ラ・リューイヤーの締めくくり

ラ・リューイヤーの締めくくり

暑かったり寒かったり相変わらずわけわからん天気ですね。

私は今日まで何らかの形で花井先生と6日連続会っていてなんだかこそばゆいです笑

1日はcoclicoという茨城の花井先生指導のアンサンブルのリハーサルで水戸まで行ってきました。

この日は午後まで新宿で小林道夫先生のアカデミーでスタッフをしていたので結構な大移動でした。

コクリコは発表会2月10日の方でラ・リューのモテットを歌います。

2日は午前中アカデミー2日目のスタッフをしたあと古楽院でした。私は今年ルネサンス音楽入門の講座を担当しています。この講座は発表会2月11日の方でモテットを歌います。

3日はバッハカンタータアンサンブルのリハーサルで本八幡へ。船堀に引っ越したので本八幡まで各停でも10分で着きます笑。近い!バッハは今5月12日の演奏会(花井先生指揮)に向けてリハーサルをしています。秋にはまた私が指揮させてもらえることになりましたのでこれもまた楽しみです。

4日は計量記譜講座と計道会のレッスン。計量記譜講座は来期は火曜の午前になります。なかなか一般の方には難しい時間帯ですが、計量記譜の読み方をじっくり腰を落として学べる機会ですのでおすすめです。

計道会というのは、計歌会とFF古楽道場の合同チームで、3月10日に発表会をします。フルートやチェンバロ等の実力者が、なんと歌います!なかなか聴くことのできないその歌声!

https://www.facebook.com/events/332045097415502/

そして5日6日はカペラのリハーサル、今回は夏山美加恵さんと初めてご一緒します。昨日二人で祐天寺のキーマカレーをいただきましたが、広島の話、オランダの話、発声と音楽の話と沢山お話させていただけて嬉しかったです。

ということで1-6日まで2月に入ってから6日連続花井先生と一緒でした笑


さて、直近のフォンス・フローリス発表会についてです。

今回多くのグループが、昨年没後500年のメモリアルイヤーであった、ピエール・ド・ラリューを演奏します。

ラリューイヤーの締めくくりですね。ほんとに面白かった。

ということでツイッターで下記のようなアンケートをやってみたのですが、今の所圧倒的に3番目の選択肢を選ばれた方が多いです笑


何言ってんのかわかんない方はコチラをクリーック!

さて発表会についてですが、昨年までは古楽院もアンサンブルグループも1日で全部やっていました。演奏時間がマタイ超えの様相を呈してきましたため今年は2日にわけての発表会となります。


1日目はアンサンブルグループの発表会。

東京、大阪、長野、名古屋、茨城から花井先生指導のグループが集まりまるで古楽甲子園!

2020年は古楽オリンピック(謎)の年ですが、今年は古楽甲子園もあるんですねええ(しみじみ)

総勢80人くらいになるそうです。

第1部は4グループで手分けしてミサを全部。第2部はモテットのアラカルトです。

私は第2部に出場、アラミレでオケゲムを歌い、コクリコにも代打で出場させていただきます。

コクリコは(白)ラリューのモテットを歌います。


2日目は古楽院の発表会。こちらはなんと4部構成!

第1部はモテットアラカルト、第2部は晩課、第3部はミサ(前半)、そして最後にヴォーカル・アンサンブル カペラによる特別演奏としてミサの後半です。

私は第1部のルネサンス音楽入門の講座の皆さんと(黒)ラリューのモテットを歌い、最後のヴォーカル・アンサンブル カペラのセクションでは(白)ラリューのミサ「アヴェ・マリア」の後半と、(黒)ラリューのSalve Regina Iを演奏します。

