光岡英稔先生による『BUGAKU』講習会に参加してまいりました

昨日、光岡英稔先生の講習会に行ってきました。

光岡先生は徳久さんを通じて知って、Twitterずっとフォローしてたのですが、先日徳久さんに「一回あっといたほうがいいよ」と言われ、遂に講習会に参加してきました。

韓氏意拳を知って5年位?光岡先生を知って4年位?やっとこの一歩を踏み出せました。長かった。

最近光岡先生の著作「退歩のススメ」を読んでいたこともあって、かなり自分の中では盛り上がっていました。

この本についても近々書けたらと思っています。人生変える可能性のある本です。


私が参加したのはビギナークラスと基礎クラスだったはずなのですが、八卦掌のレイモンド先生やヒモトレの小関勲先生が参加されていたりして、どんな基礎クラスやねんと思いました笑。

上の写真は午前中にとったメモなのですが、我ながら汚い字。

あとで纏められるようにとなるべくわかりやすいように書いたつもりだったのですが、自分でもすでに理解、解読不能のところがありそうです。

インプットしたことは48時間以内にアウトプットすると記憶に定着しやすいそうなので、吐き出します。

私の記憶違いも多分に含まれている可能性があるということを初めにお断りしておきます。

すべての文の最後に、「※個人の感想です」を付け足してお読みください。


今回のテーマは、「表と裏」、「内と外」ということでした。

中でも「表と裏」の方がメインで、「内と外」を含めるとかなり複雑になる雰囲気だったので午前中は触れられませんでした。


表と裏

人間は自分のからだに、3つの方向から表裏を感じているそうです。

①上下表裏

②右左表裏

③前後表裏

①上下表裏は人間がまだ四足歩行をしていた古代からの感じ方で、太陽のあたっている背中側が表、あたっていないお腹側を裏、という感じ方。

③前後表裏は二足歩行をしている近代、現代の感じ方で、大体生物としては、前に進むのが自然な動きということで、前の方を表、後ろの方を裏、と感じる身体観になるのだそうです。そうするとこの時点で体の部位としては裏と表がひっくり返ってるんですね。四足歩行のときは背中が表、二足歩行になると背中は裏になる。

それで、陰陽道的には、陰と陽が半々になっているのが良いとされるそうなのですが、二足歩行だと陽の部分、つまり太陽にあたっている部分が多すぎて、すでに不調をきたす要素を持っているのだそう。

そこで古典期に生まれたのが②右左表裏で、右と左にも裏と表があるという考えです。

この考えでは、右側が表とされるのですが、合掌した時に、右側にある右手の甲が表、左手の「甲」が裏とされます。というわけでちょっとややこしいですが、右手のひらは裏、左手のひらは表です。

というところで、この裏と表がどのように武術に応用されるのかということを実践しました。

正座で二人が向き合って手を出し、片方が押すのに耐える、という単純な実験なのですが、これが目から鱗でした。

左手を出して、グッと耐える。これは結構耐えられます。

しかし同じ力で右手を押されると、全く耐えられません。もう、へニャーッです。へニャーッ

ところがですね。右手をくるっとひっくり返して、手の甲を押してもらうとですね、あーらびっくり耐えられるんですね。

マジで、いや、マジで。

ほんと冗談かと思いますけど全員そうなるんです。

やってみてください。そうなるので。

それで今度は左手の方をひっくり返して、手の甲で耐えてみる、そうすると、へニャーッ

お前やる気あるんかってくらい簡単に曲がります。

力が入らないだけじゃなくて、もう腰から砕けるという感じです。

仕組みとしてはこうです。

右手の甲は表、左手ひらも表、手の「表」と前後の表が一致していると、耐えられる。「定位する」と仰っていました。

逆に前後表裏と右左表裏が一致していない状態、つまり右手のひら、左手の甲が前を向いているときは、「不定位」になるため力が入らない。

普通の物理原則に慣れている私たちからすると意味不明ですが、やってみればわかります。


「型」の意味

それで、武術家は考えたわけです。不定位の時でも力が入るようにするにはどうしたらいいのか。

そこで考え出されたのが「型」なのだそうです。

実際に今回はインドネシアの武術、シラットの型を教わり、その通りの方向、手順、数、形を守って動いてみると、あーら不思議!さっきまで不定位だった右手のひら、左手の甲でも定位するではあーりませんか。

