Salicus Kammerchor第7回定期演奏会|終演

Salicus Kammerchor第7回定期演奏会|終演

一昨日になりますが、Salicus Kammerchor第7回定期演奏会が終演いたしました。

お越しくださいました皆様、誠にありがとうございました。

昨日は17時まで寝ていて流石に夜寝れませんでした。笑

今回の公演では定期では初めて世俗曲を1曲取り入れ、また後半は器楽を入れるということを試みましたが、どちらも功を奏したように思います。


世俗曲を歌ったのは拓さんと研一郎でしたが、1回目のリハで拓さんに「Ogheモード」でお願いしますとリクエストしました。

Ogheというのはサルデーニャのテノーレスという男声合唱でのリードパートのパート名で、「コエダイr合唱団」では拓さんはいつもこのパートを歌っています。

リハの回数を重ねる度にOghe度が増していって、本番はもうOgheよりOgheでした。

研一郎もそれに追随するように凄い歌になっていきました。


また今回ヴァイオリンを弾いてくれた丸山韶は古楽科の同期でまあよく一緒にやってるんですが、これがまたよく歌う、よく喋るヴァイオリンなんですね。ほんとに四六時中歌い、何事か喋ってる。

こんなヴァイオリニストは世界広しと言えど彼以外に他にいないのですが、だからこそ誰も評価できないのでしょうか。たまに彼がオケでヴィオラを弾いているのを見たりしますが、意味が分かりません。

まあオケとしてはダメなのかもしれない。彼のヴァイオリンは他の誰とも違うから。次元が。

なのですが、私がカンタータクラブで指揮をしていた時にずっとヴァイオリンを弾いていたのが彼だったので、私にとってのヴァイオリンのスタンダードが彼になってしまったんですね。

それは本当に良くない。笑

今回歌のメンバーにとっては凄くいい刺激になったと思います。

実は今回の我々の目標は「無茶苦茶歌いまくる」だったのですが、過去の私たちよりはそれに近づけたのではないかと思います。

本当にインド古典声楽を習い始めてからというもの、「歌」に対するハードルが爆上がりしてしまいまして、それはそれでリハーサルがいつもより辛口になったりして、その上「古楽の終焉」(オススメ!)という本のおかげ(?)で口が悪くなってまして笑、メンバーには申し訳ないところもありました。

しかし、今回のコンサートを通じてSalicus Kammerchorが次のレベルに踏み込んだのは間違いないと思います。

特に前半プログラムのグレゴリオ聖歌とポリフォニーは手応えがありました。いやこんなふうに演奏できる団体は他にありませんよマジで。みんなほんとに凄い。

今回諸々の事情が許さずライブ配信はできませんでしが、後日録画配信をすることにしました。

6月4日プレミア公開、アーカイブは2週間です。

遠方の方も、そうでない方も、ぜひご利用ください。

https://ja.twitcasting.tv/salicus_kc/shopcart/158332


そしてこのライブ配信の当日ですが、昼間に公演があります。

叔母の新作能「菖蒲冠」に出演します。

https://www.mari-pla.me/makiko-ayamekohuhuri

この日は昼は「菖蒲冠」、夜はSalicus Kammerchorのライブ配信でお楽しみください。

この公演に関して叔母と動画を撮りました。

ちょっと長いですが、この公演の面白さがわかりやすく語られていると思いますので、ぜひご覧ください。


更に、まだオープンになってませんが、6月21日には徳久ウィリアムさんとトム・ウェイツを歌うライブをやることになりました。

私はトム・ウェイツのsmall changeのアルバムから数曲と、シューマンの歌曲をトム・ウェイツの声で歌います。徳久さんはトム・ウェイツの声を使ったオリジナルソングを歌われる予定です。

こういう感じです。

そして7月3日はコエダイr合唱団の演奏会。

今回はまた凄い盛りだくさんのプログラムになりそう。こちらはメンバー絶賛募集中です。お気軽に見学にいらしてください。

https://note.com/voiz/n/n714b1710c95b?fbclid=IwAR19-tbKamNmuWdXZwZlH7AiKZWvlI2dV8T7A_BijjkRKzkdznsRhTOvD5k

7月にはカペラの演奏会もあって、8月頭はエマルシオンと、カンタータクラブ創立50周年演奏会があったりとなかなかの集中ぶりですが、それぞれ魅力的な演奏会ですので、ぜひチェックしてください。