この黒サルヴェが本当にすごい曲で、ほんと黒中の黒、真っ黒ラリューです。

これなんですけど、これつまり4声の曲なんですが、4声全てのパートがこの同じ楽譜を見ながら歌います。ようは4声のカノンです。

Discantusが最初にaの音で歌い始めたら4拍あとにAltusがdの音で歌い始めます、Tenorは16拍あとにDiscantusのオクターブ下のA音から、Bassusは20拍あとにAltusのオクターブ下のDから歌いなさいということなんですね。

それだけなら意外と大丈夫そうな気がしてくるんですが、実は話はそう単純ではありません。この時代の音楽では時々、書いてある音をそのまま歌うのではなく、前後関係や同時になっている音との関係を聞きながら適宜#や♭をつけて歌う「ムジカ・フィクタ」というものがあるのですが、これが4声全てに起こるわけですね。だから同じ楽譜を見ているんですが、このフィクタがそれぞれのパートによって異なるためもう脳味噌沸騰膨張爆発です。で間違えないように書き込んでいくわけですが、みんなクワイヤブックで同じ楽譜を見ながら歌っているので、その書き込みが誰に対する書き込みなのか瞬時に判断できなくてクラーッシュ!ってことがもうしょっちゅう起こるんです。

これを本当に書き込み無しでその場の判断だけで歌っていたと思われる当時の人々はほんとに凄い。

というのもこの曲を歌っていたと思われる人々というのは大半が作曲家兼歌手なんですよね。その中には昨年Ensemble Salicusで演奏したアレクサンダー・アグリコラなんかもいるわけですが、もう、「当然こうよね」みたいな感じで瞬時に判断していたんでしょうね。

こういうへんてこな曲もこうした作曲家同士の交流の中で面白がりながら作曲されていったのだろうと思うのですが、もう知的レベルの差がすさまじい。想像もできないレベルです。


というわけでラリュー盛りだくさんな2日間ですが、ラリュー以外の曲も演奏されます。グレゴリオ聖歌、オルガヌム、オケゲム、クレメンス・ノン・パパなど多種多様な音楽が演奏されますので、ぜひこの2日間は秋葉原で古楽漬けになってください。

そして来年は一緒に歌いましょう!


2月10日16:30開演「アンサンブルの部」

第1 部 聖アントニウスのミサMissa de Sancto Anthonio

グレゴリオ聖歌:聖アントニウスのミサ固有唱

Gregorian chant, Proprium missae de Sancto Anthonio

ピエール・ド・ラ・リュー 聖アントニウスのミサ

Pierre de la Rue (ca. 1460-1518), Missa de Sancto Anthonio

ソシイ・デ・ムジカ Socii de musica

 1. 入祭唱「義人の口は」Introitus: Os justi

 2. キリエ Kyrie ピエール・ド・ラ・リュー 聖アントニウスのミサより

 3. グロリア Gloria ピエール・ド・ラ・リュー 聖アントニウスのミサより

 4. 集梼 Collecta

 5. 使徒書朗読 Epistola

アンサンブル・アウィーナ ensemble Awinan

 6. 昇階唱「主よ、あなたはこの人に」 Graduale: Domine praevenisti

 7. アレルヤ唱「義人はなつめやしのよう」 Alleluia: Justus ut palma

 8. 福音書朗読 Evangelium

 9. クレド Credo ピエール・ド・ラ・リュー 聖アントニウスのミサより

カント・キアラ Canto chiara

 10. 序唱 Praefatio

 11.サンクトゥス Sanctus ピエール・ド・ラ・リュー 聖アントニウスのミサより

スコラ・ポリフォニカ 名古屋 Schola Polyphonica Nagoya

 12. 主の祈り Pater noster

 13. アニュス・デイ Agnus Dei ピエール・ド・ラ・リュー 聖アントニウスのミサより

 14. 拝領唱「忠実なしもべ」Communio: Fidelis servus

 15. 拝領後の祈り Postcommunio

ソシイ・デ・ムジカ アウィーナ カント・キアラ スコラ・ポリフォニカ 名古屋(合同)

 16. 閉祭唱 Ite missa

 17. ラ・リュー「めでたし 天の元后」Pierre de la Rue, “Ave regina caelorum”


第2 部 モテットの諸相

1. 中世女声アンサンブル ド・リーフデ De liefde

ヒルデガルト・フォン・ビンゲン

「めでたし気高く栄光ある」「めでたしマリア」

ペロティヌス(「モンペリエ写本」より)

オルガヌム:アレルヤモテトゥス:人は話す/パリでは/新鮮なイチゴ!

