秋になれば

秋になれば

木の葉こ落ちて
どじょっこだの ふなっこだの
船っこ来たなと思うべな


秋ですね。

今日妻は広島から来た友達とミニーマウス風赤白水玉模様のスカート(友人作)をはいてディズニーランドに行きました。5時起きで。

楽しそうで大変良いですねえ。

温かい眼差しで送り出しました。笑


9月末はサポート会員募集で、10月はEnsemble Salicusレクチャーコンサートで忙しくしておりましたが、秋といえばもう一つ、そう助成金のシーズンなんですね。

未だ一円ももらえておりませんが、今年も不屈の精神で申請を出します!

それで助成金を出すのに過去の実績というのをまとめていたのですが、これがなかなか感慨深い・・・。

2015度(助成金は年度区切っているため私たちの設けているシーズンとはずれています。これがまたややこしい笑)は第1回定期演奏会のみで赤字、サポート会員募集を開始。

2016年度は第2回定期演奏会とジョイントコンサートもやってしまったためかなりの赤字、しかしサポート会員さまの応援のお陰で年度としては赤字回避。

2017年度つまり今年は第3回定期演奏会とEnsemble Salicusですが、なんと先日のEnsemble Salicusの演奏会がサリクス史上初の黒字を叩き出した為、その分録音準備金に回せそう。

3年で、赤字→トントン→黒字となりました。皆様のおかげです。本当に感謝感激でございます。

サポート会員収入も2015年529,000円→2016年610,000円→2017年816,000円と本当に順調に増えていっています。ありがたい限りです。

もちろんまだこれだけで録音が出来るわけではないのですが、来年度と再来年度の助成金が取れればかなり可能性は高くなります。おそらくそれだけで録音経費まかなえます。

なので今年は是が非でも助成金獲得したいところなのです・・・。

もちろん取らぬ狸のなんとやらですので、取れなかった場合ももちろん考えなくてはなりません。その場合は録音のためのクラウドファンディングをやることになります。

ともあれ、皆様のお力添えのお陰で徐々にSalicus Kammerchorの活動が軌道に乗りつつあります。本当に有難うございます!


さて、秋といえば普通に演奏会シーズンでもありますね。

私も例に漏れずいろいろやります。


その1

旧閑谷学校ライトアップイベント

シグナス・ヴォーカル・オクテット ミニコンサート

日時:11月4日(土)18:30

会場:旧閑谷学校(岡山県)国宝の講堂前

詳細リンク:https://goo.gl/hKDyXq

うわ。

これもう来週なのか!笑

準備しないと!

シグナスは来年春あたり2ndアルバムが出ます。

現代北欧の作品を集めたアルバムです。

買ってねー。


その2

NHK交響楽団 第1871回 定期公演 Cプログラム
プロコフィエフ(スタセヴィチ編)
オラトリオ「イワン雷帝」作品116

 日時:11月17日(金) 19時開演

     11月18日(土)15時開演
会場:NHKホール 

詳細リンク:

http://www.nhkso.or.jp/concert/concert_detail.php?id=691

ジャパンユースクワイヤの先輩 にお誘いいただいて、東京混声合唱団のエキストラとして初めて乗らせて頂きます。
芸大時代何故か2年も履修していたロシア語がようやく役に立つ時が来ました。(今までほぼ役に立ってない、なんでとったんだか・・・)

 ところがですね、楽譜が届いてびっくり。

 こういう状態なんですね。これ貸し譜なのですが、前の方の書込みが入ってるわけです。カタカナで頑張ってる!