もうあれですね。書いてて嫌になるくらい胡散臭いですが、もう、ほんと、やってみればわかる!笑

それにしても文章というのは難しい。書いていてこんなに胡散臭くなるとは夢にも思わなかった。ほんと、実践あるのみですよ。

私こう見えて中学生の頃剣道やってたんですね。それで中3になるとみんな段位取るための試験を受けるんです。その時実践とは別に、型の試験もあるんです。

それでその試験のために初めて型を習うんですけど、これが当時の私には全く意味不明。木刀持って、なんかこう、微妙に鈍い動きで、やあっ、とうっ、とかやるわけです。全く(競技の)実践とはかけ離れてるんです。

私、先生に、「これ、何の役にたつんですか?」って聞きましたが、その時は、段を取るために必要、という以上の、納得のいく説明はありませんでした。

これ、空手の型なんか見ててもわかると思います。競技としての実践と、型と、空手の場合は全く別物になってしまって、遂には別の競技になってしまいましたよね。

型の時の美しいすり足の動きはどこにいった?って感じで他の格闘技同様上下動ゆっさゆっさ。

今回の講習会で、やっと「型」の意味がわかりました。

凄く陳腐な言い方すると、体のポテンシャルを引き出すための儀式、という感じでしょうか。

この道を通ると体になんとも神秘的なことが起こって、それまでの体とは違う体になる(ああ胡散臭い涙)。

そう、それでシラットの型の話に戻りますが、その型によって作った、定位した不定位の形を一回やめて、もう一回(今度は型を通さずに)同じ形に手を作ると、もうダメなんです。

型を通したときと、全く同じ形にしたつもりでも、全然違うものになってしまっているんです。

こ、これが韓氏意拳の言う、「形同実異」か!目から鱗ボタボタボタボタ!

つまり形が同じでも中身が違うってことです。


それで、この手の形なんですが、押されるまでは、イケるかどうか全くわかんないんです。どちらかというと右手のひらが前向いてるほうが、なんとなくイケそうな感じするのですが、押されて初めて「あ、これアカン」と気づくわけです。

武術の実践の場合、これってもう手遅れなんです。つまり、グサッと刺されて死んだ後に、あかんことに気づいたのでは遅いのです。

競技のように、一本取られてももう一本!は無いんですね。

負けたら終わりの一発勝負の世界では、事後に気づく、つまりこの場合、押されて初めてアカンと気づく、ではまずい。

お前はもう死んでいる。のです。

そこで、なんとか押される前に、アカンと気づかなければならないのですが、そこで考えられたのが、「気と血」という考え方です。


気と血

「気」というともう、いよいよオカルトっぽいですが、実は私たち、「気が向く」、「気が滅入る」、「気がつく」、「気にする」など「気」という概念を日常的に感じています。

「血」はそれに対して「感覚」の象徴だそうで、押されてから「アカンッ」と感じるこの感覚のことです。

血、つまり感覚になってからでは遅いので、武術家はそれ以前に生じている「気」に注目したそうです。

気が血を導く、というのは「状態が行為を生む」という韓氏意拳の考え方と同じようなことを言っているのだと思います。(個人の感想です)

そしてこの気が血を導くということを、頸といい、頸道を通す、ということが型の目的なのだそうです。


動法と観法

しかし、頸道を通す方法は、「型」だけではありません。

本当に不思議でしょうがないのですが、受講生の一人は「南無阿弥陀仏」というだけでも頸道が通りました。

南無妙法蓮華経でも通ったし、人によって、親しんだお経なんかで通るそうです。

私だったらPater nosterかなあとか考えてみたり笑

もっと驚きだったのは、右手で虚空に「木」という字を書く、というものでした。これも、書き順正しく書くと頸道通るのですが、書き順をめちゃくちゃにすると、全然アカンのです。

もうアレ、脳ミソパラダーイス!全く理解が追いつきません。というかもう理解しようとしてることがすでに失敗なのかもしれない笑

理由はわからんけど、そういうことがある。ということがわかればいいのでしょう。

それで、確かに念仏で頸道は通るのですが先生はお経をブツブツ唱えながら闘うということを推奨はしていませんでした。たしかにそれはなんとなく直感的に違うなって思いました。

それで、型によって頸道を通すというやり方の他に内観によって頸道を通す方法があるということを教わりました。

型は動きによって頸道を通すということで「動法」、内観によるやり方は「観法」というそうです。

ここまできてやっとこの講習会の目的地が見えた気がしました。

自分の体を「どのように」観るか、ということで頸道を通すんですね。

講習会の一番最後にこれをやったのですが、正直あまりにも難しくて全然できなかったので、次回また教わりたいと思います。


さて、この学びを私の場合、指揮や歌に活かさねばなりません。もちろん体のポテンシャルを引き出す稽古なので、自然と活きてくるものでもあるとは思うのですが、もっと積極的に応用できそうな気がするんですよね。

きっといずれつながってくると思うので、また気づいたら書くことにします。

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Salicus Kammerchor

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公演情報

次回はEnsemble Salicusの演奏会です!