2. ヴォーカル・アンサンブル アラミレ vocal ensemble Alamire

ジャン・ド・オケゲム「けがれなき神の御母」

3. ヴォーカル・アンサンブル・コクリコ

ピエール・ド・ラ・リュー「思いいたせ、イスラエルよ」

4. スコラ・ポリフォニカ 名古屋 Schola Polyphonica Nagoya

ピエール・ド・ラ・リュー「アブサロム、わたしの息子」

5. 東京古楽倶楽部

クレメンス・ノン・パパ

「わたしはシャロンのばら、野のゆり」

フランシスコ・ゲレーロ

「あなたの後をついて行かせてください」

「恋人よ、立って出ておいで」


2月11日13:30開演「古楽院の部」

第1部

1. 中世の音楽 アルス・アンティクァの音楽を歌う

モンペリエ写本より 「ああマリア、ダビデの血筋のおとめ/ああマリア、海の星/まことに」(3 声ダブルモテット)

ラス・ウエルガス写本より 「マリア、おとめの中のおとめ」(2 声プローザ)

フィレンツェ写本より 「清けき星」(3 声コンドゥクトゥス)

2. ルネサンス音楽入門

ピエール・ド・ラ・リュー 「アブサロム、わたしの息子よ」


第2 部 聖母お告げの祝日の晩課 Vesprae in Annuntiatione Beatae Mariae Virginis

グレゴリオ聖歌演奏法

ルネサンス音楽1

1. 「神よ、わたしを助けに」”Deus in adjutorium”

2. アンティフォナ「天使ガブリエルが遣わされた」/詩編110 編「主は言われた」

Antiphona: Missus est Gabriel Angelus/Psalmus 109: Dixit Dominus

3 アンティフォナ「めでたし マリア」/詩編113 編「主の僕らよ、賛美せよ」

Antiphona: Ave Maria/Psalmus 112: Laudate pueri

4. アンティフォナ「恐れることはない、マリア」/詩編122 編「わたしは喜んだ」

Antiphona: Ne timeas, Maria/Psalmus 121: Laetatus sum

5. アンティフォナ「主は彼にダビデの王座を」/詩編127 編「主が家を建てるのでなければ」

Antiphona: Dabit ei Dominus sedem David/Psalmus 126: Nisi Dominus

6. アンティフォナ「見よ、主のはしため」/詩編147 編「エルサレムよ、主をほめたたえよ」

Antiphona: Ecce ancilla Domini/Psalmus 147: Lauda Jerusalem

7. 小課 Capitulum

8. 賛歌「めでたし 海の星」よりHymnus: Ave maris stella

9 マニフィカトのアンティフォナ「天使ガブリエルは」/マニフィカト

Ad magnificat antiphona: Gabriel Angelus/Magnificat

ピエール・ド・ラ・リュー 第7 旋法のマニフィカト

Pierre de la Rue, Magnificat septimi toni

10. 祈祷、終了唱 Oratio/Benedicamus

11. 「サルヴェ・レジーナ(めでたし 元后)」”Salve Regina”


