2024年

2024年

大晦日です。

今年の12月は2日くらいしかなかったんじゃなかろうかというほど速く過ぎ去りました。

11月末にサリクスのカンタータ公演が終わって、気がついたら年が終わろうとしています。

12月はほんと自分でも驚くほどぼーっとしていました。

サリクスを始めたころは、公演の半年前からプレッシャーで鬱、公演の半年後まで燃え尽きて鬱、ようするに1年中鬱でした。

さすがに今はそういう状態は全然ないのですが、とはいえ今回の公演はごっつい大きい公演だったので。


ヘクサコルドWS

今年はいろいろありましたが、多分一番時間を割いたのはヘクサコルドWSだと思います。

数えたら112コマ、1コマだいたい3時間なので、336時間WSしてことになります。

東京でのWSは50人くらいの受講生の予定を調整して各回8-10回くらい開催しており、京都定期的にひと月に2コマ、加えて名古屋でも名古屋ユース合唱団にお呼ばれし、コエダイでも企画して頂き、コダーイ協会の全国大会に呼んでいただき、また一般の合唱団にお呼ばれしてWSをやらせてもらったりました。

Cantus Animaeという全国大会常連の超有名合唱団の派生団体で、PRO MUSICA VIVAというそうですが、ジョスカンとモンテヴェルディで全国大会金賞だったそうです。ごっつい。

また、今年のヘクサコルドWS納めも、某広域指定合唱団からお呼ばれでした。マショーをやるそうです。

こういう合唱団からのお呼ばれも大変ありがたいです。ヘクサコルドの裾野を広げていく活動として非常に重要かと思います。どしどしご依頼ください。

ヘクサコルドの道は果てしなく険しい道であることは確かですが、楽しいです。充足感があります。サウナ行くよりいいと思います。

にしても年間336時間はがんばった。

がんばったけどすっかり「ヘクサコルドの人」になってしまった。

私の肩書きは「指揮者・歌手・蟹笛奏者」なのですが、ヘクサコルドWSってどれにも関わってはいるけど本業ではないんですよね。

教えるのは本当に向いてないと思う。私。

同じことをやってくれる人が他にいたならば、是非お願いしたい。

しかしいないので、しかたなくヘクサコルドの伝道師のようなことをやっております。

聴く方も演奏する方も、これがないと古楽は始まらないので。

文化の再創造をするのや。


指揮

指揮者としてはSalicus KammerchorとChor Eleusisの活動がメインになっています。

サリクスは5月にシュッツのシリーズの最終回、11月にJ. S. バッハのカンタータシリーズの初回をやりました。

エレウシスの方は1月19日の第2回演奏会に向けて目下追い込みです。

指揮の方も他団体からの依頼大歓迎ですが、あまりそういうことにはなってないです。

というのも実際私がやろうとしてることって、今普通に行われている実践を根本から覆すことなので、ちょっと行ってぱっとリハーサルしてできるようなことではないんです。

なのでお呼ばれがあったとしても、どういう風にやるか凄く難しいと思う。

ちょっと前、ガーディナーがチェコフィルでビブラートを制限しようとして総すかんを食らった話がありましたが、古楽の運動が始まって60年もたつのに、ちょっとビブラート減らそうとしただけでその有様。私がやろうとしていることが普通に受け入れられるようになるのは300年後だろうなと思います。

だから実際今のところは、他団体との関わりは、ワークショップくらいがちょうどいいのだろうなと思います。


歌手としては、8月にサレガマパダミサの第2弾を行いました。番町教会でできてとても楽しかったです。

笙とタンプーラでグレゴリオ聖歌を歌うのは、あまりに馴染んでいて全然尖ってないと言われました。確かにその通り。

次回は4月19日で計画しています。

あとはトムウェイシ。今年は3回やったのかな?トムウェイツの声でシューマンやクラス合唱を歌うユニットなのですが、これもひとつの古楽。

普通に良いです。こちらは次回1月30日です。

詳細:https://reservestock.jp/events/976892

あとはカペラとアラミレと、花井先生の指導するアマチュア団体混合チームで行う演奏会でデュファイのミサを3曲歌いました。いくらメモリアルイヤーだからって、ひと月の間に3曲別々のミサ曲をそれぞれ別のパートで歌うというのは、今後二度とないのではないでしょうか笑

