Salicus Kammerchor第3回定期演奏会終演

Salicus Kammerchor第3回定期演奏会終演

皆様ほんとにご無沙汰してしまってすみません。

実はサリクスの東京公演直前に風邪をひいてしまって、無理して演奏したがためにしばらく風邪をひきずっておりました。

ようやくここ数日普通に動けるまでになりましたが、また体重が3キロほど減ってしまいました笑

この1週間ほどはほんとに最低限の仕事をする以外はほとんど寝て過ごしました。

こんだけ寝てもまだ寝れるのかと自分でも呆れるほどよく寝ました。

寝て起きて将棋の動画見て寝て起きて将棋の動画見て、の日々でした。少しは将棋が上達したかもしれません笑


というわけで大変遅くなりましたが、Salicus Kammerchor第3回定期演奏会が終演いたしました。

ご来場くださった皆様、本当にありがとうございました。

今回の演奏会は大小様々なトラブルが起こりまくってなんかもう嗤うしかないってことがたくさんありました。

あまりにも理不尽な話やあまりにも情けない話ばかりなのでここには書かないことにします。

またこの半年くらいは自分の体調もかつてないほど悪く、メンバーやスタッフには本当に迷惑をかけました。

そういう訳で心も身体もズタボロのボロ雑巾の状態での演奏だったのですが、お客様の評判はなかなか良かったのでホッとしています。

特に、ソプラノ歌手の鈴木美登里先生がお越し下さって、お褒め下さったのは本当に嬉しかったです。(前日にティゲットの申し込みがあってかぶちゃんが発狂してました)

また第一回から聴いて下さっている方が、今まではバッハが飛び抜けて良かったが、今回はそれに他の曲が追いついてきて、サリクスのやろうとしていることがはっきりとしてきた、という感想を仰って下さって、(自分としてはあまり手応えはないものの)やはり続けていくとそれだけ積み重ねてこれたものがあったのかもなと思いました。

もちろんまだまだ良くなりますので、今後もどうぞ見守っていただければと思います。

(この写真結構気に入ってます。メンチを切る拓さんと西久保さん)


サリクスは来年5月、第4回定期演奏会でJesu, meine Freudeを演奏します。これはカンタータクラブで演奏委員長になって最初の定期演奏会で演奏した曲で、思い出深い曲です。

演奏時間も、内容もバッハのモテットの中では最大規模で、ラスボス的に最後にとっておいた作品です。

前半では、昨年のジョイントコンサートでも取り上げた、パレストリーナのミサ〈シネ・ノミネ〉全曲を、グレゴリオ聖歌の固有唱とともに、そしてバッハの親戚のモテットを何曲か演奏する予定です。

絶対面白いので是非ご注目ください。

それから今年10/18にはアンサンブル・サリクスの演奏会も行います。

アンサンブル・サリクスは、Salicus Kammerchorから生まれた声楽アンサンブルで、今回は男声5人の編成です。

この動画の4人+谷本くんです。

グレゴリオ聖歌を中心としたプログラムで、ポリフォニーも数曲、1人1声で演奏します。

また詳細が決まりましたらお知らせさせていただきますので、ご注目ください。

今の時点でわかっていることは、以下からご覧いただけます。

http://www.salicuskammerchor.com/concert


そして先週日曜日はバッハカンタータアンサンブルの本番でした。

今回アルトとバスのソリストをサリクスから紹介させていただいて、紹介した手前内心ドキドキしていましたが、二人ともしっかり務めてくれてこれも一安心しました。

この団体はオケも合唱もアマチュアで、バッハのカンタータを全曲演奏しようとしている猛者たちで、カンタータ全200曲中、もう120曲は超えていると思います。

毎年春と秋に演奏会をしているのですが、今度の秋の演奏会で、不肖私が指揮をさせていただくことになりました。

まだどうなるかわかりませんが、今のところマニフィカトの初稿をやることになっています。

オソロシーー!