第3 部 聖母お告げの祝日のミサ

グレゴリオ聖歌入門

ルネサンス音楽2

Missa de Annuntiatione Beatae Mariae Virginis

グレゴリオ聖歌 聖母のお告げの祝日ミサ固有唱

Gregorian chant, Proprium missae de Annuntiatione

ピエール・ド・ラ・リュー ミサ《アヴェ・マリア》

Pierre de la Rue, Missa Ave Maria

1. 入祭唱「あなたの御顔を」Introitus: Vultum tuum

2. キリエ ~ピエール・ド・ラ・リュー ミサ《アヴェ・マリア》よりKyrie

3. グロリア ~ピエール・ド・ラ・リュー ミサ《アヴェ・マリア》よりGloria

4. 昇階唱「恵みが注がれ」Graduale: Diffusa est gratia

5. アレルヤ唱「めでたし、マリア」Alleluia: Ave Maria


**ヴォーカル・アンサンブル カペラによる特別演奏**

(「聖母のお告げの祝日ミサ」の続き)

6. 奉納唱「めでたし、マリア」Offertorium: Ave Maria

7. 叙唱 Praefatio

8. サンクトゥス ~ピエール・ド・ラ・リュー ミサ《アヴェ・マリア》よりSanctus

9. 主の祈り Pater noster

10. アニュス・デイ ~ピエール・ド・ラ・リュー ミサ《アヴェ・マリア》よりAgnus dei

11. 拝領唱「見よ、おとめが身ごもって」Communio: Ecce virgo consipiet

12. 拝領後の祈り Postcommunio

13. 閉祭唱 Ite missa

14. ピエール・ド・ラ・リュー「サルヴェ・レジーナ(めでたし 元后)」1 番 “Salve Regina” I

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Salicus Kammerchor

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公演情報

次回は第5回定期演奏会

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引っ越しました

更新が滞っておりまして申し訳ありません。

先日のカペラの公演、お越しくださいました皆様、誠にありがとうございました。

ビュノワのミサを全曲演奏するのは初めてのことで、大変素晴らしい経験をさせていただきました。

この曲の一部を今秋のEnsemble Salicusでも演奏する予定ですのでどうぞご期待ください。

ほんとに変わったミサで、この動画はクレドの最後の部分なのですが、リズムが拮抗しまくってもうカオスそのもの。しかも最後は定旋律のテノールが沈黙し3声のオクターブで終結します。5度もなしです。全くただのオクターブ。

前半がこれでおしまいだったのでとーっても拍手しづらそうでした笑

そもそも曲の最後でパートが欠けてるのってかなり斬新というか、滅多にお目(お耳)にかからないですよね。

フォンスのスタッフの方がなんとも素敵すぎるものを作ってくださいましてみんなで写真を撮りました。インスタ蝿〜


さて、カペラの公演翌日朝から引っ越しして、江戸川区民になりました。

最大の利点は自宅レッスンが可能になったこと!

これはデカイ!

ということで皆様こぞってうちにレッスンに来てください笑

あと寒くない!前の部屋は二階建ての二階だったので、冬寒く夏暑かったんですよね。

今の部屋はこの時期でもエアコン付けずに生きれます。

ゴイスー!

日当たりが良くて日のあるうちはほんとあったかいです。(夏が心配)


あとね、個人的にものすごい大ニュースなんですが、将棋がアマ二段になりました。

多分もう2年くらい初段で足踏みしてたので、昇段の瞬間は震えました。

やっぱり引っ越しで気が上向いてたんだと思います。


さて本業の方は次は2/10.11に本番があります。

フォンスフローリスの発表会なのですが、今回はアンサンブルグループと古楽院と2日に渡っての発表会です。

10日はヴォーカル・アンサンブル アラミレと、Coclicoというグループのエキストラで参加します。

アラミレはオケゲムの5声のモテット”Intemerata Dei mater”を演奏します。

もーオケゲム!まさにオケゲム!という曲です。すんごいオケゲムです。

今日もリハだったのですが、複雑なうねりに心躍ります。引っ越しの疲れが吹っ飛んで目がギンギンになります笑

Coclicoではラリューのモテット”Considera Israel”を演奏します。3部構成の壮大な作品です。昨年ラリューの没後500年で、古楽院でも集中して取り組んできました。

Coclicoは茨城のグループで、今度リハーサルで茨城まで伺います。楽しみです。

そして11日は古楽院の方の発表会。私はルネサンス音楽入門の皆さんと、ラリューの”Absalon fili mi”を演奏します。

この曲はまさに黒ラリュー筆頭の曲で、入門の講座で扱うにはなかなかハイレヴェルだと思いますが、皆さんがんばってます!