あとあれですね。叔母の公演で地謡をまたやりました。ごっつい嵐の日で野外公演だったので超大変でした。

あと叔母関係ではガザ法要にも初参加しました。あれも凄いイベントだった。

蟹笛

蟹笛奏者としては、ぼちぼちyoutubeに動画を上げてました。

こちらプレイリストです。

なかなか充実してきました。

そして今週末、完全に満を持して、ついに人前でライブで蟹笛を披露することとなりました。

2025/1/5(日)
「どりゃ~!!新春アンダーグラウンド放談」
場所:Oriental Force
料金:1500円+1drink注文
※振る舞い甘酒あり!
開場/開演:18:30/19:00
出演:
妖精マリチェル
櫻井元希(蟹笛)
あたしよしこ&ジェバンニ=オノ
佐伯武昇&eifonen

予約不要だそうです。ふらっとお越しください。


というわけで2024年を振り返ってまいりましたが、最後に皆様にいくつかお願いがございます。

まずSalicus Kammerchorの2025年定期会員募集の締め切りが本日12月31日でございます。

まだ目標を半分すぎたところです。

サリクスの活動の命運がかかった定期会員募集、是非ともよろしくお願いいたします。

https://www.salicuskammerchor.com/support

サリクス研修所の研修生も募集中です。集え!未来のサリクスメン!

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeRHwet1wNXMfZy9TQDaQ7HWoNQTEaBDhESDPi55aK79Kv9Fg/viewform?pli=1

1月10日には光岡先生の講座がございます。わたくしは世話人をしております。「身体の古楽」です。全人類にオススメの講座でございます。

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeLoctyYQPe0PRlE4R-xBndgrALk2eXz4m6p1vMZqgbp5GMzw/viewform

どれもどしどしお申込みいただきたいですが、特に定期会員募集は死活問題でございまして、生活にある程度余裕のある方は是非ともお申込みいただきたくどうぞよろしくお願いいたします。

2024年もお引き立て頂きまして皆様誠にありがとうございました。

2025年もどうぞよろしくお願いいたします。

コエダイr合唱団演奏会

コエダイr合唱団演奏会

2024年も終わろうとしていますね。

9月から投稿が滞っておりました。

というのも9月から10月にかけて、ひと月にデュファイのミサを3曲演奏する(9/23グランデュファイ.10/14アラミレ.10/25カペラ)という多分人生でもう二度とないことがありまして(しかもそれぞれテノール、バス、コントラ(アルト)という別々のパートでした)。

そしてその翌週には叔母の新作能「雪の華」の公演がありまして。

その翌週にはグレゴリオ聖歌の録画と名古屋弾丸ワークショップなどありまして。

その翌週にはオケ合わせに入って、3日連続オケ合わせ、1日あけて2日連続公演、翌日ブルガリアンボイスのワークショップを受けて翌日京都でワークショップというわけのわからんスケジュールで、その後1週間位は呆けておりました。

それぞれを詳細に振り返っておりますと、年が明けてしまいますので、ほんの少しだけ。


グランデュファイ

この催し物は花井哲郎先生が指導する関東関西中部の3つのアマチュア団体が合同でミサ・スラファセパルを演奏するというもので、私は助っ人でテノールを歌いました。

総勢30人くらい?でデュファイを歌うというのも初めての経験でしたし、そもそも本番でテノールミサ(テノールが全ての楽章で定旋律を歌うミサ)のテノールを歌ったのも初めてでした。

長い音価で比較的高い音を歌い続けるので、まあ大変といえば大変なのですが、俯瞰でミサが観れる感じで、役得感もありました。とても面白かったです。

面白いといえばこのときに演奏したグレゴリオ聖歌も面白く、デュファイ作と言われる新作のグレゴリオ聖歌で、なかなかこれも演奏機会の少ないものですので、貴重な経験となりました。