こちらの演奏会は11月26日、神田キリスト教会です。

あ、ちなみに一番上の写真は、BKEのリハ会場横の神社です。他にこんなの撮れました↓


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Salicus Kammerchor主催 第3回ワークショップ終了

Salicus Kammerchor主催 第3回ワークショップ終了

Salicus Kammerchor主催ワークショップ第3回

グレゴリオ聖歌とルネサンス・ポリフォニー

〜古ネウマをポリフォニー演奏に生かす〜

一昨日ですが、無事終了いたしました。

3回目ということもあって内容も充実してきたのではないかなと自画自賛しております笑

過去2回はサリクスのレパートリーの柱、「グレゴリオ聖歌」「ルネサンス・ポリフォニー」「J. S. バッハの声楽作品」という3つのセクションに分けて、この約800年の歴史を6時間で辿るという物凄い企画だったのですが、今回は前半の二つ、「グレゴリオ聖歌」「ルネサンス・ポリフォニー」に的を絞った内容でした。


午前中は渡辺くんのセクション、「古ネウマでグレゴリオ聖歌を歌う」で、3時間かけて古ネウマをしっかり学びました。理屈はともかく、ネウマの見た目から受けるインスピレーションを大事に、書いてある通りに歌ってみるというアプローチで、それほど脳がパニックを起こさずに古ネウマに取り組めたのではないかなと思います。


午後は私の担当でゼンフルのモテットを、グレゴリオ聖歌の歌いまわしを生かすということで、午後もほとんどの時間を、ポリフォニーの中のひとつの旋律をいかに歌うかということにかなりの時間を費やしました。

結果10時から始まった講座でしたが、複数の声部で歌い始めたのは4時くらいだったでしょうか。お昼休みが1時間あったので、約5時間を単旋律を歌うということに費やしたことになります。

皆さんも学ぼうという意欲が素晴らしく、最後の通しではかなりちゃんとポリフォニーしてる実感が得られたのでゃないかと思います。

ここに最後の通しを貼っておきます。

ネウマのうねり、片鱗でも感じて頂けると嬉しいです。

この曲はサリクスの演奏会でも演奏します。こちらも是非是非お越しくださいませ。


終了後は打ち合わせと称して打ち上げをしてまいりました。

みんなおんなじTシャツ着て恥ずかしいですね笑

奇跡的に全員違う色を着てきました。

 

 

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Salicus Kammerchor第3回定期演奏会

『J. S. バッハのモテット全曲演奏シリーズvol. 3 〜詩編モテットと葬送モテット〜』

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メモリアルイヤー | イザーク&モンテヴェルディ

メモリアルイヤー | イザーク&モンテヴェルディ

今日はカペラで3月のモンテヴェルディ公演と、2/27のイザークの振替公演のリハでした。

「2人の共通点は?」

「せーの!」

「ゼクエンツ!!!」

はい。そうですね。2人とも大変なゼクエンツフェチです。

特に今回演奏する2曲のミサではその傾向が強いです。

イザークのミサ「カン・ジェ・オ・クール」モンテヴェルディ「イン・イッロ・テンポレ」

ゼクエンツの展覧会のような曲です。

しかしまぁほんとに2曲とも強烈に個性的です。


イザークはいつものメンバー8人と司祭役の渡辺研一郎の9人で演奏します。

以下のメンバーです。(今日は根岸さんはお休みでした)


いつも自分で写真を撮っているので自分が被写体になることがほぼないのですが、今日はかぶちゃんに撮ってもらいました。上手いなあさすが。

モンテヴェルディは6声なので、これに以下の3人が加わります。


(トミーの顔がいつにも増してデカく見えますが、遠近法です。念のため)

ただでさえ華やかなモンテヴェルディの音楽ですが、12人編成で更にきらびやかなサウンドとなっております。

アンセルモ、カテドラルと、どちらも非常ーーーーに素晴らしい音響の教会で演奏します。

今からとても楽しみです。



夜は古楽道場×計歌会で別のイザークのミサをリハーサルしました。

Missa”Virgo prudentissima ”

こちらは6声のミサです。今年はほんとにイザークいっぱい演奏します。カペラ2/27、サリクス4/22・27、アラミレ9/24、道場×計歌会11/23、それから古楽院でもイザークを取り上げます。

今までの人生の中でこんなにイザークばっかり演奏する年はなかったし、これからも多分こんな年はもう来ないでしょう。

何しろ没後500年ですから。

盛り上げていきますよー!これを機会にイザークの知名度をガッと上げていきましょう!