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昨年10月に開催されたLa Musica CollanaとのジョイントコンサートのライブCD

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バッハカンタータアンサンブル第46回演奏会|終演

バッハカンタータアンサンブル第46回演奏会|終演

ブログの更新が遅くなってしまいました。

先週土曜日、バッハカンタータアンサンブルの演奏会が終演いたしました。

ご来場くださいました皆様、まことにありがとうございました。

オケも合唱も両方アマチュアで、2週間に1回の練習で、半年に1回、毎回3−4曲のカンタータを演奏するという物凄い条件下で、皆様全力を出し切られたのではないでしょうか。

私が指揮させていただいたのは昨年の秋に続き2回目でした。

昨年はマニフィカトをやったということもあってもうそれはそれは生え際が後退する思いでしたが、今年は少しは余裕をもって臨めたように思います。

管のエキストラにカンタータクラブの同級生と後輩をお願いできたということも大きかったです(精神的にも)。

来年1年は花井先生が振られるようですが、またいずれチャンスがありましたら、一層精進したいと思います。


さて、先月は2週連続ワークショップをやるという事がありましたが、今月はワークショップを2週連続受けてきます。

今週末は光岡英稔先生による『BUGAKU』講習会。光岡先生は韓氏意拳の先生で、以前から注目していたのですが、先日「退歩のススメ」という著作を読みまして、俄然韓氏意拳熱が高まりまして、ついに講習会を受けることにしました。

長年徳久ウィリアムさんを通じて韓氏意拳には注目していたので、ついに教えを請えるということでとても楽しみです。

そして再来週はコエダイr合唱団コブシ研究会プレゼンツ <インド古典声楽入門>に参加します。

このワークショップシリーズ、実は先月は講師だったのですが、今月はインド古典声楽ということで受講することにしました。

講師の寺原太郎さんは、2年ほど前だったでしょうか、同じく徳久さんの企画するワークショップで講師をされていて、これを受講し大変感銘を受けました。

西洋クラシック音楽はポリフォニー、つまり多声音楽として発展していきましたが、インド音楽はとことんまでモノフォニー、旋律に対する感受性を突き詰めた音楽なんだと思いました。

同じくモノフォニーであるグレゴリオ聖歌を歌う身として、その旋律に対する解像度を学び、自分の歌にも生かしていきたいです。

そして今回はコブシ研究会プレゼンツということで、装飾的な歌い方についても学べるかなと期待しています。あわよくば特殊ネウマの歌い方の参考になったらすごく嬉しいな。


サリクス関連で物販が2種類完成しました。

1.Ensemble SalicusライブCD

昨年10月に行ったEnsemble Salicusのレクチャーコンサートのライブ録音です。

全15曲中11曲がグレゴリオ聖歌です。

現代社会の音の洪水に疲れた方にはピッタリと思います。

2,200円+送料200円=2,400円でお求めいただけます。

2.サリクスロンT

グレゴリオ聖歌の歌唱法を示した記号、ネウマ。
その中でもフランスはランの修道院の写本に見られるネウマを「ラン系ネウマ」をデザインしたロンTを作りました。

世界のネウマーから一目置かれること間違いなし!

ネイビーとホワイトの2色展開です。

1枚3000円(送料200円)

いずれもウェブ販売お申込みはこちらから↓
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これらは11月30日のEnsemble Salicusの演奏会でも販売いたします。

ウェブ販売よりも送料200円分お得です。
会場で受付にお立ち寄りください。

演奏会詳細はこちら↓
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『スマメとニュウアイ 』KENTARO TAKASHI Exhibition PARTY|終演