<ヴォーカルアンサンブル アラミレ>第15回演奏会

アラミレも今年はデュファイで、ミサ・アヴェレジーナチェロールムを演奏しました。

これがまたとんでもない難曲で、まあそれはそれは四苦八苦しながら練習して、しかし本当にとんでもない名曲でした。

スラファセよりもこっちが有名になっても全然おかしくないと思います。

モテットの方もごっつい難易度高い曲で、音にするだけでも相当難しいですが、かなりいい演奏ができたのではないかと思います。

アレミレは来年は打って変わってパレストリーナ。

わけあって今デュファイも並行して練習しているのですが、アマゾンとアラスカくらいの体感の違いで、それを楽しみながら練習しています。


ヴォーカル・アンサンブル カペラ
デュファイのミサ《ロム・アルメ》

10月26日に半袖ですね。まだこの頃は夏だった。ほんともう季節が無茶苦茶。

ミサ・ロムアルメのコントラテノール(アルト)のパートを歌いました。

今回驚いたのは、配信の音の良さです笑

めっちゃくちゃ綺麗に入ってる。

カテドラルって残響が多すぎて会場で聴くと、それがいいといえばいいのですが、ディティールを聴き取るのが難しいんです。

もちろん会場でライブでしか体験できないものも大きいので、どちらが良いとは一概には言えませんが、オススメは会場で聴いたあとアーカイブ配信視聴です。

一度お試しください。(できるだけ良い視聴環境で)

それからロムアルメなのでミカエルの祝日のグレゴリオ聖歌を歌ったのですが、使った写本がカンブレー写本、グランデュファイで歌ったデュファイ作のグレゴリオ聖歌が収められている写本でした。