上から、ロシア語で1番2番、カタカナで1番2番、英語で(!)1番2番とあるのですが、ロシア語の原語が印刷潰れちゃって見にくいのでその下に自分で大きく書き直したものが一番下です。

貸し譜じゃなければ英語を修正ペンで全消ししてそこに自分で大きくペンで書き込むのですが貸し譜なので書込みは鉛筆のみ。

そして次の人が必要かもしれないから前の人が書いたカタカナも消すのが忍びないためそのまま。

結果上のような大混乱に笑。段が変わるたびに目が泳ぐ泳ぐ!!笑

幸いもともと映画音楽ということもあってそれほど曲として難しくないしそれほど分量もないのでなんとかなりそうです。


その3

計歌会&FF古楽道場 合同発表会
イザークのミサ《いとも聡明なおとめ》

 

日時:
2017年11月23日(木祝)16:00開演(15:30開場)

会場:
大森福興教会

曲目:
グレゴリオ聖歌 聖母被昇天のミサ固有唱
Gregorian chant, Proprium missae de Assumptione Beatae Mariae Virginis

ハインリヒ・イザーク ミサ《いとも聡明なおとめ》
Heinrich Isaac (1450/55?-1517), Missa Virgo prudentissima

詳細リンク:https://www.facebook.com/events/1702450366474237

器楽のそうそうたるメンバーが歌います!それだけでも面白い!

そして入場無料です!おトク!でもカンパしてね!

私はこれでイザークイヤー今年、イザーク歌い納めです。6声のすんばらしいミサです。おすすめです!


その4

バッハカンタータアンサンブル第44回演奏会

 

日時:11月26日(日)

会場:神田キリスト教会

曲目:

J. S. バッハ

カンタータ第98番・第190番

マニフィカト(初稿)BWV243a

詳細リンク:

http://bachkantate.web.fc2.com/nr44.html

花井先生の代打で振らせていただくことになりました。

オケも合唱もアマチュアでカンタータ全曲演奏を遂行中の気合いの入った団体です。

マニフィカト手強いですが頑張ってます!

満員になる可能性があるので、チケットはお早めに!


11月までの演奏会をご紹介させていただきました。

我ながらバラエティーに富んでいるな。うむ。

また詳しくは追ってご紹介させていただこうと思いますが、皆様芸術の秋、演奏会へどうぞ足をお運びください!

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Salicus Kammerchor

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公演情報

次回公演は2018年5月の第4回定期演奏会です!

http://www.salicuskammerchor.com/concert

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DVD発売中!

第2回定期演奏会のDVDをウェブ販売しております!

http://www.salicuskammerchor.com/goods

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サリクス通信に古楽演奏家 花井哲郎とヴォイスパフォーマー 徳久ウィリアムが登場!

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櫻井元希へのお仕事のご依頼、チケットのお求め等は以下のフォームよりお気軽にお問い合わせください。

リハまみれ

リハまみれ

このところリハが立て込んでおりまして、こちらの更新をご無沙汰してしまいました。

主にカペラとヴォクスマーナのリハです。この団体は両団体とも今年20周年。ほんと凄いです。

ヴォーカル・アンサンブル カペラ ホームページhttp://www.cappellajp.com/

ヴォクスマーナ ホームページhttp://vox-humana.wixsite.com/vox-humana


上の写真は、京浜東北線で朝ヴォクスマーナに向かう途中、ちょうど荒川の上で電車が止まっちゃったんですが、あまりに水面が美しかったので人目をはばからず撮りました。

怪我の功名です。


先週金曜はカンタータクラブに久しぶりに伺ってみると、演奏委員長も副演奏委員長も不在ということで、そういうことであればと、2年ぶりにカンタータクラブを指導させていただきました。

何が驚いたかって弦の人数。私がいた頃はリハにパートが揃っていればいい方で、各パート複数人揃っているのは本番だけ、みたいな状況でしたが、この日はファースト4人セカンド4人ヴィオラ3人とかそのくらいいました。ちゃんと数えてなかったから大体ですごめんなさい。

コンバスも3人いて、流石に3人同時に弾くことはなかったけど笑、交代で弾いてました。なんてこと笑

今カンタータクラブのグループラインは120人登録されてるそうです。空前絶後とはこのこと!去年の倍くらいいるん違います?