Rofu GBB2021 eliminationの感想文

Rofu GBB2021 eliminationの感想文

もうブログ書きたいネタが溜まりに溜まっているのですが、なかなか書く時間がなくて悶々とした日々を過ごしております。

溜まりに溜まったネタの中から、一番最初に書きたいのはrofuについて。

Swissbeatboxから動画が上がってから毎日数(億)回ずつ見てます。

動画そのものも観るし、リアクション動画もロシア語とかポルトガル語とかマレー語?とか全く意味は分からんけどrofuの動画を観て笑ってる人の顔を見るのが私の日課となりました(変態)。

いっそリアクション動画撮ろうかとも思ったのですが、めんどくさいのでやめました。。

ということで感想文を書いていこうと思います。ただの感想文です。ただし本職音楽家の。


Grand Beatbox Battle

あの、私ビートボックスにハマってから1年半とかのにわかなので、描写に不正確なことが沢山あるかと思いますがご容赦ください。何を隠そうrofuからビートボックスにハマったのです。

GBBというのはSwissbeatboxが主催するビートボックスの世界大会で、バトルという名称がついているのは、MCバトルってラップのバトルあるじゃないですか、ビートボックスはヒップホップ文化から生まれたものなのでこのバトルという形式があるのです。

予選(elimination)を突破した個人(solo部門、soloループ部門)、タッグ(タッグ部門、タッグループ部門)、クルー(クルー部門)がトーナメント形式で戦っていくというのが基本のかたちです。

GBBは2020年はコロナの影響で延期となり、つまりGBB2021は私がビートボックスにハマってから最初のGBBだったわけです。


Tag team elimination

rofuの出場するタッグ部門にもそれはそれは世界の激ヤバビートボクサーが出ています。rofuと比較するうえで最も特徴的なのはRogue Waveだと思います。

このタッグ凄くて、今回のsolo部門の1位と2位の二人が組んだタッグなんです。

彼らの予選動画はこちら

そしてsolo部門決勝はこちら

まあ世界1位と2位のタッグですから、もうそりゃすさまじいということはわかっていただけると思うんですが、以上を踏まえてrofuのeliminationをご覧ください。


Rofu GBB2021 Tag team elimination

スタイルの違いを感じていただけたのではないかと思います。

それで彼らは予選を3位で突破するわけですが、なぜ、なみいる強豪を抑えて彼らが予選を抜けられたのでしょうか。

ビートボックスのテクニックやスキルというと、どれだけ速く、ひとつひとつの音をクリアに出せるか、またほかの人ができないような特殊な音を出せるか、ということに目がいきがちですが、rofuはそういったものには当てはまらないと思います。そもそもfugaは(自分でも言ってますが)ほとんどビートボックスやってないし。

ただこの動画に映るオーディエンスを見ればわかりますが、観客を魅了するということにかけて、rofuの右に出るものはいなかったと思います。そしてそれこそがビートボックスのテクニックでありスキルだと私は思います。

オーディエンスをエンターテインするということに全振りしたタッグがrofuなのです。

そしてそのために極めて緻密なストーリーをこの4分間に描いています。

Gene Shinozakiが、歌を歌える他のタッグに対して、「でも君らは漫才できるじゃない」と言ったように、彼らのビートボックスにはボケとツッコミがあります。

漫才のツッコミの代わりに、ビートがあるという感じです。

緩急と緊張と緩和、これも非常に的確に計算されています。

そして言葉が通じなくてもわかるように考え抜かれています。


ネタ考察

イントロ

冒頭「we are rofu from Japan」と小声で繰り返すfugaのなんかのスイッチを押すと声でかくなる。ここにすでに緩急があり、めちゃくちゃわかりやすく、そしてボー(インワードリップベース)がここではツッコミの役割を果たしています。

このボー、ボーの前についてるなんだろうフィルイン的なやつ良いですよね。ただの「ボー」じゃなくて「ビユンボー」みたいな。

そして細かいですが、fugaの「we are rofu from Japan make some noise」の最後の伸ばしのところで「ミレドー」みたいに音程下がっていってるの面白いですよね。