メディチ版のようにずいぶんともとのグレゴリオ聖歌からすると簡潔になっているのですが、そのセンスがメディチ版と違って、めっちゃ面白いです。

一つのグレゴリオ聖歌をいろんなバージョンで歌うのごっつい楽しい。

そういうイベント企画したい。

ちなみにミカエルの祝日のグレゴリオ聖歌は来年のアラミレでも歌うのですが、こちらはメディチ版を用います(パレストリーナなので)。

今練習中なのですがまあほんと面白いです。

詳しく書いていると年が明けるので続きはまた別の機会に。


新作薪能 ハイパー能「雪の華」

ジャニー喜多川をテーマにした新作能でした。屋根はあるけど野外、という環境で、この季節には普通ありえない大雨&風&雷で、凄まじいコンディションでした。

よく薪に火がついたなと思います。

早々に楽譜が飛んで舞台上でパルプになってるし。

私は地謡とグレゴリオ聖歌風の歌、唱歌との二重唱などを歌いました。


Salicus Kammerchor
J. S. バッハの教会カンタータ全曲シリーズvol.1

100年計画の第1回の録音が終了しました。

音源化前提の寒い演奏とは程遠い、かなり録音してることも忘れるような熱演担ったと思います。

打ち上げでコンマスが「世界一美しいコラールだった」と言っていたことが非常に印象的でした。

うちのコンマス厳しいんですよ。同級生でもう10年くらい一緒にカンタータやってるので遠慮がないし。

めったに褒めないというか初めて褒められた気すらするんですが笑、嬉しかったです。

クラウドファンディングもお陰様で目標金額を達成しまして、なんとかやっていけてはいるのですが、それでもお客さんもう少し呼べるようになりたいです。

倍は来てほしい。。

広報頑張ります。

来年は6月に第10回定期演奏会で、グレゴリオ聖歌だけの演奏会を行います。

定期会員の募集を開始しましたので、どうぞよろしくお願いいたします。。

https://www.salicuskammerchor.com/support


コエダイr合唱団演奏会

振り返り終わりましていよいよ本題です。

今月の私の出演する唯一の演奏会です。

ヨーデル、ジョージア、ブルアリア、ホーメイ、オルティンドー、テノーレス、台湾の合唱をやります。

いやあ列挙してみるとなかなかイカツイ。イカツイプログラムです。

これらをただその曲を普通の声で歌うのではなく、それぞれの芸能の価値観に見合った声で歌うというのがコエダイr合唱団の凄いところです。

全部ではありませんが、ホーメイやヨーデルやブルガリアや台湾に関しては、その道の専門家を呼んで定期的に指導を受けています。

テノーレスは実際イタリアのサルデーニャ島まで出向いて直接現地のテノーレスから教わっています。

いやあイカツイ活動してますわ。

演奏会お申し込みはこちら↓
https://www.reservestock.jp/events/948824

さらに、特殊発声は聴くのも楽しいけど出すのはもっと楽しいということで、体験会もあります。↓

https://www.reservestock.jp/events/976243

同じアホなら歌わにゃ損ということで、皆様のご参加お待ちしております。

Ensemble Salicus第3回演奏会

Ensemble Salicus第3回演奏会

常日頃から、「いい音楽家の条件の第1番目は暇であることである」と言っている私ですが、今の私はいい音楽家ではありません。

10月からやばい忙しいです。クソです。クソ音楽家です。

ブログの更新も滞っておりました。

この間セアダスでライブをしたり


アラミレの演奏会があったり

コエダイのWSをやったり


京都でもWSやったり


トムウェイシのライブをしたり


富士山でレクイエムを歌ったり


長野でWSをやったり


オケゲムのレクイエムを歌ったり


エレウシスの公開WSをやったり

しておりましたが、今週末はEnsemble Salicusです!


没後400周年の記念の年に3声のミサを3人でやるなんて、これを聴かない手はないと思うのですが、なんとまだ出演者の5倍のチケットしか売れておりません(掛け算してね)

OVPP(1人1声)で3声(しかもクワイヤブックで演奏)というのはある意味ではスリリングだけれども、自由度が非常に高いので、ならではの演奏ができると思います。

こういう演奏はこの人たちしかできないねっていう演奏をしますのでぜひ皆様お越しください。

何卒!

何卒!!

https://tiget.net/events/264218

光岡英稔 BUGAKU講座|24-25回目

先月はほんといろんなことがありまして、BUGAKUの講座に参加できませんでした。

やっぱり2か月空くとちょっと体調に影響します笑

今月は2コマ、剣術とハワイアン八卦掌に参加できました。

シラットと韓氏意拳の方にしばらく行けてないのが気がかりなのですが、金曜日は予定入りやすいんですよねえ。。

今回も私が理解している範囲で書きまとめていきたいと思います。


これまでのレポート
1回目 https://wp.me/p7Ktcz-cpK
2回目 https://wp.me/p7Ktcz-dGh
3回目 https://is.gd/Gm9C17
4回目 https://is.gd/37Oxg1
5回目 https://ux.nu/AmsQM
7回目 https://is.gd/xiBfFB
8回目 https://is.gd/tbIYiI
9回目https://is.gd/BnOQit
10回目https://is.gd/RczZH5
11回目https://is.gd/ayTQMA
12回目https://is.gd/zHtNYL
13-14回目https://is.gd/YXuCSM
15-17回目https://bit.ly/3PEGYgt
18-19回目https://bit.ly/3NRSUKy
20-23回目https://bit.ly/3p63TWg


剣術

これを書くにあたって質問しようと思っていたことを質問し忘れてしまいました笑

また曖昧な記述が多くなることをお許しください。

この日は観法から。別のタイミングで光岡先生が「基本にして奥義」ということを仰っていたのですが、観法ってまさにそうだよなあと思ったのは私の見解です。

導観法もいろんなやり方があって、その日のテーマに沿った観方を教わるのですが、これなかなか一人稽古でできないんですよね。「身体を観る」というただそれだけのことなのですが、場の力なのか、光岡先生に導かれると、一人稽古の時では行けない深ーい世界に入っていけます。

陳腐な言い方ですが、身体の解像度が全然違います。眼鏡かけてる時とかけてない時くらい違います。


この日は板書的なことはほとんどなく、ひたすら動く稽古でした。これもなかなか不思議で、ひとまず頭で理解してからやりましょうか、という時と、まあとにかく身体を動かそうぜっていう時と、あるんですよね。これも私の勝手な理解ですが、両方の要素が必要なんだろうなと思います。

わからないことをやろうとしても難しいし、ともかく身体を動かしてわかることもある。


後で気づいたのですが、この日は刀を振るという動きが全くありませんでした。

思い起こせば前回もそうだったような。。。。

剣術の講座としては多分普通の事ではないですよね笑

今回教わったのは「ある構えから別の構えに丁寧に移る」という文字にしたら、マジでそんだけのことですか・・・!っていう内容なんですけど、それはそれはディティールが凄い。

