プティ・ヴィオロン 「麗しのグラン・モテ」終演

昨日、プティ・ヴィオロンのグラン・モテ公演が終演致しました。

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せいじさんのツイッターから拝借( ̄▽ ̄)

めっちゃ快晴でした!
ご来場くださった皆様、本当にありがとうございました。
フレンチバロックを専門とするプロの演奏団体は、コントラポントを除いて(コントラポントも「専門」という訳ではないですし)日本初だと思います。
グラン・モテをレパートリーとする演奏団体は、合唱団フォンスフローリスがありますが、プロではこれも日本初に近いと思います。
コントラポントはグラン・モテは大がかりなので今までやっていないと思います(多分)。
それだけでも、今回の公演の意義は深いなぁと思います。
そして、佐藤駿太氏は日本で花井哲郎氏に次ぐフレンチバロックの専門家として歩み始めたことになると思います。
今回は花井先生に加え、バスの独唱として春日保人さんが、音楽助監督として村上惇さんが、そしてプログラムには関根敏子先生が寄稿されていました。さらに器楽には天野寿彦さんが加わってくださっており、サウンドを締めてくださいました。
本当凄いなぁと思います。こうやって自分の成長の為に貪欲に、積極的に大先輩方と関わっていく姿勢は見習うべきだと思いました。
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こちらは斉藤さんのツイッターより拝借( ̄▽ ̄)

自分で写真1枚もとってない(笑)
ーー・ーー・ーー
自分の歌は相変わらず未熟で、今回も何もできなかったなぁと思いました。
でも、テノール転向を決めて、初めて頂いたソロらしいソロでしたし、そういう意味では得たものも大きかったかなぁと思います。
妻には、最近私の声が識別できないと言われるくらい、櫻田先生に習い始めて声が変わってきているようだし、それは自分でも感じています。
まだ変化していく自分の声に、自分自身が対応できていないというか、どうなってるか、リアルタイムに判断できていなくて、不安定な演奏になってしまっていると思います。
今回はバスタイユという、バリトン的な声部でのソロでしたが、テノールとして使っていただけるように、精進していきたいです。
そうそう、ありがたいことに来年1月に、地元広島の、合唱団そらのメサイア公演で、テノールソロを歌わせていただくことになりました!
おそらくそこがテノール歌手としてのデビューになると思います。
それまでに、使い物になるように頑張ります!
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昨日の打ち上げにて。

私はギリギリ写ってません(笑)
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ノヴァヴォーチェ メンデルスゾーン版マタイ終演

終わりました。

ご来場下さった方々、誠にありがとうございました。
来場者数は1100を超えていたそうで、ほんと凄いです。
ほとんど満員近くに見えました。
ありがたいことです。
いやーーー、やっぱりオケが大きいと疲労度も大きい気がします。
全部モダン楽器での、und siehe da!(天幕が破けるところ)は凄かった。壮絶。ほんとに雷みたいだった。
何しろ前も書きましたが5弦ベースが4本!合計20弦!(笑)
チェロは6本で、ファゴットも入り、それが全部モダンでffなんだもの。
凄いよ。
いやーでも面白かったなー。突っ込み所満載!何でそうなった!?っていうところから、うんうん、そうだよねって思えるところまで。メンデルスゾーンの解釈がとても面白かった。
こういう風にロマン派の時代にバッハが受容されていたったのだなぁと思って感慨深かったです。
あと、久しぶりにクラリネットを見ました。わりと何年も見てなかった気がします。
あ、あと、チェロからエンドピンが出てたらギョッとするようになりました。
ーー・ーー・ーー
さて、明日から元の畑に戻ります。
メンデルスゾーンがあって、2日プティヴィオロンをお休みしてしまったのが申し訳ないですが、明日明後日、全力を尽くします。
折角カテドラルでソロを歌わせていただくのだから!
きばっちゃいますよー( ´ ▽ ` )ノ
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カペラ | クワイヤブック作成

今日は3月11日でしたね。

テレビやSNSで盛んに話題になっていたので、あの時のこと、あの後のこと、色々思い出しました。
午後ヴォクスマーナ、夜ノヴァヴォーチェのオケ合わせでした。
メンデルスゾーン版マタイ、5弦ベースが4本!いやータマゲタ…
で、午前中空いていたので、カペラのボッティチェリ展での公演に使用するクワイヤブックを作成しました。
公演詳細はコチラ
クワイヤブック作成の大変さはこちらに詳細に愚痴をこぼしておりますので(笑)よかったらご覧下さい。
今日は思い立って、作業工程を写真撮ってみました。
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まずは最初の状態、パートブックの状態ですね。