ライオンキング

そしてこれ

元ネタを出すまでもなくみんな知ってるアレ、です。

このみんな知ってるアレ、の絶妙なチョイスも非常に巧みです。

もうすでにクラウドブチ湧き。

これブレスのときに何だろうドラッグって言っていいのか、音としてはハイハットの一種ですかね。この音でタイミングを取ってるんですけど、これにはタイミングを取るという役割だけじゃなくて、ブレスの後に絶妙な無音を生じさせて、その無音からのギャップでクラウドを湧かすというこれももう完璧な流れなんですよね。

でこれ2フレーズやることでこのブレスノイズの効果が倍増してる。「スッ」てブレスの音が聞こえた時点で聞き手は「く、来る!」ってなっちゃってやっぱりそれが期待通りに来ると。「く、来る!」からの「来たーーーー!」ですね。

もう鷲掴みですわ。あとfugaの絶妙に上手すぎない歌です。これは本当に重要。多分fugaさん普通に歌ったらもっと上手いと思うのですが、観客が求めているのが「上手い」ではないことを百も承知の上で、丁度いい、下手すぎず、上手すぎず、絶妙に笑えるクオリティにしている。これ以上下手でも笑えないし、これ以上上手くても笑えない。もうここしかない、という絶妙なライン。

フリップ(ひっくり返る)するところも全部計算してんじゃないかしら。完璧すぎる。


We will rock you

からの「シッ!」また緩急の緩を作ります。

ここからイントロ、キック2発にスネアというだけでrofuファンとしてはもうアレが来る!ってなっちゃうんですけど、そうでなければまだ何かわからないかも?

から小ボケの上着脱ぎ。

リアクション動画を山のように観ましたが、ここで笑う人が結構多いみたいです。

我々からしたらいつものタンクトップになっただけなんですけどね。

からのマイクチェック経てのクイーン。

これもオリジナルを貼るまでもないですね。

ここまでの「緩」がこのネタの中で一番長い「緩」かと思います。一回湧いたクラウドをクールダウンさせ、ちょっと長いなと思わせるくらいの長さで期待感を煽ります。

今気づきましたが、hiroはだんだんKスネアの音量上げてってますね。Kスネアの後のハイハットも途中からうっすら入れてってだんだん大きくしてからの2拍空振って歌に入ると。

いや構成完璧かよ。fugaの方に注目していると気づきにくいんですけどhiroの演出が凄腕すぎますね。

決してめちゃくちゃ難しい事しているわけではないんですけど音の選択から強弱からもう超繊細に作り込まれています。

で歌に入ってからのhiroのキックの音これなんていう名前何でしょう。スネアもPスネアにして、ビートは同じなんだけど音の種類を変えて更に緩急を出してます。

それでここでもまたfugaの「ちょうどいい」歌なのですが、特筆すべきはサビ前のall over the place、ここオリジナル通りに歌えば絶対ひっくり返るとこではないのですが、わざわざ上にフェイクを入れてわざとひっくり返ってますよね。これは明らかに故意。

からのサビ大合唱。

最強のドロップはクラウドの大合唱であるということを証明していますね。

それでこのサビのrock youのところで多分このネタで初めてfugaがビートボックスします。

おそらくハイハットだけなのですが、それだけでもビートがやたら分厚くなった気がします。なぜでしょう。

これタッグチームの部門なのに、ここまでビートをやっていたのはhiro一人なのです。だからなぜかhiroが二人分のビートやってるように感じてしまって、ただそこにハイハットが加わっただけで、あれ、クルーかな?ってくらい分厚く感じるんですよね。これもここまでfugaのビートボックスを温存するという、構成の為せる技。

それで個人的に好きなのは、ここでfugaがヘドバンして、帽子が脱げそうになって、脱いで投げるってとこです。良くないっすかこれ笑

もうrofu好きすぎてそんなところに萌え始めているのですよ。きもいですね。

からの裏声ゆっくりサビでまた溜めて溜めての帰るふりボケ。

うーん緩急♡

でこの最後の「Rock you」の前に、ライオンキングのネタのときと同じようなブレスノイズを入れてるんですね。しかし今度は間を殺したかわいい「Rock you」が来ると。これも聞き手に無意識レベルでの裏切りを感じさせます。


ふぃーふぉーふぃーふぉー

そして次のふぃーふぉーふぃーふぉーがこのネタのサビともいえる部分。

イントロが入るやいなや戻ってきて「no, no, no」とセルフでツッコミます。

それでこのネタは、アジア大会でも披露したrofuのキラーチューンで、もうこれ一本でアジアチャンプ、世界3位になったというと過言かもしれないけど、それくらいの代表作なのです。