また今回ヴォーカル・アンサンブル カペラが11日の方に特別出演します。

ラリューのミサ「アヴェ・マリア」を歌います。こちらはいかにも白ラリュー、名曲です。

古楽院受講をお考えの方も、出演者のお知り合いの方も、カペラの演奏をお聴きになりたいという方も、皆さまこぞって足をお運びください。

お待ちしております。


おまけ

私の父が作った楽器「ポリゴノーラ」のウェブサイトoto-circleのメルマガに寄稿しました。

題して「櫻井家のおかしな人々」

今回は(序)ということで、私がいかにニッチな業界にいるかということを切々と語っております笑

よろしければご覧ください。

https://t.co/Jo15YJYsJX?amp=1

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お正月

皆様

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

年始の挨拶もずいぶん様変わりしました。

ほんの15年前までは携帯もメールもなく、ガキなりに年賀状を沢山書いていました。

それが携帯を持つようになって、年始にはメールを一斉送信、回線がパンクして時差がでるとか、混雑を避けて日付が変わる前に送ってくる人とか、そういうこともありました。

近年はそれもなくなって、今年私に送られてきたあけおめメッセージはLINEでお一人からのみでした。

なんかさみしいですね。それでも直接会ったりすればもちろん年始の挨拶はするのですが、滅多に会わない人には年始の挨拶をすることがなくなってしまいました。

年賀状の代わりとしてメールがあるから年賀状を書かなくなったので、メールが来ることもなくなった今、年賀状復活しようかなあと、年を明けてから思いました。

来年からは年賀状出すぞ!!


さて、毎年恒例、といっても昨年帰ってなかったので2年ぶりですが、うちのポニー、ラッキーちゃんに乗ってきました。

だからうちだけは毎年午年なんです。というかそもそも干支って何なんですかね。

ずいぶんおとなしく乗らせてくれるようになったものです。

3年前はこんな感じでした。

2年前はこちら。

ねー確実に上達してるでしょ!

今年は元乗馬部の姉が的確なアドヴァイスをくれたので、方向転換ができるようになりました笑

左引っ張って体重左にかけて右足を蹴る!でくるっと左回りします。すごーーー。

あと今年は薪割りの動画を撮りました。

あと山羊のもえちゃんと相撲をとったのだけど、すまほの電池切れで動画は撮れませんでした。

残念!


昨日東京に帰ってきて今日はカペラのリハでした。

ビュノワのミサ、オケゲムとデュファイのモテット、いつにも増して巨匠揃い踏みの豪華なプログラムだと思います。

是非足をお運びください。

明後日は由比ヶ浜、16日はカテドラルです。

コチラに花井先生による解説動画があります。

オモシロイ・・・。

 