この場合、横がA4の長辺となっています。
これをA4縦に収まるように、そしてクワイヤブックの基本的な配置、
左上にソプラノ(スペリウス)
左下にテノール
右上にアルトゥス
右下にバッスス
となるように切り貼りしていきます。
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パートブック自体が、省スペースで書かれているため、下の段の音符の棒と、上の段の歌詞が被りそうになっています。

それを避けながら切ると、真っ直ぐには切れず、こんなにギザギザになります。
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これをA4たてに置くとこんな感じ。右端のはみ出た部分を切って、

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2段目に持ってきます。
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それを繰り返すとこんな感じ。
当然1段目から切り出して2段目に持ってきた楽譜にはクレフがついていませんから、もともとの2段目からクレフだけ切って貼り付けます。
しかしもともとの楽譜より幅を狭くする作業をしているため、必然的に段の数が増え、クレフの数も当初より多く必要となります。
そのため、あらかじめ元のパートブックをコピーしておいて、クレフだけそこから取り出してきます。
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切り取って、、

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はっつけます。

そして、2つ前の写真ですが、お気づきでしょうか?
なんということでしょう!
バスが一段はみ出てしまいました!
そんな時は?
そう!ワープ!!!!
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左下のテノールの下に隙間があるので、そこに右下のバスがワープします!!

これはオリジナルのクワイヤブックにもよく出てくる方法なので、なんの問題もありません。
そしてワープする時はワープ記号を書きます。
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ここから、、

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ここにワープ!!!という意味の記号です。

そして、忘れてはいけないクストスちゃん!
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クストスとは、この写真の真ん中の段の最後についている、クィリスマそっくりの記号です。(クィリスマってなんやねん!という方は、古楽院の講座を受講しましょう笑)

この記号は、段が変わって次の音がなんの音かを示すとっても便利な記号です。
私はモダン譜にもしょっちゅう書き込みます笑
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この作業を全部の段に施して、、

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これで完成です!

今回は4声で、ページ数も2枚で済みましたので、1時間半ほどで完成しました(*゚▽゚*)
これを拡大コピーして、厚紙に貼り付けて製本すれば、いつもカペラで使っているクワイヤブックの出来上がりです!
さあ!これを見れば誰でもパートブックからクワイヤブックが作れますね!
└┌(。°з ┐ )┘三└( ┌ ε°。)┐┘
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コンテンポラリーバロックルネサンスメディーヴァル

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今日は午前中ヴォクスマーナ(邦人新作)、午後プティヴィオロン(フレンチバロック)、夜ネウポリの会(ルネサンスポリフォニーとグレゴリオ聖歌)でした。

昨日からカペラの練習も始まっておりますので、チャンポンリハーサルも甚だしくなっております。
それぞれの面白さ、味わい、そしてそれぞれの難しさを感じながらのリハーサルとなっております。
ヴォクスマーナとネウポリの会については以前のブログで書きましたので、今日はそれ以外のことを。
ーー・ーー・ーー
プティヴィオロンについて
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↑出演者変更のためチラシが変更になっております。

今朝がた面白動画が公開されましたね。
メンバーを知っている人が見たらとても笑えます。
今回プティヴィオロンでは作曲当時のオリジナルスコアを使用するのですが、クレフに苦労しております(汗)
けだし古楽を志すというのはクレ読み地獄を覚悟するということでもありますが、、
あ、クレフというのは音部記号のことです。ト音記号とか、ヘ音記号とかいうアレです。
モダン譜では大体この2つのクレフが、同じところに書いてあるのですが、そうなったのはごく最近のことで、そうなる以前には、ハ音記号を含めたこの3つのクレフが、いろんな線に置かれていました。
なんでそんなことをするかと言うと、加線を避けるためです。五線の上下に沢山音符がはみ出ていたら、その分上下にスペースを取りますし、第一加線だらけの楽譜って見づらいですよね。
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これパッと見何の音がわかります?僕はわかりません(笑)