本当によく出来たネタで、ちょっとこの感じは他のタッグでは出ないグルーブなんですよね。

rofuの二人の非常に繊細な音の組み合わせの妙、このタッグの魅力はここにあるんだぞってところをアピールできます。

fugaがまともにビートボックスをやり続けるのはここからの1分です。4分のネタのうち1分しかビートボックスやってないんですよね。だからこそ重みと厚みと化学反応が際立つ。

でこれも多分ですが、後半のドロップは今回初披露だと思います。

とっておきを出してきたなと言う感じです。しかもその間に水飲み休憩を挟むという小ボケまで入れて。小ボケ中のhiroのビートも完璧な長さと音質とビートの選択。

ここで某メイコゥさんが「がんばれー」っていってfugaが「あ、無理無理」って言ってるんですけど、世界大会の舞台でオーディエンスと普通に日本語で会話するってすごないですか。


Mask off

そしてここから流れでMask offにスイッチします。

私普段ヒップホップはあまり聞かない(ドラッグの種類とか知らんし隠語とかもっと知らんし)んですけど、最近はこうした超丁寧な日本語字幕をつけてくださる方がいらっしゃるのですね。グッと来ました。

ブログを書こうと思って初めて元ネタを検索しました。

ゴリゴリのヒップホップですね。彼らの音楽的バックグラウンドを感じさせる選曲です。

原曲ヒップホップなのに、一切ラップはしないし(片方がラップをやって片方がビートをやるというのはタッグの常套手段)、そもそもこの旋律原曲は笛なんですね。

それをベースとストリングスでやるってのも一捻り加わってるし、そこのfugaの代名詞でもあるパフパフを挟むというのも憎い。やはりこれが入ってないとちょっと物足りなく感じるし、かといって普通にやられてもはいはいいつものね、と思うだけので、入れ方がこれまた絶妙。

あとこのhiroのベースって私これまでアウトワードだとばかり思っていたのですが、今回の動画でインワードだと知り驚愕しました。インワードリップベースってこんなに息持つの?そしてこんな細かく音程動かせるの?まあ彼らはすでに人間ではないので人間の私には想像もできないことができるんですよね。知ってる。

いや、アウトワードだと多分息の音が入っちゃってノイジーになるんですよね。インワードだからこそのこのマットな質感かあ、と思いました。

このネタ自体は緩急でいうとどちらかというと緩だと思うのですが、やはり聞き手としてはここから最後の「急」が来ると期待するんですよね。あと20秒くらいあるし。

これを裏切るのは本当に勇気がいると思う。

来たのは最強のドロップではなくて渾身のボケ「タイム!タイム・・タ・タイ・・・」

これ制限時間を知らせる司会のスコットジャクソンの物真似なんですが、これもアジア大会でもやっていたはずです。

初めて見た時、おーーこれやったかあ、でこの後どうすんだ?って思いました。

やられましたね。まさかライオンキングリターンズ。

それも2つ目のフレーズだけ。天丼です。これが天丼です。もう隙がなさすぎる。

そして最後のボー、あれはどうなってんでしょうか。わからん。ライオンキングの時のボーと一緒?っていうかあれボー?両方インワードだったらブレスがうますぎるし片方アウトワードだったら質感が似すぎてるし。


まとめ

ということでこのネタをボケとツッコミにわけてまとめてみたいと思います。

ボケ1 we are rofu from Japan

ツッコミ1 「ライオンキング」

ボケ2 上着脱ぐ

ツッコミ2 「We will rock you」

ボケ3 帰ろうとする

ツッコミ3 「ふぃーふぉーふぃーふぉー」(の中に小ボケ「水飲んで、あ、無理無理」→ツッコミドロップ)
→ツッコミ3 続き「Musk off」

ボケ4 タイム!

