正道(b.1969)/ 「中心 / 記念すべき谺」ヴォーカルアンサンブルのための委嘱新作・初演)

詩:エドモン・ジャベス

伊左治直(b.1968)/ 雪(アンコールピース12委嘱新作・初演)

詩:新美桂子

ーー・ーー・ーー
(´-`).。oO(それにしても、古楽にしろ現代音楽にしろ、私が好きなジャンルの演奏会にはどうしてこんなに人が集まらないのでしょう…
(´-`).。oO(そして人の集まる演奏会でやっているようなことに、どうしてこんなにも興味が持てないのでしょうか…
(´-`).。oO(さらに、古楽も現代音楽も手間がかかりすぎる!準備に滅茶苦茶時間かかるんだよなぁ…
ほんと、コスパ悪すぎ(=゚ω゚)ノ
今回もノーギャラだぜ!いえあ!
俺の明日はどっちだ?!
└┌(。°з ┐ )┘三└( ┌ ε°。)┐┘
人生ばんざい!
(σ・ω・)σ  youtu.be/L2Fh8OABX94
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生きてるうちは(恥ずかしいことを書きます)

今日はバッハカンタータアンサンブルの練習でした。

今回BWV67をやるのですが、これは実はかなり思い出深い曲でして…。
忘れもしない5年前、日本人なら忘れることの出来ない5年前、ちょうど今頃、この曲を準備していました。
カンタータクラブは、4月と5月に同じ曲目で、新入生歓迎演奏会を行うのですが、その時に選曲されていたのがこの曲とBWV45でした。
45・67って、覚えやすいでしょ?
四月から新体制で、僕は部長と副演奏委員長をかけもちしていました。
震災があったのは、はりきって春合宿を準備していた矢先のことでした。
僕は妻と広島に逃げ、合宿は中止、入学式も四月新歓も中止になりました。
もう2度とカンタータクラブのメンバーと一緒に演奏することはないだろうと覚悟していました。
でも、それからきっと人生で最も長い1ヶ月間を過ごした後、なんとかみんなで力を合わせて5月新歓の開催にこぎつけました。
この時ほど、仲間と音楽が出来ることの有り難さを感じたことはありません。
不思議な体験でした。
音楽が出来るという、至ってシンプルな、自分たちには身近すぎてごく当たり前のことが、奇跡のような、目も眩むような輝きを放つ稀有な出来事なんだと体感しました。
随分春めいた街の空気を吸いながら、BWV67を譜読みしていたら、ふとあの時の息詰まる1ヶ月間、あの時の幸福な演奏を思い出し、胸がいっぱいになりました。
生きてるうちは、生きてることを忘れてる。
震災みたいな、まったくリアルに、死をまざまざと見せつけられるような出来事が、ネガフィルムがポジを映し出すように、それを思い出させてくれました。
そしてまさに、そのことをテーマとした演奏会が5月にあります。
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サリクスは今回バッハの、追悼式、葬儀用に書かれたであろうモテットを演奏します。

また、シュッツの大作、「音楽による葬儀」にも挑戦致します。
あの時、理不尽に失われていった、本当に沢山の命を想いながら演奏します。
そしてそのことが僕らにありありと映し出してくれた命の輝きを、感じることが出来ると思います。
死を歌うことは、生を想うこと
そんな演奏会になると思います。
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メンデルスゾーン版マタイ受難曲

今日はNova Voceの練習でした。

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Nova Voceは、青木洋也さんの振られているアマチュア合唱団なのですが、私は学部一年生の頃から関わらせていただいています。
練習日が金曜日なので、カンタータクラブの練習と重なってしまい、ここ数年はあまり練習にうかがえなかったのですが、来年度からはしっかり練習にも参加できそうです。
この団は最近メンデルスゾーンの作品を演奏することが多く、既に「エリア」、「パウロ」の二大オラトリオを演奏しており、来年は未完の「キリスト」を演奏予定で、これを演奏すれば、メンデルスゾーンのオラトリオは制覇ということになります。
それで、今年は何を演奏するかというと、なんとメンデルスゾーン版のマタイ受難曲を演奏します。
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長年あまり演奏されることのなかったバッハの作品を、メンデルスゾーンが復活蘇演して、その後のバッハ復興の口火を切ったというのは非常に有名な話ですが、マタイの復活上演はその最も象徴的な出来事です。
メンデルスゾーンはこの復活蘇演の際、当時の演奏習慣に沿うように、マタイを編曲、抜粋しました。
その結果全体は2/3程の長さになりました。それでも2時間ですから長いのは長いですよね。
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目玉はErbarme dich です。元はアルトアリアなのに、メンデルスゾーン版ではソプラノアリアになっています!
ソプラノの方、朗報ですよ!これはレパートリーにするしかない!
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そして面白いのはエヴァンゲリストのパートです。
まず通奏低音に鍵盤楽器がありません。なんとチェロの重音で和音が奏されます。チェリスト大変!
更に歌の音形も変わってしまっています。高くて激烈難しいところがオクターブ下げてあったりして、とっても簡単になってます。
例えば上の参考動画2の11分のあたり、有名なペトロの否認の場面、「するとすぐに鶏が鳴いた!」がオクターブ下げられているのは衝撃的です。しかし続く「外に出てひどく泣いた」のくだりでは、「外に出て」はオクターブ下げられているのに対し、「ひどく泣いた」はオクターブ上げられています。
こっちの方がよほど難しいですが、さすがにここだけは下げられなかったんですね。
エヴァンゲリストがこのように難易度が下げられている割に、同じく激烈難しい合唱のテノールは、それほど変わってません。残念!
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メンデルスゾーンがバッハの作品を演奏しやすいように編曲したものの中には、ロ短調ミサもあるそうで、私は確認していませんが、こちらも笑っちゃうほど簡単になっているそうです。
曲目リストはこちらのリンクからご覧いただけます。Anhang B-aというところが、編曲した曲目リストです。
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私はこの度も、指導アシスタント兼エキストラ兼ちょこっとソロという形での参加となります。
マタイと言えば、昨日はLa petit bandのOVPP(1パート1人)の演奏会があったそうですね。
コンセプトとしては真逆の演奏会ですので、昨日の演奏会へ行かれたかたも、Nova Voceの演奏会へ来られると、比較ができて面白いかもしれません。
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