物理的な形のディティールと、観法のディティールとこれ両方丁寧にひとつひとつ行っていくのはなかなか至難の業です。

刀身と自分の身を揃えるというのが剣術の観法の基本なのですが、これだけとってもまあそんなぱっぱっぱっとはいきません。時間がかかります。焦れてここが雑になると稽古が形骸化します。

加えて、私が中学時代に剣道として習っていた剣術は「一刀流」がベース、光岡先生の剣術は「新陰流」がベース(不正確でしたらご指摘ください)ということらしく、複雑さが段違いです。

中学レベルの剣道で私が習ったのは中段の構えだけで、一応上段と下段、八双とかこういうのあるよ、というのは知識としては教わりましたが、実戦で使うことはありませんでした。

中段の構えは、左足が常に後ろで刀を正中で構える。これ1個だけ。

だからそもそも構えから構えへ移るということ自体がなかったわけです。

それに対してこの日光岡剣術で習ったのはセイガン、ジョカクセイ、左右の上段の四つ(構えの名前についてはいろいろあるそうです)で、それぞれ右足前の時と左足前の時があるので×2で8種類。

歩を進めつつ(とはいってもこの日はたったの一歩)8つの構えを丁寧に移っていく。

それぞれの構えの際に刀身と身を揃え、揃ったら移行し、次の構えでまた揃え、一歩進んで8回構えるだけで結構ヘトヘトです。

形自体、あと動くときに踵から動くのかつま先から動くかなど、物理の段取り自体も実に精妙でディティールが超厳しい。しかしそれに全て理由がある。

やっぱり広めようとすると単純な方がいいに決まってるけど、人間も自然もそんな単純にはできてないんですよね。

そんなことを感じた回でした。

ちょうど、頭のいい人は難しいことを易しく伝えられるみたいなテンプレートをまた言ってた人がボコボコにされてまいたが、そういう言い訳ほんとに見苦しいですよね。

頭が良かろうが悪かろうがカオスはカオスなのよ。


ハワイアン八卦掌

この頃顕著だなあと思うのは、グループプライベートクラスの各クラスのメンバーの違いです。

多分今回の剣術と八卦掌でかぶってたのは私だけじゃないかな・・・?

光岡先生も2-3個に絞った方がいいと仰るのですが、私の場合仕事の都合で出れないことも多いので、とにかく出れる時に出るというスタンスなのです。

私は比較哲学や比較音楽学が好きで、光岡先生がやってることも私の目には「比較武学」に見えてるので、そういうところも合ってるのかなあと思います。

なので私はしばらくこのスタンスで続けようと思ってます。

八卦掌はこの日も観法から入ったのですが、この日の観法は一段と凄かった。

あまりに芸術すぎて集注できないくらい感動してました笑

私がこんなこと言うのもなんですが、コンサート行くより稽古に来た方がいいですよ。その方が芸術に出会えます。


八卦掌では「際と端から中心を知る」ということを教わっていて、最初はちんぷんかんぷんだったのですが、何回か通ってるうちに、少しずつわかってきました。

「物理としての中心」も、「観念としての中心」も、私にとってはかなりわかりにくいなあと思っていたのですが、「経験としての中心」というワードが今回出てきまして、あーそれならわかるかも、と思いました。

多分普通に生きてると、観念としての中心と、経験としての中心の何が違うのかわからないかもしれません。この区別は結構難しいと思いますが、「中心」という経験が私の身体にあるなあ、と、私は思いました。

稽古としてはこの日はopen palmとclose palmの形で外力をかけてもらうということをやりました。後足に外力を受けられると形を保てるのですが、他のところで受けてしまうとそこに力みが出ます。

そのまた違った形の稽古として、肘を水平に出して、両手で押してもらうという稽古も教わったのですが、これがまた非常ーーによくできた稽古で笑、もうこれどう考えても受け止められんだろっていう形してるんですよね。

やっぱりまだ頭で「どうやったらこれを受け止められる形にできるだろうか」とか考えちゃうんですけど、全然そんなのは屁のツッパリにもならんのですね。ただ後ろ足で受けるってそれだけのことだという発想の転換というかもう発想ですらないと思うんですけど、ともかくそのくらいのエウレカがないと絶対無理笑。