ツッコミ4 「ライオンキング」

見事だ。4分の間に4回のボケと4曲のツッコミビートボックスを配置し、中に小ボケを散りばめ最後天丼で締める。

しかも面白いだけでなく中にきっちりビートボックスのテクニカル、また音楽的な要素を入れてくる。

ここまで複雑でかつ一貫性のあるストーリーを準備してきたタッグが他にあっただろうか。なんて洗練されたネタなんだと感じました。

計算しつくされたおふざけ。ボケに対するツッコミをビートボックスに置き換えるという革命。これは新しいビートボックスのスタイルにとどまらない、新しいお笑いのスタイルなのだ。

そしてこれが評価されて世界3位として認められるビートボックスのコミュニティって素敵よね。

ビートボックスにとって一番大事なことは何か。クラウドをぶち上げるためには何が必要なのか。彼らはそれを問いかけた気がします。

今後その問いに、ビートボックスコミュニティがどう応えていくか。楽しみです。


さて本業の方では、先日Salicus Kammerchorのシャイトのレクチャーコンサート動画の収録が終わりました。

感染拡大でライブを一般公開できなくなってしまったことが本当に残念ですが、動画で3月上旬に公開予定ですのでどうぞお楽しみに。

素晴らしい器楽のみなさまとご一緒できて非常に贅沢な時間でした。

米沢さんと立教大学の皆様、誠にありがとうございました。

5月の定期演奏会のチケットも発売中です。

今回はモンテヴェルディとシュッツをメインで取り上げ、いつもの通低と歌に加え、ヴァイオリン2本も入った編成でお送りします。

先日楽譜を印刷したのですが、通常の約2倍の紙の量でした。。というのも今回声部が多い曲が多くて、1ページに1段なことが多いのです。時間はそれほどでもないはずです。。きっと。

それだけに華やかな曲が多いので、皆様ぜひともご来場くださいませ。

詳細↓
https://www.salicuskammerchor.com/concert

Salicus Kammerchor第6回定期演奏会終演

Salicus Kammerchor第6回定期演奏会終演

先日、豊洲公演が終演いたしまして、第6回定期演奏会のすべての公演を終えました。

ご来場くださいました皆様、また配信を御覧くださいました皆様、誠にありがとうございました。

なかなか正気を保ちづらい状況の中で、いつも通り正気でない音楽ができたのではないかと思います。

正気でない世界で正気でいるためには、正気でない音楽がやっぱりあったほうがいいですよね。

いつも私、演奏が終わって何か思うということがないのですけど、今回最後の曲を演奏し終わったあと、振り返ったときに「楽しかった?僕は楽しかった」というのが頭をよぎりまして、我ながら気持ち悪いなと思いました。笑

翌日の朝のルーティンで後擺をやってるときに、「カラダは空だ」という体感がありまして、時間差でいつもの体感が来たのだなと思いました。いつもは多分終わった瞬間そうなるんですよね。

来年の定期の頃はどうなっているでしょうか。普通に演奏会できるようになっているでしょうか。その場合配信はやったほうがいいでしょうか。目下一番問題なのは図書館に入れないということで、膨大なレパートリーから選曲するのが常な我々にとってはかなり死活問題でどうしたもんかと思っております。まいった。

会員制度もこういう状況に合わせて変えていかなければならないなと思っておりまして、昨日は事務局でzoomで4時間会議しました。笑

本番翌日にやることではない笑笑

終わる頃にはみんな腹ペコで、やっぱりこういうことも、一緒にご飯食べながら話したいよなあと思いました。

まあなんにせよ、皆様のお力を借りつつ、私たちが演奏をやめることはありませんので、気長にお付き合いいただければと思っております。

サリクスとしては今後は7月に立教大学の企画で収録、10月にジョスカンフェスティバル、12月に国際基督教大学のクリスマスコンサートに出演予定です。また詳細が出ましたらお知らせいたしますので引き続きご注目ください。

その前に私個人としては6月にヴォーカル・アンサンブル・カペラの演奏会に出演いたします。

ミサ“L’homme armé”は以前Ensemble Salicusでも取り上げましたが、構造的にも音楽的にも驚嘆すべき作品です。全体をテノールの定旋律が支配しながら、更にキリエではそのテノールのメンスーラカノンまでもが登場し、ベネディクトゥス、アニュスではメンスーラカノンのみによってできた楽曲も含まれています。

詳しくはおそらくムジカーザでのコンサートで解説があると思いますのでどうぞお楽しみに。

ヴェスプロ | カンヅメ

今日から3日間、コントラポントのヴェスプロのリハーサルです。

今日は初めての器楽との合わせでした。


午後は器楽のみの合わせ。


夜は歌もまじえて↓


躍動感( ゚д゚)↓


金管カッコヨ!