彼らの次の本番は8月12日の日光真光教会での演奏です。どうぞ応援よろしくお願いいたします。


土曜の午後はフォンスフローリス古楽院の講座でした。4回目でだんだんみなさんも計量記譜法に慣れてきたようです。日本で計量記譜を学べるところはそんなに多くないので、この講座はおすすめです。

こういう楽譜(クワイヤブックといいます)で歌います(この楽譜はアラミレで歌うミサですが)。


土曜の夜は師匠ことライプニツレコードの新村氏宅へ伺い、諸々の悪巧みをしました。拓さんも一緒に行ったので、やることが山のようにあったのに焼肉にも行ったので、結局幾つか仕事を積み残してしまいました。

が、この日作った動画は先日公開出来ましたので、よろしければご覧ください。

そしてちなみにこの曲をリハーサルしているときの模様がVR動画で公開されています。こちらも面白いのでご覧下さい。


日曜午後はバッハカンタータアンサンブルのリハでした。

この度の演奏会のためのリハとしては初めてのオケのリハーサルもやりました。4時間のリハ時間中前半2時間オケで後半2時間合唱だったのですが、オケも合唱もアマチュアで、それぞれにアシスタントがいて、何回かは合同でリハが必要で、それぞれのリハ内容ということまで考えるとなかなか複雑です。

こちらは11月26日の本番に向けてリハを積んでいっています。

よく考えたら計道会の本番は23日・・・結構大変だな・・ふふふ。

この日の夜は櫻田亮先生宅へレッスンに伺いました。先生お忙しくて日曜の夜にまでレッスンを入れなければならないなんて大変・・・。今回からマタイのエヴァンゲリストをみていただくことになりました。いつか歌わせて頂ける日がくるでしょうか。


月曜はヴォクスマーナ→カペラ→計道会でした。最近こういうパターンの日が多いです。先週の月曜もこのパターンでした。

ヴォクスマーナはもともと9時からリハをする珍しい団体(だいたい午前は10時始まりが多いでしょうか)なのですが、今回は特に午前のリハが多く、満員電車に揉まれることが増えました。

「時差ビズ」やっているそうですが、どうでしょうか?あんまり実感なかったです。12日の朝は少し少なかったかな。13日の朝とかは電車遅れていたのでめちゃ混んでましたね。

「時差ビズ」ホームページhttps://jisa-biz.tokyo/

↑立派なホームページだあ。お金かかってる。

ともあれほんと満員電車はたったひとりでも車両に人が少ないだけでもありがたいので、効果があるのであれば続けてほしいです。そろそろデータ公表されないのかな。

ヴォクスマーナですが、今回も演奏曲目は4曲、そのうち2曲は新作初演です。

第38回定期演奏会

2017年7月20日(木)19:00開演
東京文化会館小ホール

一般3,000円(当日3,500円)、大学生1,500円、高校生以下1,000円

近藤 譲(b.1947)/ 嗟嘆(といき)(委嘱新作・初演)  詩:ステファンヌ・マラルメ 訳:上田敏
大胡 恵(b.1979)/ ずっと月がキレイ (委嘱新作・初演)
山根明季子(b.1982)/ 水玉コレクションNo.15 (2012委嘱作品・再演)
横島 浩(b.1961)/ Interval Ⅱ「泣いてみたくなった ~“I felt like crying”」(2013委嘱作品・再演)
伊左治直(b.1968)/ 或る日の手紙(2013・アンコールピース7委嘱作品・再演)  詩:新美桂子

事情により私がヴォクスマーナに参加するのは今回で最後にことが濃厚なので、是非聞きに来ていただきたいです。

今回の曲の中では特に近藤譲さんの作品が個人的にツボです。めっちゃくちゃ難しいですが、これぞ近藤譲、近藤譲にしか書けない音、近藤譲ワールド炸裂してます。

前回歌わせていただいた薔薇の下のモテット同様構造ははっきりとしているし、ポリテキスト出ない分薔薇の下のモテット以上にシンプルで聴きやすいですが、演奏はめちゃめちゃシビアです。単純に音程が非常に難しい。自分の出す音で他のパートと半音でぶつかってない音を探すほうが難しいのではないかと思います。そのくらい四六時中どこかのパートと半音でせめぎ合っています。