それで思ったのは、これってうまくいっても別に楽ではないんです。足にはくる。普通。足が足らければ足がきつい。

脱線しますがこれってボイトレにも同じことが言えて、楽だから正解というわけではないんですよね。

きっついしめっちゃ声枯れるっていう場合でも、それはそこが足らないだけってことかもしれない。

ただ八卦掌の稽古では肩じゃなくて足にきてればオッケーなんですけど、歌の場合そんなにはっきりわかんないんですよね。

だからこのきつさが正解なのかどうか判断が難しい。

特に最近はリスクを避けすぎてるというか、きついのも汚いのも危険なのもやりたくないってそりゃあわかるけど、そうしないと身につかないものってあるよなあと。


この日、終わった後ネパール料理屋で夕飯をご一緒したのですが、この時光岡先生が、

「思ったことそのまま直接言ってくる人は信頼できる」

的なことを仰ってまして、私目から鱗が落ちました。

完全に自分の発想の外でした。

私言いたいことが言えないのが自分にとって一番ストレスだという自覚があるのですが、振り返ってみると誰にも言いたいことなんか言ってないですね笑。

私が言いたいことを言ってしまうと社会生活を営めないので。

しかしまあそれって誰も信頼してないってことなのかもしれない。その上私に言いたいことを言ってくる人もいないので、誰からも信頼されてないということなんだなあと。

何かあったら黙って去るのが常だもんなあ。

どうしようかなあ。困ったなあ。

まあゆっくり考えようと思います。


9月は来週からコンサートが毎週あります。

まずこちら。

私emulsionとしては最後の舞台です。

合同ステージではソロもやります。

https://tiget.net/events/170962


つぎはこちら。しかしこちらはもう完売してしまっております。。。

一応キャンセル待ちは受け付けております。

http://www.ne.jp/asahi/vocal.ensemble/alamirejp/concert.html


そしてこちら。

https://www.facebook.com/events/598619378487030

おばさんの企画に乗せてもらいます。

私はレクイエムを歌います。Gradualeまでですが。

ジョスカンフェスティバル終演 他

この数日は本当にいろんなことがあって、もう情緒が大変なことになっていますので、変なこと言ってたらすみません。それは多分いつも通りです。

ジョスカンフェスティバル終演

まず先週金曜日、ヴォーカルアンサンブルカペラの演奏会、また土曜日のフリンジコンサート、Ensemble Salicusの演奏会にお越しくださいました皆様、誠にありがとうございます。また配信をご覧くださいました皆様もありがとうございます。

配信の方のアーカイブは1週間ほど観れるそうです。まだの方は是非ご覧ください。

カペラ配信アーカイブ→https://www.woomo.jp/products/detail/622

Ensemble Salicus配信アーカイブ→https://www.woomo.jp/products/detail/624

500年に一度と思って二日連続別プログラムでの本番というのをやりましたが。次にやるのは500年後でいいです。没後1000年記念でまたやりましょう笑

もうとにかくいろんなトラブルがありましたが、まあそういうこともあるよね、という程度のことだったので、何があったのか気になる方はぜひアーカイブをご視聴ください。間違えたところも何度も繰り返し観ることができます笑


GBB2021終了

もうジョスカンフェスだけでも私の情緒はおなかいっぱいなのですけど、もう今週末は全然そんなことでは収まらないイベントが目白押しでした。

まずはもうGBB(グランド・ビートボックス・バトル)ですね。日本からソロ1人、タッグが3組、ソロループが1人、タッグループが1組、クルーが1組出てました。

これだけ見ると15人くらい参加してんのかなと思いますけど、実際には6人です。RofuというタッグとSARUKANIという4人組のクルーに集約されます。SARUKANIの4人はso-soが4部門、RusyとKoheyが3部門、Kajiが2部門と掛け持ちしまくりでもう忙しすぎて心配です。

ライブ配信は日本時間では深夜に行われていて、事前の話ではアーカイブはすぐ消えちゃうということでしたが、コロナ禍だからか、あるいは世界的な人気の高まりによるものか、時差を配慮してくれたのだと思うのですが、まだアーカイブ残っています。