 


さてこれは何のリハでしょう?↓

今日はコルネットがいませんでしたが、明日からはさらに豪華な響きになります。

カテドラルの7秒の残業を想像しながらのリハーサルでしたが、なかなか想像し辛く、グレゴリオ聖歌なんかは特に難しさを感じました。

リハーサルから響きのあるところでやりたいのは山々ですが、なかなか日本では難しいです。というかカテドラル並みに残響のある練習会場って存在しないですよね。

PA入れてリバーブかけるしかないですね笑

いやー、楽しみです。カテドラル。

今回の演奏も録音するそうで、ゲネプロから録り始めるので2年前同様2回本番(やるようなもの)コースですが、2回楽しめると思ってがんばります笑


演奏曲

クラウディオ・モンテヴェルディ 聖母の夕べの祈り

Claudio Monteverdi (1567-1643), Vespro della Beata Vergine

演奏

ソプラノ Soprani: 花井尚美  広瀬奈緒  染谷熱子  田村幸代
アルト alti: 金沢青児  輿石まりあ

テノール Tenori: 櫻田亮  富本泰成  櫻井元希  福島康晴

バス Bassi: 春日保人  松井永太郎
ヴァイオリン violini: 丹沢広樹  丸山韶

ヴィオローネ violone: 西澤央子

コルネット cornetti: 上野訓子  笠原雅仁  湊仁美

トロンボーン tromboni: 宮下宣子 大内邦靖 青木治夫

フルート、リコーダー flauti: 太田光子 前田りり子

リュート liuto: 金子浩

ハープ arpa doppia: 伊藤美恵

オルガン organo: 上尾直毅

指揮 direttore: 花井哲郎

チケット

指定席・一般 6,000円 自由席・一般 5,000円 学生 2,500円

指定席・2公演連続券 10,000円 (3月17日第23回定期公演と同時購入)

*学生券は、学生証を提示のうえお求め下さい

チケット取扱

東京古典楽器センター 03-3952-5515

主催

株式会社フォンス・フローリス

助成

文化芸術振興費補助金(トップレベルの舞台芸術創造事業)

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モンテヴェルディ→ジョスカン→イザーク

今日は午前中櫻田先生のレッスンで、ヴェスプロの一部をみていただきました。

レッスンでは、共演させていただいている曲をレッスンに持っていったのですが、そのこと自体が物凄く不思議な感じでした。

改めてこのプロジェクトに乗っけていただいていることの凄さを感じました。


午後はカペラのリハーサル。毎年恒例、海の日のコンサートに向けてのリハが今日からスタートしました。

非常に久しぶりのジョスカンのミサです。

こう、イザークばっかりやってて、久々にジョスカンをやると、ジョスカンっていいなって思いますね。

まさに天才の所業!って感じです。

アラミレで数年前に演奏した曲なので、馴染みもありますし、大変楽しみました笑

カペラの最新CDにも収録されていますので、こちらで予習されてからコンサートにいらっしゃるのもいいかもしれません。

http://www.cappellajp.com/album/

この時の録音からテキストが相当変わってるそうです。違いを楽しむのも面白いかもしれません。

この演奏会ではイザークのモテットも演奏します。

“Virgo prudentissima”

そう、今FF古楽道場と計歌会で練習している、Missa “Virgo prudentissima”に用いられているグレゴリオ聖歌のモテットです。

6声の作品ですが、冒頭非常に長大な2声のソプラノのデュエットが印象的な作品です。

しかもこの長大なデュエットのあとにtuttiになるかと思いきや、さらに男声のデュエットが続きます。

今日リハーサルしたのはその前半部分だけでしたが、すでに十二分に壮大でした。

Gigantisch!!!って感じです。

イザークイヤーの一環としても、ジョスカンの傑作聖母ミサを楽しむ機会としても、また最新CD発売記念としても必聴の演奏会です。


夜は計歌会道場の練習、今日はそのMissa “Virgo prudentissima”のサンクトゥスを練習しました。

こちらも声部は6声でこれまた大変壮大です。特にOsannaは傑作で、オクターブ跳躍を繰り返すバスの上で他声部がそれはそれは執拗に上行音型を繰り返し掛け合います。

バスの跳躍音型はリガトゥーラ(連結音符)で書かれ、見た目的にもかなり面白いことになっています↓笑


こういう顔文字ありますね。

若干これ↓に近いような気も…


左右が反対だった…

こちらのコンサートは11月23日です。

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