間違いなく、ここでしか聴けない音、をお聞かせできます。


そしてカペラはジョスカンの聖母ミサとイザークのモテット。

両方共超ド級の名曲です。

ジョスカンのミサといえば(なぜか)パンジェリングワが代表作のように言われていますが、私個人としてはこの聖母ミサがジョスカンのミサの最高峰じゃないかなと思います。

宣伝をする時に、聞き所をお知らせするのは大事なことだと思いますが、この曲、聞き所は全部です笑。端から端まで凄い。素晴らしい。

ですがそれだと流石に手を抜いたっぽいので笑、特にクリステとグロリアのアーメンとオザンナを推しておきましょうか。

クリステは、もとの聖母ミサのグレゴリオ聖歌がこうなってるんですね。(クレフ消えちゃった。一番上の線にハ音記号です。)

なんというか、これほぼそのままなんです。この旋律を使ってバスとテノールが長大なカノンのデュエットをして、それと全く同じことをソプラノとアルトがデュエットして、それで最後申し訳程度に4声揃っておしまい。

ただこれだけ、申し訳ないけど現代的な意味での面白さは皆無です。展開とか、発展とか、そういうの一切ない。あるのは謙虚で瞑想的な祈りのみです。

現代の音楽愛好家がこれを聞くと、もはやこれは音楽なのだろうか、と判断に困るくらいのしろものです。でもそういう価値観じゃないんです。我々の音楽的価値観をぶっ壊してくれる、そんな凄い曲です。

あとの2つ、グロリアのアーメンとオザンナは、似た理由で凄いです。これはもうなんというか、カオス?各パートが一見拍もなにも無茶苦茶に歌っているように見えてすんでのところで音楽が成立している。物凄い危うさと緊張の中にどぎつい美しさがギラギラしてる。これはもう興奮の坩堝です。こっちのほうが私たちにはわかりやすく凄いです。

洗濯機が左右全くランダムに回っていて、かき回されている洗濯物の気持ちになります。今日はお洗濯日和ですね。。

そして最後に演奏する6声のイザークのモテット、これも当時からめちゃ有名だったそうで、超名曲です。6声といいながら演奏時間の3分の1くらいはデュエットです。

アカペラのデュエットって、歌ってみればわかりますが物凄い痺れます。ポリフォニーの最小単位で、もうなんというか髪の毛一本の隙間もないくらい繊細なんです。説明が難しすぎるのでもう聴きに来て!笑

あ、そうジョスカンの聖母ミサの第2アニュスもデュエットです。こちらは1曲まるごとデュエットです。長いです。血糖値上げていかないと脳内のエネルギーが切れた瞬間オシマイです。

こちらはそのリハーサルの模様。なぜこんな手の形になっているのか、えー、理由は不明です。(これかぶちゃんがとってくれたのですが、よく見たら右下にスノウの文字、なぜ?笑)

そうそう、これ私にとって結構大ニュースなんですが、私がカペラに入って初めて参加したCDが(ようやく←それは言わないお約束)発売になります!

この演奏会で先行発売になりますのでこちらも是非!

カペラ 結成20周年記念演奏会1 ジョスカン・デ・プレ 聖母のミサ

2017年
7月16日(日) 午後5時 カトリック由比ガ浜教会
7月18日(火) 午後7時15分 カトリック関口教会・東京カテドラル

 

グレゴリオ聖歌 Gregorian chant
 聖母被昇天のミサ固有唱
 Proprium missae de Assumptione Beatae Mariae Virginis

ジョスカン・デ・プレ Josquin des Prez (1450/55?-1521)
 ミサ《デ・ベアータ・ヴィルジネ》(聖母ミサ) Missa De beata virgine 
  「思い起こしてください、おとめである御母よ」 “Recordare, virgo mater”
  「めでたし いとも聖なるおとめ」 “Ave virgo sanctissima” 
 
ハインリヒ・イザーク Heinrich Isaac (ca. 1450/55-1517)
 「いとも聡明なおとめ」 “Virgo prudentissima”

superius: 花井尚美 安邨尚美 鏑木綾 田村幸代
contratenor/tenor: 望月裕央 及川豊 根岸一郎 富本泰成 渡辺研一郎
bassus: 櫻井元希 花井哲郎(Maestro di Cappella=音楽監督)

7月16日
前売:一般4,000円 ペア7,400円
当日:一般4,500円
学生:2,500円

7月18日
前売:一般4,500円 ペア8,400円
当日:一般5,000円
学生:2,500円


えー長くなってしまったので、今回はこれくらいにしておきます。

火曜は八咫烏のリハもあったりしたのですが、またいずれ書きます。

 

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Salicus Kammerchor

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公演情報更新しました!