昨日、バッハカンタータアンサンブルのゲネプロでカンタータ3曲を通した後、表参道のカフェにて、ノイズボイスデビューをしてきました。

(バッハカンタータアンサンブルの演奏会情報はコチラ

Kentaro Takahashiさんの展覧会の中でのイベントの一つとして、徳久さんに依頼があり、ノイズボイスカラオケの一員として乗っけていただきました。

ノイズボイスカラオケについては、以前の記事で書いていますので詳しくはそちらを御覧ください。

ようはカラオケをかけながら、ノイズボイスをやるということなのですが、これがなかなか奥深い。

カラオケというのは私たちが何をやろうが関係なく淡々と流れ続けるわけなんですね。こちらのやってることに全く影響されない。

絶対不変の音楽に対する即興。

これはまさに絶対不可侵のグレゴリオ聖歌に対して即興で対旋律をつけることから始まった多声音楽の起源そのもの。

ちょっとこじつけっぽいですが、結構腑に落ちてます。

と言えると思うのですが、ノイズボイスカラオケはカラオケと、「歌」というものに対するカウンターカルチャーなんだと思います。


まあゴタクはともかく、これねえ本当に楽しいんですよ。

やってみればわかります。

なぜ古楽を専門とする私がノイズをやるのか。

多分直感的にこれが自分の専門につながっていることがわかっていて、今はなかなか論理的には説明できないけれど、きっと10年後にはちゃんと説明できるんじゃないかな。

しかしね。いいんです。

楽しいからやる。やりたいからやる。


ただ、私がヴォクスマーナで歌っていたことと、少し関わりがあると思います。

ノイズでの即興ってある意味現代音楽のさきっぽにあるようなことだと思います。

バッハにしろジョスカンにしろ、彼らの音楽は、彼らの生きた時代にはキレッキレの現代音楽だったんですよね。

そしてその根っこには即興がある。

このことを忘れて古楽はできんのです。

古い音楽を相手にするときに、その音楽を「古い」と思ってしまったらその音楽の「芯」を見失ってしまうのです。

そういう意味で、古楽演奏家はキレッキレの現代音楽をやったほうがいいと思います。

いまここで生まれる自分でも予想のつかない音楽の流れに身を任せる感覚。

「与えられた楽譜から音楽を読み取って再現する」というだけの姿勢から生まれるものとは全く違うものが見えます。

またゴタクを並べました。

最近読んだ本の中に、

「深く掘るためには広く掘らなければならない」

というような一節がありました。

私がやってることってそういうことなのかなと思います。

掘り方はひとそれぞれなんでしょうけどね。


昨日の動画、徳久さんとのデュオです。

ご笑覧ください。

こちらは最後の曲で、徳久さんのソロに、3人でコーラスをつけています。

筑前琵琶奏者の守矢さんが撮ってくださいました。


さて、今週末はバッハカンタータアンサンブル。

オケも合唱もアマチュアで、バッハのカンタータ全曲演奏を遂行中の団体です。

半年に1回、3−4曲のカンタータを演奏し続けてきて、もう110曲くらい演奏しています。

今回は私が指揮します。

ソリストもいつものメンバーで、更に今回はフルートに同級生岩崎花保、オーボエにカンタータクラブの後輩倉澤唯子がオンステします。

ぜひご来場ください。

曲についてはコチラに少し詳しく書いています。

 

 

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ヴォーカル・アンサンブル カペラ 「ビクトリアのレクィエム」|終演

昨日、ヴォーカル・アンサンブル カペラの公演が終演しました。

ビクトリアのレクイエムということで、沢山のお客様にお越しいただきました。

ご来場くださいました皆様、誠にありがとうございました。

今回はカペラとしてはおそらく最大編成の13人、そして西久保さんは意外にもカペラ初参戦ということで、なかなか壮大な演奏になったように思います。

個人的には、グレゴリオ聖歌の”Dies irae”の長大さ、構成の美しさにエモーショナルを感じておりました。

そしてもっとも感動的だと思ったのは、赦祷式における沈黙によるPater nosterで、研一郎が”Pater noster….”と唱えた後の静寂があんまりにも美しく、薄氷のように張りつめた無音の美に痺れました。

カペラの次回公演は、目黒区美術館でのミュージアムコンサートです。

定期公演は来年1月のビュノワのミサです。こちらも楽しみ!


さて、私は今週末来週末と、ワークショップが続きます。

今週末はSalicus Kammerchorの第6回ワークショップ。これについては前回の記事で触れましたのでよろしければコチラをご覧ください。

そして本日サリクスのメルマガでも紹介しました。こちらのほうが見やすいかもしれません・・。

https://shoutout.wix.com/so/98MPXi5C_


来週末のワークショップというのは、私の師である徳久ウィリアムさん(写真)が主催しているコエダイr合唱団のコブシ研究会がやっているシリーズで、今回私が担当するのは〈古楽入門〉です。

内容は以下の通り(イベントページの紹介文として書いた文章です)。

 コブシ研究会のワークショップにお招きいただきまして、古ネウマによるグレゴリオ聖歌のレクチャーを行うこととなりました。西洋音楽の源泉とも言うべきグレゴリオ聖歌は、10世紀前後には古ネウマと呼ばれる「歌いまわし」を記した記号によって記譜されていました。この中には「特殊ネウマ」と呼ばれる、何らかの特殊な歌い方を示していると思われるものがあります。この特殊ネウマの歌い方は、考えようによってはかなりコブシ的であると言えます。
 今回のワークショップではこの「特殊ネウマ」を中心に、グレゴリオ聖歌の歌心について学んでいければと考えています。