カペラをやらせていただくようになって4年くらい(?)経つので、もうさすがに慣れたかと思っていましたが、実はバロックの音楽をオリジナルスコアで演奏する機会というのが今までそれほどなかったということに気づきました。
つまり今までいろんなクレフで歌っていたけど、調号1つ以下の譜面しか見ていなかったということです。
そして更に、今まで私はバスだったので、バロックの場合は普通の低音部譜表を見てれば済んだのですが、今回私が歌うのはバスタイユ、バリトン記号とテノール記号なんですね。
今回使う楽譜、こちらはドラランドのConfiteborです。わかりやすいように、cの音を赤線で示してみました。
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こちらはデュモンのBenedic anima mea Dominoです。

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ドラランドで私が歌うバスタイユのクレフはバリトン記号です。これは、ヘ音記号が、第3線に置かれた記号です。つまり普通の低音部譜表の三度下にヘ音記号が書いてあります。
デュモンではバスタイユはテノール記号で記譜されています。これはハ音記号が上から2番目の線に書いてあります。
特に厄介なのはバリトン記号で、普段見慣れたヘ音記号が使われていることによって、脳内スイッチがしょっちゅう普通の低音部譜表に切り替わってしまいます。
私はこのリハーサル中最低10回は三度間違えて歌うでしょう!
今日も早速派手に一回間違えました!
長くなっちゃったので、カペラについてはまた次の機会に、、
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メンデルスゾーン版マタイ受難曲

今日はNova Voceの練習でした。

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Nova Voceは、青木洋也さんの振られているアマチュア合唱団なのですが、私は学部一年生の頃から関わらせていただいています。
練習日が金曜日なので、カンタータクラブの練習と重なってしまい、ここ数年はあまり練習にうかがえなかったのですが、来年度からはしっかり練習にも参加できそうです。
この団は最近メンデルスゾーンの作品を演奏することが多く、既に「エリア」、「パウロ」の二大オラトリオを演奏しており、来年は未完の「キリスト」を演奏予定で、これを演奏すれば、メンデルスゾーンのオラトリオは制覇ということになります。
それで、今年は何を演奏するかというと、なんとメンデルスゾーン版のマタイ受難曲を演奏します。
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長年あまり演奏されることのなかったバッハの作品を、メンデルスゾーンが復活蘇演して、その後のバッハ復興の口火を切ったというのは非常に有名な話ですが、マタイの復活上演はその最も象徴的な出来事です。
メンデルスゾーンはこの復活蘇演の際、当時の演奏習慣に沿うように、マタイを編曲、抜粋しました。
その結果全体は2/3程の長さになりました。それでも2時間ですから長いのは長いですよね。
ーー・ーー・ーー
目玉はErbarme dich です。元はアルトアリアなのに、メンデルスゾーン版ではソプラノアリアになっています!
ソプラノの方、朗報ですよ!これはレパートリーにするしかない!
ーー・ーー・ーー
そして面白いのはエヴァンゲリストのパートです。
まず通奏低音に鍵盤楽器がありません。なんとチェロの重音で和音が奏されます。チェリスト大変!
更に歌の音形も変わってしまっています。高くて激烈難しいところがオクターブ下げてあったりして、とっても簡単になってます。
例えば上の参考動画2の11分のあたり、有名なペトロの否認の場面、「するとすぐに鶏が鳴いた!」がオクターブ下げられているのは衝撃的です。しかし続く「外に出てひどく泣いた」のくだりでは、「外に出て」はオクターブ下げられているのに対し、「ひどく泣いた」はオクターブ上げられています。
こっちの方がよほど難しいですが、さすがにここだけは下げられなかったんですね。
エヴァンゲリストがこのように難易度が下げられている割に、同じく激烈難しい合唱のテノールは、それほど変わってません。残念!
ーー・ーー・ーー
メンデルスゾーンがバッハの作品を演奏しやすいように編曲したものの中には、ロ短調ミサもあるそうで、私は確認していませんが、こちらも笑っちゃうほど簡単になっているそうです。
曲目リストはこちらのリンクからご覧いただけます。Anhang B-aというところが、編曲した曲目リストです。
ーー・ーー・ーー
私はこの度も、指導アシスタント兼エキストラ兼ちょこっとソロという形での参加となります。
マタイと言えば、昨日はLa petit bandのOVPP(1パート1人)の演奏会があったそうですね。
コンセプトとしては真逆の演奏会ですので、昨日の演奏会へ行かれたかたも、Nova Voceの演奏会へ来られると、比較ができて面白いかもしれません。
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