次回公演は10月18日、Ensemble Salicusのデビューコンサートです!

http://www.salicuskammerchor.com/concert

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DVD発売中!

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イザーク | 鼻血

イザーク | 鼻血

イザークに鼻血が出そうな話です。

この時点でキモッと思った方は今すぐブラウザの戻るボタンをクリック!!


今年はイザーク没後500年ということで、私はミサを4曲演奏するのですが、そのうちの1曲はMissa “Virgo Prudentissima”という6声のミサです。

FF古楽道場と計歌会という2つのグループが合同で11/23に演奏します。

今日はそのクレドの譜読みをしたのですが、これがモウ。鼻血。ただの鼻血。

もう最高、エグい、かっちょいい、渋い、痺れる。

歌詞つけずに音だけ鳴らしただけでこれですからね、もう言葉付けた日にゃあ失禁もんですよ。

もうなんなんでしょう。スキ。

巡り合わせに感謝、というか、自分が生きてるうちにたまたまイザーク没後500年のメモリアルイヤーがなければ歌わなかったかもしれないし、ほんとありがたいです。

こんないい曲歌っちゃっていいのかしら?!ってくらいいい曲です。

もうなんなのかしら。スキ。

先日カペラで演奏したミサ カン・ジェ・オ・クールで出てきた大ゼクエンツ祭り、のような派手さはありませんが、そこかしこにイザーク節が効かせられた重厚で神秘的な作品です。


イザークの作品をいくつか演奏していると、共通点というか、さっきも言ったようなイザーク節とはなるたるか、というのがわかってきて嬉しいです。

こういう音形好きだよなーとか、このパートの組み合わせよくあるな、とかこの歌詞の時は前もこんな感じだったな、とか。

以下はカンジェオクールの時にご紹介したジッパーリガトゥーラ(造語)です。


これを知っていると、下のような楽譜を見るとニヤッとします。こちらはVirgo prudentissimaです。


また以下はカンジェオクールの時にコントラテノールに出てきたフレーズです。ジェットコースターみたい。


そしてこちらはVirgo prudentissima

イザークキターーーー!って感じしますよね笑

加線2本ってあんまり見たことないかも、いや、初めて見たかも?

でも確かにこの音形の途中にクレフ変えられたらイラっとくるかもしれませんね笑

あーーー今日は我ながらキモい記事を書いた。

最後までお付き合いくださりありがとうございました。


イザークは直近ではサリクスの演奏会で取り上げます。

昨年の今頃、東京都美術館でカペラが演奏したQuis dabit capiti meoです。

ロレンツォ・ディ・メディチの死を悼む哀悼歌なのですが、これも、ほんとに、うん、人が死んだんだな、って思わせる物凄く説得力のある歌です。

今回は男声のみで演奏します。

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Salicus Kammerchor第3回定期演奏会

『J. S. バッハのモテット全曲演奏シリーズvol. 3 〜詩編モテットと葬送モテット〜』

チケット発売中!

http://www.salicuskammerchor.com/concert

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Salicus Kammerchor主催第3回ワークショップ

参加者募集中!