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羽生善治九段

先週将棋界を揺るがす大事件がありましたね。

竜王戦七番勝負最終局、広瀬当時八段が勝ち、その瞬間羽生善治が27年ぶりに無冠になりました。

羽生さんて私が生まれる前(1985年)からプロ棋士で、私が5歳の時から何かしらのタイトルを持ってて私が32になるまでそれを保持し続けてたんですよね。

このことを何か他のことで喩えられないかと考えたんですが、無理でした。比類ない偉業というのは他の何かに喩えようもないほど凄い。

羽生善治九段、爆誕。

将棋関係者、ファンは絶句です。誰も何も言えない。ほんとに静かでした。

正直私も何を言っていいか全くわからない。まさかこんな日が来るなんて。


羽生さんの凄いところはね。勝ち負けを超えたところで将棋を指しているところなんです。

天文学的な指し手のバリエーションからたったひとつの手を、どちらかが投了するまで選択し続ける。そこに宇宙の真理みたいなものを見出そうとしてる。

僕にはそう見えます。

今回の竜王戦七番勝負もですね、4局目まで角換わりという同じ戦型が選択され、羽生さんは2連勝のあと2連敗しました。

このまま角換わりのシリーズになるのかと思いきや第5局で先手番の羽生さんが矢倉を選択、勝ったところまでは良かった。

問題は第6局でした。

後手番の羽生さんが横歩取りに誘導、近年横歩取りは、後手番が誘導する作戦なのに、後手番の勝率がかなり悪く、採用率が激減しています。

羽生さんは中でも勝率の悪い前例を辿ります。

先手の広瀬さんは、前例通り行けば先手がいいということがわかっているので、その通り指します。

結果羽生さんは二日目の12:07に投了を告げました。

衝撃です。二日制のタイトル戦がこんな時間に終わったのを私は見たことがありません。

持ち時間8時間のうち2時間以上を残しての投了でした。

タイトル戦で、しかも勝てば防衛が決まる大一番です。負けるとわかっていながら負けたように見えました。

本当に不思議なんですが、これが羽生善治なんだと思いました。自分の方が悪くなるとわかってる形に自分から持ち込む、その先に何かあるような気がしたんだと思います。

指してみたくなっちゃった。

その好奇心がこの大一番で勝負を超えた。

将棋には「正しい手」と「指したい手」というのがあって、AIには後者がありません。

人間同士の勝負には、これがあるから面白いんだと思います。

正しいかどうかじゃない、指したいから指すんだ。

羽生さんの指し手はそう言ってるような気がするんです。

涙が出てきたのでこのくらいにしておきます。


さて、年末恒例カペラの集中リハが終了しました。

今回演奏するのはビュノワのミサ「ロム・アルメ」

凄いです。

先日演奏したアレクサンダー・アグリコラとも共通点を沢山感じます。アグリコラはオケゲムの影響が強いという話でしたが、どちらかというとビュノワの影響のほうが強いのではないかと思う今日このごろです。

とにかくメンスーラが複雑で、楽譜を読み解くだけでも相当難しいです。

凄い変わってます。変わったものが好きな方にはぜひともおすすめします。

花井先生による解説が期間限定でアップされているのでぜひご覧ください。

https://fonsfloris.blogspot.com/2018/12/1.html

それで、来年のEnsemble Salicusではミサ「ロム・アルメ」特集をやろうかと思っています。

この旋律は当時のヨーロッパで爆発的大流行していて、40以上のミサ曲が作られました。

ジョスカンにも2曲この旋律を定旋律としたミサがあるのですが、そのうちのひとつが、

ミサ「ロム・アルメ」種々の音高による

です。

これはロム・アルメの旋律を楽章ごとに高さを変えて用いているので「種々の音高による」というタイトルを持っています。

これにかけて、演奏会タイトルを

ミサ「ロム・アルメ」種々の作曲家による

にしようと思います。

40曲以上あるミサ「ロム・アルメ」から楽章ごとに選りすぐりの5曲を選曲します。

ビュノワ、ジョスカン、ラリュー、オケゲムはやろうと思ってますが、あと一人、リクエストがあったらコメントでお願いします笑。

最近自立式自撮り棒を買いまして、それでリハを撮影してみました。

これBluetoothのリモコンで歌いながらシャッターを切っています。

撮影者がいなくても歌ってる写真が撮れる!画期的!