古楽「入門」でグレゴリオ聖歌の特殊ネウマというマニアックなものを取り上げますが、これはなかなかおもしろいテーマだと思います。

グレゴリオ聖歌というのは、西洋音楽を学ぶ上で、まとまった資料が残っている最も古い音楽です。

言うなれば「基本のキ」、入門という意味では、ある意味でこれ以上のものはありません。

そしてこのワークショップを企画しているのが「コブシ研究会」であるということが、「特殊ネウマ」をテーマに選んで理由です。

コブシというと、民族音楽の専売特許というイメージがあるように思いますが、西洋音楽もまた一つの民族音楽に過ぎないんですよね。

その中でも、グレゴリオ聖歌に現れる「特殊ネウマ」の歌いまわしは、いわゆるコブシのイメージに最も近いのではないでしょうか。

そんなわけで、入門でいきなり特殊ネウマかよってツッコミが各方面から聞こえてきそうですが、あながち故無いことではないのです。

というか「コエダイr合唱団コブシ研究会プレゼンツ <古楽入門>」というタイトルにこれほどピッタリなテーマは他にないと自負しております(自画自賛)。

というわけで、2週続けてのワークショップ、まだどちらも定員に空きがあるようです。

ぜひご参加くださいませ。


Salicus Kammerchor第6回ワークショップ

https://www.salicuskammerchor.com/events/salicus-kammerchor-zhu-cuiwakushoppu-di6hui

コエダイr合唱団コブシ研究会プレゼンツ <古楽入門>

https://www.facebook.com/events/519294475182424/

 

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第6回ワークショップ

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繁忙期2

繁忙期2

お昼にアップした記事の続きです。

先週日曜の夜から昨日の夕方にかけて、シグナスのメンバーが東京に集まってリハーサルしました。

シグナスは全国各地にメンバーが散らばっているのでなかなか集まることも難しいのですが、貴重なリハーサルでは新曲を沢山音出しすることができました。

シグナスは、僕にとってとても居心地がよくて、家族みたいな感じです。

安心して声出せるというか、焦ったり、ピリピリしたり、ギスギスしたりというのがないんです。

意外とこういう状態をキープしたままリハーサル、本番を重ねていくというのは難しいと思うのですが、シグナスは自然とそういうことができる珍しいグループなんじゃないかなと思います。

それで、東京でリハーサルをやっているとSNSでアップすると、2日目にはジャパンユースやジャパンチェンバーの仲間が訪ねて来てくれました。2人も(3人かな笑)。

前述のように、日本各地にメンバーが散らばってるので、CDにみんなのサインを書くというのもなかなか容易でないんですよね。


今回も沢山面白い写真が撮れました。

この日、大瓶ビールを10本飲みました。

おそらくその8割がたはプロビーラーの西久保さんが飲みました。

この写真は2日目ですが、拓さんの顔が認証されてないところがミソです。

あ、シグナスのCDはこちらから買えます。

是非どうぞ!

私に会える方は是非私から買ってください。うちにまだ在庫が、、、。


日月とシグナスで、今日はカペラのリハーサルでした。

カペラの本番は明日!カテドラルです!

ビクトリアのレクイエム。超有名曲です。

有名な曲ですが、これをグレゴリオ聖歌入りの典礼形式で聴ける機会はなかなか無いと思います。

しかもおそらくカペラ史上最大編成?の13人のゴージャスなサウンドがカテドラルに響きます。

実に楽しみです。

演奏詳細


そして今週末はいよいよサリクスのワークショップ、今回はグレゴリオ聖歌に加え、今年没後500年のメモリアルイヤーを迎える、ラリューのモテットを取り上げます。

フェイスブックのアカウントでも取り上げておりますが、なかなか面白い曲です。

グレゴリオ聖歌も今回、写本ごとにネウマを見比べながら歌うということを演る予定です。

今回はこれらの曲を、発声のテクニックの面からもアプローチします。

発声の講師は富本泰成。

トミーとはバッハカンタータアンサンブルでも、カペラでも、ワークショップでも一緒ですね笑

毎回新しいことを取り入れながらワークショップを行っております。

リピーターの方も、そうでない方も大歓迎ですのでぜひお申し込みください。

定員まで残り9枠となっております。

https://www.salicuskammerchor.com/workshop


今月はさらに来週末はコエダイr合唱団コブシ研究会のワークショップもあり、また助成金の申請!も迫っており、ほんと忙しいです笑

ひえーーー。

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