http://www.salicuskammerchor.com/workshop

ご好評いただいておりますサリクスのワークショップです。毎回早い段階で応募上限に達しております。

お申込みはどうぞお早めにお願いいたします。

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イザークとモンテヴェルディ

イザークとモンテヴェルディ

今日は3月のカペラのリハと、夜は道場+計歌会のレッスンでした。


カペラは3月にコントラポントの公演に友情出演(?)する予定で、モンテヴェルディのミサIn illo temporeを演奏します。

このミサは有名なヴェスプロと同じ楽譜集に含まれ、新技法のヴェスプロに対して、旧技法のミサとして対置された作品です。

曲は先日までリハーサルしていたイザークのミサに匹敵、あるいはそれを超えるほどゼクエンツが多いです。

祭りです。もう、ゼクエンツの。

イザークから100年後の作曲家だけあって、そのゼクエンツにひと工夫もふた工夫もあって、時代の流れを感じます。

しかも6声なのでより技法としては複雑です。

いやーそれにしてもゼクエンツだらけ。そして回数が多い!

ゼクエンツって構造的にいくらでも繰り返せるんですが、大体3-4回もやればいい方で、5回あると多いなぁって思うし、バッハなんかは2回とかでやめちゃったりして、潔いなぁなんて思ったり。

で、モンテヴェルディはコレです↓


赤で括弧したところがゼクエンツの部分です。練習番号20番のところから、それぞれ4回、3回、6回、4回、とここだけで4種類のゼクエンツが現れます。

まああああシツコイ!こんなにシツコイ人いるかしら!っていうくらいシツコイです。

このシツコさによって、expecto「待ち望む」を表現てるんですね。待ち焦がれてる感が物凄いです。

今までイザークを練習していたので、技法の新しさが目立ちます。

特にモンテヴェルディは和声的にビックリするくらいモダンで、ドミソで終止したあとにミソ♯シで始まったりします。ウォーマジか!なにこの斬新さ!ってなります。一瞬なんの和音が鳴ったのかわからないくらい斬新です。

「最近の若いものの考えることときたら、、」

などと当時の先輩音楽家は思ったでしょうか笑

モンテヴェルディ生誕450年記念演奏会1〜ルネサンス対位法の集大成のミサ曲と初期イタリア・バロックの器楽作品が大聖堂に織りなす幽玄なる音世界!
2017年3月17日(金) 午後7時15分 東京カテドラル関口教会聖マリア大聖堂

クラウディオ・モンテヴェルディ Claudio Monteverdi (1567-1643)
ミサ《イン・イロ・テンポレ》 Missa In illo tempore
ジョヴァンニ・ガブリエリ、ダリオ・カステッロ、ジョヴァンニ・ピッキらの器楽作品
Giovanni Gabrielli (1554/1557?-1612?, Dario Castello (d.1630?), Giovanni Picchi (1571/2-1643), Instrumental works

古楽アンサンブル コントラポント 器楽アンサンブル
ヴァイオリン violone:丹沢広樹 コルネット cornetto:上野訓子
ドゥルチアン dulciana:鈴木禎 リュート liuto:金子浩 オルガン organo:花井哲郎


夜は古楽道場と計歌会合同のレッスンでした。

この2つの団体は昨年まではそれぞれ別の勉強会として、ジョスカンとマショーをやってきました。

今年は合同でイザークの6声のミサを演奏します。

Missa “Virgo prudentissima”

このミサも凄いです。面白い!

メンスーラが複雑で変化に富んでいて、特に私の歌っているVagansというパートはスレスレのところを綱渡りするようなスリリングさで、時々限界を迎えて派手に他のパートと半音でぶつかったりして超楽しいです。

結構な時間「レファファ♯ラ」っていう現代の音楽用語で言うドゥアモルみたいな和音が鳴るんです。

それはそれは緊張感高いです。

こちらは1年間かけてじっくり学び、11月に本番が予定されています。


(写真)私の歌うパートVagansというパート名が書かれています↑

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演奏動画公開中!