 

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ヴォーカル・アンサンブル カペラ 「ビクトリアのレクィエム」|終演

昨日、ヴォーカル・アンサンブル カペラの公演が終演しました。

ビクトリアのレクイエムということで、沢山のお客様にお越しいただきました。

ご来場くださいました皆様、誠にありがとうございました。

今回はカペラとしてはおそらく最大編成の13人、そして西久保さんは意外にもカペラ初参戦ということで、なかなか壮大な演奏になったように思います。

個人的には、グレゴリオ聖歌の”Dies irae”の長大さ、構成の美しさにエモーショナルを感じておりました。

そしてもっとも感動的だと思ったのは、赦祷式における沈黙によるPater nosterで、研一郎が”Pater noster….”と唱えた後の静寂があんまりにも美しく、薄氷のように張りつめた無音の美に痺れました。

カペラの次回公演は、目黒区美術館でのミュージアムコンサートです。

定期公演は来年1月のビュノワのミサです。こちらも楽しみ!


さて、私は今週末来週末と、ワークショップが続きます。

今週末はSalicus Kammerchorの第6回ワークショップ。これについては前回の記事で触れましたのでよろしければコチラをご覧ください。

そして本日サリクスのメルマガでも紹介しました。こちらのほうが見やすいかもしれません・・。

https://shoutout.wix.com/so/98MPXi5C_


来週末のワークショップというのは、私の師である徳久ウィリアムさん(写真)が主催しているコエダイr合唱団のコブシ研究会がやっているシリーズで、今回私が担当するのは〈古楽入門〉です。

内容は以下の通り(イベントページの紹介文として書いた文章です)。

 コブシ研究会のワークショップにお招きいただきまして、古ネウマによるグレゴリオ聖歌のレクチャーを行うこととなりました。西洋音楽の源泉とも言うべきグレゴリオ聖歌は、10世紀前後には古ネウマと呼ばれる「歌いまわし」を記した記号によって記譜されていました。この中には「特殊ネウマ」と呼ばれる、何らかの特殊な歌い方を示していると思われるものがあります。この特殊ネウマの歌い方は、考えようによってはかなりコブシ的であると言えます。
 今回のワークショップではこの「特殊ネウマ」を中心に、グレゴリオ聖歌の歌心について学んでいければと考えています。

古楽「入門」でグレゴリオ聖歌の特殊ネウマというマニアックなものを取り上げますが、これはなかなかおもしろいテーマだと思います。

グレゴリオ聖歌というのは、西洋音楽を学ぶ上で、まとまった資料が残っている最も古い音楽です。

言うなれば「基本のキ」、入門という意味では、ある意味でこれ以上のものはありません。

そしてこのワークショップを企画しているのが「コブシ研究会」であるということが、「特殊ネウマ」をテーマに選んで理由です。

コブシというと、民族音楽の専売特許というイメージがあるように思いますが、西洋音楽もまた一つの民族音楽に過ぎないんですよね。

その中でも、グレゴリオ聖歌に現れる「特殊ネウマ」の歌いまわしは、いわゆるコブシのイメージに最も近いのではないでしょうか。

そんなわけで、入門でいきなり特殊ネウマかよってツッコミが各方面から聞こえてきそうですが、あながち故無いことではないのです。

というか「コエダイr合唱団コブシ研究会プレゼンツ <古楽入門>」というタイトルにこれほどピッタリなテーマは他にないと自負しております(自画自賛)。

というわけで、2週続けてのワークショップ、まだどちらも定員に空きがあるようです。

ぜひご参加くださいませ。


Salicus Kammerchor第6回ワークショップ

https://www.salicuskammerchor.com/events/salicus-kammerchor-zhu-cuiwakushoppu-di6hui

コエダイr合唱団コブシ研究会プレゼンツ <古楽入門>

https://www.facebook.com/events/519294475182424/

 

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Salicus Kammerchor

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第6回ワークショップ

受講生募集中!

残り9枠です!

https://www.salicuskammerchor.com/workshop

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次回はEnsemble Salicusの演奏会です!

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サリクス通信に加藤拓未、渡辺研一郎が登場!

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