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Salicus Kammerchor第3回定期演奏会

『J. S. バッハのモテット全曲演奏シリーズvol. 3 〜詩編モテットと葬送モテット〜』

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Salicus Kammerchor主催第3回ワークショップ

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実家に帰

実家に帰

ってました。

大晦日に広島に到着して、近くの神社で年越ししました。


今年は酉年ということで、うちの鶏たちの写真をいっぱい撮りました。


うちには動物がいっぱいいるんですが、今年はポニーのラッキーによく遊んでもらいました。

脚を怪我してうちにタダで貰われてきたので、甘やかされて育って、ほんとに言う事聞かないどうしようもない暴れん坊です。

甘やかされて育ったかいあってか、脚もすっかり良くなったので、去年あたりから乗ってみよう!ということで乗ってみたのですが、去年は30秒しか乗れませんでした↓

https://www.facebook.com/genki.sakurai/videos/10200868730836691/

ところがなんということでしょう!今年は1時間位乗れました!おりこう!すごい進歩!↓

IMG_5056


うちにはラッキーより古株で、もううちに来て10年になるヤギがいます。モエちゃんです。

↓こうしてみると仲良さげですよね。

ところがうっかり柵がはずれて同じフィールドに立つやこういうことになります。↓

動画トリム

大晦日の格闘技イベントにどうでしょう。櫻井家最強生物決定戦!

これ、角を持ってるモエちゃんが強そうですが、ラッキーは角とか痛くないらしいです笑

ラッキーはじゃれてるだけなのですが、モエちゃんは結構本気です。

もうまあまあおばあちゃんですしね、、。


母は米を作ってます。ダルマガエル米と、合鴨米。

ダルマガエル米については以下のサイトで紹介されています。

絶滅危惧種のカエルと一緒に作った「ダルマガエル米」http://www.excite.co.jp/News/bit/E1481199289053.html


そして世羅というのは実は駅伝が強くて、男子は全国高校最多の9回優勝してるそうです。ということで道の駅にはこういう物がありました↓


さて、今日から仕事モードなのですが、早速サリクスから新企画です。

サリクスが発行しているメルマガで、サリクスメンバーの3人に記事を寄稿してもらいます。

3人にそれぞれの専門分野についての記事をお願いしました。面白いですよー。私自身とても楽しみです。

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​●執筆メンバー

渡辺研一郎
富本泰成
佐藤拓

そう、アンサンブルサリクスの面々です。

 

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●内容

渡辺研一郎
『月刊ネウマ講座』

第1回 ネウマに学ぶ

~五線譜以外の楽譜に触れること~

 第2回 ネウマを学ぶ①

~単純ネウマ・複合ネウマ~

第3回 ネウマを学ぶ②

~特殊ネウマ (装飾ネウマ)~

第4回 ネウマを学ぶ③

~融化ネウマ~

第5回 ネウマいろいろ

富本泰成
『今月のワンポイント発声講座〜ネウマ的に歌うために〜』

第1回 声の硬さを取ろう

〜タングトリル〜

第2回 息の流れをよくしよう

〜呼吸について〜

第3回 母音の響きをよくしよう

〜共鳴について〜

第4回 1つの母音で歌えるようになろう

〜レガートについて

第5回 歌詞もネウマ的に歌おう

〜しなやかな声で歌を歌うことについて〜

佐藤拓

『20世紀の宗教音楽 〜知られざる名曲をたずねて〜』

第1回 ドイツ 〜受難の系譜

第2回 北欧 〜伝承と革新の融合

第3回 南米 〜ビートの復権

第4回 ロシア 〜禁じられた祈り

第5回 日本 〜多宗教国家の諸相

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●配信スケジュール

渡辺研一郎『月刊ネウマ講座』

1月10日スタート、以降毎月10日

富本泰成『今月のワンポイント発声講座〜ネウマ的に歌うために〜』

1月20日スタート、以降毎月20日

佐藤拓『20世紀の宗教音楽 〜知られざる名曲をたずねて〜』

1月30日スタート、以降毎月30日(2月は28日)