Heinrich Schütz “Musikalische Exequien” op. 7 III. Canticum Simeonis / Salicus Kammerchor

Ensemble Salicus : Gregorian chant from “Proprium in ascensione Domini” / “Ordinarium missae I”

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主宰団体Salicus Kammerchorホームページはコチラ

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2016年歌い納め| 来年の演奏会

2016年歌い納め| 来年の演奏会

昨日は2016年の歌い納め、カペラのリハのあと、計歌会のレッスン+忘年会でした。

計歌会は、「計量記譜で歌う会」の略なのだと思うのですが、すでに音楽界でご活躍の大先輩方が、花井先生のもとに集って計量記譜を学ぶという活動をされています。

私は今年から参加させていただいていて、今年はマショーのLe Remede de Fortuneという音楽付きの物語を勉強しました。

来年は古楽道場の方と合同で、11月の本番を目指してイザークのミサを学んでいく予定になっています。


さて演奏会が同じ時期に重なると、ぶっちゃけなかなか宣伝が難しく、どうしても偏りが出てしまうのですが、今回はそこのところを埋めるべく、来年1月の3つの演奏会(合計5公演、、)の宣伝をさせてください。

そして更にぶっちゃけちゃうと、やっぱり僕が宣伝すると、古楽系の演奏会チケットしか売れないんですよね笑

でもヴォクスマーナにはサリクスメンバーが4人、八咫烏には7人いるんですよね笑

やっぱり同じ人が歌ってても、ジャンルの違いは大きいのですね・・・涙。


その1

ヴォーカル・アンサンブル カペラ

イザーク没後500年記念 ミサ《私は心に(カン・ジェ・オ・クール)》

●1月8日(日) 午後4時

@カトリック由比ガ浜教会

●1月9日(月・祝) 午後4時

@日本聖公会 聖パウロ教会

●1月12日(木) 午後7時(櫻井はこの公演には出演いたしません)

@ウェスレアン・ホーリネス教団淀橋教会小原記念聖堂

詳細

最近リハが多いので、めっちゃ宣伝してますね。ほんとイザーク超面白いので是非聴いてほしいです。カペラの場合大体いつもそうなのですが、おいそれと聴けない曲を、おいそれと聴けない演奏で聴けます。

是非!

この公演に関する過去のブログ記事

イザークイヤー開幕に向けて

イザークとジョスカン

年末年始の演奏会!

八咫烏→カペラ

HPレイアウト変更しました→カペラ


その2

第36回定期演奏会
(創団20周年シリーズVol.2 伊左治直アンコールピース1ダース記念全曲演奏会)

2017年1月12日(木)19:00開演

@豊洲文化センターホール

詳細

この演奏会については秋に沢山記事を書きました。

伊左治さんの書かれる曲はほとんど調性音楽ですが、ほんと、稀有な、ぬるくない調性音楽です。キレてます。

以下の記事も是非参考になさってください。

ボイトレ、ヴォクスマーナ、アガリアム

アンコール→サリクス

ヴォクスマーナ | 入野義朗、伊左治直個展→カペラ | ビクトリア

ヴォクスマーナ→MV撮影

ヴォクスマーナ ホールリハ

年末年始の演奏会!


その3

男声アンサンブル 八咫烏 2nd concert


●1月14日(土)19:15開演

@台東区生涯学習センター ミレニアムホール 詳細

●1月15日(日)19:00開演

@千葉市生涯学習センター ホール 詳細

さて最後は八咫烏です。イチオシの男声アンサンブルです!

この団体の成長のスピードはホントに舌を巻きます。

まさかこんなスピードでこんなとこまで来れるとは思いませんでした。

トミーさまさまです!ほんとすごい!

八咫烏についても記事をいくつか書いてます。

御来光風

八咫烏2ndコンサート!

年末年始の演奏会!

八咫烏→カペラ

東京公演は順調にチケットが売れております。

ただ千葉公演はちょっぴりピンチです。

千葉は生涯学習センターのホールです。5月にサリクスの第2回定期演奏会を行ったホールで、この規模のアンサンブルを聴くには最適です!

ちょっと遠いですが、ぜひこの機会にお出かけください!

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演奏動画公開中!

Heinrich Schütz “Musikalische Exequien” op. 7 III. Canticum Simeonis / Salicus Kammerchor

Ensemble Salicus : Gregorian chant from “Proprium in ascensione Domini” / “Ordinarium missae I”

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主宰団体Salicus Kammerchorホームページはコチラ

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