二日連続本番の日に夜なべしてライブを観るのは無理なので、アーカイブ残しててくれてほんとにほんとにほんとにありがとうSwissbeatbox。ありがとうペポーニ。

so-soは4部門も出て大丈夫かしらと思っていましたが、フォーカスを絞って臨んできたんだろうなと思いました。ソロループに全力で取り組めてたらかなり違う結果になったのではないかと思います。

タッグループは前評判通りというか、so-soとRusyのタッグsorryが優勝しました。日本人初の世界チャンピオンです。

SARUKANIは優勝しても全くおかしくなかったですが、個人的にはやはりMOMのパフォーマンスの方が腰が入ってた感じはしました。でも十分すぎるくらいチャンスはあった。

ビートボックスの評価基準は、オリジナリティ、音楽性、ステージングなんだそうです。そういう意味でステージでの腰の入り方としてはMOMの方がよかったと思いました。

けどなにしろSARUKANIのメンバーは若いので、特にKoheyはソロでも今後滅茶苦茶化けそうだなと思いました。今でももちろん世界最高レベルのテクニックを持っているけど。

それでRofuですが、もう3位決定戦が泣けましたね。お互いに対するリスペクトを感じながらもちゃんとバトルしてた。

マイクのケーブル抜けて何の音も入らなくなってブレイクダンスするFuga、最高。完全にパフォーマンスが円熟してました。Hiroも全く動じない。想定済みですよって感じ。

それで見過ごされそうなんだけど二人がバチバチにビートボックスしてるドロップはちゃんとやばい。ちゃんと二人でしかできないことをやってる。今までにない音も使ってる。ちゃんと進化してる。

ステージングだけじゃない。オリジナリティと音楽性がちゃんとある。

だからあの鬼の巣みたいな予選を抜けれる。普通に実力。ステージングが飛びぬけてるから見過ごされがちだと思うけど。

あれだけのインパクトを残せるアーティストはそうはいない。どこ見渡しても。

というわけで、タッグループでSorryが1位、クルーでSARUKANIが2位、タッグでRofuが3位という結果でした。本当に凄い。これは本当に凄いんですよ。ほんともうGBBに出てる人たちは、人間やめました、っていう人たちばっかりなので。人間やめた人たち同士で戦って、そこで抜きんでることができる。本当に尊敬します。本当に心強い。生きててよかったって思う。


竜王戦第2局

大体タイトル戦はいつも少しは見れるんですが、今回はさすがに全く見れませんでした。が、これもAbemaのアーカイブで見れるんですねえ。アーカイブっていいよね。

たった70手で豊島竜王を藤井三冠が下しました。後手番でいいところなく時の竜王を攻めつぶすってもうね。鬼の強さ。

あいがかりから豊島竜王の角ひょっこりに対して藤井三冠銀にょきにょき、伸びきった銀を負担にできずに盤面を制圧されて攻めつぶされました。

藤井一強時代も目の前ですね。


Adoアルバム出すってよ

もうすでに私の情緒は崩壊していますが、更に24日はAdoの誕生日で、デビュー1周年で、アルバム出すって!

まだかなあまだかなあとは思ってたんですよね。もうほんと楽しみ。

Adoと藤井聡太は同い年で19歳。

藤井聡太は人類史上最強の将棋指しだし、Adoは人類史上最高の歌手だと思います。

マジで、adoまったく見たことも聞いたこともないレベルの歌手です。

もうお手上げ。完全に。手も足も出ない。

7-8種類の声を使ってそれぞれのクオリティがずば抜けてて下手したら1音ずつ違う声使ってそれで必然性のある歌が成立するなんてほんとにもう異常としか言えない。奇跡。

いやあ楽しみだなあ。


というわけでいろいろありすぎてぐったり疲れていますが、意外とぐったりしてる暇もありませんでした。

12月にはICUのクリスマスコンサートにSalicus Kammerchorが出演します。

またひさびさemulsionのコンサート(12/23)に、トミーの主催する団体の合同演奏会(12/28)。

そしてコエダイr合唱団として出演する徳久一門会(12/18)もあります。

やべえ。これは忙しい。とりあえずクリコンの対訳作らな。。