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Heinrich Schütz “Musikalische Exequien” op. 7 III. Canticum Simeonis / Salicus Kammerchor

Ensemble Salicus : Gregorian chant from “Proprium in ascensione Domini” / “Ordinarium missae I”

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主宰団体Salicus Kammerchorホームページはコチラ

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イザークイヤー開幕に向けて

カペラのリハーサルが始まりました。

来年はイザークの没後500年のメモリアルイヤーで、世界各地でイザークフェスティバルが行われません。

行われるのは僕の心の中でだけです。

イザーク、好きなんですよねー。なぜか肌に合うんですよねー。

1月のカペラで演奏するミサは、イザークイヤーの開幕に相応しい素晴らしく奇想天外摩訶不思議出前迅速落書無用な曲です。

カペラは大体、初回のリハーサルで楽譜が配られて、初見大会が行われるのですが、これがあっし好きでがしてね。知らない音楽が楽譜からふわーっと溢れ出して、楽譜の謎を一つ一つ解きながら音にしていく、というのがえも言われぬ快感でありんす。

イザークって、職人気質で、言われた通りにちゃんと書いて、律儀できっちりしたイメージがありますが、意外とお茶目なところとか、いたずらっぽいところ、シュールなジワジワ系の味わいとかあったりします。

ミファーミファーミファミファーミファミファミファーみたいな、おいおいマジかよなんてシツコイんだ!とか

ゼクエンツといって同じ音形で順次上がっていったりするセクションをやたら長く続けたりして、あーっ恥ずかしい!とてつもなく恥ずかしい!恥ずかしいけどそれが気持ちいい!

という変態的な感覚をくすぐられる部分があったりします。

今回のミサはそんなイザークの面白さがここぞ、というところに現れていて、秀逸です。


例えば見た目で面白さが伝わるのは、


名付けて「ジッパーの音形」です。

img_4837

このように音符をくっつけて書くことを「リガトゥーラ」といいますが、リガトゥーラの元となったのは、グレゴリオ聖歌のネウマなんですね。

もしこれの元になったネウマを名前で呼ぶなら、「ポレクトゥスフレクススレスピヌスフレクススレスピヌスフレクススレスピヌス」ということになるのでしょう。最っ高に面白いですよね!

(この面白さがわかりたい方は、是非フォンスフローリス古楽院のグレゴリオ聖歌入門を受講下さい。詳細はコチラ

続きまして、


二度上がって四度下がる、を4回繰り返した末にオクターブ跳躍してロンガで順次進行!おもろい。


溢れ出す「谷」感。


あとこのミサにはカノンが沢山あります。カノンというのは現代ではカエルの歌みたいな、追いかけっこのことを言いますが、もともとは、演奏に際しての但し書き、あるいはモットーのようなものでした。

img_4833

例えばこれは”fuga in diapente pausando unum tempus”「五度下で、1テンプス(1ブレヴィス)休んでフーガ(追いかけること)せよ」


これは”fuga in diatesseront pausando unum tempus”「四度下で、1テンプス(1ブレヴィス分)休んでフーガ(追いかけること)せよ」


そしてこれは、”Qui me barritonare cupit in decimis intonabit”「10度の音程でバリトナーレすること」とでも訳すんでしょうか。ソプラノの10度下で、ずーっと平行でバスが歌います。これ、このミサのいっとう最後の部分、第2アーニュスです。これでこのミサおしまいです。

最早パンクですね、反骨精神すら感じます。

4度、5度のカノンはよく見ますが、10度で平行せよ、というのは初めて見ました。

オモロイやないか。イザークさん。

このミサの他に、イザークの代表作、コラーリス・コンスタンティヌスより固有唱を歌い、そこにない固有唱(GradualeとOffertorium)をグレゴリオ聖歌で歌います。そして最後に、モテットを1曲歌う予定です。

いやー楽しみですねーイザークイヤー!


演奏会詳細はコチラ

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Heinrich Schütz “Musikalische Exequien” op. 7 III. Canticum Simeonis / Salicus Kammerchor

Ensemble Salicus : Gregorian chant from “Proprium in ascensione Domini” / “Ordinarium missae I”

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